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cms@ebisu

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2007.10.08
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青山劇場が、華やかなキャバレーになりました。
と言っても、実のところ本当のキャバレーがどんなものだか知りませんが。
キャバレーのMCに扮した阿部サダヲのしゃべりが、「ここは夢を見て、現実の辛さを忘れて楽しむ世界だ」と観客に訴えています。
その通り、きらびやかな衣裳に包まれたダンサーや歌手が、観客の一夜限りの相手をしてくれているようでした。

新進のアメリカ人の作家クリフォード(森山未来)が、小説の題材を求めてベルリンにやってきたのは、1929年のこと。
偶然、国境を越える列車に乗り合わせたドイツ人のエルンスト(村杉蝉之介)に気に入られ、ベルリンの見所から宿まで世話をしてもらいます。
オススメの場所は、キャバレー、キット・カット・クラブ。
そこで歌手のサリー(松雪泰子)に惚れられ、アパートに押しかけられる始末。
一方、下宿屋の女主人シュナイダー(秋山菜津子)は、住人であるユダヤ人の果物屋シュルツ(小松和重)から求婚され、残りの生涯を二人で過ごす決意をします。
華やかな二人の婚約パーティの席で、エルンストがナチス党員でユダヤ人を嫌うことから、クリフォードとシュナイダーは困惑するのです・・・。

二幕の戦争を予感させる周囲の気配、そして理由もなくユダヤ人が迫害されていく様は、本当に切ない。
一幕での笑いが、観客の表情から消えていました。
歴史上、これから起こることを知る私たちは、どうしてそんな世の中になっていくのかを考えます。

演出は、松尾スズキ。
かねてより松尾の演出には、観る者のいる現実を指摘し、何かがえぐられるような厳しさを感じていました。
このブロードウェイミュージカルの作品においても例外ではありません。
隣人が信用できなくなる時、隣人を遠ざけなければならない時、そして隣人が敵になる時・・・手の平を返したような人々の態度に一人で立ち向かう姿ほど、哀しいことはありません。

一幕で思いっ切り笑って、辛いことを忘れてください。
その分、不本意ながら従うしかない二幕での人々の心の痛みを感じることができるでしょう。

台本・ジョー・マステロフ、作曲・ジョン・カンダー、作詞・フレッド・エブ、
翻訳・目黒条、日本語台本・演出・松尾スズキ

※公演詳細は公式サイトで。

(青山劇場にて)





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最終更新日  2007.10.12 01:19:40
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