オランダ ネーデルラントより

[オランダ社会・文化・風俗] カテゴリの記事

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• ★★シンタクラースがやってきた！★★

  シンタクラースがやってきた！「ん？サンタじゃないの？」オランダでは、Sinterklaas（シンタクラース）。米国のサンタクラースは、もともとオランダの移民からもたらされたSinterklaasがこの元祖サンタさんに迫る！毎年、１２月５日の３週間前からSinterklaasというおじさんが、zwarte Pieten(ズワルトピート)というお供を連れて蒸気船に乗ってオランダにやってくる。もちろん、１年間おりこうさんにしていた子供達にプレゼントをいっぱい袋につめて。悪い子は、スペインに連れて行くというちょっとこわいおじさん。長くて白いヒゲと白髪をはやし、赤いマントに赤い帽子をかぶっている。子供が楽しみにしている冬の行事。クツの中に、プレゼントのりストをいれて、シンタにお願いをする。するとシンタは、子どもたちの靴にいれるお菓子は、Kruidnotenというスパイスのきいたクッキーや、Taai-Taaiというちょっとしけったようなクッキー。アルファベット・チョコレート、チョコレート・コイン、マジパンで作った動物や果物と、リストにあるプレゼントとそれにちなんだ詩をつけてクツの中にいれてくれる。長男の学校にも、Sinterklaasと背の高いZwarte Pietenがやってきた。Sinterklaasの赤い衣装と帽子をきせて、上機嫌の長男。すると、Sinterklaasが「おまえは、Zwarte Pietがふさわしい。ワシの共に加えてやろう」な～んていうもんだから、長男の怒り爆発！「子供だからって、バカにするんな！」とばかりに、シンタのヒゲを引っ張る。「ほっほっほ～。力がつよいの～」離そうとするんだけれど、長男は力が強い！離せない！ニヤリと小気味良い笑みを浮かべる長男。あせるシンタ。シンタがヒゲと格闘している間に、すばやく、カツラと帽子をひっぱがそうとする長男。もう、すげぇ～三つ巴状態。筆者が何とか、長男をひっぱがした。彼は、お怒りのご様子。シンタ役の方には、気の毒なことをした。相棒は、写真を写すのに忙しく、他の人は面白いのではやし立てていた。無責任だなぁ～。シンタがくると、この珍事件を思い出す。今年は長男にZwarte Pietの衣装をetosでかった。何事もなければいいのだが・・・

  2004年11月16日

• ★★うそ～？ホント？検証オランダ人論迷信★★

  本日のテーマはDe mythes over Nederlanders.(オランダ人論の迷信)の大検証！！「オランダ人論」とか、「日本人論」とか、実は､「～人論」はどうも好きじゃない。その「論」が、ひとり歩きをして、新たなステレオタイプや、偏見につながりがちだ。で、だいたい悪いイメージが定着してしまう。でも同僚や、親しいオランダ人とコーヒーブレークに、冗談まじりに、「オランダ人論迷信」を一緒に検証するのも、たまには面白いかなぁと思う。オランダ人の国民性として、1.Zuinig zijn （節約・倹約）2.Tolerantie（寛容）3.Gezellig/gelukkig zijn　（楽しい）4.Nuchter zijn　（マジメ、実直・実践的）5.Niet chauvinistisch zijn　（狂信的愛国家ではない）6.Normaal zijn（フツーであること）の６つがよくあげられる。1.Zuinig zijn （節約・倹約）は、klopt（正しい）。けっこう正しい迷信というのが、大方のオランダ人の考え。オランダ人がケチで有名なのも、節約・倹約の精神からかもしれない。2.Tolerantie（寛容）はniet klopt(正しくない)「Tolerantieなんて、全くのフィクション」とオランダ人は、口を揃えていう。でも、筆者が常々感じるのは、オランダは日本よりはるかにtolerantieだ。ただ、昨今の不法滞在移民による犯罪の急増で、オランダ人のtolerantieは、限界がきているのも事実。ま、これは日本をはじめ、先進各国はどこも同じ問題を抱えている。3.Gezellig/gelukkig zijn　（楽しい）これはklopt(正しい)。gezelligは、オランダを解くキーワード。正確には、「een aangename sfeer」。心地よい、キモチイイ、楽しい気分や雰囲気のことだ。例えば、春や夏、カフェのテラスでビールを一杯飲んだり、キャンドルをつけて、バスオイル入りのお風呂にゆっくり入ったり・・・こういったことをgezelligと一言でいえる、便利なコトバ。ただ、発音がすご～～～くムズカシイ！オランダ語のgの発音は、オヤジがのどのタンをはくときに出す「ガハァ～～～、ペッ！」の「ガハァ～～～」の音に近い。それが、最初と最後、そしてLの発音もある。一応、オランダ人には、筆者の発音は、正確だと褒めをちょうだいした。でも、オランダ語を勉強している外国人は、とても珍しいので努力賞か？？自分自身どのくらい正しく（間違って？）発音しているのか、実は、よくわかっていない！発音は、永久の宿題！カタカナで、「ヘゼリフ」と紹介されていることもあるが、この発音では、オランダ人には全く通じない（経験済み！）。１８、１９世紀江戸時代のオランダ語の通詞・通訳のメモを、写真でみたことがあるが、カタカナで「句読」、つまりルビをつけている。通詞は、オランダ商人が何をいっているか、わからないし、オランダ商人は、通詞に感謝し、引き続きオランダ語の勉強を励ます一方、「正しく発音するように」と忠告している。この情景は、300年たっても筆者とオランダ人のオランダ語の会話と全く同じのようで、ミョウな共感がわく・・・（冷や汗）5.Niet chauvinistisch zijn　（狂信的愛国家ではない）は、niet klopt.2002年に、LPF党の党首Pim Fortuyn氏が暗殺されたり、とかなり物騒になってきたオランダ。chauvinismeは、英語でもchauvinism。日本語の訳でも、「ショービニズム」というのをよくきく。盲目的・狂信的愛国心、排外主義、異性蔑視、女性蔑視という意味だ。ところで、米語の影響で、オランダ人の女性もこんなコトバをよくいっている。「chauvinist」くらいなら、まだいいんだけど、「chauvinistic pig！」というと、「女性蔑視主義者」、「女性蔑視のブタ野郎」という意味で、「ゼッタイ、公の場で使ってはイケナイ表現」だ。のはずなんだけど、よく使っているんだよね！実際・・・・6.Normaal zijn（フツーであること）は、klopt! klopt! klopt!最初、仕事でどんなに、がんばっても、何やっても、「O, dat is normaal（それは、フツーよ。ナミのレベル）」ガックリ・・・もうちょっと、ほめてくれてもいいんだけどなぁ～。ほんの、ちょっとでいいからさぁ～。一人で、いじけていた。「Dat is normaal」というのは、ホント、よく使われる。フツーであることが、オランダでは、美徳とされる。ただ、天才的な人物や、並外れた能力の人に対してオランダ人は、嫉妬したり、とても冷たいそうだ。ま、これはどこでも同じだよね。筆者は天才ではないので、みんな親切なのか！？（苦笑）このオランダ人の国民性をタンテキにあらわした、uitdrukking（ことわざ）がある。「Je hoofd mag niet boven het maaiveld uitsteken」直訳すると、「穀物や草を刈るところでは、ぬきんでてはいけない」日本語だと、「出るクギは打たれる」に近いだろうか。もっとも、この傾向を変え、「天才を育てよう」という気風がようやく、オランダでも出始めたそうだ。「検証、日本人論迷信」だけれど、筆者は、日本からきた人間としては、het slechtste voorbeeld(最悪の例)なので、筆者をみて日本人を一般化してはいけないと、クギをさしたので、ご心配なく（？）。「そうだろう、そうだろう、そうだと思ったんだ」とみんなから一斉に、いわれてしまった（！！）「いやいや、そんなことはないよ・・・」とお世辞でもいいからいってほしかったんだけど・・・オランダ人が、4.Nuchter zijn　（マジメ、実直・実践的）は、全くKlopt!

  2004年10月22日

• ★デルフトの眺望＠オランダ★

  今日は所用で、日本の方をデルフトにご案内。デルフトというと、陶器の「デルフト焼」がよく知られている。画家Johanenes Vermeer (1632-1675)の生誕死地だ。日本語では、フェルメールとよばれている。「フェルメールってダレ？」フェルメールは、ゴッホやレンブラントより、日本では知名度が低い。が、「De melkmeid(牛乳をそそぐ女)」という絵をみれば、ヨーロッパ美術を知らない人でも、一度はみたはずだ。最近、「Meisje met de parel(真珠の首飾りの少女)」という映画が公開され、日本でも、フェルメールの名をよくきくようになっているかもしれない。フェルメールは、筆者にとって「美の師匠」。幸いなことに、相棒も大好きな画家でもある。小さい頃、美術を志していたけれど、結局普通に進学した。今は、趣味で絵を描いている「日曜画家」。相棒と一緒に、絵画のレッスンを受けたり、地域の絵画展に出品したりしている。子供達が家を出たあと、ジジ・ババ一緒に楽しく退職後の人生のためもある。フェルメールに関しては、あまり記録が残っていないので、彼に関しては、ソラでいえるほどアタマにきざみつけている。「オランダ語を、勉強とは奇特な方ですね」「『蘭学事始』ですね！それは、スゴイ！」よく日本の方から、いわれる。「オランダ語」は、言い方は悪いが、辺境の少数民族語。（スミマセン！日本語もそうですよね）オランダで、仕事や生活するのに、英語でほとんど事足りる。なので、日本からくる方に「英語より、オランダ語を勉強したほうがいいでしょうか？」ときかれると、アイサツなどの基本的フレーズはオランダ語を知っておいてソンはない。でも、英語とオランダ語のどちらかときかれたら、国際語である、英語、米語にどうしても軍パイがあがってしまう。なのに、な～んでこんなにオランダ語を勉強しているのかというと、フェルメールのおかげ（せい？）かもしれない。オランダにスンナリきたのも、オランダ語を勉強することに意欲的（最近、かなり疲れてきたけれど・・・）だったのも彼のせいだろうな～！子供のおかげ（せい？）でもあるけど・・・歴史・考古学オタクでもあるので、かならず博物館や、名所旧跡をまわる。こういうときも、オランダ語をやっとくと、「勉強したかいがあった・・・」とナミダする。悲しいまでに、自己満足の世界。フェルメールや、オランダの歴史・考古学などコツコツと調べたいと思っている。趣味の歴史かな？年をとっても、辺境の地（？）にとばされても、飽きることはないだろう。フェルメールに関しては、別トピで紹介したい。歴史オタクとして、オススメの場所は、Legermuseumである。「軍歴史博物館」。古代から現代までのオランダの軍の歴史、戦争の歴史の資料がある。１７世紀の武器庫を、博物館にした。子供が楽しく、学べるように配慮している。軍隊という組織は、その当時の最高の技術を集結している。そうでなくとも、比較的、現物が残りやすい。特に、２０世紀というのは、戦争の歴史である。この博物館では、戦車や大砲、制服、ビデオの上映をしている。第２次世界大戦時のことも、わかりやすく説明されている。オランダで、世界大戦というと第２次世界大戦のことをさす。オランダと日本は、４００年ほど国交があったのに、どこか、距離を感じるのは第２次世界大戦からだ。「日本とオランダが戦争？」聞いたことがないのもムリはない。とても、悲しいことだけれど、歴史的事実である。日本の歴史の教科書では、６０年、７０年代には取り上げていなかった。今の教科書はどうなんだろうか？１９４２年１月に、日本軍はインドネシアを侵略。当時インドネシアは、オランダの植民地で、オランダ軍は降伏。そして、４万人もののオランダ人が、捕虜収容所に連行された。長崎や北九州の炭鉱に、強制労働された人もいる。捕虜となったオランダ人の待遇は、ひどいものであった。「ネルと子供達にキスを。日本の捕虜収容所から」（東京：みすず書房）がオススメ。読んだ後は、かなり落ち込んでしまった！日本にとっても、大戦といえば第２次世界大戦だと思う。とらえかたに関しては、いろいろ意見が分かれるところ。ただ、日本でも外国にいっても、非常に役に立ったのが、「第２次大戦勃発からの歴史」。学校でも、縄文時代より、現代からさかのぼって、歴史をやってほしいんだけどなぁ～。縄文時代は大好きなんだけどね。学校でてから、役に立つのは現代から大戦勃発くらいからの歴史。イマドキの３０代、４０代で歴史オタクのオランダ人達とは、結構、戦争の話やドキュメンタリーの話をしている。オランダのテレビ局Nederland1とかNederland2は、かなり質の高い、大戦のドキュメンタリーをよく放送している。６０代、７０代のオランダ人だと、「日本人」と聞いただけで、収容所を思い出し、ゾッとする人も多い。旧ハウスシェアメートのAさんのお母さんもそう。「日本人！！」と聞いただけで、ブルブルと震えだし、当時の悲惨な体験を、ポツリ、ポツリと話し始めた。Legermuseumで、孫達を連れてひとつひとつ説明しているオランダ人のおじいさんがいた。オランダと日本の、今日まで影を落としている戦争の話は別トピで。子供にも、この博物館に連れて行こうと思う。

