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カテゴリ:政治
安倍内閣の支持率が急降下しているいまこそ功名が辻内閣から脱却しなければ与党連合は手痛い敗北を喫するでしょう。戦後世代が政治のトップに立つのは日本では異例のことでしたが、小泉改革の総仕上げ、究極の構造改革でした。
国民は戦後世代が政治のリーダーシップを取ることに期待しましたが、自民党の長老議員が復権し、族議員が闊歩し始めました。松岡前農相を罷免できずに傷を広げました。柳澤財務相が官僚の責任逃れに荷担したのも火に油でした。 首相は小泉前首相の側にいながら世論の恐ろしさを理解していませんでした。首相は政治力の根源は世論の支持にあることを忘れ、党内融和を急ぎすぎました。非情の政治から情の政治への転換は抵抗勢力に屈服したように見えました。 首相には小泉前首相のようなカリスマはありません。天才、鬼才の前首相に比べられるのは仕方がありませんが、改革か抵抗勢力かの二元論は非常に分かりやすいものでした。小沢トロイカ体制を抵抗勢力に仕立てるべきでしょう。 小沢トロイカ体制は55年体制への先祖返りですから、旧体制擁護の抵抗勢力です。政治と金の問題、官製談合、年金記録紛失も旧体制の遺物です。国民年金の記録が失われたのも社会保険庁の組織的サボタージュの結果です。 アメリカ流の自由・競争至上主義、市場原理主義がいつまでも続くとは思えませんが、官僚統制により日本が制度疲労を起こしたのも事実です。あらゆる面で構造改革が必要とされていますが、日本型構造改革を模索すべきです。 小泉改革は台風一過でした。地上にある構造物をなぎ倒しました。地上の再生を次の世代に申し送りをしたのですが、地下に潜んでいた抵抗勢力に芽を出す隙を与えてしまいました。国民は抵抗勢力の復権、依存を怒っているのです。 過去の亡霊、抵抗勢力が甦ってきた政治はバブル崩壊、失われた10年を思い出させるのです。国会で答弁に立つ閣僚、亡霊の姿を見せられるときに新たな怒りが巻き起こるのですが、小沢トロイカ体制にも怒りが巻き起こります。 脱55年体制世代が日本をミスリードしても国民の自己決定、自己責任ですが、国民はバブル戦犯の復権を認めた覚えはないのに政界は55年体制に先祖返りをしています。与党が駄目だとしても野党も駄目なのが日本の政治です。 国民には選択肢がないのです。二大政党制を目指して小選挙区制が敷かれましたが、野党に政権担当能力がなければ二大政党制は成り立ちません。与野党対決の不毛な55年体制に先祖返りをすれば、日本再生は先延ばしになります。 戦後世代に望むのは新しい価値観の創造です。私たち団塊の世代は日本復興を夢見てきましたが、ビジョンがありませんでした。バブルに前後不覚になるまで酔っ払ってしまい、営々として積み上げた資産を食い潰してしまいました。 経済が再生できた今こそ、ビジョンが必要です。首相の美しい国へのビジョンを国民に問いかけるべきですし、野党も何でも反対の旧社会党的対応から脱皮し、国民へビジョンを語りかけるべきです。ビジョンで選挙を戦うべきです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007/06/05 08:30:41 PM
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