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第7官界彷徨

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2013.01.16
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カテゴリ:日本史
 東京新聞夕刊の「大波小波」さんが、「歴史時代小説と経済再生」について書いてました。

 佐伯泰英は、人情味豊かな物語を書いて長引く不況に苦しむ日本人に癒しと温もりを与えて大ベストセラー作家になったそうです。
(ちなみに私は、かっこつけた着物姿の写真が気にいらなくて、読んでない) 

 続いて拝金主義を否定した山本一力、天地人で弱肉強食の戦国のルールに背をむけ領民が安心して暮らせる国家を作ったという主人公を描き、新自由主義的政策を批判した火坂雅志。この問題意識は今回直木賞候補の伊東潤の「国を蹴った男」につながるらしい。

 歴史時代小説は常に読者の願望を写し取ってきたそうです。
 戦前は勇ましい武将ものが流行ったらしい。 
 最近のデフレ不況下では、金や名誉がなくても人は幸福になれる、とした作品が支持を集めたらしい。

 大波小波さんは続ける・・・・
=だが、日本人は、昨年末の総選挙で、経済再生を優先する道を選んだ。=

 さて、どんな作品がもてはやされるのやら。
 新自由主義礼賛の作品が出たら、徹底的に叩いてやろう!(と、遠吠えしてみましたあ!)

 武士の家計簿の歴史学者、磯田道史さんの新刊「無私の日本人」を読みました。
 
*穀田屋十三郎
 貧困にあえぎ人が流出する仙台藩吉岡宿で、藩に金を貸しその利子を町内全員に分配して町を栄えさえた仲間たちの工夫と、そのことで人に誉められてはいけないと、固く子孫に言い残した人々のこと。
 武士が百姓から米を奪うだけの世の中に疑問を抱き、逆に百姓が武士から金を取る仕組みを作ろうとした話です。

*中根東里
 唐の言葉を学び、荻生徂徠、室鳩巣の弟子として日本随一の儒学者となるが、生涯貧窮の中に暮らし、書き残したものもほとんど残さないまま、明和2年(1765年)72歳で佐野の地で没した人。

*大田垣蓮月
 藤堂高虎のいとこらしい人の落胤として生まれた蓮月は、不幸な結婚ののち尼となり、粟田口で急須を作り売る。「蓮月焼」。
 その中で隣家の少年、のちの富岡鉄斎を育て
 西郷隆盛に対して
*あだ味方勝つも負くるも哀れなり 同じ御国の人と思へば
 という歌を作って、江戸を火の海から救った、、、という人。

 この3つの話でできている本です。
 作者の磯田先生は
=いま東アジアを席巻しているものは、自他を峻別し、他人と競争する社会経済のあり方である。
 大陸や半島の人々には、元来、これがあっていたのかもしれない。
 競争の厳しさとひきかえに「経済成長」をやりたい人々の生き方を否定するつもりはない。
 彼らにもその権利はある。
 しかし、わたしには、どこかしら、それには入っていけない思いがある。
 「そこには、ほんとうに、人の幸せがあるのですか」という、立ち止まりが心のなかにあって、どうしても入ってゆけない。

 この国には、それとはもっとちがった深い哲学がある。
 しかも、無名のふつうの江戸人に、その哲学が宿っていた。それがこの国に数々の奇跡をおこした。
 わたしはこのことを誇りに思っている。

 この国にとってこわいのは、隣より貧しくなることではない。ほんとうにこわいのは、本来、日本人がもっている、このきちんとした確信が失われることである。=

 磯田先生は、この本を書いて「安堵をおぼえた」そうです!
 私は、この本を読んでほっとしました。 

 





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最終更新日  2013.01.16 14:40:32
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