  2004年10月20日

• ★涙・感動のフランダースの犬をもう一度！★

  週末にベルギーのAntwerpenのそばまでいった。日本語では、アントワープ。フランス語では、Anvers。ベルギーは、オランダ語とフランス語の二つが公用語。このAntwerpenはオランダ語圏の州。オランダ語が通用するので、ホッとする。この名前には、由来がある。ローマ兵士が、スヘルデ川で重税を課していた巨人アンティゴンの手を切り落として、川に投げ、退治したという伝説がある。Antをwerpen（投げる）したので、Antwerpen。Antwerpenといっても、ピンとこない方は、「フランダースの犬（A Dog of Flanders）」の舞台をいえば、おわかりいただけるだろうか。アニメ「フランダースの犬」で、ネロ少年と忠犬パトラッシュの涙なくしては語れない悲しい物語だ。ちなみに、英語ではFlanders。オランダ語では、Vlaanderen。７年前に所用でベルギーにいったとき、ルーベンスの傑作、ノートルダム大聖堂の「キリストの昇架・降架」とルーベンスの家を観にいこうと、ムリしていった。ちょうど、ルーベンスの博物館で入場券を買おうとした時、チケットのバイトのお兄ちゃんは、日本で勉強したという。ロングヘアーの金髪のベルギー人のお兄ちゃん：「日本の方ですか？」パ「はい」ベ「東京からですか」パ「はい」ベ「ネロとパトラッシュのこみちをお探しですか？」パ「？」なんでも、あまりにも日本の観光客にこの、「フランダースの犬」のことをきかれるので、いい商売（？）になると思ったのか、ネロ少年とパトラッシュのこみちを作る予定だし、銅像もつくろうと予定されているとのこと。なんでも、今もうできているらしい。自分だって、最終回までちゃんとみたわけじゃない。小さい頃覚えているのは、ストーリーがすすむと、涙がこぼれてこぼれて、兄弟達・いとこ達を肩を抱き合いながら、ワアワア泣いたのを覚えている。それ以来、再放送があっても、誰一人見ようとしなかった。あまりにも、つらくて正視できないからだ。アニメをみて、大泣きするだなんて、我が家くらいだろうと思ったけど、きっと当時みていた人は同じ経験をしているのかな？ウィーダという原作者は、イギリスで生まれて、２０世紀初頭に、不遇な最期を迎えたらしい。恐らく彼女も芸術家で、誰からも認められず、絶望のドン底で、貧困のうちに、寂しく死んだのだと想像する。Antwerpenの観光した日は快晴！人々もとっても親切。この「フランダースの犬」がAntwerpenの人が知らないのは、地元の人が、あまりよく描写されていないのと、英語なのと、ベルギー人の好むストーリーではないせいだろうか。ところでフランドル・バロックの巨匠ルーベンス（Peter Paul Rubens 1577-1640）であるが、彼が政治家として成功したことは意外に知られていない。彼の住まいをみても、質素で控えめなものの、上流階級の暮らしぶり、彼の肖像画も自信に満ち溢れている。1598年に聖ルカ組合の一員として、21歳と早い時期に画家としてスタート。1600年のルネッサンス絶好調のイタリアで修行。彼の筆からは、ベネチア派、カラバッジオ、ミケランジェロの影響がみられる。若くしてイタリアの宮廷画家から、1609年から21年まで、スペイン領ネーデルランド統治者アルベルトとイザベラの宮廷画家となり、それから外交官へ。とまあ、ひともうらやむ出世街道まっしぐらなのだ。彼の画風からは、「まぶしいばかりの栄光と成功」を感じ取るのは筆者だけではないはずだ。「宮廷画家から外交官？」２１世紀では、考えられないことだ。ただ、ルネッサンス期というのは、プロテスタントとカソリックの対立。諸都市国家の対立とますます、ヨーロッパの政治・外交がフクザツ、陰惨化の時代であった。スペイン統治下のAntwerpenで、ルーベンスは、カソリックの巻き返しをねらった。ラテン語できなかったり、ことばの読み書きできない庶民にも、現在の観光客が、ルーベンスの絵をみて感動する衝撃を与えたと思う。それ以上かもしれない。神の世界をみた、神の声を聞いたとまで感じたかもしれない。「たかだか絵を観るのに、お金？」これも、当時としては当然のことであった。聖遺物やキリストの像やキリスト教絵画を見せてお金をとることは、立派なビジネスだったのだ。都市国家としては、貴重な収入源であったのだ。ルーベンスは、こういうカソリックの権威と信者数増加と都市の経済刺激政策をかがげて、あの絵を書いたのではないかと、邪推している。権謀術数渦巻くルネッサンス期に、外交官として、重用されるにはかなり政治的腕力が必要だ。ルーベンスというオトコはかなり政治にまみれ、たくみなマニュピレーター、マキャベリストなのだ。今ならさしずめ、芸術家というよりも、急成長のIT企業の社長か、野心溢れる政治家だろうか。ルーベンスの時代は、今ベルギーと呼ばれている南部諸州が一時はヨーロッパの列強に名を連ね、絶頂期であった時代でもある。それなのに、「フランダースの犬」にでてくる、暗い、暗い、「悲惨」、「絶望」はどこからくるのだろうか？原作者が世を恨んで（？）か、Antwerpenの人によほど恨みがあって（？）作り上げた全くのフィクションなのだろうか？ベルギーは、1794年にフランス革命軍に併合。1815年に再び、オランダ王国に吸収。1830年に、Tiendaagse Veldtocht（10日戦争）でオランダから独立を獲得。ただし、フランス語住民が、政治・経済・社会で権力を握るようになる。オランダ語が公用語の一つとして認められるようになったのは、ベルギー独立から100年たった1930年のことであった。なので、原作者ウィーダがAntwerpenを訪れた時、オランダ語圏のフランデーレン地方の人々は、オランダ語が使えず、フランス語の住民が栄えていた時代。フレンデーレンの人々は、昔の繁栄がウソのように、政治的、経済的にも、貧しさのドン底にあり、打ちひしがれていたのかもしれない。少年ネロのように、正直に、マジメに働いても、むくわれず、行き倒れで亡くなったかわいそうな子供の実話がたくさんあったかもしれない。誰からも才能を認められず、才能も尽き果て、孤独と絶望のドン底にあった彼女に「フランダースの犬」をかくインスピレーションを与えたのかもしれない。ただのフィクションというには、あまりにもリアルだ。少年ネロとパトラッシュは、彼女自身であり、彼女の希望。彼女のルーベンスの絵を拝んで、人生の終点で最期に心のやすらぎと平穏をえたのかもしれない。子供のために、ビデオを買おうか・・・また泣いちゃうかも！子供と相棒の肩を抱き合って、大泣きするのもいいかな？

  2004年10月18日

• ★包茎の手術！！？＠オランダ

  「ほ・包茎の手術？」つ・ついに？？今日は、マジメな（？）オランダでの「割礼」のオハナシ。「Circumcisionてなあに？」突然、知人に聞かれた。コーヒーを、口から吹きだしそうになった。「Sex&the City」の中の会話にでてきたという。よく意味がわからなかったそうだ。米国人気映画「Sex & the City」がオランダテレビ局NET5で、毎日８時に再放送されている。テレビの中、ストーリーで「circumcision」のことで、主人公のキャリーをはじめ、イロイロ話題が展開するというぐだり。circumcisionというのは、日本語では「割礼」という。聖書を読んでいるとき、ときどき出てくるこのコトバに「？」だった。「割礼」は、古くから諸民族に広く行われてきた宗教的儀式。最古の歴史家ヘロドトスの記述にもある。陰茎包皮先端を環状に裁断するものだ。日本語では、「包茎の手術」といったほうが、わかりやすいかもしれない。「割礼」というときは、宗教的な意味を含んでいる。オランダ語では、de besnijdenis。動詞は、besnijdenだ。米国では、宗教的・民族的理由ではなく、世界で唯一、衛生上の理由で、生後一週間の男子の新生児に「circumcision」を、かつては施していた。現在は、両親から同意がなければできないそうだ。ドラマの「Sex&the City」の中では、成人アメリカ男性は、85％「circumcision」を受けているとあった。まあ、この数字がいつのものか、よくわからないけれど、もっともらしい。筆者の世代、６０年代生まれのアメリカ人は、ほぼ全員受けているようだ。60年代には、新生児や乳児は痛みを感じないとされていた。現在では、理由もわからず、また、いつまで続くかわからないので、成人より痛みをひどく感じるという調査結果がでた。現在では米国では、強制ではなくなったらしい。筆者の知人Fは、米国生まれの日本人。親が「circumcision」のことも、英語のコトバも知らず、米国の病院で施されてしまったと、冗談まじりに話してくれた。当時、日本からきた親にとって、新生児に「包茎の手術」はかなりショッキングだったらしい。ん～、ナンカ想像できるなぁ～。米国での由来は、よくわからない。アメリカ人の大学時代のクラスメートDによると、フィリピンやハワイ、気温の高い州で、成人男性のペニスに細菌が繁殖して炎症をおこすことが多かったらしい。成人になってから手術するよりも、赤んぼうのときにした方がカンタンだと、短絡的に考えたのではないだろうかとのこと。確かに、古代から現在まで、清潔な水が手に入らない地域では、衛生上、不可欠な儀式・手術だったのだろうと想像する。ちなみに、Dはユダヤ系アメリカ人。一般的に、ユダヤ教やイスラム教の儀式と考えられている。第２次世界大戦時の、ナチス政権下のヨーロッパを描いた、ホロ・コーストの映画で、ナチス将校が、男の子達に、ズボンを脱がして、ユダヤ人かどうか、調べるシーンがあった。一人だけ、ユダヤ人の男の子がいたんだけれど、先生の機転で、うまくかくまうことができたようなストーリーだった。このくだりも、全くわからなかった。米国に留学中、Dの説明をきいて、長年の疑問が解けた～。ちなみに、オランダでも、よくde besnijdenisの話題がよくでてくる。一つは、女性に対するde besnijdenis。オランダの女性の人権を守る団体が、たびたび、女性に対するde besnijdenisをやめるよう各国に働きかけて運動をしている。de besnijdenisを受けた、または、強制的に受けさせられそうになった女性は、オランダで難民申請ができるそうだ。もう一つは、新生児の男子に対するde besnijdenis。オランダにも、ユダヤ教徒やイスラム教徒が多い。宗教的に施すことが、衛生上、子供の心理上いいのかどうか、今日もテレビ討論で賛否両論が分かれていた。最後は、成人男子が、自分の意志でde besnijdenisを行なうこと。オランダ人の友人のJが、面白おかしく体験談を話してくれた。いろいろ女性に対する悩みがあり、30歳くらいでde besnijdenisを決意。オランダ中で、いつも3本の指に入る、総合病院にいった。でてきた先生は、若い美人女医。もう、恥ずかしくて、恥ずかしくてしょうがなかったらしい。で、手術。オランダの病院では、手術をしても、何事もなければ、すぐ家に返される。「タクシーで、帰宅した方がいいですよ」を美人女医から、アドバイスを受けた。しかし、Jは、手術後、麻酔が効いており、痛くもかゆくもない。ので、バスで帰ることにした。ところが、バスに乗っているあいだに、麻酔が切れモウレツに痛い！「Plassen!（おしっこだぁ～！）」バスに同上していた、小さい子供達が、キャアキャアと叫びだす。気がつくと、Jは失禁していた！しかし、痛いのと、筋肉に力が入らず止まらない！慌ててバスから、降りようとしても、股間に力が入らず、ヨタヨタしてしまう。痛さと恥ずかしさで、アタマがくらくら～。どうにか、こうにか帰宅。次の日、会社に出勤したとき、同僚に言った最初のことばは、「（術後は）絶対に、タクシーを拾え！」こんな話を、会社で堂々とコーヒーブレークの間に、アッケラカンとしてしまうなんて、Jってオープンだなぁ～。いいヤツ（？）、いいアジだしてるなぁ～。聞いているほうは、メッチャ面白いけどね。これって、オランダ人気質なんだろうか？日本では、ちょっと考えられないかな？でも、関西系の友人や同僚は、ケッコウしてるしなぁ～。違和感ないか！？相棒に、バカにされながら、de besnijdenisのことを一生懸命調べたのも、子供達のため。子供が生まれて、親の気づかぬ間に、オランダの病院でde besnijdenisされては、一大事と思った。ちなみに、オランダでは、親から申請がない限り、de besnijdenisは施されないので、ご心配なく！

