カテゴリ:短歌
5月1日(水) 近藤芳美 語録(5) ☆思想、思想詩 • 歌を作って生きていくこととは、やはり自分のうちに何らかの生きることの緊張を持ちつづけていくことをおもわなければならないし、同じく、生きることの上に、絶えず、希求…何かを求めるということを見ていかなければならないのであろう。それを、「思想」という言葉でわたし自身は思っている。 • 老年はまだ、短歌において本当には誰にもうたわれていないのではないだろうか。茂吉とか空穂とか、老年の肉体の衰えをうたいその孤独をうたった先人はあるとしても、その「思想」をうたった短歌はまだ、未開拓の世界なのではなかろうか。 • 或る年齢に至り、一定の人生体験を経て、今、うたうものがないという壁に突き当たっていることを気付かれたかたに、短歌の「思想詩」としての意味を一つの活路として考えて欲しいと思う。そうしてそれはまだ近代短歌史としてほとんど手付かずのままの、広大な未開拓の分野だともいえる。 (つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.01 08:05:19
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