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カテゴリ:邦画(09~)
昔の写真からちょっとこんなのを紹介します。(未公開写真です)
映画の美術というものは、時には雄弁に脚本や俳優以上にモノを言うことがあります。一番印象に残っているのは、美術担当が誰だったかも知らないのですが「トキワ荘の青春」(96年市川準監督)の美術でした。三畳一間の端正な部屋の中に昭和30年代の漫画家たちの「夢」がつまっていました。最近では「空気人形」の美術監督、種田陽平の仕事が素晴らしいと思います。 さて以下の写真は映画「UDON」のロケツアーに行ったときの写真です。 そのときの文章を再掲します。 次はレオマワールド内で開催されていた「UDON」展を見に行く。初めて実際の映画の「美術」を見ました。松井製麺所の中のセットや、雑誌編集局の中のセット、本広監督の脚本などが展示されている。ゆーすけはアイマック、小西はダイナブックのPCを使っていたり、パソコンについているタックシールや、机にさりげなく置かれている宅急便のお届け表もすべてきちんと作られていた。タックシールには個性に合わせたその日の予定が書かれ、お届け表は「かえる急便」とわざわざロゴを作っていた。画面に映るわけではない。遊び心でもあるし、雰囲気つくりでもあるのでしょう。そのような仕事が、映画の質を高めていくのに違いない。 映画用にわざわざ雑誌まで作る。このこだわりには感動しました。 松井製麺所のセットはこれです。 そして、この日最初にいった普通家の製麺所三島製麺所の本物の製麺しているところはこれです。見たら分るように、本物は一見雑然として「主張しているもの」は映像としては見えてきません。美術とはあくまでも本物に近づける、と同時に「主張」がないといけないのです。 色々調べて結局この映画の美術担当の名前は分りませんでした。美術担当の名前は消えていくことが多い。けれども、これこそがテレビドラマではない、映画の醍醐味なのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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