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カテゴリ:科学と教育
前略 文科省様 そろそろ大喜利はやめていただけませんか?
大喜利とは、寄席の余興として考案された演芸の形式のことである。TV番組、「笑点」の大喜利が有名である、というかpiyotaの年代では、それしか知らない。 これまでの文科省の施策で、多くのもの、特に大学改革や高等教育施策に関連する施策が、この、大喜利制度の公募による競争になっているのは、どうにかならないものだろうか。 最初のステップはお題の提示である。大喜利のお題の提示は、大抵は経済界からくることになっている。文科省は、もう、何か改革をしないと財務からお金を引き出せない体質になってしまった。いじめっ子の前で「何か面白い事を言え」と言われて、瞬間芸をして、おひねりをもらう。 さて、どんな面白いことをいうか。あとで問題にならないようにするには、産業界、経済界からの要望の形にするのがよろしい。政権に近い財界人を、何かの審議会、研究会の委員に指名、適当な調査資料を渡して気持ちよく発言していただく。これで、そもそものアイデアの出どころは産業界からの要請ということになる。 お題が公表されると、その内容は、適宜マスコミに公開される。Y新聞の社説や、N経新聞あたりが、飛ばし記事を書いて、主に産業界と与党支持者層の反応を見る。 そうして出題された「お題」に対して、大学の執行部が、あるいは複数の大学連合が、分厚い申請書を作ってそれに答える。たとえば我が国の産業競争力をあげるにはどうしたらよいか?雇用を増やすにはどうしたらよいか?大学発ベンチャーを増やし成功させるためにはどうしたらよいか?よい答えをした回答者には、大喜利で配られる座布団のかわりに、助成金がやってくる。 しかし結局のところ、こうした施策はどれも正解がない難問ばかりである。それも、本来ならば産業界なり、産業界を統括すべき経産省や財務省が主体的に解決しなければ解決できないような難問ばかりである。それをアカデミアに丸投げするのか?しかも根本的な原因(往々にして規制や規則や商慣習によるものが多いため小手先では解決できない)を解決しようとすると、お題を出した側にも相応の痛みを強いるようなものばかり。 ブログ村で生命科学系論文紹介のブログを探してみる お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.06.01 22:08:49
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