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カテゴリ:万年筆
今回レビューするのは「セーラー プロフィット21」。
セーラーの万年筆を購入するのは、これが初めてになります。 買ったお店:オフィスワン北浜店 買った商品:<美しいフォルムを継承した正統派>セーラー プロフィット21 万年筆 M(中字) 価格:14,700円(送料込) 実物はと言うと、結構、立派な化粧箱に入っています。 箱は、2重底になっており、下側に付属品が。 付属品は、説明書とカーリッジインク2本。 コンバーターは付属しません。 定価21,000円の万年筆なんですから、コンバーターが標準で付属しても良いと思うのですが・・・。 と言うことで、コンバーターを一緒に購入しておきました。 買ったお店:オフィスワン北浜店 買った商品:【メール便対応商品】 セーラー万年筆用インク吸入器コンバーター(一般用) 価格:472円(送料込) このコンバーター、高級感は無く、少し透明度が低いので、スケルトン軸の万年筆と組み合わせた場合、今1つかもしれませんね。 お店からは、達筆な手書きのメッセージと入会すると色々と特典が受けられる「セーラー プロフィットクラブ」の入会葉書も一緒に送られてきました。 「セーラーフロフィットクラブ」の入会葉書には、既に50円切手が貼られています。 お店のちょっとした気配りですね。 黒のPMMA樹脂(アクリル)の軸に、ゴールドの金具と言う定番の組み合わせ。 デザイン自体も、モンブランタイプと言うか、如何にも万年筆といったデザインです。 昔は、こう言う地味なものは好きでは無かったのですが、最近は、コレもアリかなと思っています。 キャップのリングは2重で、尻軸にもリングが入っており、キャップの太い方のリングには「SAILOR JAPAN FOUNDED 1911」と刻印があります。 キャップは、螺子式で、1回転と10/12くらいで開閉できます。 約2回転ですので、多少、開閉にもたつく感もありますが、使用上、特に問題はありません。 首軸にもリングが入っており、値段以上の高級感があります。 いつも思うのですが、約1回転で開閉でき、気密性も非常に高い「ペリカン」のキャップって凄く優秀ですね。 螺子式のキャップの場合、開閉に要する回転数は、使い勝手を左右しますので重要です。 けして特大の万年筆ではないですが、軸もそれなりに長く、太いものです。 長さ:141mm 直径:18mm(クリップ含む) 重さ:21.6g 「モンブラン 146」とほぼ同じサイズらしいですね。 サイズを比較してみましょう。 手前から「プロフィット21」、「パイロット カスタム823」、「ペリカン M800」の順に並んでいます。 「パイロット カスタム823」ほど、軸は長くありませんが、それなりに大きく、軸もかなり太い方です。 キャップを尻軸に差した時のバランスは、中々良いですね。 私の手のサイズでは、ペンをやや立て気味に持つ場合は、丁度良い重心の位置です。 また、寝かせ気味に持って書きにくいということもありません。 ペン先は、21金で、現在販売されている万年筆の中でも、かなり高純度の金合金が使われています。 字幅は、M(中字)を選びました。 ペン先には装飾が施してあり、装飾の内側に、創業年を表す「1911」と「錨」のマークの刻印、金の純度を表す「21K」「875」の刻印、一番下に社名の刻印があります。 サイドの「H-M」は、字幅を表しています。 硬め(Hard)の中字(Medium)の略でしょう。 ペン先のサイズを比較してみましょう。 左から「パイロット カスタム823」、「プロフィット21」、「ペリカン M800」の順に並んでします。 メーカーの表現では「大型」のペン先ですが、他の2つよりやや小さめです。 しかし、けして小さいペン先ではありません。 14金の「パイロット カスタム823」、18金、一部ロジウムメッキの「ペリカン M800」のペン先と比較すると「プロフィット21」のペン先は、如何にも「金」と言ったゴージャスな色合いをしていますよね。 これは「プロフィット21」のペン先が21金だからと言うわけではなく、表面に24金メッキが施されているからです。 続いて、ペン芯を見てみましょう。 外から見る限り、樹脂製のペン先には、溝が多く刻まれており、凝った作りのようです。 この万年筆は、両用式です。 ボトルインクを使いたいので、一緒に購入したコンバーターを取り付けました。 最後に、恒例の汚い字の試し書きです。 インクは、パイロットの「色彩雫 松露」を使ってみました。 使用した紙は、ロディアのブロックメモです。5mm方眼が入っています。 M(中字)ですが、日本のメーカーらしく、やや細めの字幅。 欧米メーカー基準では、やや太目のF(細字)と言った感じですね。 これくらいの字幅なら、手帳の筆記にも十分使えます。 ペン先は「ペリカン M800」や「パーカー ソネット」に匹敵するほど柔らかく感じますが、適度にコシがあるので、確りと筆記する事ができます。 インクフローは、そこそこ良く、M(中字)なので書き味もかなり滑らかです。 若干、紙との摩擦を感じる程度ですね。 