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cms@ebisu

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2010.08.10
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カテゴリ:演劇、観劇
トム・ストッパード作の、『コースト・オブ・ユートピア』(2009年9月に観劇)同様に、政治色の濃い国で時代に翻弄される人々の生き様を、こちらはロックン・ロールを織り混ぜた戯曲で見せています。
私の感覚的にはロックが自由と主張の象徴とされる少し前、の1968年から始まります。

チェコ生まれの作者の想いがヤン(武田真治)に込められているのでしょうか。
時代に飛び込むようなヤンの生き方ですが、特権に甘んじず、流れに身を委ねるように見えて、その実、信念を貫いている姿は、彼の中にある「魂の叫び」を感じずにはいられません。

政府の方針に従わないことで職を失ったヤン。
不器用な生き方かもしれませんが、内に秘める彼の信念、その生き方が観客の心を捉えます。
無念の想いを感じながら黙々と自身の置かれた状況下で生きるヤン、そんな彼の生き様を魅力的に武田真治が好演。
外見にとらわれない大人の内面が滲み出ているようです。

この魂の叫び、生き方、その結果に自由が存在する、これがロックンロールなのでしょうか。
場面の節目にかかる音楽がいいですね。
年号が表示されて流れる音楽に、あの時自分は幾つだった、こんな世の中があったのか、と感慨深く想い馳せました。
20数年に渡る物語は、信念を持つ人々の魂の精神が継がれていくように見えます。
だからこの作品はロックンロールなのだと、その言葉の意味を考えずにいられませんでした。

余談となりますが、ロシア生まれのピアニストであり偉大な指揮者のウラディーミル・アシュケナージ
6月に彼のトークを聴く機会がありました。
政府による音楽の規制があった若かりし頃、演奏旅行で西側に行った折にレコードを大量に買って帰ったというエピソードが語られたことを思い出しました。

西側にある自由がなぜ自国には無いのか、と、手も足も出ない中、人々はそういう想いを抱いていたことでしょう。そんな時代があったということを忘れてはならないのです。

作・トム・ストッパード、演出・栗山民也、翻訳・小田島恒志、
美術・松井るみ、照明・勝柴次朗、衣裳・前田文子

(世田谷パブリックシアターにて)

※公演の詳細は、ホリプロのサイトで。

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☆「悲劇喜劇 2010年8月号」
 『ロックンロール』の戯曲が掲載されています。
 
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最終更新日  2010.08.25 12:20:37
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