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カテゴリ:PC『星空のメモリア』
『星空のメモリア』感想 第三十四回 “???”編
※以下、ネタバレ注意 今までのあらすじ。 今まで一瞬たりとも、夢の存在を忘れたことはなかった。
「…………」 そう遠くない距離で、見詰め合う二人…。 今度こそ捕まえろ、洋。 「なあ……キミは……」 「いいの?」 何が……とかどうでもよくて、あああああとにかくもう可愛いよチクショー! 声だけで興奮できるレベル。 「みんな、歩いていっちゃうよ」 今は友達よりも夢が大事なんだ。 夢に主導権を握られた洋は、完全に沈黙している。 「えらいね。うん、えらい」 顔を伏せ、歩き去ってしまう。 逃がすな、逃がすな。 逃・が・す・な! 「なあっ……おい!待ってくれ!」 洋がもたついている間に、夢は人ごみにまぎれて消えてしまった。 またしても再会を果たせなかったことを悔やむ洋。このグズ!! ……まだ、チャンスはあるよな。 心配しなくても、近い内に間違いなく再会できる。 そして再会した後は、彼女と結婚して、尻にしかれる。それが約束だ。 【9月3日】 病室の窓から、夢は海を眺めている。 ……やはり“病気”か。 「人、少なくなったな……」 病院を何度も抜け出したせいで、ついに軟禁状態にされたという。 退屈そうな夢は、代わりに屋上に出ようとして、フラついて倒れる。 「しょうがないよね……うん、しょうがない」 自分の命の儚さを自覚しながら、目を閉じる。 そして、夢は19歳の誕生日を迎えた。 ……。 命に関わる病気なのか。 昔はあんなに元気だったのに、この七年間で一体なにがあったんだろう。 放課後、天クル部室。 洋は部活をサボってこもものケガの診察に同行。 「……明日はちゃんと最後まで部活するから」 「期待しないで待っていますね、裏切り者さん」 「ヒバリ祭も控えているしね、裏切り者クン」 「……やれやれですね、裏切り者」 「勝手に部活サボればいいじゃない裏切り者~!」 いかにも、いかにも。 裏切り者で結構、それで夢と再会できるのなら! 嫌がるこももを付け回し、強引に病院までついていこうとする洋。 「俺はこの世で最も嫌いなものは二つある。押し付けることと、諦めることだ」 好意の押し付けという名のストーカー行為はお前の十八番じゃねえか。 どんな状況でも諦めない根性はそれなりに認めるけども。 「ついてきてもいいけど、条件がある」 「…………」 「条件破ったら蹴るからね」
こももも結構くさいセリフ言ってるくせに…。 病院、診察中のこももを待っていると、謎の看護婦に声をかけられる。 立ち絵があるだと?一体何者だ? 「キミ、姫榊こももさんのお友達?」 そうですけど、あんたは誰ですか。 「彼女、とてもしっかりしてるわよね。先生は手を焼いてるみたいだけど」 「姫榊は気が強いですから」 「先生も怒ると怖いから、やっぱり親子なのよね」 世間話をするだけして、さっさと去っていく謎の看護婦。 誰なんだ……夢のお母さんとか? やがて、診察を終えたこももと一緒に帰路に着く。 “西病棟”に興味を示す洋を、何故か警戒するこもも。 「……小河坂くんには、縁の無い病棟よ」 ふむ、ホスピスか。 そこに夢がいるのは、もう間違いないだろ。 ……不安はあるが、とにかく会えばわかる。 夜の展望台、メアの頭をナデナデして、鎌でしばかれる洋。 「うれしくないのか」 「うれしいはずないわ」 「でもうれしそうにしてたじゃないか」 「し、してないっ、困ってただけっ」 意地を張るメア。 愛らしさのあまり笑ってしまった洋は例によって、かーくんに火炎放射される。 「……かー坊、元気みたいだな」 「べつに、いつもこんな感じだけど」 こさめに殴打されてもケガの痕すらないかーくんは、やはり幻なのか。 …などと考えている洋だが、かーくんは幻というか、メアと同じ星神の一種っぽい気がするぞ。 だからどうした。 おい!? いやいや待て待て。 何故、フラグを立てる? 頼むからやめろ、無闇に不吉なフラグを立てるのは。 【9月4日】 放課後、天クル部室。 岡泉先輩が持ってきたカレイドオルゴールを見て、真っ先に興味を示す衣鈴。 「……これ、見ていいですか?」 「もちろん、直ってるかどうか試してみて」 「底にネジがついてますから、それを回してください」 …積極的な衣鈴は、なんか珍しいな。 言われた通りにネジを回す衣鈴。 「ダメ人間……クスクス……」 オルゴールから流れ出るレンの嘲笑。 なんだこれ。 「……無性に腹立たしくなるメロディです」 繰り返し、「ダメ人間」と呟き続けるオルゴール。 毎回微妙にセリフの調子が違うので、レンに罵って欲しい人には地味に嬉しい仕様だ。 「ダメ人間……クスクス……」 「……イライラします」 「……霊でもついているんでしょうか」 「……それが理由でシンボルになってたらやだなあ」 警戒心を露にするこさめは、星神の気配を感じ取ったか。 というか大河は何のつもりだ。 この街は星天宮の連中が幅を利かせてるのに、遊び心ってレベルじゃ済まねーぞ。 洋は、呪われたカレイドオルゴールをメアに見せるために借り受ける。 「ダメ人間……クスクス……」 「……もうそのオルゴール止めようよ」 「……たたき割りたい衝動に駆られます」 ……もしかして、単に近くに潜んでるレンがオルゴールに合わせて喋ってるだけか。 でも、それならそれで意図がわからん……。 夜、洋はオルゴールを持って展望台に行く。 「……なにそれ」 「万華鏡だ。オルゴールにもなってるんだけど。前に見たいって言ってただろ?」 「……べつに」 そう言いつつ、目を輝かせて寄ってくるメアはあああああああかっわいいいよおおお!! …さっきからメアと夢に萌えすぎて普通の文体を保つのが難しくなってきた。 嬉々としてネジを回すメア。 「ダメ宇宙人……クスクス……」 「……なんかバカにされたんだけど」 「呪いの声は無視してくれ」 ……間違いなくレン自身が側にいるけど、これはどんな遊びなんだ。 それとも、もう千波の護衛はやめて、今度は洋を見守ることにしたのか。 「これが……万華鏡……」 ……。 「わたし……七夕伝説なんて、ほんとは知らなかった……」 それは……。 それは、なんでだろう? 今年の七夕、メアと交わした会話を思い出す。 「これが、七夕の星空なのね」 「そうだな、俺もずっと見てると怖くなるよ」 「キレイなものも多すぎるとグロテスクになるのね」 これは個人的に印象に残ったセリフだった。 メアは洋の話を聞くうちに、七夕伝説を「思い出した」。 つまり、一度は忘れていたということだ。 「メアは、なにかを忘れてるのか?」 「……どうして」 「そう見えたからさ」 「……バカバカ」 否定しないのか。 メアは何かを忘れている…? 「……なんか台からバネが飛び出した」 「おまえ壊すなよ……」 そして歴史は繰り返す。 また岡泉先輩涙目ですか…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.03.01 04:59:39
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