東日本大震災の検証ー気象庁(1)ー
今回の自然災害に置いて、その大きな役割を担うのは、当然の事ながら気象庁。けれども、どうも正しく機能しているとは言えないのに、どうして、そのような指摘がなされないのか、はなはだ疑問に感じてしまう。日々の天気予報が当たる当たらないとは、到底次元の違う話に他ならない。例えば、「緊急地震速報」というものを取り上げても、それが、いかに精度の低い物であるか。東日本大震災の本震並びにM7規模の余震に際して、私の記憶では、緊急地震速報は送られて来ていない。それなのに、その後のたびたび送られて来る緊急地震速報では、さしたる揺れがない場合がほとんど。もっと言うなら、緊急地震速報が送られて来ると揺れないから安心で、緊急地震速報が送られてこないと揺れるなどという、まるで「オオカミ少年」的な考え方が、変に的を得てしまう始末。気象庁は、想定外の揺れに伴い、計器の故障を言い訳にしているけれど、そんな言い訳で許されるとは思えない。この事は、津波警報にも大きな影響を及ぼしている。いままで、大きな地震のたびに出された津波警報で、さしたる津波は発生されないのに、避難を呼びかけていたことがたびたびあった。警報を出す側は、簡単に避難しろと言うけれど、避難する側に取っては大変な事。それが、いつもいつも空ぶりに終わる度に、人はいつか、気象庁の津波警報を「オオカミ少年」の騒ぎだと考えるようになる。そして、本当にオオカミが襲って来た時に、逃げ遅れてしまうのである。あまりにも情報の精度が悪すぎるから。そして、それを改善しようとする姿勢が、どこにも見受けられない事に、大きな疑問を感じる。これを、「お役所仕事」と言わずして何と言うのだろう。大震災の後、ただただ津波警報を出し続け、結局また空振りに終わってしまったため、被災者の捜索が出来なかったり、はたまた、原子力発電所の被害に対する対応を遅らせる結果になってしまった事を、どう考えているのだろうか。自分たちの能力では出来ないなら、早く民間に委譲した方が良いのではないかな。気象庁の怠慢は、もっと、糾弾されてしかるべきだと思うのですがね。 にほんブログ村