  2004年10月07日

• ★イマドキのオランダ人★＠オランダ

  知ってるようで知らないオランダ人。近いようで遠いオランダ。オランダ人の実態とその素顔とは？旧ハウスシェアメートのDさん。本日は、彼女にご登場いただいてもらおう。今の小さい家に落ち着くまで、仮住まいをしていた。しばらく、オランダ人の学生と一緒に住むことになった。そのオランダ人学生がDさん。くったくなく、ケラケラ笑う。ブロンド･ブルーアイのかわいこちゃんだ。ベリーショートヘアがよく似合う。アムステルダム大学コニュニケーション学部の１年生。「コニュニケーション学」とはなんぞや？相棒いわく、オランダ人の学生でも、もっともデキが悪い学生がいくところだそうだ。つまり、誰でも入れて、誰でも卒業できる。ホントか、どうかよく知りませんが･･･そのDさんが、仮住まいの我が家のアパートに引っ越してくるときが、ものすごかった。相棒も筆者も超ド貧乏学生時代をすごした。二人とも、スーツケース一個とマットレス、辞書、今どきはコンピューターをもってくるのを想像していた。当日、現れたのは引越しやと彼女のご両親、カレシ、友人。またたくまに、イタリア製の黒い皮張りのごっついソファー二つと大理石のリビングテーブル。イタリア製の大理石のダイニングテーブルと皮張りのダイニングチェアー。彼女の部屋には、キングサイズのベッド、テーブル、コンピューター、３００着くらいの服、５０足以上のクツ、５０個以上の高級ブランドカバンなどなど。成金趣味的な、キンキラキンの装飾品が小さな我が家に、いたるところに、ゴテゴテと飾り立てられた。相棒も筆者も唖然。目がテンに。引越しのあと、Dさんのお父さんにビールをごちそうに。「何か問題があったら、パパに電話してね♪」相棒は、最初DさんとDさんのパパと話したときから、いや～な予感がしていたという。Dさんは、すごい超長電話。一人で、月４００ユーロは使う。プラス携帯電話代。テレビをみながら、食事をしながら、トイレの中で、シャワーの中で、いつでも、携帯でおしゃべりしていた。もっとも、彼女のパパが電話代や光熱費、上下水道代、ケーブルテレビ代、家賃を折半したものを払うので、問題はない。相棒があきれはてたのは、何をいっても「パパにゆって。パパが解決してくれるから」と一向に聞かない。あるときは、金のネックレスをみせびらかし、「パパが買ってくれたの」「これも、これもパパが買ってくれたの」「このブランド、まだ、誰ももってないのよ」「えっ！あなた、この超有名なブランド知らないの！遅れてる～！」と完全に、パパに過保護に育てられたダディーズガールだった。一生懸命、買った獲物（？）を一つ一つ説明。それが、どんなに欲しかったか。それが、どんなに女の子にとって、あこがれのマトだったのか。そして、それをもっているのは、自分だけだとか云々。いじましいなぁ～。かわいいなぁ～。彼女のパパは、このかわいい娘みたさに何でもかってあげるんだろうなぁ～と、深く、深く理解。多分、もし、今学生だったら、貧乏人のヒガミとヤッカミで、「やな、オンナだ～」と思っているのだろう。でも、自分が中年の域に達しているせいか、トシなのか。一生懸命、ブランドで身を飾るDさんが、いじましく、かわいらしく、哀れにも感じた。毎日、買い物しなければ、気が落ち着かないらしい。精神的な問題を抱えているのかもしれないけれど。そんな彼女に、パパはせっせとお小遣いと、好きなものを与えるんだなぁ～。まあ、日本でもよくきくハナシ。でも、長男がこんな女性とつきあったら大変だ！願わくば、特別美人でなくとも、アタマよくなくていいから、精神的に健康的で、フツーの女性と付き合って欲しい！筆者の大学は、超お坊ちゃま大学（入学するまで、知らなかったけど･･･ちなみに筆者は、お坊ちゃまでは、全くありません）。パパが買ってくれたお洋服で、パパのBNWを乗り回して、得意満面のバカなお坊ちゃま学生なんて、イーッパイいた。でもって、そういうオトコを追いまわすオンナだらけだった。筆者のような、貧乏学生は、指をくわえて、ハタメで観察するのみだった･･･今は、きっと死語になっている「ワンレン・ボディコン」でビシッときめ。ルイ・ビトンやグッチは必需品。フェラガモのクツ。ティファニーの豆型のネックレス。ティファニーのハート型の指輪が制服のように、みんなおそろいのようにつけていた。ラルフローレンやら、シャネルやらいろんな欧米のブランドのオンパレードだった。しかし、ディオールのプアゾンっていう、超クサイ香水だけは、がまんできなかった。なぜだか、その超超クサイ香水が、はやっていた。で、教室中が臭って、臭って、気持ちが悪くなってトイレで吐いたこともある。なんでもいいけど、あの香水だけは、２度とはやってほしくないなぁ～。なので、Dさんが、ブランド物をひけらかしても、それほど違和感を感じなかった。きっと、筆者の学生時代よりも、イマドキの女子学生の方が、もっとマジメに勉強している人が多いと思う。日本の観光客が、ロクロク観光もせずに、ブランドを買いあさっているという非難をよく聞く。でも、Dさんをみて「なんだ、日本だけじゃなかった」と逆に安堵。それどころか、なんだか学生時代に戻ったようで懐かしかった。ノスタルジーに浸ってしまった。Dさんのおしゃべりをきいていて、イマドキのオランダ人学生を観察できて、楽しかったのと、しかも、オランダ語の簡単な会話の練習もさせてもらった。Dさんは、ソープオペラが大好きで、その中の会話と人物像と、ひとつ、ひとつの背景をよく説明してくれた。一挙両得か？？一方、相棒はかなり切れまくり。よく、Dさんに爆発していた。はやく引越し先を見つけなきゃ、これは一悶着あるだろう、一触即発だろうと思っていた頃に今の小さな家を発見した。ふぅぅぅ～、ヤレヤレ。このぶっとんでいるイマドキのオランダ人学生Dさんのお話はまだまだ続きがあるので、お楽しみに！

  2004年09月09日

• ★カルチャーショック【スケベニンゲン？】＠オランダ★

  ん、「スケベニンゲン」？オランダの「スケベニンゲン」とはなんぞや？１万キロ彼方のむこうでも、世界各国の情報が得られる今現在。いまや、カルチャーショックの体験は、貴重価値だ。で、筆者が体験した、数少ないカルチャーショック体験。「スケベニンゲン」編。Scheveningenでの、最後の夏。先週末は、Scheveningenに家族でいってきた。「スケベニンゲン」ではない。Scheveningenの発音は、「スヘェ～ベニンヘン」これが、カタカナ読みでもっとも近いかもしれない。ただ、この冗談をつくった人の心境は、よくわかる。トップレスの女性は当然。ときどきボトムレスの女性もいる。つまり、スッポンポン。しかし、目をギラつかせては、決していけない。ここは、オランダ。見てみぬフリをして、あくまで平常心を保つフリをするのがマナー。しかし、オランダのマナーを体得（？）していると自負する筆者も、さすがに、「あぁぁぁっ～！！」と思う場面も。スッポンポンの女性が、大またを広げ、日光浴。その周りと、小さな子供達が！思わず、長男の目をふさぐ。「うざい！」とばかりに、手ではたかれる。でもって、じっ～と凝視する長男。相棒はスッカリ気にしてない。すでに、オランダの文化にどっぷりつかっている。「どうして、ハダガがいけないの？」たしかに、おっしゃる通りです。生まれたままの姿。恥ずかしいことなど、なんにもない。むしろ、ハダカにヘンな妄想をしたり、ハダカの女性にたいして、偏見をもつ人間の方が、よっぽどおかしい。相棒いわく、日本も昔、ハダカに寛容であった。それが、戦後のアメリカによる「民主主義」を啓蒙する教育のなかに、ハダカを敵視する考えが、織り込まれ、刷り込まれてしまった。つまり、筆者のように、６０年代、７０年代の日本で教育された人間は、４０年代米国プロテスタントの歪曲された異常な潔癖症の考えがチラチラするという。「ま～、仕方ないけど、みんな、知らないうちに４０年代のアメリカの価値観を刷り込まれてる」と高校時代、米国に留学していた相棒。「アメリカナイズっていうけど、実際のところ、４０年代の非寛容的な米国型プロテスタンティズムのこと」と喝破する。で、気を落ち着けて、心臓の鼓動を整える。アタマで理解すれど･･･ヌーディストビーチはいいと思うけど、やっぱりなぁ～。子供の前で、大また広げてなぁ～、日光浴はなぁ～、ないよなぁ～。ショックのあまり、長男がオンナギライになったら、どうしてくれる～！！「Oh, My god!! Oh, My god!! Oh, My god!!」といって、びっくり仰天して目を覆っている女性達がいた。発音からして、中西部からきたアメリカ人旅行客かな。なんとなく、同盟軍を得たようだ気分。オフクロにこの話しをした。「あ、それはいいわね。とっても、カラダにいいことなのよ。マタはね、いろんなバイキンがあるのよ。日光浴で、消毒が一番いいんだって私も、今度そこにいこうかしら？」と、衛生学・医学的見地から、大賛成。ナンカ、オフクロらしい。長男と、ビーチサッカー。かなりうまくなってきた。相棒は、球技は全くダメ。ここは、腕（足？）のみせどころ。サッカークラブで鍛えたワザをみせる。で、長男にエラソウに説明する。懐かしいなぁ～。筆者もこうして、オヤジからスポーツを教えてもらった。球技に関しては、１１歳か、１２歳ではもうオヤジよりうまくなっていた。水泳も、１１歳でオヤジより早くなったなぁ～。全てのスポーツで、長男にぬかれる日は、すぐだな。背丈だって、１６歳くらいまでにはぬかれてしまうだろう。中年だから息がきれる。長男と一緒に、海にどっぼ～ん！冷たい！水温は１０度くらい。長男は、口に塩辛い海水がはいって、かなりお怒りのご様子。で、彼は砂遊びに夢中になる。小さい頃、オヤジとよく海水浴にいったなぁ～。オフクロと兄弟は、カラダがよわかったからな。海水に皮膚をひたすと、強くなるとよくいってたっけ。でも、その海域は、お盆をすぎると、水温が低くなるのと、クラゲだらけになるので、泳いではいけなかった。ここ、スヘーベニンヘンの海は、かなり濁っている。茶色・緑色かな。水温が、低いので、泳ぐというよりは、日光浴や砂遊びが中心。思いっきり、泳ぎたいんだけど、長男のことも考えてヤメ。水温がひくいので、小さい子供やお年よりが泳ぐのには、不向き。海辺のカフェで、相棒と一杯。コロナビールをふたつとチーズの盛り合わせ。結局、二人とも、もう一杯のみ、しめて１５ユーロ１０セント。海辺のカフェでは、水着でもOK。ビルボードのカフェでは、男性は少なくとも、Tシャツなど、上着を着た方がいい。たまにトップレスのままくる女性もいる。海岸で、ドップレスはともかく、カフェではヒンシュク。マネをしてはいけない。バウハウスや、高級レストラン、高級ホテルでは、男性は少なくとも、革靴に長ズボン、エリのついたシャツを着たい。ポロシャツでもいいと思う。女性は、かなり自由で大丈夫。トウのでたサンダルや、ビーチドレス、カジュアルな服装であっても、その場所と本人の雰囲気にあっていればOKだと思う。ダメだったら、お店のひとから、入店拒否される。相棒がいうには、ものすご～いボロちい格好をした日本人らしきバッグパッカーが、アメックスカードのゴールドや、ダイナーズをもっていて、怪しまれて入店を拒否されるのを、よくみたらしい。あまりにもボロイ格好をすると、たしかにスリや泥棒には狙われない。ただ、日本のガイドブックに紹介されているような高級カフェやレストランにいって、ゴールドメンバーのクレジットカードをみせると、麻薬のディーラーだと思われるので、入店拒否にあう。オランダは、けっこうカジュアルな服装がフツーになっているけれど、高級レストランやホテルは、それなりの格好でいこう。長男は、意外に慎重深いオトコだ。自分より小さいものや弱そうなものだと、フンゾリ返り、微動だにしない。横目でチラリと一瞥し、「フン」てな感じ。それが、自分より大きかったり、強そうだったりする子供や犬が近寄ってくると、重心をヘソに保ちながら、両手をかるくダラリとたれ、すり足で相手の目を、カッと見つめながら、後ずさりする。背中をかならず、カベの方に向けながら。親の後ろに逃げこんだり、騒いだり、泣いたりしない。成長、成長！誰も教えていないのに、武道の初歩的な動作ができるなんてオドロキ。「長男は、絶対素質があるから、剣道か、武道をやらせたらいい」とオヤジがいってたっけ。ジイサンの剣道道具一式がまだ、実家に残っているらしい。それを、孫にやるという。柔道は小さい子供には、危ない。剣道と合気道だな、まずは。相棒は、球技ですらダメなのに、武道となると理解を超えている。一緒に習いにいこうかな♪先が楽しみ♪オヤバカです。スミマセン。親は、もうコッテコテに疲れるころになって、長男は、パワー全開！まだ、泳いだり、サッカーしたいらしい。カフェの周りを、モーレツなスピードで走りまわる。カンベンしてくれ～！あ～疲れた。相棒と二人で、帰りの電車はグウグウに寝る。長男も、懐で、ようやくすやすやと寝てくれる。家に帰っても、長男は翌日の朝まで、爆睡。明日も仕事だ～。ガンバロウ～！

