2195835 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

第7官界彷徨

第7官界彷徨

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

薔薇豪城

薔薇豪城

お気に入りブログ

『宮本常一 伝書鳩… New! Mドングリさん

30秒ルール New! lavien10さん

生活保護制度が再び… New! inti-solさん

映画「あまろっく」… New! 七詩さん

「古典推し」を観ま… まろ0301さん

コメント新着

薔薇豪城@ Re[1]:古典講読「方丈記」(07/03) KUMA0504さんへ 方丈記は短い文章の半分が…
KUMA0504@ Re:古典講読「方丈記」(07/03) こんばんは。 この前の京都の旅で偶然にも…
http://buycialisky.com/@ Re:橘始黄(12/03) propoer dose of cialisget cialis cure e…
http://buycialisky.com/@ Re:源氏と夕霧・父と子対決(09/14) what works better viagra cialis levitra…
http://buycialisky.com/@ Re:仏さま(11/28) cialis 5mg preis 84 stuckhow often cial…

フリーページ

私の源氏物語


国語・国文学会・薔薇篇


古都を旅して、


源氏物語の姫君


舞台鑑賞・能楽堂&こまつ座2012年


伊勢のみやび・私の伊勢物語


伊勢物語その2


源氏物語ー玉鬘


源氏物語ー柏木


源氏物語ー横笛


源氏物語ー夕霧、御法


古今和歌集仮名序


古今和歌集/春の歌


舞台鑑賞・能楽堂&こまつ座2013年


宇治十帖


古今和歌集夏、秋、冬の歌


更級日記


町子の日記


清少納言の日記


道長の日記


定家くんの日記


蜻蛉の日記&2014年能楽堂&こまつ座


兼好さまの日記


古今和歌集 賀の歌 離別歌 羇旅歌


なぎ子の枕草子


伊勢物語その3 2010年9月~


上野誠先生の万葉集


上野誠先生の万葉集その2


古今和歌集 恋の歌


上野誠先生の万葉集その3


五味文彦先生の平家物語


五味文彦先生の平家物語その2


五味文彦先生の平家物語その3


五味文彦先生の平家物語その4(巻5)


五味文彦先生の平家物語その5(巻7)


五味文彦先生の平家物語(巻の8巻の9)


五味文彦先生の平家物語巻10・11


放送大学2013年


英勝院様御事績


佐藤勝明先生の「おくのほそ道」


佐藤勝明先生のおくのほそ道その2


佐藤勝明先生の「おくのほそ道」その3


佐藤勝明先生の「おくのほそ道」その4


佐藤勝明先生のおくのほそ道 その5


舞台鑑賞・能楽堂&こまつ座2015年


八ッ場ダム


ダム問題をめぐる情勢


ダム問題をめぐる情勢その2


まぼろしの追原ダム


追原OPPARAつうしん


追原騒動記


薔薇豪城作品集その1・短歌


なまはげの夜


詩-蒼い春と朱夏


詩-白の時代


往復書簡


薔薇亭華城の時代


詩・晩秋


ローザルクセンブルクの時代


チラウラ短歌


チラウラ俳句


チラウラ俳句その2


俳句あれこれ


連歌デモ


連歌デモその2


私の立原道造


私の宮沢賢治


私の第七官界彷徨


フランス革命


革命暦


千葉なでしこ9条の会


わたしの9コレクション


韓国歴史ドラマ


戦争遺跡


2010.05.25
XML
カテゴリ:コミック・漫画
 昭和57年発行の白土三平作品「鬼泪」を読みました。
 27歳の石神栄次。鬼泪山のふもとで生まれて育った若者が主人公です。母が死んでから3年後に、仕事に行き詰まって故郷の町に帰ってきました。

 そこで、地蔵泥棒をしようとする町の天羽連合のチンピラとけんかになり、漁師の磯貝松蔵と知り合いになります。妻を亡くし、一人旧式の船で漁をする松蔵と栄次は意気投合します。

 栄次は、と殺場で働きます。誰よりも一瞬に豚や牛を殺せる力を持った栄次です。殺してからの処理が白土三平らしく細かく描かれます。見たくないシーンだけど、豚や牛の不適な面構え、立ち向かう栄次や他の人達の真剣な表情に、「いのち」を奪うことへのおごそかな気持ちがあふれています。

 「赤の家」という章があります。
 栄次は鬼泪山山系の石材採取の仕事もします。
 朝吉じいさまの話。
 鬼泪の杉林を伐採しろという軍の命令がきた。
 ただ一人反対したのが朝吉だった。山の入り会いの全員の判がなければ伐採できない申し合わせだった。朝吉は、一度に森を伐採すれば大雨の時に必ず地すべりが起きると、がんとして判を押さなかった。
 とうとう憲兵隊がきて朝吉は連れていかれ、
 おかしなことにそこに赤紙がきて、留置場から直接招集を受けて戦地に連れていかれてしまった。それきり戻って来なかった。
 「あん頃は、国益にさからうものはあんでもかんでも「赤」ってことにされちまったんだ。 それからわしんとこは「赤の家」ってことで村八分。」
 
 そのあと大雨のあとの地滑りで、集落は流された。森を伐採したせいで。

 栄次は思う「おれは今、その山自体を崩しているってわけか」

 ある日、松蔵は栄次を漁にさそいます。漁師たちは山の姿を見て自分の船の位置を知るのです。
 山の見える場所でいろいろな魚のポイントが分かるのです。

 ひときわ高いのが鬼泪の女星。それが(視界から)消えると山無しの海になる。ある日、栄次は山で発破をかけていた、松蔵は漁を終え、山無しの海から女星の見える場所まで船を走らせた、、、ところが、そこに見えるはずの女星がなかったのです。
 その日、栄次たちの発破で女星は崩れ落ちてしまっていたのでした。
 この仕事が終わったら、松蔵と漁の仕事をしよう、やっと自分がやりたい仕事が見つかった、と思う栄次が知ったのは、松蔵の死でした。

 ★陸の方からしか考えていなかったのですが、海の方から漁師さんたちが目印にしている鬼泪山の姿もあったのですね。鬼泪山は、一帯の山々のことを指します。
 最後に残る鬼泪山、ぜひとも守ってほしいです。
 白土三平さん、今の鬼泪のたたかいを描いてくれないかなあ。
 






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010.05.25 22:13:51
[コミック・漫画] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.