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Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2006/07/28
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カテゴリ:BAR
 京都・四条河原町からすぐそば、西木屋町の高瀬川の畔(たもと)にそのBARはある。店に入ると木屋町界隈の喧噪はほとんど聞こえず、ただゆるやかに川の流れる音が、かすかに耳に入る程度。酒司・飛鳥

 店内には音楽もなく、静か。白いバー・コートと黒の蝶ネクタイのマスターの飛鳥成昌さんは、客に媚びを売ったり、愛想を振りまいたりする訳でもなく、ただただ淡々とカウンターの内側で仕事をこなす。

 誰もが納得できる老舗の風格が漂うが、格好を付けたところは微塵もない。飛鳥さんの人柄と落ち着いた雰囲気に惹かれた常連客が、今夜も早い時間からカウンターを賑わせる。

 店内に聞こえるのは、客のやや控えめな話し声と飛鳥さんが「仕事する」氷や包丁の音だけ。そんな静寂に包まれて、僕はジン・リッキーを啜(すす)る。とくに名物の酒がある訳でもない。ただ、普通のカクテルを真面目に美味しく作ってくれるだけ。飛鳥のコースター

 BARの名は、マスターの名前をそのままとり、「飛鳥」と言う。迂闊(うかつ)にも、いつ開業したのかという大事なデータをいつも聞き忘れてばかりだが、マスターの年齢からすると、おそらくは、この地でもう30年以上の歳月は流れているに違いない。

 河原町と祇園に挟まれたロケーションが絶妙。ここからは、京都のどこへでも2軒目へハシゴできる。店の格子窓からは高瀬川沿いのサクラ並木も見える。春はさぞかし絶景が楽しめるだろうが、残念ながらサクラの季節にはお邪魔したことはない。

 来るときは「いつも突然」。先日も訪れたのは「十三トリス」の50周年記念パーティーのお流れだった。でも、そんな突然の来訪にも、飛鳥さんはいつもにこにこして温かく迎えてくれる。飾り気とは無縁の、物腰の柔らかい接客である。酒司・飛鳥の店内

 最後に僕らはお勘定のの際、その良心的なお値段に驚くことになる(毎回驚くから、情けないね)。「いいのかなぁ、こんなに安くて…」といつも飛鳥さんに感謝する(ちなみにノー・チャージです)。僕らは「マスター、今日も有難う」と言って、店を後にする。

 「よそ者には敷居が高い」と、京都という街はよく批判される。しかし、「飛鳥」に関してはそんなことは全くない。「地の人間」であれ、「旅の人間」であれ、ここでは平等に温かく扱われる。それが嬉しくて、僕はこの「飛鳥」に通う。

 もし京都に旅される機会があれば、ぜひ「飛鳥」に一度足をお運びを!(19日の日記で紹介した「Abuはち」に通じるものがある、素敵なBARです)。

【酒司・飛鳥】京都市中京区西木屋町四条上ル三筋目角 電話075-255-4725 午後5時~11時 第3水曜休 阪急・四条河原町駅から徒歩数分です。



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Last updated  2021/08/05 10:16:52 PM
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Re:酒司・飛鳥: 静寂の中で、ゆったりと飲む幸せ/7月28日(金)(07/28)   パブデ・ピカソ さん
とてもいい感じのバーですね。京都に行く時には、最有力候補の一つにします。 (2006/07/28 09:01:04 AM)

Re:酒司・飛鳥: 静寂の中で、ゆったりと飲む幸せ/7月28日(金)(07/28)   やぷー2001 さん
まあ素敵。一度行ってみたい。
11時閉店というのは結構早い気がしますね。
遠方から来る人にはちょうど良い時間ですが・・ (2006/07/28 09:43:55 AM)

Re:酒司・飛鳥: 静寂の中で、ゆったりと飲む幸せ/7月28日(金)(07/28)   カピタン さん
 常連さんとマスターと仲の良いバーも良いですが、こういう千客万来スタイルもいいですね。

 常連さんも確かに大事ですが、常連さんとべったりのお店って部外者は行きにくいですんよね。

 ある意味誰にでも平等なこういうお店って良い感じです。京都に行く時が有れば、是非酔ってみたいですよね。

 でもマスターとつまらない雑談もしたいなあ。 (2006/07/29 12:05:49 AM)

パブデ・ピカソさんへ   うらんかんろ さん
 パブデ・ピカソさん、こんにちはー。

>とてもいい感じのバーですね。京都に行く時には、最有力候補の一つにします。

 学会などで京都には行く機会も多いと思います。「飛鳥」は、京都では外せないBARです。ぜひ一度お越し下さい。 (2006/07/29 09:22:18 AM)