「パーカー ソネット」は、ペン先が柔らかいためか、筆圧によってペンポイントが開き、字幅が安定しないような印象を受けますが、「プロフィット21」の場合は、安定しています。 日本語を書くことを前提とした場合、ペン先が単に柔らかいだけではダメで、コシを持たせる部分は、きちんとコシを持たせないといけないのかもしれません。 セーラーもパイロットもそうですが、とても日本語が書きやすいですね。 しかし、セーラーもパイロットも、書き味が良く似ていると言うわけではなく、パイロットのほうが、ボールペンのように安定した確りした線が出るような気がします。 そう言う意味では、セーラーの方が万年筆らしいかも。 さて、次の狙いはどうしよう。 のFAに興味アリですが・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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プチおたくさん
良く分かります。 こうやって物欲が刺激されていくんですよね。 特に、写真の撮り方の上手い方のブログは、目の毒です。 でも見ちゃうんですよね。で、欲しくなります。 ところでプロフィットは、既にお持ちでは無かったですか? まぁ、2本、3本と欲しくなるのが常ですので・・・。 カスタム 823、ノッポ系なら、対するプロフィット21は、ポッチャリ系で持ちやすく良いですよね。 (2009年05月23日 18時54分31秒)
私も1本持ってます(^v^)。
私のはBニブなので、紙に引っかかる感じはまったくありません。インクフローはものすごくいいです。ただ太字なので、使う状況が限られてしまいます。 (2009年05月23日 20時33分03秒)
早くもレビューが出ましたね!
実は先週インクを買いに出掛けた 県内随一の品揃えの店で、 同じペンを試し書きしてきました。 ともてしなやかでまろやかな印象でした。 僕は金色好きなので、 このペン先の色はとても好きなんです! FAも興味ありますよ! 僕の目当てのCUSTOM74には無いんですよね… 僕は74のSFMにしようとずっと思っていたのですが、 久々に試し書きセットで書いてみたら、 SMに傾きつつあります。 (2009年05月23日 21時03分19秒)
山都屋にゃん太郎さん
ペンポイントの大きさは、書き味に大きく影響しますよね。 太字が良いですが、仰るとおり、実用的な太さではないですし・・・・ 私の場合、字幅が太いものは、家で使う雑記帳用に使うようにしています。8mm罫のノートが良いですね。 気になる商品の情報や値段、販売店などを書いておいたり、分からない「言葉」とかを単に書き出したりしているだけですが、プライベート、仕事に関係なく、1冊にまとめて書いているので自然と出番が増えます。 保存する必要がある情報は、調べた上で、別のノートに綺麗にまとめ直します。 そのときは、細字の万年筆を使いますが・・・。 (2009年05月23日 21時40分30秒)
小山卓治ファンさん
そうなんです、ペン先が、如何にも「金」と言う色で凄いです。 カスタム74は、742と比べるとペン先の選択肢が減りますが、ペン先が限定されるものの軸色が豊富ですから魅力的ですね。 値段も1万円も安いですし、仮に74が1万5千なら、頑張って742かなと思うのですが、1万円というお手頃感も魅力です。 (2009年05月23日 21時58分33秒)
良かったですね!国産ペンで特にSALORは“間違いない”って感じだと思います^^ PILOTさんとSAILORさんの書き味の違いが楽しいですよね。
(2009年05月25日 13時00分04秒)
こんにちは。
21金のペン先は魅力なのですが、どうも手が出ないんですよね、セーラーは。 最近は、長いペンも出ているようですが、以前、短かったので、それで躊躇するのでしょう。 それから、最近、ヤング・プロフィットにコンバータを入れてわかったのですが、 このコンバータ、容量が少ない。 ペリカンやウォーターマンでもたくさん入るとは思えませんが、 許容できる範囲。 パイロットと比べても、少ないなぁと実感してます。 ブライヤーなどを使ったもので、吸入式にするのは難しいですから、 コンバータも良い方法と思いますが、もう少し、何とかして欲しいですね。 では、ごめんなさい。 (2009年05月25日 13時01分23秒)
シューちゃんさん
セーラーは中々良かったですよ。 一見、撓らないわりに、とても柔らかいタッチで面白いですね。 長刀研ぎも試してみたくなりました。 唯一、気になるのは、21金って強度的には大丈夫なんだろうかという点です。 (2009年05月25日 13時52分44秒)
田舎もんさん
パイロットの場合、SMなどの設定もありますし、特殊なペン先も豊富なので一概には言えないでしょうが、カスタム823の14Kニブは、穂先が撓る割りにタッチがかなり硬い印象で、プロフィット21の21Kニブは、一見、穂先の撓りが少なく、硬い感じなのに書いてみると柔らかといった感じです。 毛色は違いますので、セーラーの21Kニブも面白いですよ。 14Kが主流で、せいぜい18Kくらいまでという時代に21Kですし。 コンバーターに関しては、容量は、かなり少ない部類でしょうね。 見た目では、パーカーやプラチナと同レベルではないかと思います。 そもそも、このクラスでもコンバーターがセットになって無かったので、メーカーとしては「快適に使いたいなら、カートリッジインクを使え」と言いたいのだろうと思っています。 でも、コンバーターを使いますが・・・。(笑) (2009年05月25日 14時04分09秒)
