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2010.02.06
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『星空のメモリア』感想 第十三回

“南星 明日歩”編

 

恋は盲目ならぬ、恋は難聴。

幸せな時間は張りぼてに過ぎず、どんな言葉も明日歩に届かなくなって、洋はただ打ちのめされるだけ。 

そんな陰鬱な空気を、メアの一言が打ち払った。

メアがいなければ、物語はここで終わっていたかもしれない。


※以下、ネタバレ注意

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

前回のあらすじ。

マスターと明日歩の親子喧嘩が勃発。


【9月18日】

街に繰り出した洋達は、飛鳥に遭遇。

「メアちゃんにも会えないしな。夜の展望台に行ってもさっぱりだ」 

最近、誰もメアに会っていないようだ。

まさか、もう会えないんだろうか……寂しくて死ぬぞ俺は。 

飛鳥は千波から、洋に恋人ができたかもしれない、と相談を受けていたらしい。 

「千波ちゃん、おまえのこと好きなんだな」

「まさか血のつながらない兄妹か?」

「ノーコメント」

なぜボカす。

 

家に帰って千波と向き合い、明日歩と付き合っていることを報告する洋。 

だが、千波は既に衣鈴から話を聞いていた。 

「千波はラッキーだよねっ、お兄ちゃんが彼女作ったって一緒にいられるんだもん」

「兄妹だから一緒にいられるんだもん」

「お兄ちゃんと、これからも、ずっと一緒に……」

千波は笑いながら、ぽろぽろと涙を零す。 

「お兄ちゃん、おめでとう……」

「千波は、ずっと、お兄ちゃんの味方だよ……」

……。  

 

ありがとう、千波。 

俺はいつだってお前の明るさに救われてきた。 

子供の頃も、そして今も。 

お前は俺の最高の愚妹だ。 

愚妹の意味は、愚かな妹なんかじゃないから。 

愚かな自分の大切な妹って意味なんだから……。

 

……。

千波が泣いたことにビックリした。

いつもは冗談めかして洋に絡んでいたが、あれでも千波なりに本気だったんだな。 

 

【9月21日】

バイトもクビになり、明日歩とデートする以外にやることがない洋。

「明日歩って、腕組むのも俺の右隣だよな」

「偶然だよ」

だが、洋は「偶然ではない」と心の中で断じる。 

何かに気が付いたようだ。

 

夜の展望台。

洋は望遠鏡に夢中になっている明日歩の“左隣”に回りこみ、声を掛ける。

気付かない。顔を近付けて呼び掛ける。 

気付かない。声を大きくして呼び掛ける。 

気付かない。怒鳴り声で呼び掛ける。

そうして、ようやく明日歩は、こちらにのんびりと振り向いた。 

「……洋ちゃん?今、呼んだ?」

ぐあー。 

全然気が付かなかった。

明日歩の声が大きいのも、やたらと顔を近付けて話すのも、いつも洋の右隣にいるのも、全部伏線だったんだ。 

 

 

「右耳、悪いんだな」

 

さっと青褪める明日歩。

……いや、大事ではあるけど。

本人の感情を抜きにするなら、色々と危ないから彼氏くらいには話しておけよ、という程度の問題であって、別に何か罪を犯したわけでもあるまいよ。

「なんで隠そうとするんだ?俺は別に……」

「嫌いになったよね……」

いやいやいやいや…。

まずは落ち着いて話し合おうよ。

「そうだよ……。あたし、生まれたときから右耳がよく聞こえないんだ……」 

「先天性の聴覚障害なんだって……」

へぇ…。

俺もそれほど知ってるわけではないけど、発語障害が無いなんて珍しいケースなんじゃないのかな。

「……いいんだよ。変に気を遣わなくても」

「優しいとか、気を遣ってるとか、そんなのは関係ない。俺は明日歩が好きなんだ」 

洋は必死で弁解するが、明日歩は洋に嫌われたと思い込み、話を聞かない。 

気まずい雰囲気のまま、その日は別れた。 

 

う~ん…。 

まぁ一日経てば落ち着くだろう。

 

 