  2004年09月06日

• ★日本の人への質問：ニッポンのナゾ＠オランダ★

  「どうして、ニッポンってこうなの？」知ってるようで、知らないニッポン。自分の国なのに、他の国の人に質問されるとタジタジ。さあ、どんな難問・奇問・質問がまちかまえているのか！「ニッポンのナゾ」とは？？オランダ語の学校にいくメリットはいろいろある。クラスメートと、いろいろ話すのは気分転換になる。いろんなニッポンに関する難問・奇問・質問をされて結構笑える。一応、この学校は、政治的、宗教的な活動やキャンペーン、他の生徒が、不愉快になるような行為、脅迫は禁止されている。当然といえば、当然だが、民族、宗教、国が違う人間が集るところでは、こういうルールを厳しくする必要がある。米国に留学していた頃、よく聞かれた質問。米国人「クルマはあるか？」パ「貧乏学生だから、持っていませんよ」米「いや、ちがう。日本にクルマは、何台あるのか？」パ「ホヘッ？」米「日本には、コンピューターなんてものはないだろう？」パ「ホヘッ？」つまり、その人は、日本は熱帯に浮かぶ、バナナとココナッツだけがとれる小さな島だと思っていたらしい。５０年代ならともかく、日米貿易摩擦が激しくなってきた８０年代の話である。その人は、「ＴＯＹＯＴＡ」のクルマ。奥さんは「ＨＯＮDA」。彼の子供は、「ＮＩＮＴＥＮＤＯ」で遊んでいるし。彼は、「ＴＯＳＨＩＢＡ」のコンピューターを持っていた。オーディオ機器は、全て「ＳＯＮＹ」。まだまだあったけれど、一つ一つ、これは「ＭＡＤＥ　ＩＮ　ＪＡＰＡＮ」なんだと説明した。日本には、資源がないけれど、こういった付加価値の高い商品を生産して、輸出しているんだと説明。彼は、すごく、すごくビックリ。「キミはえらい。よく勉強している」とお褒めのお言葉を頂戴した。こんなの、勉強しなくたって、誰でもわかりそ～なんだけどなぁ～。もっとも、当時の米国人の一般的なオジサン達はこの程度の認識だった。日本学を専攻している米国人の友人達に、こんな話しをしたらもう大爆笑。「そうなんだよ。アメリカ人ってそのテイドなんだよね」「『ニッポンには、バナナやココナッツしかないのに、なぜだ！』『絶対に、裏でごまかしているだろう！』て思い込んでいるんだよね」と苦笑していた。というわけで、８０年代の米国で、鍛えられたせいか（？）、日本に関して、どんな、タフな政治・経済問題（？）の質問にも答えられると自負していた。フランス人のクラスメート。彼女はフランスでは、旅行業に携わっていた。日本人の旅行の手配を、よく担当していた。「プライベートなことかもしれないけれどね」と一応、気を使いながら･･･「日本人の夫婦の宿泊先の手配をするとき、別々の部屋か、別々のベッドを手配してほしいっていわれるのよ。あれは、どうして？ほとんど、そうなのよ」アメリカ人のクラスメート。「そうそう。アメリカに住んでいる日本人の家に行くとね、夫婦で別々のベッドか、真中に子供のベッドがあるのね。すご～い、不思議！だって、まだ若いのよ。２０代とか、３０代とか。どうやって、毎晩すごしているのかしら。寝室は見せたくなかったらしくて、実は気まずかったかも」インドネシア人のクラスメート。「日本では、セックスレスの夫婦が増えてるって、何かで読んだわ」アラブ系のクラスメート。「でも、日本人って規律正しいだろ？自己抑制をする訓練を、小さい頃から躾られているから、平気なのかな？」でもって、各国の夫婦・パートナーの寝室の話題に。クイーンサイズ、キングサイズといろいろサイズは違っても、各国、夫婦は同じ部屋の同じベッド。ちなみに、筆者と相棒は同じベッドで。長男は子供部屋で寝ている。「それって、ニッポン的じゃないでしょ？」と一斉に、質問の矢が飛んでくる。なぜ、「ニッポン」らしくしないのか？なぜ、「ニッポン」の風習に従わないのか？そこで、「ＨＩＫＩＫＯＭＯＲＩ（引きこもり）」の話題へ。筆者の周りでは、「引きこもり」の人を知らない。オランダで、ＢＢＣのドキュメンタリーをみるまで、全く知らなかった。「それって、ニッポンじゃないわ。あなた、本当にニッポンからきているの？」筆者は、６０～７０年代の典型的なニッポンで、生まれ育ち、ニッポン語で、ニッポンの教育を受けた典型的なニッポンからきた人間だと思っていた。ニッポンって何だろう？何がニッポン的で、何がニッポン的じゃないか、フト悩む秋の夕暮れ。

  2004年09月05日

• ★「愛する人よ」と呼ぶ方法＠オランダ★

  「愛する人よ」、「愛しい人よ」詩歌で、心の中で、呼べど叫べと、口にだしてことばにならない。美しい日本語で、すばらしい呼び方はないのだろうか？素朴な疑問。日本語は、美しい。美しい日本語。でも、どうして、英語や他の国のこどばのように、もっとも大切な「愛する人よ」、「愛しい人よ」が日本語でスラリとでてこないのだろう？我が家では、この問題でけっこう、頭を痛めている。日本古来の美しい音を大切にしたい。「妹（いも）よ、妹（いも）」なんて、古風によびたいけれど、イマドキ、「イモ」なんて女性を呼んだら、怒られるだろうなぁ～。「おまえ」「あなた」ていうのもなぁ～。筆者の爺・婆のお互いの呼びかけは、「じいさんや」「ばあさんや」だった。ニッポン昔話みたいだぁ～。オフクロと親父はどうかというと、「お父さん」「お母さん」なんだよね。しかし、愛情表現がほしいところ。有名なコメディアンの奥さんの離婚会見をたまたま見た。「（元夫の苗字）は、以前は、云々・・・・」これをきいて、寂しさを感じた。例えば、「鈴木さん」だとすると、彼の妻が、夫のことを「鈴木はね、以前は～だったんです」というんだよね。ナンカ他人みたいで（他人なんだけど）、全く知らない人間同士みたいで、寂しいなぁ～。夫婦・カップルっていうかんじじゃないよね。英語からとってくるっていうのは、どうか？「ダ～リ～ン♪」なんか、「奥様は魔女」みたいだ。「ハニ～♪」「キューティー・ハニー」（古いな！）を思い出して、後ろめたいような、恥ずかしいような、ドキッとしてしまう。当時としては、結構ショッキングな映像が多くて、ビックリ。親に隠れて、コソッとみていたせいかな？最近、お互いこうよぶことにした。「Lieverling（リブリーン）」オランダ語で、「最愛の人」という意味だ。結構、フツーの大人が、フツーに使っている。外来語に、頼るのはよくないけれど、なんか、こうなちゃうんだよね～。「Lieverling（リブリーン）！」

  2004年09月04日

• ★軽犯罪で捕まらない法＠オランダ★

  「オランダで、窃盗犯で逮捕！」な～んて、冗談にもならないタイヘンなこと。「オランダで、軽犯罪でつかまらないためには？」オランダは、米国ほど法律に細かくない、というのが筆者の印象。でも、知っておくべき法律や、条例を知らなくて拘留されたらたまらない！よくわからないまま、刑務所行きなんて、冗談じゃない！てなわけて、外国人として、オランダで知っておかなくてはいけないことが、今日のテーマです。今週から、オランダ語学校が始まった。学校は、オランダの偉大な芸術家の名前にちなんでつけられたM。教科書は、Nieuwe Burenを使用。学費が安いので、全く期待していなかった。しかし、やってることのレベルは高い！先生は、全てオランダ人（当然だけど）。実際の保険、不動産の契約書が出てきたり、新聞記事、法律などが織り込まれ、生徒は、無理なく実践のオランダ語が学べるようになっている。フォローアップとして、コンピュータプログラムの自習ができる。内容は、テレビのソープオペラのようなストーリー。楽しみながら、オランダ語のナマの会話を勉強できる。このメソッドで、中学校の時から、英語を勉強してたら、もっと、はやく英語が、うまくなってたのに…つくづく、７０年代の英語学習や受験英語の理不尽さを嘆く。もっとも、自分に語学力がないせいなんだけど･･･本日のテキストのテーマは法律。W先生は、５０歳すぎ（？）のおじさん。白い髪とひげもじゃもじゃ。お腹はビア樽。オランダ版サンタクロースのシンタクロースの真っ赤かの衣装をきたらピッタリという風貌。灰色がかった、クリスタルブルーで、ひとなつっこく笑う。授業は基本的に、全てオランダ語。ところどころ、英語で説明してくれる。かなり格調高いイギリス英語を話す。オランダにおける、法制度のシステムの基本的な説明。ほとんど、日本と同じ。ただ、法治国家からきていない移民が多いので、こういったことは、しっかり説明してくれる。ただ、日本は、平成２１年までに「裁判員制度」が導入される。でも、オランダでは、今のところその予定はないらしい。W先生は、法律の専門家ではないから、一般的なことしか知らないとは前置きしてくれたけれど。基本的に、オランダでは外国人はIDカードの提携の義務がある。外国人のIDカードとは、オランダ語で、「Verblijfsdocument」という。いわば、滞在許可証であり、長期滞在ビザでもある。警察官に要求されたら、みせなければいけない。いわば、オランダの「外国人登録証」かな？会社に出社するときも提携の義務がある。ホントか？今まで、一度も見せたことがない。警察官に呼び止められて、きかれたこともない。ただ、DIYショップで、床磨きの機材をレンタルするとき、IDカードをみせるよういわれたことがある。その時だけかな、役にたったのは。外国人が、軽犯罪に巻き込まれる例。自転車を駐車していて、カギをなくした。そこで、カギを外そうとガチャガチャしていたら、警察官がきて、窃盗罪で、現行犯逮捕ってなこともある。こういうとき、自転車が自分の所持品である証拠や、IDカードがあれば無罪放免である。オランダでは、自転車がよく盗まれる。すげぇ～ボロい自転車でも盗まれる。だいたいは、「乗り捨て」され、運河の中に放り込まれて、出てこない。アムステルダムの中央駅で、見知らぬ人に声をかけられ、「自転車を、格安で買わないか？」といわれたら、絶対に「Nee！（「ネー！」）」「いらない」といおう。絶対に買ってはいけない。盗まれた自転車だからだ。警察に見つかったら、窃盗罪で逮捕されても、仕方がない。スーパーマーケットで、よくオランダ人のママが、レジで清算する前に、お店の商品を、子供に与えているのを、よくみかける。泣いている子供をなだめすかせるためだ。しかし、絶対にマネをしてはいけない。現行犯で、窃盗罪として逮捕されても、仕方がないからだ。実際には、お店のレジ係りは、かなり寛容に、みてみぬフリをしている。そこまで、軽犯罪にうるさくないのも、オランダ流。ヨーロッパのスーパーマーケットで、日本にないシステムがある。野菜や果物などは、客が自分で、備え付けの計量機に商品をのせ、商品のボタンを押す。すると、値段のついたシールがでてくるので、それをつけて、レジで清算するのだ。日本に進出した仏系のスーパーが、このシステムをそのまま、持ち込んだ。しかし、日本では大不評だったという。このシステム、よく知らないとかなり迷うことは確かだ。子供が勝手にバナナを一本とって食べてしまい、お金を払わないということもありえる。オランダでは、麻薬も違法である。「え、ウソ～？オランダってなんでもOKなんじゃない？」たしかに、「コーヒーショップ」というところにいけば、マリワナなどが手に入るのが、公然の事実だ。個人使用に関しては、警察官に見つかってもかなり、大目にみてもらえる。でも、外国で、快適に安全に過ごそうとすれば、その国の法律を守るのが一番。自分の国で、違法なことも、しない方が無難、無難。

  2004年09月01日

• テレビを楽しむ法＠オランダ

  「オランダで、テレビを楽しみながら、勉強？」オランダ語と英語を勉強しながら、楽しめる！一粒で２倍の楽しみ（ちょっと、古いか？）！一挙両得のそのメソッドとは？我が家では、テレビばっかり観ている。一番安いパッケージのケーブルテレビ放送を購読している。Derland1,2,3、RTL4, RTL5,NET5,SBS6,Yorinはモチロン、イギリスのBBC１,2、National Geographic, Discovery。他にフランス語放送や、ドイツ語放送、スペイン語放送、イタリア語放送、トルコ語放送なんていうのもある。オランダ語を勉強している人には、RTL4で平日毎日８時から放映される“Goede tijden, slechte tijden”いうソープオペラと、“Baantjer”という刑事モノをオススメする。特に、ソープモノは、習い始めた頃、番組中の会話がよくわかりはじめ、面白い。それをすぎると、ストーリーはすご～くしょうもないので、観るのをやめた。もともと、ソープはすきじゃない。でも、隣国ドイツとベルギーでも大人気の長寿番組だ。“Baantjer”も、米国テレビシリーズの“CSI”の方が、面白いので、最近は観なくなってしまった。米国映画シリーズの“２４”も好きだ。新しいシーズンがこないかな～と、相棒と待ち望んでいる。夕食を早々とすませ、食器を食器洗い機にほうりこむ。長男と食後、室内サッカーをした後、寝かしつける。長男は、夜７時から８時のあいだにおねんね。そして、朝７時まで、爆睡してしまう。なんて、親孝行な息子だ！筆者似か？相棒と、テレビの前にフトンをひいて、ゴロゴロしながらテレビを観る。至福のひと時♪７時３０分からオランダのRTL４ニュース、８時からNederland1のNOS Journaalをもて、ニュースと天気をチェック。なんでも、今年の８月のオランダは、記録的な最大の降雨量。オランダの３分の１のプールがレジオネラ菌で汚染されている！！でも、致死にいたるのは２．５％のみ。それは、かなり怖いハナシだな～。プール行くのやめようか？今日から、チャンネルNET５で、９時２５分から、米国テレビシリーズ「Sex & the city」のシリーズが復活。オランダ語の字幕がついているので、オランダ語の勉強（？）にもなる。チャンネルYorinでは、１１時から「Dr. Phil」がある。ところが、今日はない？なぜだ？？「Dr. Phil」は、心理学者兼カウンセラーで、いろんな人の悩みを解決していく。特に、面白いのは夫婦モノ。先週、Dr.Philのこのセリフに大爆笑。「オトコとオンナの間で、問題がおきると、オトコは、問題があるのは、ベッドの上でのことだと思う。。ところが、オンナにとって、問題は、ベッドの上ではなく、ベッドの外にある。夫は、ゴミだしをやってくれただろうか？壊れた戸棚を直してくれただろうか？皿洗い機のスイッチをいれてくれただろうか？あ！入れてない！全くもう！」二人とも、身に覚えがあり、ゲラゲラとバカ笑い。んなこといっているうちに、１２時になる。長男の寝顔を、相棒と確認。「かわいいね～」「寝てるとかわいいのにね～」なんていうと、突然長男が、ガバっとおき「うにゃ、うじゃ、うじゃ～！！」となにやら物申し、またおねんねなさる。あ～、びっくりした！「なにいっているんだい！ボクは寝ても、覚めてもかわいいゾ！」てな感じかな？失礼しました。「オランダ語と英語を勉強しながら、楽しめる！一挙両得のそのメソッド！」といいながら、テレビでゴロ寝が一番の近道だと信じている。ホント？少なくとも、相棒はこの方法で、かなり語学をマスターした。筆者は、まだまだ修行中。ああ、１２時すぎた。オランダの朝は早い。消灯。おやすみなさい♪明日もいいこと、ありますように♪

