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カテゴリ:政治
社会保険庁が不祥事のデパートといわれるのは、職員にプロ意識が欠如しているからです。5000万を超す記録が散逸していること自体が信じられない不祥事です。それにも拘わらず再調査すらしないのは組織的サボタージュです。
世論が盛り上がる前に適切な対応をするのが官僚の使命ですが、厚労省、社会保険庁には無駄飯食いの官僚しかいないようです。さらに組合員にサボタージュをさせるのが組合の使命だと思いこんでいた自治労幹部も同罪です。 民主党が暴いた不祥事ですが政治的な思惑が見え隠れします。社会保険庁は5000万人分の記録の再調査という膨大な仕事を請け負うことができたからです。大幅な人員削減が求められるに対して雇用の創出ができたからです。 民主党の参議院選のための標語造りと自治労の焼け太りを目的としたできレースのような感じがします。今回も内部から情報がリークされたのでしょうが、政治家の知恵が回るのと官僚、小役人どもの保身術とには脱帽させられます。 安部首相も反転攻勢をかけなくては泥仕合になりかねません。国民が望むのは安心できる年金制度の創出であり、年金を管理する人間のモラル向上です。国民年金が厚生官僚の財布代わりに使われ、膨大な欠損を計上したばかりです。 国民の納付した年金の杜撰な管理は業務上横領に等しい犯罪行為です。年金が官僚、小役人の懐を肥やすため使われているから納付率が危機的水準を脱しきれないのですし、ノルマを課せば役人は帳尻合わせしかしないからです。 官僚組織の腐敗の原因は自社対立で明け暮れた不毛の55年体制にあるのでしょう。安倍内閣では55年体制の重鎮が閣僚となっていますし、小沢トロイカ体制は55年体制に先祖返りしていますから国民には選択肢がありません。 小泉改革により自民党の土台が崩されたと言われましたが、安倍首相は族議員の復活を許してしまいました。松岡農相も林野庁の官僚出身で農林族の特攻隊長であったそうですし、業界から数億円単位の政治献金を集めていました。 戦後世代の安倍首相、補佐官には期待する面が大きかったのですが、国民の期待を裏切ってしまいました。小泉前首相のようなカリスマは期待していませんでしたが、構造改革の継続、清廉な政治を望みましたが力不足のようです。 雇用も回復し、リストラの波もひとまず収まりましたが、不正規雇用が社会問題化しています。最低賃金は労働生産性を反映させるのではなく、生活維持、結婚し、家庭をもてるくらいの生活を保障する福祉の観点から定めるべきです。 個人消費が伸びないのも企業は史上最高益を稼ぎ出しても労働配分率が低く、庶民にまで恩恵が届いていないからでしょう。アングロサクソン流市場原理主義は略奪民族の論理ですが、農耕民族である日本人に馴染めない論理です。 バブル崩壊で日本型村型システムは崩壊し、グローバルされた世界に組み込まれましたが、日本人としてのアイデンティティーまで失ってはなりません。日本人は実業、物作りには長けていても虚業、金融投資には不向きだからです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007/05/30 03:51:08 PM
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