やぷー2001さんへ   うらんかんろ さん
 やぷー2001さん、こんにちはー。

>まあ素敵。一度行ってみたい。11時閉店というのは結構早い気がしますね。遠方から来る人にはちょうど良い時間ですが・・

 「飛鳥」で飲んでいると時間がとてもゆっくり流れていくような気がします。そんな酒場です。11時閉店はちょっと早い気がしますが、終電に乗り遅れないためには、ちょうど良い時刻じゃないかな…(もっとも「飛鳥」へは、僕はいつも開店直後に行きますので…)。 (2006/07/29 09:26:28 AM)

カピタンさんへ   うらんかんろ さん
 カピタンさん、こんにちはー。

>常連さんとマスターと仲の良いバーも良いですが、こういう千客万来スタイルもいいですね。常連さんも確かに大事ですが、常連さんとべったりのお店って部外者は行きにくいですんよね。ある意味誰にでも平等なこういうお店って良い感じです。京都に行く時が有れば、是非寄ってみたいですよね。でもマスターとつまらない雑談もしたいなあ。

 常連客だけが騒いで、大きな顔をしていて、マスター(バーテンダー)も常連ばかり相手にしている。そんなBARって、時々ありますよね(僕はその店には2度と行きませんが…)。また、やたらと話しかけてくるマスター(同)、寡黙すぎて客の前に立っているだけというマスター(同)も困りもんです。

 逆に、客との距離の取り方や、会話が上手なマスター(同)は、優秀な方が多いですね。「気さくな接客」と「客との距離感」は両立するものなんですけどねぇ…。これホント。 (2006/07/29 09:36:05 AM)

飛鳥、なつかし~~   まがもも さん
いやほんと、先日はおつき合いありがとうございました。
ところで飛鳥といえば、十数年前、知人がバーテンダー修業をしていたお店ではありませんか!
独身時代、今のオットとときどき訪れていましたが、とてもしっかりしたサービスのお店なのに、確かお値段はリーズナブルだったように記憶しています。
今も変わっていないんですね。なつかしいなあ。 (2006/07/31 11:02:14 PM)

まがももさんへ   うらんかんろ さん
 まがももさん、こんにちはー。

>いやほんと、先日はおつき合いありがとうございました。ところで飛鳥といえば、十数年前、知人がバーテンダー修業をしていたお店ではありませんか! 独身時代、今のオットとときどき訪れていましたが、とてもしっかりしたサービスのお店なのに、確かお値段はリーズナブルだったように記憶しています。今も変わっていないんですね。なつかしいなあ。

 そうだったんですかー。まがももさんにとっても、思い出のBARだったんですね。奇遇ですね。「飛鳥」は、今も昔と雰囲気はほとんど変わっていないと思います。京都へ出向く機会があれば、ぜひ久しぶりに覗いてみてくださーい。
(2006/08/01 08:38:44 AM)

定休日   ちらかし さん
お~!一番下の写真には知った人のお顔ばかりが
並んでます。
定休日は毎週水曜日になってますので
御注意を。
(2006/08/20 12:57:24 PM)

ちらかしさんへ   うらんかんろ さん
 ちらかしさん、初めまして。ご訪問&書き込み、有難うございます。

 趣味的なことばかり、好き勝手に書いているページですが、お時間がありましたら、またお越し下さい。 (2006/08/20 10:08:47 PM)

飛鳥さん行ってきました   酒肴人M(エム) さん
はじめまして。
酒司 飛鳥さん行ってきました。移転前の記事なのですね。お店の入口に風格がありますね。

それにしても全国いろんなバーに行ってらっしゃいますね。バー巡りが趣味なので、これからちょくちょく拝見させていただきます。

バー千夜一夜 酒肴人M(エム) (2007/07/11 07:53:02 AM)

酒肴人Mさんへ   うらんかんろ さん
 酒肴人M(エム)さん、はじめまして。ご訪問&書き込み有難うございました。

>はじめまして。酒司 飛鳥さん行ってきました。移転前の記事なのですね。お店の入口に風格がありますね。それにしても全国いろんなバーに行ってらっしゃいますね。バー巡りが趣味なので、これからちょくちょく拝見させていただきます。バー千夜一夜 酒肴人M(エム)。

 そうなんです。移転後の飛鳥にはまだ行っていないんです。雰囲気は前の店と比べてどうでしたか?(そのうちにお邪魔しようと考えていますが…)。

 バー巡りが趣味の方に役立つような実用的な日記を目指しています(出来る限り、本音のレポートに務めています)。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
(2007/07/12 07:39:31 AM)

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汪(ワン)@ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。

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