カテゴリ:読書感想
桐野夏生さん初短編集という。
虫卵の配列 羊歯の庭 ジェイソン 月下の楽園 ネオン 錆びる心 の5編。どれも力強くて読み応えあり。 桐野さんはつくづくタイトルの妙手であると思う。松本清張さんの何百とある短編の題も素晴らしかったことを連想していたら、解説(中条省平さん)で『錆びる心』が『松本清張に匹敵する腕の冴え』との評。 思うに『錆びる心』の素材、展開は長編に書いてほしいくらい、もったいない。 『錆びる心』…『十年耐え忍んだ夫との生活を捨て家政婦になった主婦。囚われた思いから抜け出してはじめてみた風景とは』(表紙裏より) 不仲な夫婦の長年にわたる忍従といっても、10年間も復讐を秘めて暮らしている図は恐い。外にでてみれば、家政婦という仕事に就くことによって、他人のより複雑な暗い人間関係に立ち合ってしまう。その人間性のダークさによって、自分のダークさに気がつく皮肉。 実に面白いと私は思うが、この暗さと重さは現実にありそう、いやあるので辛いかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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題名のつけ方はうまいんですが、登場人物の名前が・・・村野ミロ、この名前だけは今だに好きになれず・・・すいません、馬鹿馬鹿しいことを言ってますね
(2005年04月18日 21時22分17秒)
>題名のつけ方はうまいんですが、登場人物の名前が・・・
おお、私も登場人物の命名がぞんざいな気がしていました。なぜかなー。ちらっと違和感が...。平凡だっていいし、凝ってもいいのでしょうが、大事なポイントですよね。作家さんは苦労しているのでしょうね。 >村野ミロ、この名前だけは今だに好きになれず・・・ 私は覚えるのに苦労しました(苦笑) 野村さんだったかしら、ロミさんだったかしらと。 (2005年04月19日 01時03分00秒)
ばあチャルさん、お孫さんの初登園おめでとうございます。さぞかしかわいいでしょうね~。それに、散り始めた桜に風情があります。素敵ですね!
それから、桐野夏生さんは、短編を読んだことがあります。殺されてしまった女性の話で、意表をつく話の展開だと思いました。 彼女はある批評家から天才と呼ばれていました。きっと、熱狂的なファンを持つ素敵な方なのですね。 (2005年04月19日 15時19分36秒)
ありがとうございます。もう、やんちゃして擦り傷を作ってきたとか、電話ありましたよ(笑)
あっという間に葉桜。黄砂かなー、東京はかすんでいますよ。北海道はこれからですよね! > 彼女はある批評家から天才と呼ばれていました。きっと、熱狂的なファンを持つ素敵な方なのですね。 そうでしょうね、才能があると思います。でも、きっとはっきり言って嫌いという人もでてくる作家さんの一人でしょう。私は惹かれてしまったのですが。 (2005年04月19日 16時31分21秒) |
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