翌朝、美津はますを家まで送った。
「もうお姉さんやお父さんに黙って家を抜け出しちゃだめよ。心配するでしょ?」
「わかった。」
ますはそう言ってうつむいた。
「今度来るときは、ちゃんとお姉さんやお父さんに行き先を言ってから来てね。」
ますの家に着くと、藤吾とりつがますと美津に駆け寄ってきた。
「ます、どこに行ってたの、心配したのよ!」
「ごめんなさい・・」
ますはそう言ってうつむいた。
「美津さん、ありがとうございます。ますが迷惑かけました。」
藤吾はそう言って美津に頭を下げた。
「いいんですよ、お互い様ですし。」
そう言って美津は藤吾に微笑んだ。
「ますを食おうとしたんでしょ?」
りつは美津を睨みながら言った。
「え・・?」
「妹を取って食おうとしたんでしょ、この化け物!」
りつはますの手を引っ張って、家の中へと入っていった。
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Last updated
2012.04.01 21:47:47
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