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カテゴリ:生命科学
もし大学の進学で進路に悩んでいるのならば。 生物系に進む前に、よくよく考えてほしいです。特に。 理学部の生物系(理学部生物学科とか)に進む前に十分よくよく考えてほしいです。 農学系か工学系か薬学系か、他にも選択肢はあるでしょう? ともかく理学部に半端な覚悟でいくのはやめなされ。それと、「物理がにがて」「化学は不得意」「数学キライ」でも「理系」みたいな消去法で生物系に進むのは、ダメ、ぜったい。 ひとまず、学部を選択する前に、アドミッションポリシーをよく読んで、その理学部生物学科がどういう人を育成しようとしているのか、文章をきっちり理解すること。それと、その文章が建前なのか、実態を伴っているのか、ウラをとること。そうしないと4年間を無駄に過ごすことになるでしょう、きっと。 でもって 「もし基礎的な生物学がやりたいのならば、大学では理学部を選択しないで、大学院から理学研究科を選択して、理学研究科生物科学などの基礎生物学系に進みましょう。進むからには、とことん博士課程に進む覚悟で志望しましょう。」 ただし、これにはウラがあって、国公立大学の理学部生物系は、学部から修士への進学率が極めて高く、外部からの大学院受験では希望研究室に入れない、なんてことがよくあるようです(特に旧帝大系では。働き手としての修士学生の囲い込み、という側面もあるようです)。なので、理学部生物系学科に進学するということは、自動的に修士まで進むということです。まあ、それは、他の工学系・4年制薬学系でもあることなので、よいとしましょう。問題は、そのカリキュラムが、修士卒で就職したいと思う学生の存在を、ほとんど考慮していない、ということなのです。就職活動をはじめると、きっと愕然とすることでしょう。先生は、もちろんのこと、博士課程に進んで研究者になってほしいと本気で思っていますから、その時になって相談しても、どうにもなりません。本人に最初から博士課程に進むぞという覚悟があるのならば、話は簡単なのですが。 もともと「理学部を卒業しても就職なんかないよ」とは、30年前から言われていたことでありました。でも、ここ最近、定員割れや学科合併などを恐れた大学側が、「就職なんかない」という事実を隠ぺい?して、学生確保に走るというような光景があちこちで見られます。それには、昨今の国公立大学をとりまく厳しい財政状況と、極めて専門的な高度な科学者を要請するという理学部の最大の使命が、マッチしていないからじゃないか、と思います。 次回、どうして、理学部生物系院生が就職活動で苦労するかについて、Piyotaの考察を書きます・・・・ ![]() ブログ村で生物系大学院生のブログを探してみる お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.07.21 23:52:23
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