  2004年08月31日

• ◆国際結婚＠オランダ◆

  イマドキよくきく「国際結婚」「国際結婚」ってなんだろう？その実態と素顔に迫る！今朝は、相棒と朝寝坊。二人とも二日酔いの頭痛モチ。昨夜はちょっと飲みすぎた。なぜかって？デンハーグに住む友人夫妻に招かれて、おいしいビールとオーストラリアワイン、それに日本食をごちそうになった。ご主人は、長身のオーストラリア人。学生時代から、勉強している日本語はペラペラ。かなり、ディープでコテコテの関西弁だ。日本語の「日本国憲法」な～んていう本だって、読んじゃう。彼は法律のスペシャリストです。奥さんは、細身で英語が上手な日本女性。とても美しく、有名なモデルか、女優に似ている。閑静な高級住宅街のなか。１８世紀頃の、古き良きオランダ式の家。白い天井の、唐草模様のオーナメント。モダンでしゃれた暖炉。窓にはめ込まれた古典的なステンドグラス。１５０平米はあるだろうか。とにかく広い！うらやまし～い！こんな家に住めたら、天気の悪い冬の間、相棒と子供と一緒に毎日、室内サッカーか、バスケットボールができる。でも、そうじが大変だな～。我が家は、オランダでは、ホントに小さい家。それでも、そうじが大変だと、二人して嘆いている。久しぶりの日本食！お刺身に、天ぷら、ブタの角煮。ブタの角煮は、ご主人の自慢のレシピ。相棒と、ガツガツ食べる。超ちょうチョウ感動！ありがとうございます♪ごちそうさまでした。今度は、腕をふるって、日本料理をつくって、このご夫婦をもてなそう。しかし、相棒は料理が苦手。ということは、やっぱり、筆者がすることになるのか…トホホホ～ん。最近、日本食を食べることをあきらめている。オランダでは、日本食の材料費が高い！二人とも、ケチンボで、大の買い物ギライ。いつも、一番近くて安いスーパーマーケットにいく。車を飛ばして、スヘーベニンゲンにある鮮魚屋にいくとか、アムステルダムやロッテルダムまでいって、日本食を買出しに、なんて、全くしない。二人とも、良いか悪いか、オランダの粗食で、結構満足している。食生活に関しては、経済的。せいぜいいくとしても、近所の魚屋専門店だ。そこでも、「すし用、刺身用OK」というけれど、なんだか、鮮度を見極める自信が無い。しかも、最近、子供の好きな食べ物が、、夕食のメニューになっている。当然、簡単にできるサンドイッチや、マカロニやパスタが中心に。相棒は、料理をつくるのが大キライ。寿司や、天ぷらなんて難しいものは、全くお手上げ。ゆえに、お客さんがくると、筆者が腕をふるう。おふくろは、虚弱体質で病気がちだった。小さい頃から、夕食の準備を兄弟と交代でやっていた。留学や一人暮らしで、かなり腕も磨いた。日本食をはじめ、中華、アメリカン、フレンチ、地中海イタリアン、メキシカン、ドイツ、タイ､ベトナムなど。前菜からメイン、デザートまで、すごくうまくないが、オールマイティーに、なんでもこなせる。しかし、オランダ人に、絶対受けるのは、やっぱり「寿司」。オランダでは、「寿司」は超高級食品。アマチュアで「寿司」をつくれる人は、そういない。巻き寿司やニギリをつくると、大変喜ばれる。じょじょに、オリジナルレシピをのせますね。でも、普段は子供と遊んで、疲れて、材料を買う気も、作る気すらおこらない。日本食は、はるか彼方にありにけり。本題にもどります。ところで、今日のテーマ「国際結婚」。この「国際結婚」とは、なんぞや？「国際云々」というのは、どうもピンとこない筆者。「実態と素顔に迫る！」週刊誌みたいなみだしにしておきながら、期待に応えて（反して？）下記の手法で分析する。１．辞書でひく。２．統計的にみるそこで、「国際結婚」というのを辞書で引いてみると…「国籍の違う男女が結婚すること」とある。英語の直訳は「international marriage」。でも、日本語の「国際」というのは諸国家、諸国民、世界的という意味があるので、「multi-cultural marriage」、とか「cross-cultural marriage」という表現の方が英語のネイティブ・スピーカーには理解しやすいようだ。世界中には、違う国籍でも、同じ風習や文化を共有し、同じ言語を話す民族や、同じ国籍同士でも、宗教、言語、文化や風習が違う民族が多数存在しているからだ。「国際結婚」ということばが、できてしまうのも、日本独特か？統計的には、厚生労働省が発表している人口動態統計が一番正確で、入手しやすいと思う。ネットで簡単に閲覧できるし、無料で、エクセルにダウンロードできる。1970年（昭和41年）では、「夫婦の一方が外国人」、つまり「国際結婚」は、2,108組だったのが、2001年（平成13年）では、39,727組までに増加。2001年の結婚総数は、799､999組なので、「国際結婚」の割合は結婚総数全体の約５％を占める。ここ30年以上のあいだ、「国際結婚」は一環して２ケタ近い増加率なので、2001年以後も、4万組をラクにこえる趨勢だと推測される。2001年の内訳をみると、「夫日本人・妻外国人」は31,972組と、前年比で、12.9％の増加。「妻日本人・夫外国人」が7,755組（前年比2.3％減少）。つまり、「夫日本人・妻外国人」のパートナーが、「妻日本人・夫外国人」より約４倍超多い。「夫日本人・妻外国人」は3万組台で、これからも、フタケタ台の増加傾向にある一方、「妻日本人・夫外国人」は過去6年間、約7千台と横バイだ。なんだか、ゴチャゴチャ数字だらけでスミマセン。統計オタクです。９０年代から、海外に留学して、住んで、働く、旅行するというのが、比較的手ごろになってきた。日本が「国際的」になれば、なるほど、当然、「国際結婚」が増えるのは、自然だと思う。それにしても、「夫が日本人・妻外国人」が圧倒的に多いというのが、かなり予想外。周囲には、「妻日本人・夫外国人」の夫婦が何組か思いつく。日本の女性が、外国人と結婚すると、姓を変える人が多い。また、ヨーロッパ系の夫だと、会社のパーティーやレセプションでも、夫婦同伴や同席が当然だから自然と気がつくのだろうか。久しぶりに日本の学校の同窓会にいった。「夫が日本人・妻外国人」が４人。「妻日本人・夫外国人」と１人。ほぼ統計どおり！確かに、外国人の夫をもつ、女性の同級生は、「ダ～リンがねぇ～、カレシがね～.…」とおのろけの、あつ、あつっ～つ！しかし、外国人の妻をもつ、男性の同級生は、奥さんの話を、ほとんどしなかった。「実はサ。おれの女房サ、外国からサ。きてるからサ。寿司はサ、久しぶりでサ……」とポツッと話すだけであった。だいたい、奥さんの方がダンナの話をよくする。ダンナが奥さんの話をエンエンとすることは、滅多にないよね。新婚か、離婚か、よっぽどナニカあったときくらい。これは、世界共通の男性と女性の差かな？統計学的にいうと、どんな社会現象も、全体の総数の１％未満だと、社会では珍しいこと。３％だと、一般的に注目され。３％以上だと、それはもう当然のこととして認識される。日本で、または、日本人を含んだ「国際結婚」の割合は結婚総数全体の約５％をラクにこえようとする今現在、この「国際結婚」が当然のこととして、社会に認知され、「国際結婚」という日本独特のいいまわしが、なくなってしまう日もそう遠くないような気がする。

  2004年08月30日

• ◆カルチャーショック！【食器の洗い方】＠オランダ◆

  「カルチャーショック！」紹介したいオランダの実態！日本にいれば、外国製品が何でも手に入る。1万キロの彼方だろうが、ジェット機やネットで全ての情報や、体験ができる今現在。「カルチャーショック！」ということもほとんどない。むしろ、これを体験するのは、実に貴重なこととなった。この貴重な「カルチャーショック！」体験を紹介したい。今回取り上げるのは【食器の洗い方】編とってもショッキングだったのは、食器の洗い方。きっと他の日本からきた人も、同じ経験をしていると思う。なにせ、桶またはキッチンシンクに、食器用洗剤を入れ、泡を「ぶくぶく」と立てる。お湯を入れ、「ジャブジャブ」と食器を入れる。そして、つかみあげ、「パッパッ」としずくをきり、洗剤の泡がい～っぱいついたまま、フキンでふいて、」食器棚にしまっておしまい！？ちょっとまった！ゆすがないのか！お願いだ！キレイなお湯でゆすいでくれ～～～！！オランダ人よ、ゆすぐのだ！これにはまいった！オランダ人の自宅はおもちろん、カフェやバーもこの調子。ちゃんとしてないカフェにいくと、ビールのグラスに、指紋や口紅がべったり！洗剤の味とビールの味がまじりあい、ほどよい加減に！！うげっ！筆者は、オランダに住み始めて、口内炎によくなるようになった。これは、絶対に、汚いカフェのグラスやコップからだと、疑っている。子供にうつったら大変だ！ちゃんとした、ワインバーは、田舎の小学校のブールの目を洗う蛇口のような、水道の蛇口が上に向いているもので、ちゃんとゆすいでいた。食器用洗剤は界面活性剤など化学薬品がたくさん入っている。普通の自然素材の石鹸でも舐めたら体に悪い、ましてやヨーロッパやアメリカの洗剤なんて何が入っているのか。日本のものに比べてとっても洗浄力抜群！ちなみに筆者は、衣類の部分洗いにDreftという食器用洗剤を使用。襟垢なんてキレイサッパリ落ちてしまう！一度おためしください。オランダ人の友人には、絶対、健康に悪いから洗剤をしっかり落とすように説いてまわった。しかし！「いままでずっとこうしてきたけど、全く大丈夫ヨ～」と意に介せず。「ヘビースモーカの人が『私はいままで癌にかかったことがないからタバコ吸っても大丈夫』といっているのと同じだよ」とか「体に害がないのなら、食器用洗剤を丸ごと飲める？（飲めるわけないだろ！）」とか「洗剤や石鹸が胃液を溶かして血液中に入ったら体に悪いよね？」などなどあげつらね、ようやく、しぶしぶ洗剤を洗い流すようになった。あんなに、環境問題に敏感なオランダ人の友人達も、こと、「食器の洗い方」には、信じられないほど、無頓着！体の環境汚染に、ナントも思わないのか？知人のアメリカ人もビックリ。この洗い方は一体全体どこからきたんだ～！田舎のアメリカ人でもこういう洗い方をしているのを目撃した。60年代、70年代の日本でも食器用洗剤で「野菜や米も洗えます」といったフレーズが入っていたのを覚えている。当時、日本の野菜は堆肥や下肥を使っていることがまだあって、回虫ギョウチュウや土壌菌が多かったせいか？おふくろが、田舎に住んでいた頃、田舎の人が食器を洗わず、食べ終わった後に白湯かお茶を茶碗にそそぎ、たくあんで、こすりながら、米粒を落とし、その白湯を、キレイサッパリ飲みほす。そして、自分の手ぬぐいでふき、箱前の中にしまうだけ。食器を、一切洗わないのだ。これはその田舎だけではなく、大きな商店、浪速のあきんど？おおだな？に丁稚奉公にいったひとも、昔はこのようにして、食後自分の食器を白湯やお茶で洗ってすすったとか。日本に上下水道とも完備したのは60年・70年代。それまでは清潔な水は貴重。油っぽい食事も多くなかったし。とってもエコロジーな生活の知恵か？欧米でも事情は似たようなもので水が貴重だった名残。ただし、当時はきっと灰汁や野菜、穀物を洗った後の水。現在の洗剤より、はるかに体に悪くなかったかもしれない。とにかく、オランダで胃と肝臓を洗剤から守るためにはどうしたらよいか？家では、ともかく、外出先では？カフェにいったら、ドラフトビールではなく、ビンビールを注文する。グラスは使わない。これが、精一杯の自衛策･･･とほほ～ん。カフェにいくのをやめればって？それはやっぱり、難しい･･･