【9月22日】 

明日歩は土曜スクールを欠席。

ミルキーウェイに行っても、部屋に篭って出て来てくれない。

……。 

まぁもう一日経てば落ち着くだろう。

洋にとって、これは大した問題じゃないんだから。

明日歩さえ落ち着けば、障害なんて何も無いわけだ。

 

明日歩と喧嘩中でやつれたマスターに、明日歩の右耳の話を聞く。

明日歩は聴覚障害を持っているが、発語障害を持たず、日常生活を送るのに何の不自由もなかった。

そんな明日歩を放置して、マスターは天文学の仕事に明け暮れたが、ある時、大人が目を離したせいで明日歩が事故に遭ったらしい。

それからマスターは、明日歩の近くに居る為に天文学者を辞めて喫茶店を始めた。

そして、自分を夢中にさせて、その目を曇らせた星空を今でも憎んでいる。 

「明日歩の聴覚障害は、今話したように、僕と明日歩の間に横たわる障害でしかない」

「キミが本当に明日歩と仲直りしたいのなら、ほかの原因を考えてみたほうがいいんじゃないかな」

ふむ…。 

 

天クルの活動時間になっても現れない明日歩。 

焦る洋の元に、一通のメールが。 

『洋ちゃんが大切にしている場所で待っています』

迷わず展望台に向かう洋。 

 

展望台で待っていた明日歩は、 星の神話を語りながら、自分の本心を吐露する。

「あたし、洋ちゃんの彼女になって、すごくうれしかったけど……」 

「だけど、同じくらい不安だった」 

「あたしの涙はうれしいのが半分で、怖いのが半分だった」

「洋ちゃんは、ぜったい、展望台の彼女さんを忘れられないと思ってたから」

その話は前回終わっただろ…。 

と、冷静に見ればそのはずなんだが、明日歩の中では続いていたということか。

マスターの言う通り、本題はどうやらこっちだ。 

右耳の件は、きっかけに過ぎない。

明日歩には、洋の弁解の言葉がまったく届かない。 

「あたし、洋ちゃんと別れることにする」 

「それを言いたかったんだよ」 

「ありがとう、洋ちゃん」 

「想い出をありがとう」

一方的に別れを告げ、去っていった。 

頼むから少しは人の話を聞いてくれ…。

 

展望台に一人残された洋は、焦りの混ざった苛立ちを抱えて立ち尽くすことしか出来ない。

欄干を蹴って八つ当たりする洋の、頭が火炎放射を受けて燃え上がった。

「なにしけた顔してるの」 

メア登場。お久し振り。 

「もう会わないつもりだったのに……」 

メアは近い内に引っ越しするらしい。 

悲しむ余裕もない洋は、メアに頼み事をする。 

「そのカマで、俺の記憶を刈ってくれ」 

「展望台の彼女に関する記憶を刈ってほしいんだ」

「展望台の彼女って誰だっけ」 

そこから? 

そこからいわなきゃだめか?

「あなたにとって大切な思い出じゃなかったの?」 

「大切だ。それは今でも変わらない」

「だけど、明日歩と結ばれるための障害になるのなら、乗り越える」

「そう決めたんだよ、俺は」

「……今日のあなたはダメダメね」

本当に忘れていいのかね…。 

勝手に障害扱いされてしまった“展望台の彼女” が哀れだ。

「バカバカなあなたに免じて、考え直す間もなくやってあげる」 

躊躇なく振るわれたメアの鎌は、洋の胸を貫通する。 

……が、洋は“展望台の彼女”のことを忘れなかった。 

予想外の結果に、メアが失敗したのだと思い込む洋。 

「メアの腕もたかが知れてるな」

「……犬の変態くんのくせに生意気」 

うわぁい、やっぱり最高のご褒美だわこの台詞。

で、どうして洋の記憶は刈られなかったんだろうか。

「あなたは悪夢を持っていない」 

「展望台の彼女は、既にあなたの悪夢じゃなくなっていた」 

「おめでとう、洋くん」

お……。 

おお……? 

「だから、大丈夫」

「あなたの恋は、大丈夫」

「きっと、うまくいくから」

一つ笑顔を見せて、洋の前から消えるメア。

 

……。

死神は嘘なんか吐かないらしい。

メアの面子のためにも、やるしかないな。






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Last updated  2010.02.06 04:07:09
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