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カテゴリ:中国
アール・デコという1925年フランスパリ万国博覧会(現代産業装飾芸術国際博覧会)で全容がたち現れた装飾美の世界がある。 あの時代、世界をめぐり、さまざまな工芸、建築で花開いた文化の1つで、現在までも尽きない魅力を振りまいている。 それらの動きの一部を上海武康路で確認することができる。
アール・デコを見つけるために少しだけ、特徴を知る必要がある。 「幾何学図形をモチーフにした記号的表現や、原色による対比表現などの特徴」とウイッキペディアに上手にまとまられているのだが、これだけではなんのことやらさっぱりわからない。武康路の建築物に確認できるのは、直線と円弧の組み合わせの幾何学模様や、ガラスやタイルを不均一に配した遊び心である。 自分も見る目を養わないとその特徴が見えてこない。
アール・デコを武康路でたくさん感じて、もっと言葉にできるようにしていきたい。
武康路115号 密丹公寓 出窓の下部をコーニス(蛇腹)と呼ぶ。アール・デコでは、板を重ねたようなコーニスとなる。クラッシク様式では、上部(軒蛇腹)と下部(胴蛇腹)が曲線でつながれる。 上海アール・デコは21世紀になって、こんな風にその芸術性を主張している。 建築家のちょっとしたいたずら心を、武康路で探すとき、いつの間にか、気持ちは1930年代上海の活力にシンクロする。 あの時代の活力がこの武康路にはある。 その気分は、未来の活力につながる。
にむらじゅんこさんも『フレンチ上海』の中で、武康路の1930年代様式について指摘されている。
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Last updated
2011.04.11 21:28:01
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