  2004年08月29日

• ◆【続々】潜入！買春地域＠オランダ◆

  「オランダでは、買春が合法？」ウソのようなホントの話。「英国人オトコのナゾ」に迫る！女に超モテモテのイギリス人のＡ氏と、その仲間とある夜、「飾り窓」地域での、ただの飲み会のお話、続々編。このエッセーは、買春を斡旋する主旨ではありませんし、買春の体験をかくものではありません。「ニッポンのオンナの話」をしろと振り向けられてしまった。とぼしいネタから、筆者が米国に留学していた頃の話をした。アメリカ人学生のＰ君。最初どうも、気に食わないヤツだった。日本の大学に留学していたので日本語はペラペラ。日本人女子学生に超モテモテ。なんだか、ヤツは日本人女子学生が英語ができないのを利用して、手玉にとっているような気さえした。もちろん、お恥ずかしいことに、個人的な、やっかみと嫉妬からである。ある日、みんなで町のバーにいった。英語に自信のない日本の男子学生達は、ある日本の女子学生に、金を渡してビールを買ってくるように命令した。すると、Ｐ君がサッとでてきて、「ボクが買うから、君は席でまってて」といい、男連中にビールを運ぶようにいった。「ここは、アメリカ。女性にお酒を買わせてはいけない。飲み物は、必ず男性が買ってくること。女性に酒を注がしてはいけないこと。女性がヘンな客にからまれないよう、いつも、キチンと女性をエスコートすること」Ｐ君が、日本の男子学生にピシャリと注意。日本の男子学生達は、迷子の子犬のように、シュン。その日本の女子学生達の目がウルウルとし、みるみるうちにハート型に！次の日、その話があっという間に広がり、Ｐ君はますます日本の女子学生達からモテモテに。Ｐを見損なっていたけれど、見直した。エライ男だ。尊敬するなぁ～。日本の女子学生をもてあそんでいるのではなかった。男性として、責任をもって女性の同級生を守っているのだ。ま、オトコだから、それだけではないだろう～が。その大学は、アメリカの超ド田舎にあった。犯罪の少ない平和な町。ところが、その頃、大学構内で、女子学生がレイプされそうになった事件があった。ここはアメリカ。男女同権だけれど、肉体的に強いのは男性。強いものは、弱いものを守らねばいけない。強いものは、責任があるのだ。８０年代のアメリカでは、そんな古き良き風習も、フェミニズムやらなんや、かやで廃れたと思っていた。しかし、強いアメリカ男性は、まだまだ健在だ。その日から、Ｐに話しかけたり、一緒にメシをくったり、Ｐの英語のいいまわし、しぐさを一生懸命研究した。今までＰのことを、「オンナたらし」だとか、「プレーボーイ」だと悪口をいっていたことを謝った。それは、全て誤解と、自分のやっかみや嫉妬であったことを正直に告げた。Ｐの悪口をいう日本の学生には、彼を弁護した。「Ｐはオンナったらし？Ｐを追いかけるオンナは尻軽オンナ？じゃあ、その時何をしてたんだ？英語が通じない？アメリカ人の酔っ払ったオッサンがこわかった？バーの隅っこで、怖気づいて、コソコソと隠れていたじゃないか」とかいって、エラソウにいいすぎて、日本の学生から、メ～ッチャ怒られた。あ、ところでこ～いう、筆者のような情けな～い学生が、周りにタマタマ多かっただけ。８０年代っていうと、米国の大学田舎町に、日本の留学生がほとんどいなかった。アメリカ英語を、アメリカ人のように話せる留学生なんて、皆無。語学に自信がないから、いつもドキドキ、ビクビク。不安で、劣等感にさいなまれているから、突如傲慢になったり、少し注意されても、「人種差別」だといって逆ギレしたり…我ながら、ナサケナや～・・・でも、イマドキの日本の留学生ってすごいな～と思う。オランダで、日本の留学生と、ときどきおしゃべりする。彼らは、英語はもちろん、オランダ語も達者な学生が多い。とても礼儀正しくて、マジメだし。自分が将来何をしたいか、どんな仕事をもつべきか、明確な、目的意識がある。途上国の恵まれない子供達のために、戦時下でも、すすんでボランティアに、いく学生も多い。筆者は、こわくて、そんなことしたことありません、ハイ。ところで、最初Ｐも筆者のことは、一番イヤなヤツだと思っていたらしい。ところが、彼もだんだん打ち解けてきた。ある日、Ｐが意外な話をした。こんなモテモテのＰなのに、日本の女性に手ひどくフラレタとか。「いやね、月並みな表現だけどね。ホント、『カルチャーショック』感じたよ」とクスクス笑いながら話す。Ｐは、ハンサムではないが、男女どちらからも、親しみを感じる容貌だ。Ｘファイルのモルダー役の俳優に似ている。ちょっと、母性本能をくすぐるスマイル。子犬か、いたずらっこな男の子を感じさせるヘーゼルナッツ色の茶色の目をしている。Ｐが初めて日本に留学した時、彼の日本語は、完璧ではなかった。そこで出会ったのが優しくて美しい日本の女子学生。日本語を教えてくれたり、京都を一緒に観光したり。いつも伏目がちな栗色の瞳まるで、日本画にでてくるような大和撫子。歩く時は、いつもハンポ下がって、少しクビをたれ、後ろから、静々とついてくる。手を洗うと、キチンとアイロンのかかった清潔なハンカチをさしだしたり。ハイキングの時は、お弁当をつくってくれたり。可笑しいときは、口に手をあててクスクスと笑う。座るときは、必ずキチンと両足を閉じ、スカートのすそを、丁寧にキチンと伸ばして直し、真っ直ぐ座る。「アメリカ人の女性が、とうの昔に失ってしまった『女性らしさ』とか、『女性の美しさ』といったものを、日本で再発見したんだよ」そこで、Ｐは友人以上の関係になりたいと、カノジョに告白した。すると、カノジョは顔を真っ赤にしてうつむいた。そして、両腕を「Ｘ」のように胸の前で重ね合わせ、「ダメ、ダメ、ダメ！ゴメンナサイ。ゴメンナサイ。スミマセン～！スミマセ～ン！Sorry, sorry. I’m so sorry!」と深く、何度も何度もお辞儀をした。「なんのことか、さっぱりわからなかったよ。なんで、謝るんだろう？『ダメっ！』ってどういう意味なんだろう？その日本語も、わからなかった。もっとわからなかったのは、その『Ｘ』フォーム。何なんだろう？ってね」後日、日本語で『ダメっ！』は、かなり強い「ＮＯ！」の意味であることを知った。カノジョはＰに全然、異性として興味がなかった。外国の留学生には親切にしてあげなければいけないという、義務感にも似たカノジョの優しさだった。「だって今は、８０年代だろ？祖父母や両親の世代ならともかく、イマドキの日本人って、想像以上にアメリカナイズされているしね。でも、オンナがオトコをふるときは、日米で全然違うね。アメリカ人のオンナは、セックスしたくないオトコには絶対親切にしない。勘違いしてデートに誘ったら、もう大変だよ。中指突き立ててさ、『ふざけんな！F◆◆K　 YOU!このバカ野郎！』ってＦワード連発しながら、すごい剣幕でどなりちらすのがアメリカ人のオンナ。ところが日本人の女性は、両手で『Ｘ』フォームをつくって、何度も何度も、お辞儀しながら、謝るんだよね。『スミマセン、スミマセン。ゴメンナサイ』てね。いやもう、ホント。ありきたりの表現だけどさぁ～。日米の文化の違いを、まざまざと感じたよ。ボクは日本が大好きだし、日本のことは、全て勉強して、日本人のことも、わかったつもりでいた。でも、このことは、カウンターパンチをくわされたような、ショッキングな『カルチャーショック』の体験だったよ」そんなニッポンの大和撫子はまだ、健在だったんだ。でも、それも少なくなったような気がする。というのは、筆者の周りだけ？スミマセン…ところで、アメリカ人の女性に関して。個人的な、独断と偏見。周囲の８０年代のアメリカ人女性は、確かにＰのいうとおりだった。ごっついアメリカ人の女子学生が、尻をポリポリ掻きながら、パジャマで、大学の講義に出席したり。両足ひろげて、教室で、デオドランドを両脇の下に塗り込んだり！普段は、フンッ」として鼻にもかけない。ところが、今日は狙っていたオトコとデートとなると、臭い香水を、頭からぶっかけたのかというくらい、ニオイをプンプンと撒き散らし。デンタルフロスで、ところかまわず歯垢を取り。露出狂かというくらいセクシーな服をきて、尻をフリフリ、モンローウォークをする。お目当てのオトコの前では、デカパイを揺らしながら、長い髪をかきあげたり。ノドに手をあてて、大口をあけ、気がおかしくなったのか、というくらいの大声で笑ったり。目を半分だけあけ、下目使いでウィンクしたかと思うと、キッと上目使いで、「私と寝ないの！なんて、バカなオトコ！」ってな怒りまくったり。アメリカ人のオトコって、大変だなぁ～。でも、慣れているのか、あきらめているのか？こういうオンナの対処方のマニュアルがあるのか？ニコニコスマイルを維持しながら、冗談やユーモアのある、しゃれた会話でかわし、うまいこと、相手の女性に気づかれないよう追っ払っている！恐るべし、アメリカ人のオトコども！日本人のオトコは、オンナからこんな攻撃にあうと怖気づく。（よくわかります、ハイ）か、全く相手にされず、留学生同士で、文句をたれあっている。（こっちの方がも～っとよ～っくわかります、ハイ）日本語には「しなをつくる」ということばがある。しかし、アメリカ人の女性に全く当てはまらない。目をつけたオトコと寝るための、「真剣勝負」だろうか？要は、アメリカ人女性が男性にアピールの仕方は、日本とは、大いに違うということだ。それにしても、ハリウッド映画にでてくるような、スラリとしたアメリカ美人なんてどこにいない！すげぇ～デブばかり（スミマセン）！その時、アメリカ人の５０％が肥満体であることを知った。「ちょっと太りすぎ～ちゃった」ではない。「ぽっちゃり目」なんてシロモノではない。お相撲さんか、ミシュランのマシュマロ・マンのように太っているのだ。Ｐの持論による、日米のオンナの違い。「アメリカ人のオンナって、信じられないような、すっげぇ～美人か、信じられないような、すっげぇ～ブスなんだよな。両極端なんだ。日本人のオンナって、みんな平均的にキレイ。たしかに、すげえ美人は少ないけれど、すげえブスも少ない。ホントに平均的に、みんなかわいいんだ」これも、日米の差か？日本に留学・駐在経験のあるアメリカ人男性達も、この持論には説得力があると、いっていた。あ、ところで、こんな話をアメリカ人の女性にしたら、平手打ちまちがいなし。セクハラで訴えられちゃうかも。念のため。日本では？セクハラだよね、きっと。同級生のアメリカ人が、中学生時代、痩せて美しかった頃の写真を見せてくれた。別人のように、ボールのように太っている彼女。なんでも、経口避妊ピルのせいだとか。当時は副作用が強いピルが多かったので、そうなったのかもしれない。ピルでは、太らないという人もいる。でも、体質、運動不足、そして食べ過ぎもあるだろう。つづく。。

