ノーパソ選び #1:VAIO Type G
前回2004年6月に Panasonic の Let's Note を会社で導入して以来早くも三年が経とうとしている。楽しいようでいてものすごくめんどくさく苦しい、次期モバイルマシン選定のときが再びやってきたのだ。だから最近あれこれパソコンを見たり、パソコン雑誌を買い込んだりしている。57台のマシンがなんと2年くらいの間に一挙に17回も故障してしまったという恐怖マシンの Let's Note は二度と選択肢に入らないとは思うが、そんなことしてどんどん世間を狭めても仕方ない気もするものの、やはり次々パソコンが壊れる恐怖は思い出したくない。モバイルマシンの選択は難しい、処理性能と可搬性と操作性と堅牢性というどうにも相反する要因が同居している中でなにかをひとつ選択しなければならないからだ。小さくて薄いからって壊れやすかったらダメだし、キーボードもバカに小さくちゃ打てなくなる。そういう観点から考えるとデスクトップマシン(デスクトップ代替のノートも含む)なんて非常に簡単な世界で、そこそこ早いマシン持ってきてメモリを沢山積んどけばそれでオッケーなのだ。最強にして最高のモバイルノーパソを探すうち、sony style で vaio の二週間モニターキャンペーンをやってたので登録して vaio を貸してもらった。 光メディア抜き、軽量バッテリ搭載の最軽量モデルの重量は 898g だ。CPU は CoreSolo。冷却ファンはついているが結構静かだ。ただ、CPUの非力さのため、XPでもかなりもっさりした印象。Norton Internet Security なんか入れるとウソみたいに動かなくなってびっくりだ。メモリを増やせばもう少し改善するかもしれないけど。(貸してくれたのはメモリ512MBモデル)指紋認証、光学ドライブ、Felica、メモリスティックポートにSDポート(あのソニーがSD!)、bluetoothに無線LANまで付けられる。このモデルでも1kgオーバーくらいなので、相当軽量である。カーボンを使用したボディは持って実感の薄さで、特にディスプレイ部はあまりに薄くて三日で割れるんじゃないかと心配になるほどだ。まあ、借りてる一週間の間に割れはしなかったので大丈夫みたいだが。非常によくできたマシンだと思うが、どうしても万人には進められない三つのポイントがある。あまりにも薄いディスプレイ、Vista 時代にぶつけるにはどう見ても力不足な CoreSolo CPU 、そして私にとってもっとも不可解なのがキーボードピッチだ。下の写真で向かって右に写っているVAIO Type G のキーピッチは17mm, それに対してマシン自体の横幅では少し狭い ThinkPad 240z のキーピッチが 18mm。ThinkPad の場合は、端っこのキーは幅を狭めて、常用・多用キーの幅を稼いでいるのだが、この一ミリの差は大きい。一ミリ小さいだけで、ミスタッチが極端に増えるのだ。下の写真で比べてもらうとわかるが、右側のVAIOの場合、左のThinkPad と比べてShift, Caps Lock, Tab といったキーが必要以上にでかすぎる。デザイナーはデザイン上の見た目よりも現実の使いやすさに注目すべきだと私は少し怒りを覚えた。キーのストロークや押したときの抵抗感は非常にいいだけに、ものすごく残念だ。キーボードその他の問題があるので、あまり他人に手放しで勧めるわけには行かないが、非常にいいマシンであることに間違いは無いので、お好きな人にはぜひオススメしたい。私の会社が一年後に vista に移行することを考えると、Vaio type G を仮に導入するとしても今導入するのは時期尚早で、もう少し CPU の性能向上を待たなければいけないだろうなと思った。