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カテゴリ:番外!見聞録
多くの方が信じられない気持ちでその訃報を聞いたことでしょう。
今月14日、大浦みずきさんが天に召されました。享年53歳。 遡ること12年前、演技の感性を磨くようなワークショップに参加した時のこと。 大浦さんをはじめ、名だたる現役俳優も集結した10日に及んだワークショップの終盤に、座談会のようなひと時がありました。 そこではビッグネームの俳優も、一生徒の顔で参加者と語り合います。 印象に残るのは、歌とダンスで名声を轟かせていた大浦さんが、笑顔で芝居が好きだと述べていたこと。 話をさせていただいたのはその時限りですが、ミュージカルはもちろんのこと彼女の出演するストレートプレイの作品には努めて足を運びました。 以下は私の観た思い出深い作品の数々です。 『JERRY'S GIRLS』(1997年5-6月) 『GALAXY EXPRESS 999』(1997年11月) 『ヴァージニアウルフなんかこわくない?』(2003年3-4月)tpt 『時間ト部屋』(2003年6-7月)tpt 『千年の三人姉妹』(2004年3月) 『ナイン THE MUSICAL』(2004年10-11月、2005年5-6月)tpt 『道上寺 一幕』(2005年8-9月)『カルテット』(2005年9月)tpt 『民衆の敵』(2006年5-6月) 音楽劇『帰り花』(2008年1月) 私は宝塚時代の大浦みずきさんを知りません。 「私のダンスを楽しみにしてくれるお客様がいるので、踊ります」と、常に意識が観客に向いている姿勢には、元宝塚男役トップという肩書きを超えた魅力を感じました。 『RED SHOES, BLACK STOCKINGS彼と彼女が踊る理由』(2005年12月) 若手の俳優、ダンサーの中で、彼女の歌と踊りはまるで大輪の華のようでした。 その中で繰り広げられるトークは、相手に対する思いやりを感じ、 『ナイン THE MUSICAL』 大物プロデユーサーに扮した彼女が観客に話しかける場面が見所の一つとなっていたように、大変な盛り上げ上手でもありました。 ストレートプレイで特に印象深いのは『民衆の敵』。 この作品は、体調不良で降板した俳優の代わりに急遽出演となりました。 原作では男性の役ですが、性別を変えて描いたところに等身大の女性としての信念が浮かび上がり、苦悩も含めた彼女の役が鮮やかに思い出されます。 そして音楽劇『帰り花』。 吉田松陰役として、日本の国のためにと一人立ち上がり、若者を育て導くその役は、まるで彼女自身の姿に見えました。 これが最期のストレートプレイの舞台出演作となったのでしょうか。 多くの作品とともに忘れられない思い出があります。 ワークショップの中で一つの動きが大勢に派生していく作業がありました。 そこで辿り着いたのがラインダンス。 宝塚出身の方々と一緒にラインダンスをするという貴重な経験。一生の思い出です。 これからも作品とともに「大浦みずき」を思い出すことでしょう。 素敵な舞台とお話をありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.12.18 08:53:44
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