  2004年08月28日

• ◆【続】潜入！買春地域＠オランダ◆

  「オランダでは、買春が合法？」ウソのようなホントの話。女に超モテモテのイギリス人のＡ氏と、その仲間とある夜、「飾り窓」地域での飲み会のオハナシ。「英国人オトコのナゾ」に迫る！ただし、買春を斡旋する主旨ではないし、買春の体験をかくものでもないので、あしからず！話が前後するが、アムステルダムに初めてきたとき、観光客向けの自転車ツアーに参加した。そのツアーで、「飾り窓」に通りかかった。「いががわしい客がたむろし、淫卑な雰囲気のクラブや店がひしめきあう。けばけばしいネオンのヒカリ。赤いネオンの窓辺で、売春婦が体をくねらせ、妖しく客を、手招きをしている。。。」な～んて、想像していた人は、かなり拍子抜けする。昼間の「飾り窓」は、唖然とするほど、アッケラカン。ドイツ人の年金退職者のツアー客が、ニコニコしながら、ブラブラと観光している。まるで、ディズニーランドきたような感じ。ただ、ディズニーランドと違う点は、そこに、ごつくていかついおばちゃん達が、デ～ンと腕組みして、そこかしこに、つっ立っている。フテブテしい面構えのおばちゃん達。パルマハムのような腕。マシュマロマンのような足。ビア樽のような、３段バラ。しかし、そんな強面の彼女達は、下着姿だ。なぜだ？いやな予感。もしや？売春宿のボディーガードか？と思いきや、彼女達が売春婦！「白い白いしなやかなナイスバディ。長い巻き毛のブロンド。やや灰色ががったブルーアイ。オトコに媚びる、ペルシャネコを思わせるような、セクシーでエロチックなまなざしの北欧美人。それが、アムステルダムの悲しき「飾り窓」の女たち」な～んて想像していると、ギャップの激しさに、かなりショックを受けるはず。肉屋のおばちゃん（失礼！）のようなあのド迫力！「うえっぇ！」「イッキに気が滅入る」「誰が、『飾り窓』を利用するんだろうね？」「あんなのが、つっ立ってたら商売にならないだろう？」「客は、みんな逃げちゃうよね」これが、日本からきた人の正直な感想だと思う。しかし、売春婦達をジロジロみたり、写真を撮ったりすると、トラブルに巻き込まれるので、注意が必要だ。スリも多い。しかも、夜はかなり危険だ。麻薬の密売人や、麻薬常習者がウヨウヨしている。ひとりで歩くのは、賢明ではない。普通の、オランダ人はこういうところには、絶対近寄らない。「オレなら、カネがださなくとも、オンナがどんどん言い寄ってくるゾ！」と大言を吐く、イギリス人のＡ氏。ウソォ～！ホント？ホントにもてもて（冷や汗）！なぜだ？「英国人オトコのナゾ」だ。Ａ氏は１８８センチの、骨太のガッチリしたオトコだ。ポパイのような太い腕をもつ。すごい胸板があつい。「こんな野郎と、絶対ケンカしたくないなぁ～」これが初めて東京で、Ａ氏とあったときの印象だ。トム・クルーズをもっと、ワイルドにした感じの容貌。栗色の髪。栗色の目のハンサム男。オックスフォード大出身のような、ちょっと鼻にかかった、イギリス英語を話す。彼の言い回しは、婉曲的で、かったるい。ワカラン！格調高き、彼のイギリス英語の表現を、チョコチョコ説明してもらう。東京駐在中は、超モテモテだったＡ氏Ａ氏とその仲間が、オランダに遊びにくるという。オランダ人の友人Ｔ氏から誘われて、一緒に飲みに行こうということになった。軽く食事をすませた後、「飾り窓」地域に、再び足を踏み入れる。Ａ「今夜はオランダ人のオンナをひっかけるゾ～！」パ「Ｔ氏は、オランダ人の女性を二人、ふったんだよ」Ｔ「えっ！」（よけいなことゆうんじゃない、コラッ！）と普段柔和なＴ氏の目が、ギロリとこちらをにらみつけた。ゴメン、ゴメン。Ａ「オランダ語で、オンナをふるときなんていうんだ？」Ａ「“Tot ziens”？そうか、トッティーンズ！トッティーンズ！サヨナラ～！サヨナラ～！マッタネ～！マッタネ～！」飲む前から、すっかりできあがっているＡ氏達。それでも、Ａ氏達はまだ、おとなしい方だ。「飾り窓」地域では、酔っぱらいのイギリス人の集団が、たくさんウヨウヨしている。いつも、大声で、わめきちらしている。ロンドンにいるような錯覚をおこす。彼らの飲み方を紹介しよう。しかし、絶対マネをしてはいけない。筆者は、ヨーグルトドリンクやカルネミルク（発酵ミルク）を飲んで、事前に胃を保護したうえ、コロナかエビアンをチビチビやりながら、自己防御している。日本人、アジア人が、イギリス人と同じように飲むと、すぐ急性アルコール中毒をおこし、大変危険だ。もともと、アジア人というのは、アルコールを分解する酵素が少ないらしい。飲めない人にイッキ飲みをさせるのは、殺人にも等しい。要注意が必要だ。まず、テキーラショットから始まる。ジェニーバというジンに似た強い酒をグッと口にふくんだあと、ハイネケンビールを「チェイサー」として胃に流し込むのだ。そうすると、はやく酔いが回る。それから、「コロナ」ビールを口なおしに飲み始める。こんなバカなことをしている（失礼！）、Ａ氏とその仲間はナニモノなのであろうか？彼らは､オックスフォード大などの超一流校を卒業後、現在は、世界優良企業のマネージャーとして、世界をまたに駆け、活躍している。でも、ようわからん！この豹変ぶり。Ａ氏の仲間Ｂ氏が説明。イギリスの中流以上の階級は、かなり社会制約や義務が今だに厳しい。息が詰まりそうなストレス社会である。よい学校を出て、よい会社に勤め、社会に貢献し、よきビジネスマン、家庭人であれば、パブや飲み屋で、多少ハメを外すしても、社会的に比較的許されている。アムステルダムで、仲間ときて、多いにハメを外し、日頃のウサを晴らす。ストレス発散。そして、英国に帰って、日常の規律正しい生活に戻るのだ。いわば、旅の間だけの、恥の掻き捨て。「この点は、日本のサラリーマンと同じだろ？」と東京駐在をしていたＡ氏。まあ、そうだね～。酔っ払って、電車でゲロゲロ吐いている日本のサラリーマンを、思い浮かべた。日本から来るマジメな人も、外国では、ハメを外す。「教育レベルが高くて、社会的地位の高い男性が、公の場で、泥酔することは、オランダでは、許されないな～」とＴ氏。「酔っ払って電車で寝込んでも、安全っていうのは、平和で幸せな証拠なんだよ」とＡ氏。実は今回の酔っぱらい会（？）は、Ａ氏の友人Ｃ氏のためだった。Ｃ氏は、日本人の恋人にふられたばっかり。一応、Ｃ氏の激励会なのだ。で、「オンナ」の話に話題が移る。このＡ氏とその仲間、そろいもそろって、アジア系の女性がだ～いすき！Ａ氏もアジア系の彼女ができた。知的で、バリバリ仕事をこなすプロフェッショナル。でも、どこか古典的優しさを感じるアジア美人。「彼女は今まであった女性を全く違うタイプ」「彼女みたいな女性には、２度とあえないだろうなぁ～」なんだか、物憂げに考え込むＡ氏。Ｂ氏は、フィリピン人のカノジョがいる。このうえなく、チョ～かわいいらしい！そこで、長年（？）のナゾ。「ナゼ、そんなにアジア系の女性が好きなのか？」「ナゼ､彼女達は違う国からきた君たち（イギリス人）に惹かれるのか？」ズバリ質問してみた。彼らがアジア系の女性が好きな理由。軟らかくて、しっとりとしたすべすべの美しい肌。漆黒で真っ直ぐなツヤツヤの髪。シナヤカで、繊細な指、腕、クビ。抱きしめると折れそうな、細い細い腰と手足。憂いをふくんだ、神秘的な目ハート型のプクッとした小さいおしりなどなど、などなど。。。（これ以上は、放送禁止用語になるので省略。えっ、つまんない？カンベン！）「でも、やっぱりね。カノジョのおかげで、変ったと思う。女性に対して責任感がね。」とＢ氏。「『あなたは、とっても頼りになる逞しい素敵な男性。あなたに、一生ついていきたい。あなたを信じているわ』というメッセージを、ことばや態度、仕草で、絶えず受けるだろう？『やっぱり、ボクがカノジョを一生、守らなきゃ！カノジョを、世界一幸せにしなきゃ！』そういうふうに、考えるようになったよ」カノジョがＢ氏に惹かれる理由は、なんだろうか？「アジア人の女性にとって、イギリス人の男性って、『ジェントルマン』だっていうイメージが未だにある。実際、そういうヤツもまだいるけど、少ないと思う。でも、ボクは結構、このイメージを利用している。レディーファーストや、手を軽くとってエスコートしたり、外出先では、ヘンなヤツが近づかないように、絶えず気を配ったり。こういったヨーロッパ人の男が誰でも普通にやっていることが、カノジョには新鮮に感じるみたいだ。一人の女性として、初めて尊敬をもって丁重に扱われたというのか。アジア人の男性の方が、ヨーロッパ人の男性より、女性のために、ものすごいお金を使っている。でも、彼れらをみていると、まだまだ、女性を召使かドレイのように扱ったり、ことばの端々にそれが出てくる。カノジョが求めているのは、金じゃなくって、男性からの、さりげない心遣いや、感謝の気持ち、優しさなんだろうね。ボクに出会ってから、女性としてのあたりまえの尊厳を取り戻したといっていた。ボクはそれを聞いて、感動したけどね」ん～ナンカ、グッとくる話だなぁ～。たんなる、アジア人女性マニアックのイギリス人じゃなかったんだ。で、日本人女性にフラレタＣ氏の話。カノジョに出会ったのは、ロンドンの「ホステスクラブ」。つきあったり、別れたりしながら、ケンカをしながら、ついに、カノジョは日本に帰国。意を決して、日本のカノジョを訪ねた。カノジョの本当の気持ちを知るために。ところが、カノジョのいっとこと。「ゴメンナサイ。サヨナラ。２度とこないで。サヨナラ。サヨナラ。」「『サヨナラ』その日本語がわからなかったんだ。なんのことだろう。どういう意味なんだろうって。カノジョは、ボクに何をしてほしいんだろう？ボクがカノジョに、しなくてはいけないことは、何だったんだろう？」声を震わせながら、２メールくらいある長身のＣ氏の目がウルウルしてきた。まずい～！Ｃ氏のための激励会なのに。。「この世に、オンナは星の数！このバーにいる全てのオンナが、君を待っているゾ！」とＣ氏の肩をポンをたたき、励ました。そこで、「日本人のオンナの話」をしろという話題に。ニッポン人のオンナのナゾと付録筆者が体験した、日米の男女の違いとは？◆【続々】潜入！買春地域＠オランダ◆にて！こうご期待。

  2004年08月27日

• ◆人種差別＠オランダ◆

  「オランダって、人種差別がひどいでしょう」友人の母親から、おそるおそる尋ねられた。今日は、シリアスなトッピクス（うっ！）。しかし、海外に住んでいる限り避けて通れない！ま、サクサクといってみましょうかぁ～。オランダ語を知らない人でも、「アパルトヘイト」ということばを知っていると思う。南アフリカにおける、黒人を隔離するための、悪しき差別制度だった。この言葉が残念ながら、不名誉なことに、オランダ語なのである。一方、旧宗主国オランダでは、人種差別防止法があり、肌の色や、民族、宗教で就職差別をすることは違法だ。今、住んでいる町の市役所の職員も、外国人が多い。個人的には、オランダはどの、先進国よりはるかに、差別禁止・防止が行きとどいていると思う。まあ、もっとも気づかないだけなのかもしれないが。いろいろな公共機関や、スポーツ施設にいって、日本で問題になった、「外国人お断り」といった表示はみたことがない。入店を断られたこともない。か、その外国語が、読めなかっただけなのかもしれない（冷や汗）。旧西側ヨーロッパでは、第２次大戦前、大戦中、ファシズムの台頭を許してしまった経緯がある。同じ過ちを繰り返すまいと、人種差別、民族差別には、日本よりも、慎重かつ、神経質に取り扱われている。それでもフランスで、公立学校に通うムスリム（イスラム教徒）の女性のベール、を脱ぐぬがないで問題になった。公立学校では、宗教的に中立であるべきという主張がある。一方、下手をすると、ムスリムの女性が、公立学校での教育を受ける権利の剥奪に使える。つまり、ムスリムを公教育から、迫害できる可能性もあるのだ。オランダでは、こういったことは、今のところ起こっていない。ただ、無知や誤訳によるイヤなことは、あると思う。逆に、オランダ人が善意でしたことが裏目にでたり。ただ、一度、きつ～くオランダ人の友人達にいったことがある。冗談で、両人差し指を目じりにあてて、ナナメ上にひっぱり、「キツネ目」をつくる動作をしたときだ。「お願いだから、冗談でもそれはやめてくれ！」といった。すると、オランダ人の友人達は、ひどく丁寧にあやまって、それから、「キツネ目」しぐさをやめた。しかし、これは、個人的なコンプレックスのせいだと思う。「差別」ではない。パティターニのまぶたははれぼったい「奥二重」。亡くなった祖父に似てしまったらしい。「奥二重」といっても、ヨーロッパ人からみれば、北東アジア人特有の、「一重」、「キツネ目」にしかみえない。メイボができて、まぶたがはれ上がったとき、とっても気にしていたのだが､オランダ人の友人には「いや、いつもと同じ。小さくて細い目」といわれてしまった。むっ～～。長男の目は、相棒のパッチリ「二重」ではなく、我が「キツネ目」の「奥二重」に似てしまった！息子よ、スマン！！しかし、長男が生まれてから、自分がもっていた「キツネ目」コンプレックスが和らいだ。長男の「キツネ目」。なかなか神秘的で、美しぃ～い！仏様か、観音様を拝んでいるような、そんな、ありがた～い気分になる。なので、長男には、自分がもっていたような、ヘンに歪んだコンプレックスをもってほしくない。むしろ、誇りにもってほしいと思う。長男の目が「キツネ目」だからといって、オランダ人がいじめることはない。なかには、いじわるな子供もいるが、大人や教育関係のオランダ人はやさしく長男を受け入れている。祖父がアメリカ人という理由だけで、その児童を心身症になるまで虐待した日本の教師の記事を読んだ。オランダでは、こんな話はまず、きかない。でも、このオランダ人の「キツネ目」しぐさにしろ、コンプレックスも何もなければ、たいしたことはない。実家の家族は全員、パッチリ「二重」の大きな目。相棒もそうだ。日本の友人も、目がパッチリしている人は、このオランダ人の「キツネ目」しぐさになんとも思わない。「気にしない！仕方ないよ」とそっけない。たしかに、「人種差別」ではない。なので、日本に在住している人が心配するほどではないかと思う。ただ、海外で生活すると、自分が今まで隠し、もっていたコンプレックス・劣等感が顕在化する。これが、「差別」、「阻害」ととってしまうことが､多い。しかし、海外に住むには、これしきのことでくじけてはいけない。笑い飛ばすくらいのユーモアと、タフな精神が必要だ。この点、オランダ人に学ぶべきことは多い。あんなに、イギリス人にケチョンケチョンにけなされても、あえてそれをジョークのネタにしている。逞しきオランダ人。まだまだ、彼ら学ぶことは多い！修行が足りない。まだまだ、修行中のパティターニ。

