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日本人女性の平均寿命は
25年連続で、世界一になりました。 男性も、順位が下がったものの 世界第5位なのは、十分長寿といえるでしょう。 しかし、高齢者に対する国の支援は 十分とはいえません。 収入のない高齢者の、支えとなる年金からは 天引きが始まりました。 これは、高齢者イジメのように思えます。 なぜ、このようなことが起こるのかといえば 日本が、莫大な借金を抱えているせいもありますが 増え続ける高齢者に、膨大な出費となる保障は いちいちしてられない、というのが本音でしょう。 そんな現代を 37年も前に予言していた 藤子・F・不二雄先生の スコシフシギなSF短編 『定年退食』を紹介したいと思います。 < ストーリー > 舞台は、近未来の日本。 環境汚染により、深刻な食物不足にあえいでいた。 主人公の老人は、74歳。 食べ物を溜めておこうと 食事は、いつも塩コーヒーだった。 後は、保存に回していた。 そのため、貧血が起こり 倒れることもしばしばあった。 この塩コーヒーは、 老化防止によい、という噂だが ほとんど気休めで、根拠はまるでない。 そんな苦しい生活の中 首相から、重大な発表が起こる… ■ 73歳以上は、年金、食糧、医療の国家保障は一切なし… ![]() 本作は、'73年(昭和48年)の 物が豊かな時代に描かれています。 高度成長期でもあり これからバブルに向かおうとしている頃です。 そんな時代に、F先生は まるで、未来を見透かしたように、描いていたのです。 現在の日本の自給率は、約40%です。 つまり、諸外国と輸入ができなくなった場合は 人口の4割にしか、食料が届きません。 人口を1億人とした場合、4千万人しか食糧をまかなえません。 残りの6千万人は、食糧難となります… これは、私たちの目の前にある問題です。 しかも、日本では、30%を超える食品が 毎日捨てられているのです。贅沢の極みですね… 同じ地球には、餓死で死んでゆく子供たちがいるというのに… ちょっと、重苦しい話になってしまいました… さて、どうすればいいのでしょうか? 別に、私のブログは そんなことを考える場所ではありません。 不況だの、何だのいっても 戦争も無ければ、いたって平和で スーパーでも、外のどの店でも 食べ物は、いつだってあります。 「食べられるって、ありがたいな~」 「平和なのって、ありがたいな~」 そう、思えればいいのではないでしょうか ![]() 藤子・F・不二雄 異色短編集「気楽に殺ろうよ」『定年退食』収録 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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