ニャンだーさん
ペン先とペン芯などインクの出に関わる部分は、とても重要です。 軸は、持ちやすいとか重心の位置とかに影響しますし、デザインが悪いものはあまり使う気がしないので、それはそれで重要だと思います。 正直、ある程度の値段以上なら、高いものも安いものも大差はないように思います。 日本のメーカーなら1万円くらいから十分長く使えるものがありますね。 (2009年05月25日 18時15分05秒)
レッドのコッカーさん
お晩です。 パイロットは、三月末に、14金のペン先をいろいろ試し書きしましたが、 概ね、私には硬く感じました。 私には、75周年の18金が一番ですね。 私が持っている 14金の10号Fが付いているカスタムを持っていますが、 これはパーカー・ソネットより柔らかいのでは?と思うほどです。 最近の、力を入れて書く傾向を反映しているのでしょうかね。 あの硬さだと、フローを良くして貰わないと、私には無理ですね。 セーラーですが、以前書きましたが、マンモスの軸のものは書き味は良かった記憶があります。 このときも、竹取物語などと同じく、21金のペン先が付いていたと思います。 ですが、あのコンバータはちょっと。 当時も気になっていたのです。 竹取物語のような万年筆でも、同じコンバータを使っています。 長刀砥ぎなど、太めに調整、あるいはインク・フローが良い万年筆には頼りないですね。 折角の万年筆が勿体無い。 実は、大橋堂さんの万年筆も購入に到らなかったのは、 セーラーのコンバータを使っていたからなのです。 パーカーも、ソネットのFやMならコンバータの容量は許容範囲ですが、 デュオフォールド・センテニアルだとフローの良さで書かせるところがありますから、 もっと容量が欲しいですね。 #デュオフォールドは、ソネットに比べて、ペン先が太めですよね。 では、ごめんなさい。 (2009年05月25日 19時40分52秒)
田舎もんさん
情報有難う御座います。 パイロットは、概ね硬めなんですか。 そもそも柔らかめのペン先を持つ万年筆自体少ないですからね。 仰るとおり、優れた万年筆でもインクの容量の問題に行き当たることが少なくないです。 私の場合、スーベレーンM800がそうですね。 家で使う分には、困らないとしても、持ち歩く場合は、インクの残量を気にしないといけませんから手間ではあります。 両用式の場合、パイロットのように、サイズの異なる複数のコンバーターを用意すれば解決しそうなものですが・・・。 (2009年05月25日 20時36分15秒)
プロフィットシリーズが発売されて間もない頃買ったのを、時々愛用してるんです。
細字の14Kのペン先で、ペン先のサイドに「SF」(Soft Fine)の表示があります。 細くて、しなりもあるので、手帳にもよく使ってます。 結構、「自分グセ」が付いてきたと、自己満足している逸品です。 (2009年05月25日 20時53分24秒)
scorpion 2さん
昔は柔らか目のFも用意されていたんですね。 現行のプロフィット21は、あまり、しならないですが、その割りには柔らかなタッチです。 今は、長刀、エンペラーと言った他社とは異なるベクトルに進んでいるので、軟調、硬調など、基本的なペン先の種類も増やして欲しいものです。 記事にも書いていますが、分類上は、単に中字ですが、刻印はH-Mとあるので、今のプロフィット21は、硬めという位置づけのようです。 更に柔らかいプロフィットも見てみたいですね。 (2009年05月25日 21時46分01秒)
お久しぶりです。
何とファンクラブの入会書まで送られて来るんですね。万年筆が好きな人にとっては嬉しいことですね。おそらく年間カタログや新製品の情報などが送られてくるんでしょうね。もちろん入会されましたよね? ペン先の装飾がレトロな感じがしてとてもお洒落な万年筆ですね。これなら僕も手元に置いておきたい1品ですね。値段は高くても、良い買い物だと思います。 (2009年05月26日 08時34分17秒)
ぽんすけ.さん
詳しくは書きませんでしたが、2年間のアフターケアが無償で受けられます。 2年目以降も半額になるそうです。 アフターケアというのは、正常な使用で発生した不具合の修理を指す様で、早い話がメーカー保証ですね。 万年筆の場合、無償のメーカー保証が付いていない場合あるので、メリットと言えばメリットですが、最初から付けておけと言う話もあります。 多分、顧客管理したいんでしょうね。 メーカーや販売店からの案内も受けられますが、任意です。 万年筆自体は、レトロなモンブランタイプと言うか、早い話が真似です。 最近の日本の製品は、欧米の真似をした製品は少なくなっていますが、万年筆に関しては違うようですね。 (2009年05月26日 16時53分06秒) |