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カテゴリ:映画
素晴らしい作品に言葉はいらない、陳腐な言葉で語る必要がないと思いつつ、語りたくなってしまう矛盾。
昨年、イギリスの巨匠ケン・ローチ監督が移民労働者の問題を取り上げた『この自由な世界で』を観たけれど、今度はベルギーの巨匠、ダルデンヌ兄弟がベルギーを舞台に移民を取り上げた。 それくらい深刻な問題なんだろう。 そしてこの映画は実際のエピソードが元になっているらしい。 ただし、この映画は移民について言及してるわけではなく、罪の意識、責任感、人間らしさ、そして愛がテーマになっている。 ベルギー国籍を取るために闇ブローカーの斡旋で偽装結婚をするロルナ、下手をするとただの愚かしい女性になっていた可能性もあるけれど、そうはさせない見事な脚本とさらにそれに応えた女優。 アルタ・ドブロシは必要最小限な台詞とリアルな演技でロルナの心の機微を表現し、偽装結婚相手を助けたいと想うようになっていく姿を観客は理解し次第に心動かされる。 また音楽が一切ない映像はとてもリアルだし、悪事に手を染めたけれど、次第に芽生える後悔の念、相手を想う心がロルナに人間性をもたらし、だからこそロルナに芽生えた愛が際立つ。 同情から芽生えた愛かもしれない、そしてそれは不器用に見えるけれどとても人間らしい行為で、最後には神々しくも見える。 ダルデンヌ兄弟作品は初めて観賞したけれど『息子のまなざし』や『ある子供』は観たいと思いつつ見逃していたから、いずれ観賞したいと思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
きっと切なくなるだろうな、と、覚悟を決めて行ってきます。(なるべく早めに・・・)
(Feb 3, 2009 04:02:20 PM)
きっと観る人で全然違うとは思うんですけど、僕は不思議と切なくならなかったんですよね。
ただ、この手の映画が好きそうな方々ですらどんな感想を持たれるか分からないからとても興味があります。 (Feb 4, 2009 12:32:23 AM)
motoさん、何回も言って節度がないですが・・・
感想文が上手いです。ほんと。 映画が観たくなることはもちろんのこと、感想読んだだけで「はー良かったぁ」と良いもの観た気持ちになるのは、なんでしょうね。 (Feb 4, 2009 09:37:31 AM)
映画が素晴らしいからです、観たらこれがいかに必要のないものというのがお分かりになるかと思います。
雨さんは観終わった後どう感じられるでしょうか? ぜひ感想をお願いします。 (Feb 5, 2009 01:53:53 AM)
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