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第7官界彷徨

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2016.10.08
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カテゴリ:読書日記
 昨日のハックルベリーフィンの続きです。

 池澤夏樹さんの「世界文学をよみほどく」より。

 ハックは自分を預ける相手としてミシシッピー川に依存します。加島祥造さんの訳が紹介されています。
=おれは、殺し合いの家から逃げ出したのが嬉しくてしょうがなかったし、ジムは沼地から逃げ出したのがとても嬉しかったんだ。二人して言ったよーやっぱり筏ほど住み心地のいい家はないってな。ほかのところは狭苦しくって息がつまりそうだけど、筏はそうじゃないもんな。筏に乗ってりゃ自由な気分で、なに気兼ねすることもないし、楽ちんだもんな。=

 ハックとジムは川の生活を続けながら冒険の旅をし、いろいろな人たちと出会って行きます。

 ハックは逃亡奴隷ジムのことを密告しようかと悩みます。そして、彼は社会の倫理に抗しても人間として奴隷をかばおうと決心します。

 当時、黒人は奴隷にしても売ってもいいと思っている中心はプアホワイトの人たちでした。ハックの父親も、オハイオから来た教養も金もある良い身なりの黒人が、選挙権も持っていることに憤ります。
 自分たちは白人であるけれども、貧しい白人であって不満な生活をしている、だから、白人でないくせに裕福に暮らして幸せになっているやつが許せない・・・という妬み。
 裕福に暮らす資格がないのにあっちは金を持っている、持つ資格があるはずなのに自分は持っていない、あいつらは奴隷として売り買いしてもいいんだ・・・という論理。
 今の日本のヘイトスピーチにもつながるようです。

 ハックは少年です。これは、アメリカ的な「若い者は無垢である。まだ罪に穢れていない」という考え方にあるらしい。
 これは、アメリカが自国のことを思う気持ちに通じていて、
『アメリカは若い国である。ヨーロッパのように罪を知らない。まだ穢れていない』という考えがあるということらしい。

 アメリカ文学には「成熟を拒む」姿勢がしばしば出てくるそうです。

 この、アメリカの、自分たちのあり方に対する信頼は、新しい国家であること、地方分権の強い国家であることに由来し、何ごとも自分たちで判断し、何か起きたときには自分たちの倫理的感度、常識、判断力を信じるのだそうです。

 悪い奴だからみんなで始末した。この町の秩序を乱すやつは許さない、この考えが先へ進むと世界全部を仕切りたくなる。

 自分たちの判断に疑いをはさまず、武器を取ると、イラク戦争のような行動のパターンが発生します。

 マークトウェインはそのことに気づき、指摘したのだけれど、それから100年以上たっても変わらない、というのが現実かもしれない、と池澤夏樹先生は仰っています。

 マークトウェインは「旧世界はもう堕落しきっているけれど、アメリカは大丈夫なのではないか、というところから出発して考えてみたが、実際はアメリカもそうではない、とんでもないことがいっぱい起きることがわかった、もう救いの場がなくなってしまった。彼は人間性そのものを否定せざるを得なくなっていった…晩年。

 ところで、そんなアメリカに尾っぽを振ってついていく紀元2千何百年だかの日本。誇りもどこかに投げ捨てて・・・大丈夫なんでしょうかね。





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最終更新日  2016.10.08 20:42:24
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