70代女性、左上4、外傷性Per
最近は頑張れば頑張るほど上手くいかない従来型の根管治療に代わって簡単でかつ予後良好な方法が試されているように見える。
MTAセメントによる根管充填もその一つだと思う。
ここではα-TCPによる根管充填法をこの10年以上試しているが、予後は良好なので、公開しておきたいと思う。連続で2症例いきます。
左上4はレントゲンでも根尖付近に陰影が認められ、口腔内写真でも腫れているのが分かると思う。典型的な根尖性歯周炎(Per)の症状だ。具体的には虫歯や咬合性外傷から歯髄が壊死しそこに細菌感染していると思って良い。
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根管を明示したら超音波スケーラーの#15のエンドチップで根管内を洗浄
横からエアーブロウするだけで水分は残してもよい。なぜなら1回目のα-TCPは精製水練りだからだ。
エンドチップでα-TCPを押し込み、余分な水分は綿球で押さえるだけ。
2回目のα-TCPは硬化させるため50%クエン酸で練ったもので覆う
CRで漏洩のないように充填して終わる。