  2004年08月25日

• 【続】不倫＠オランダ

  オランダで不倫をするとどうなるのだろうか？（＊といっても、不倫をすすめる主旨ではありませんし、現在そういう状態にある方を批判する主旨でもありません。あしからず）ムスリムに意外に不倫が多い。しかし、ムスリム社会に生きる女性にとって、不倫は命がけ。不倫は、倫理的に反するだけではなく、宗教的、社会的、地域や家族か死の罰を与えられる。公衆の面前や家族の手によるものが多い。それは、社会から抹殺を意味する。このことをオランダ在住のムスリムの女性達からきき、かなりショックだった。もちろん、宗派や国にもよるのだけれど。オランダは、そういったムスリムの女性を亡命者として、たくさん受け入れている。今のところ、周囲のオランダ人のうち、不倫でもめている話はきかない。だいたいオランダ人の夫婦なり、“samenwonen”のパートナーで、他の人に興味をもつと、または、配偶者に興味がうせると、離婚やパートナーを解消する。“samenwonen”とは、オランダの国内法にそって、カップルの同棲を認めるもので、財産分与や権利、子供の親権、配偶者税控除などほとんど結婚と同じである。いわば、「法的効力をもった証明書付き同棲」であろうか。ただし、オランダ国内のみ有効である。アムステルダムの市長が買春をした事実がスクープされた。オランダでは、合法的な買春宿がある。国内法に抵触することはない。ところが、オランダ人の保守層からは非難囂々。ホモセクシュアルに対する差別の禁止、婚姻の合法化や、買春地域の合法化。麻薬中毒患者に、政府から無料で麻薬を配布。オランダ人の時代の先取り精神にビックリするが、このあたりは、日本やアメリカと同じ反応である。“samenwonen”をしているオランダ人の友人によると、誓約書に双方サインをすれば、仮に、パートナーが他の人と子供をつくっても一切認知しなくてもよい。もちろん、親権は放棄、養育費の支払い義務も発生しない。「つまりね。ある日、家に見知らぬ女性が赤ちゃんと一緒にきて、『ノックノックノック。この子はあなたパートナーの子供よ』っていわれても、びっくりしてはダメ。誓約書をみせて、『そのこは法的に認知不可能です』ていって、鼻先でバタンとドアを閉めればいいだけ」と彼女は愉快そうに、話した。「つまり、いくらでも、認知しなくていい子供がつくれるわけだ」と彼女のパートナーが冗談でいうと、彼女はムッとしていたが。実際そういうことが、可能なのだろうか？普通のオランダ人の女性なら、どんなにお金をもらっても、愛人になって、非嫡出子を養育したくないという。彼女によると、オランダでは、学生から中年の女性まで経口避妊薬ピルがかなり普及している。中絶も、妊娠初期の段階なら、合法だ。これが、良いかどうかは別として、女性が、主体的に決定できる避妊の選択肢がある。王家のメンバーの一人に、フランスに愛人と非嫡出子がいるのも、公然の事実だそうだ。これが、米国だったら、かなりセンセーショナルなゴシップになるのだが、オランダ人は平然、というか、そっとしている。オランダで、不倫したからといって、相手の奥さんやダンナさんが不倫相手を、慰謝料など訴えることはないらしい。というか、オランダでは聞いたこともないし、起こったことも、ないのではないかという。オランダで不倫すると、離婚・パートナー解消にそのままつながるせいだろうか。実は、筆者の知人の知人（日本在住）で、配偶者の不倫相手を訴えて、慰謝料を勝ち取った話をきいた。この話で、不思議がったのが、米国人とヨーロッパ系の同僚。米国とヨーロッパでは、前例もないし、法律もないのではないか。米国人の同僚によると、不倫は離婚するよい理由になるし、配偶者に慰謝料を請求するが、不倫相手には請求しないのではないか、という。あと、かなりビビったのは、日本人の既婚女性と交際するオランダ人の男性。法務関係の同僚によると、この配偶者の不倫に対する、慰謝料請求というのは、日本独特の慣例ならしい。歴史的に、一番古いもので鎌倉幕府将軍の妻、北条政子の記録が残っているらしい。夫の妾が気に入らず、妾宅に火をつけて追い出したとか。「なんて、恐ろしい女なんだ」早合点してはいけない。当時の武家の慣習や判例では、正妻の正当な権利だった。つまり、夫の妾が、正妻を辱めたり、面目を失わせるようなことをすれば、武家の女としての名誉のため、処罰してよかったらしい。１２世紀頃、京の公家は妻通い婚が、一般的で、鎌倉の武士は、一夫一妻制だった。源頼朝は、武士の棟梁といえど、公家の文化の中で育ったので、妻通い婚になんの疑問も抱かなかったらしい。恐らく、公家文化で育った武士の夫と、鎌倉の一夫一妻制の正妻との、ケンカが絶えなかったのではないか。その、解決策として、こういった慣例が認められたのではないか。実際には、めったにおこらなかったらしいが、江戸時代には、正妻が、名誉のため、妾宅に討ち入することもも可能だったらしい。忠臣蔵の「女版」か？ゆえに、妾は妾らしく、非嫡出子を育てながら、おとなしく日陰の存在として、つつましく生き、正妻に気兼ねしながら、顔色を伺いながらの生活。正妻は正妻で、そんな妾を不憫におもい、なにかれと世話をする、というのが武家の女の習いだったそうだ。そして、いざとなったら、妾の生活・生命与奪権は正妻にあった。まあ、そういった慣例・判例が明治政府になっも、現在にいたるまで、持ち越されたのではないか。筆者の友人のおばが、食料や物資が不足している戦中・戦後と妾が困っていたので、なにかれと、彼女の世話をしていたらしい。現在なら、想像できないだろうが。オランダ語学校のクラスメートと茶話会をした。たまたま全員、オランダ人男性と結婚していた。「自分の国の男性を、どう思いますか」と冗談できいてみた。初級オランダ語クラスでは、そのくらいのオランダ語くらいしか、話せなかったせいもある。米国人女性「アメリカ人のオトコってサイテー！全くモラルなんてないわ！コミットメントなんて絶対できない！アメリカで離婚率が高いの仕方ないわ！」イギリス人女性「それをいうなら、イギリス人のオトコの方がもっとサイテーよ！いつも、男同士つるんで、パブに入りびたり！いつも、よっぱらって、暴力沙汰をおこすのは、いつもイギリス人のオトコ！恥ずかしいわ！アル中よ！男尊女卑のブタ！」フランス人女性「フランス人のオトコが、世界で最もサイテーよ！どっかで必ず不倫して、愛人をつくっているんだから！」ドイツ人女性「ドイツ人のオトコは、サイテーじゃないけど、ネクラだわ～。こっちまで、暗くなりソ～。キレイ好きだけど、潔癖症すぎるし。でも、セックス万能主義みたい。ホント、ネクラだわ！」女性がオトコの悪口をいうと、止まらない。すっかり忘れていた！これは、世界共通。このトピックスで、かなりの盛り上がり。収拾がつかない！結局結論はというと、「オランダ人の男性が世界で一番」とノロケに終始。ヤレヤレ。「日本人の男性はどう思う？」彼女たちは、日本人の男性と交際したことないので、よくわからないという。それか、筆者に遠慮したのか？「日本人の男性は優しいよ～」と宣伝しましたので、ご心配なく（？）。「～人論」というは、どうも好きになれない。どうしても、体験や個人の主観が入って、偏見や先入観を植え付けてしまいそうだからだ。この意見も、彼女達の経験や環境の影響が大きい。しかし、妙に説得力がある～。しかし、この話を冗談として、オランダ人の男性にするとバカ受け！「そうだろう、そうだろう！オランダ人男性はグローバル・スタンダードだ～！」グローバル・スタンダードかどうか。オランダ人男性の株は、世界の女性にとって急上昇中。最初の問いにもどる。オランダで不倫をするとどうなるのだろうか？「不倫は倫理に反するのではなく、違法なんですよ。つまり、婚姻やパートナー契約違反なんです。」「つまり、離婚やパートナー解消につながります」と、前述の法務関連者。不倫は文化ではなく、契約違反か。んん～納得。

  2004年08月12日

• 国際化＠日本、米国、そしてオランダ

  「国際的ですね」なんとなく懐かしい響きだ。「国際的」今でも使っているのだろうか？「国際的」って何だろう？今日は、ブツブツ、シズシズと呟きます。筆者の頭の中で、この「国際～」ということばは、やや、錆びがつき、使い古しされ、学生ノートの切れ端にたくさん殴り書きされている。その紙切れも、鉛筆書きの文字も、セピア色になっている。実は、学生時代は、イッパシに「国際派」を気取っていた。恥ずかしげもなく、自分がいかに国際的で、国際のことを理解しているか、よく家族や、友人に言っていた。その意味もよく知らずに。でも、今日本にとっての「国際的」ってなんだろう？学生のころの「国際化」ってなんだろう？８０年代頃、「国際化」がさけばれた「国際派」、「国際人」、「国際的」理由や、定義なんて深く考えたことがなかった。何も考えずに、「国際的」になりたかったのだと思う。ただ、ことばだけが一人歩きしていたと思う。振り返ってみると、当時の「国際化」は、「衣食足りて、礼節を知る」の「礼節」。日本以外での「礼節」を知ろうという努力だったのだと思う。日本以外というのは、主にオ米国のことだ。日本が「エコノミックパワー」、「エコノミックアニマル」として、貿易摩擦がさらに、激しくなった。特に米国から「ジャパンバッシング」なる批判を受け始めた頃だ。アメリカ人に、突如、ジャパノロジストなどという知日知識人が、続々と書物を出版した。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」とか「日はまた沈む」などなどだ。モーレツに、その批判に抵抗を感じながら、日本もふと、気が付いた。「日本人は、外国の礼節を知らないのではないか？」、「外国では、日本、日本人はどう思われているのか？」というのは、当時の米国人の「ジャパンバッシング」に、対して、「日本は今までこうだった。こういう特質がある。これから２１世紀、日本は、このようなビジョンをもち、こうあるべきである」という意見は少なかったと思う。「どう見られているか」、「外国では、どうなのか」が主流だったように思う。「海外での、『礼節』を身に付けよう」これが８０年代の国際化ブームの中身だったような気がする。筆者が学生の頃、「国際～」がわからないクセに、とにかく、実際に使える英語をマスターしようと努力した。まだ、英語をネイティブスピーカー並みに話せる日本人は少なかった。筆者が住んでいた田舎では、ＮＨＫのラジオ講座くらいしか、ネイティブスピーカーの声は、聞けなかった。海外留学も、まだ一般的ではなかった。「これから「国際人」でなければいけないそれから、米国に留学、就職だ」と固く決心した。なぜだったんだろう？学生時代を振り返ると、まるで、魔法か呪文を唱えながら、洗脳されてしまったようだった。それから、米国に留学、就職した。東京に帰国しても、欧米系の会社に就職できた。当初の目的は果たされた。では、「国際化」は？「どうして、『国際人』になりたいの？」アメリカ人の友人Aに聞かれた。その時、なぜ、どうして「国際人」になりたいのか、考えたことがなかったので、声がつまった。パ「そ、それは、その～」A「そのままで、いいんだよ。君はとても、すばらしい人だよ。自分をムリにかえようなんて、しなくていい。君は君らしくね。(Stay what you are.You are a wonderful person.Don’t try to change what you are.Be yourself)」アメリカ人の形容の表現は大袈裟だ。それでも、自分がすばらしい人間だなんて、お世辞にもいわれてことはなかった。自分自身、そう思ったこともない。「自分らしくいきる」“Be yourself”というAのことばが、心の琴線をパーン弾いたのだ。それから、自分は「国際派」だとか、「国際的」だとか、いわなくなった。というか、使えなくなった。使おうにも、口からでてこないし、それを使う自分自身許せないのだ。どうも、ナンだかシックリこない。呪文かおまじないのように、空虚に響き、聞こえる。その日から、何かが自分の心と頭の中で、コチコチとこり固まっていた灰色の垢のようなものが、ボロッ、ボロッと崩れては、落ち、ムクムクと立ち上がる入道雲と、新鮮で爽快な風と、晴れ上がった真っ青な空が心の中でうまれた。そんな感じがした。ある日、アメリカ人のパーティーに招かれた。招待客は、全員、歌を歌わねばいけなかった。一緒にいった日本人仲間は、「君が代」しか、ピアノの伴奏がひけなかった。躊躇しながらも、「君が代」を歌った。すると、その場にいた米国人全員がガバッと立ち上がり、胸に手をあてて、敬礼した。何か失礼なことをしたのではないかと驚く日本人。実は、自国他国の国歌斉唱・国旗掲揚のとき、敬礼するのが普通だとアメリカ人が説明してくれた。「君が代」、「日の丸」には激しい賛否両論がある。個人的にも、「君が代」、「日の丸」について、もっと議論をすべきだと思う。ただ、自国の国旗・国歌に尊敬の念を抱いていれば、他国の国旗・国歌に自然に、敬意を表する。もちろん、これは自発的なもので、強制をするものではない。もっと個人レベルで考えてみた。自分に価値がある人間だと信じ、自分を大切にし、尊厳をもって生きていれば、他の人、他国の人、他の文化、他宗教、他民族の人に、自然と敬意を払うのではないかと感じるようになった。逆に、自分を大切にしない人間は、他の人の考えや違いを粗略に扱うのではないか。そんな気がする。すごいことばを使って、エラソウに書いているけれど、今もってよくわかっていない。きっと、一番よくわかっていないのは、自分だと思う。現在は、「グローバリゼーション」、「グローバルスタンダード」だろうか？これも、自分が学生時代だった、「国際～」のカタチを変えた呪文やおまじないようにきこえる。実態、実質は何なのであろうか？「米国化」であろうか？それとも。。。今でも、ときどき「国際～」ときいてハッとする。「国際化」、「国際人」って何だろう？今でも、自分に問いかけている。

  2004年08月04日

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