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テーマ:ニュース(99793)
カテゴリ:対中・対韓関係
尖閣諸島沖合いで中国漁船の衝突事故をめぐる騒動が激化しています。
事件の経緯は、マスコミに散々報じられていますから、今更ここでは繰り返しません。私は、自他共に認める日中友好論者ですし、一部の人からは「反日」だとも思われているようですが(ネットウヨクどもにそう思われるのはむしろ光栄なことですが)、その私から見ても、今回の中国側の反応は、少々常軌を逸しているように思えます。 尖閣諸島を自国領だと主張したい中国側の動機は理解できますが、そりゃ無理筋というものであろうと思います。なんと言っても、1970年代に至るまで当の中国自身が尖閣諸島を日本の領土と認めていたという歴史的な事実があります。 したがって、「尖閣諸島は日本の領土である」という主張について日本側が譲る必要はないし、問題の中国漁船が報道のとおり巡視船に体当たりを食らわせたのだとするなら(ビデオ撮影されているそうですから、まず間違いはないでしょう)、逮捕された船長に対する処罰も、法に基づいて行われるべきでしょう。 その点に妥協の余地はないと思いますが、中国側の反応が常軌を逸しているから、売り言葉に買い言葉で日本側もヒートアップすれば事態が解決するのかと言えば、そんなことはありません。 それに、人も住めない絶海の孤島の無人島です。人の命がかかっている問題ならばともかく、無人島のために軍事的に争って人の命が失われるようなことにでもなったら、あまりにむなしい。 妥協せずにヒートアップせずに人の命も失わないように、となると、時間が解決するしかありません。しばらく冷却期間をおくしかないのだろうと私は思います。どちらにしても、経済的に切っても切れない関係です。 それにしても、事態を厄介にするのは、ネット上で過激論をはき続ける日本のネットウヨクと、中国のネットウヨクこと憤青。 数日前にどこかのブログ(いま改めて検索したのですが、発見できません)で中国の2ちゃんねる見たいなところでの書き込みを翻訳した記事がありましたが、日本のネットウヨクもろくでもないけれど、中国の憤青も似たようなものです。この記事によると、「ネットで愛国を訴える人は、ネット利用者の3、4%程度であろう」とのことです。でも、日本のネットウヨクがネット利用者に占める割合はそれより少ないのではないかと思いますが、それでも彼らが傍若無人に振舞った場合の悪影響は、決して無視できないものがあります。そこから類推すれば、ネットユーザーの3、4%が「愛国無罪」で傍若無人な行動に出たら、その影響はかなり大きいでしょう。その中には、「政府は何て弱腰なんだ!!」みたいな、中国政府に対する批判も散見される。それが、中国政府としては怖くて、引くに引けなくなっている側面もあるようです。 ところで、 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010092100621 尖閣事件で訪中を中止=「やくざと同じ」と批判-石原都知事 東京都の石原慎太郎知事は21日、尖閣諸島(中国名・釣魚島)沖での中国漁船と海上保安庁巡視船の衝突事件で、中国側が閣僚級以上の交流停止などを打ち出したことに関連し「こんな中国に行くつもりはない。向こうから頼まれても行かない」と述べ、検討していた訪中を中止する考えを明らかにした。また「やくざがやっていることと同じ」と述べ、事件に関する中国側の対応を批判した。都庁内で記者団の質問に答えた。 石原知事は、10月12、13の両日、世界45都市の首長が参加して都市の持続的発展について話し合う北京市での国際会議に参加する予定だった。 ---------------------- 知事の職責は、基本的に海外出張が必須なものではないし、ましてこの人の海外出張は大名旅行で莫大な予算を使っているので、訪中をやめるというならぜひやめてほしいですね。 でも、それはそれとして、「やくざがやっていることと同じ」とはねえ。 私に言わせれば、今回の件で中国がやっていることは、石原慎太郎がやっていることと同じ、としか思えないのですが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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