ソウル生活〜

数週間前だが、朝の8時に韓国人の友達から電話があり



　　すい臓がんかもしれないと、病院で言われた。

　　もっと詳しい検査をしなきゃいけないけど、どうしよう～～～




6、7年前に、大学時代に一番仲が良かった友達がすい臓がんで亡くなったので、すい臓がんの症状を少しは知っている。

この韓国人の友達は、2月に会った時には、ちっとも痩せてなかったし、もりもり食べてしゃべり倒して元気満々だった。そんな人が数週間ですい臓がんの宣告を受けるなんて合点がいかぬ。

それで、平常心を失っている友達に、



すい臓がんだったら、そんなに食欲あって、元気でバリバリしてる訳ないでしょ。それに、もしもすい臓がんでも、早期発見、早期治療をすればいいんだから、とにかく早くもっと詳しい検査を受けに行きなさいよ。



と、言っておいた。

1週間ほど後に電話があり、


　　すい臓がんじゃなかったよ～～～




どんな病院なんだか。

すい臓がんかもしれないなんて、脅す病院。




しかし、脅しではなくて、本当にガン宣告を受けた人が2名。

弟の嫁が甲状腺がんで会社を辞めた。

そして、夫の会社の上司が胃がんで会社を休職した。

この上司は、手術ができない状態なので、空気のきれいなところに行って休養するだけらしい。
1週間前まで、会社で働いていたのに、手遅れの状態なんて。


先週、ある女子学生から、お葬式があるので、今週は授業を休みますと、メールが来た。

おじいさんか、おばあさんが亡くなったんだろうと思っていた。

今週、死亡証明書をもって授業に来たので、どなたが亡くなったの？


と、聞いたら、


　　　父です。



えっ？



病気でもなんでもなかったのに、突然死だったらしい。


なので、死因はわからないらしい。




彼女は、いつもと同じように明るい顔をしてハキハキ話し、授業にも積極的に参加して、
いつもと同じ態度だったので、余計に私が辛くなった。




原因不明の突然死なんて、日本ではそうそう聞いたことが無かったが、

夫の姉も突然死で原因不明だった。


40歳代で突然死なんて、韓国ではそんなに珍しいことではないんだろうか。