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第7官界彷徨

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2015.07.23
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カテゴリ:読書日記

 ヘクソカズラの花が咲き始めました。きれいなのに、可哀想な名前!

 室生犀星の「蜜のあわれ」=講談社文芸文庫、を読みました。

 犀星、恐るべし!軽妙洒脱ななかに人の生きることへの「あはれ」が息 づいている。三才子の金魚、赤井赤子は水にこだわり、塩辛いものが好き。派手な赤い服を着て歯医者に行き、水道の水を飲んではいけないと言われていたのを忘 れて歯医者のクロロフィル入りのコップの水をのんでしまったりする。赤子は金銭を欲しがり、作家が死んだら金歯がほしい、などという。

 そんなふうに、赤井赤子と赤子に「おじさま」と呼ばれている老年の作家の日常?が詳しく?描かれている。

 半 分以上が赤子のせりふ。赤子は歯医者の帰りに丸ビルに寄ったりするのです。そして、幽霊らしい、「おじさま」と因縁のある女性と出会い、おじさまと会える よう気をもんだりするのですが、なかなか成功しない。そのうちもう一人の女があらわれて赤子は急に嫉妬したりする。「おじさま」に言わせれば、それは赤子 の妄想が生んだ幽霊なのだとのこと。

 赤子は「おじさま」の子どもを生みたい、けど金魚じゃ無理なので、雄の金魚の子どもを生んで「おじさま」と大事に育てたい、という希望をもちます。冬になると動けなくなるけど、春になったら、また生きて会いたいと思う赤子でした。

 文章のあちこちに、なんか、寂しいようなすてきな言葉が詰まっているのです。昭和の作家のゆとり、かな?毎日金魚を世話して、お尻のフンを取ったり水を替えたり、餌をやったりしているうちに、老作家のなかにセクシー金魚が話しかけてきたらしい。

 映画になるそうです。石井岳龍監督。三才子の金魚、赤井赤子には二階堂ふみちゃん。犀星らしき「おじさま」には大杉漣さん。この言葉の連なり、うまく映画化できるでしょうか?

 大杉漣は、浜野さち監督の映画で中条百合子の初めのDV夫役だったので、あんまり好きじゃないです。若い娘に翻弄されるおじいさん、という所だろうけど、原作では70歳だし、もっと枯れた「をじさま」ふうの人がいいと思う。

 赤子の存在を認めている金魚屋のおじさんは笹井高史さんがいいと思う。赤子は二階堂ふみちゃんより宮崎あおいちゃんのほうがいいな♪赤子は人間で言えば17歳くらいらしいけど。

 「蜜のあわれ」の本に「火の魚」が載っていました。前に読んだのとイメージ違うけど、こうだったのかな?

 老作家が本の表紙用に金魚の魚拓を取ろうと思い立つ。編集者の折見とち子は、病癒えて、元の出版社に復帰できている。手先が器用な彼女に、老作家は金魚の魚拓を取ることを依頼する。

 生きて買ってきた金魚は、その死ぬ日を期待されて飼われるのです。そして出来上がった金魚の魚拓はすばらしいものだった・・・。ストーリーは変わっているけど、NHKドラマ、オノマチの「火の魚」、彼女の最高傑作だと思ってます。

 「蜜のあわれ」は金魚を観察した「火の魚」の体験から発展した作品のように思えます。

 






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最終更新日  2015.07.23 14:44:41
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