アナザヘヴン
とうとう今日読み終わり。唐突だけどちなみにここ10年くらいはコーヒーが案外苦手。なので若かりし頃よりも喫茶店に行く機会が激減している。思えば青春時代の頃に喫茶店に行く理由と言えば、コーヒーを飲むというよりタバコを吸いながら友人たちと、えらく無駄な時間を過ごすのが目的であった。それがこの歳にもなるとタバコはやめたし、注文は紅茶や気合のパフェ的甘いもんであったりと志向も激変。人は変われるものである。で最終的に何をしに行くかと言えば本を読みに行くのである!!個人的な話だがいつの間にか話が大幅にずれている。「アナザヘヴン(上・下)」飯田譲治 梓河人買ったその日は喫茶店で読み始めてから約2週間ぐらい。その後はだいたいお休み時にベッドの中で読ませてもらったぞ。ふみをは寝る前に本を読む習慣はなかったけれど、新しい事に挑戦!!ということで就寝前読書を始めてみた。今までは眠くなったら寝る。という風に睡眠へのプロセスが動物的だったふみをだが、眠くなる前に布団に入る人間へと成長した。君にとってはどうでもいいことではあるが。さてやっとアナザヘヴンの話になる。きょうたままただけれど、メイン作者である飯田譲治脚本の、「あしたの、喜多善男」の最終回があった。素晴らしい最終回であった。そんな日に読み終わるなんて因縁めいたものを感じる。どこかで意識していたのだろうかねえ。 殺害した被害者の脳を料理し食べる、という常軌を逸した猟奇的殺人が起こる。主人公である二人の刑事がこの犯人を追うのだが次々と同じような殺人が繰り返されていく。 そんな時、とある被害者が書いた似顔絵を元についに犯人にたどりつたが、時は少し遅く、犯人は被害者に返り討ちにあって死亡してしまう。しかも驚いたことにその犯人の脳は空っぽであったのだ!! 謎だらけの事件ではあったが解決はしたと安心したのも束の間、また新たな同じような殺人事件が発生してしまう…。気にして読み始めたわけではなかったけれど、やっぱり惹かれてしまったのかまた大量に人が死ぬ物語であった。しかも猟奇殺人だけでなくSFやホラーの要素も詰まっている。こりゃあふみをに読みなさい、と言っているようなもんだ。文章の質的には人間の裏の部分を多めに描くのでえぐい。ここに好き嫌いが発生する可能性はあるね。ふみをも本来なら苦手の部類に入るはずである。だいぶ前だけれど馳星周の本を読んだことがあった。暗黒小説と銘打っているだけあって、吐きそうになる内容で途中でやめたことがあった。最後まで頑張れば何か救いがあったのかもしれないが、その頃のふみをには体力がなかったね。飯田譲治氏本人も言っていたけれど、映画監督やドラマ脚本もやる人なので、小説ぐらいは他のメディアで出来ないことをしたかったらしい。それが文章のエグさとしてにじみ出て来たのかも知れないね。ということで馳星周の本までいかないけれど、内容は思ったよりも大人な内容だ。そして読む方も成熟した人の方がいいだろう。それでも今回は最後まで読めた。そして思ったよりも面白かった。感銘を受けるまではいかなかったけれど、エンターテイメントとして上質だった。それで結局、この作品は映画になりテレビドラマになった。本人が監督して脚本して大忙し。それよりもこの作品を今頃取り上げているのが微妙かい、時代的に。関係ないね!!(柴田恭兵風で)