|
テーマ:ミニカー大好き(3236)
カテゴリ:F1
正月のテレビといえば、決まりきったフォーマットで進行する所謂おせち番組、近年だとヒットドラマの一気見再放送、いずれにしても制作側の気概も新機軸もない番組をタレ流すという、視聴者を舐めきった状況が続いてたが、それを是とは思わないけれど実は幸せなことだったのだということを否が応でも知らしめられた新年の幕開けである。
コーリン・チャップマンという稀代の偏執狂がつくった規格外のF1マシンについては、直近では昨年 、さらに13年前と12年前に記事にしたのだが、久々に変態的なマシンが発売されたのでパート4を。 スパーク1/43 ロータス 63 フォード 1969年フランスGP DNF #14 ジョン・マイルズ 名機フォードDFVエンジンを搭載し大成功したタイプ49の後継機であるタイプ63は、葉巻型ボディを捨てたことと4輪駆動を採用したことで独創的なマシンであるが、独創的故に問題山積みで結局モノにならなかった。レギュラードライバーのグラハム・ヒルもヨッヘン・リントもこのマシンを危険だといいタイプ49に乗ることを優先した。しかしチャップマン御大はタイプ63こそ次世代マシンと信じて疑わなかったため(典型的な頑固ジジイ)、結局開発ドライバーを兼務するジョン・マイルズが乗ち続けざるを得なくなったが、レジェンドドライバーの言う通り、リアウイングをあれこれいじっても箸にも棒にも掛からないシロモロに終始した。 ただしどうにもならない4輪駆動システムはともかくも、後にウェッジシェイプと呼ばれることになるノーズを極端に薄くしたクサビ形ボディのアイデアは、後継機タイプ72で花開くことになる。さらにエンジン剥き出しが当たり前の時代で、だからこそDFVはドラッグ軽減のためにロータスのボディ形状に合わせてデザインされたわけだが、ここでは更に一歩進んでエンジンをフルカバーした。これはさらに遠い未来のブラックビューティー、タイプ79で一世を風靡する。 このようにチャップマンは転んでもタダでは起きないんであるが、失敗作に乗せられる人間は「ちゃんと完成させるまで勘弁してくれよ」と嘆いていたに違いない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.01.11 20:09:06
コメント(0) | コメントを書く
[F1] カテゴリの最新記事
|