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知的漫遊紀行

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Ryu-chan6708

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2009.06.17
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カテゴリ:歴史
                  
ナチが愛した二重スパイ
             
:どこかの書評で知り、図書館で予約して借りた。
  400頁ほどの長編だが、実話だね。
  本命のスパイ活動よりは、独英の関係者の生い立ちや経歴など、詳細だね。
  第2次大戦のスパイの物語なので、国家機密的なことが多い。
  だから、長い間、事実の全体が公表されなかった。
  ようやく全体の公文書も公開されるようになり、本書が生まれたというわけだね。
  原書は2007年の発行だね。

A氏二重スパイというのは、ドイツとイギリスの二重ということかね。

:主人公はイギリス人のエドワード・チャップマンだが、腕の立つ犯罪者だね。
  1914年生まれ、第2次大戦で青春を送ったわけだ。
  83歳で死亡。

  1940年頃、イギリスのジャージー島刑務所に入るが、この島がドイツに占領される。
  そこで、彼はドイツのスパイになることを志望する。
  ナチは、彼をスパイとして訓練し、イギリス本土に送り込む。
  当時は、スパイは夜間に飛行機でイギリスに飛び、パラシュートで降りるんだね。

A氏:何の目的で行くのかね。

:このときのチャップマンに指示された仕事は、航空機工場の爆破だね。
  当時、イギリスの木製爆撃機がドイツに損害を与えていたので、その工場の破壊工作だね。
  ところが、チャップマンは、自らすぐに捕まり、イギリスのスパイを志望する。

A氏:ナチスをだますわけか。

:愉快なのは、当時のイギリスのスパイ本部は、ナチのスパイ本部の暗号を解読しており、チャップマンがイギリスに侵入することは事前に知っていた。
  この暗号解読の事実は、最後までチャップマンには知らせなかった。

A氏:航空機工場の爆破はどうなるんだね。

:ドイツスパイとして活躍していることを示すには、まず、航空機工場の一部が爆破されたデマをナチに流すことから始まるね。
  イギリスの新聞も協力する。
  ナチスも信ずる。
  チャップマンは、後にヒットラーの名誉ある鉄十字章までもらっている。

  一旦、帰った彼にスパイとしてナチが欲しかった情報が2つあった。
  1つは、一時活躍していたUボートが、よく沈められるようになり、イギリスは新探査機を開発したのでないかというので、その情報収集が必要となる。
  もう一つは、V1号ロケットだね。
  Uボートのほうは、原因は簡単で、イギリスはドイツ軍の暗号を解読していたんだね。
  それをナチは知らなかった。

A氏:V1号は今で言うミサイルだね。

:ナチはロンドンに向けて発射するのだが、着弾位置と効果はどうだったかを正確に知りたい。
  それによって、効果的な発射角度や距離に修正できる。
  イギリスに飛んだ二重スパイチャップマンやイギリス当局にとっては、ポイントはいかにドイツに気付かれないように、着弾場所をごまかすかにあった。
  チャップマンのニセ情報によって、かなり、ロケットの効果が減ったという評価もあるらしい。

A氏:二重スパイの成功でチャップマンはイギリスからも勲章をもらったのかね。

:彼のイギリスでの過去の犯罪歴が影響して、第2次大戦終了間際に解雇される。
  しかし、犯罪については特赦される。
  戦後、彼は、その二重スパイの手記を書こうとするが、政府に押さえられる。
  彼の二重スパイの詳細が明らかになるには、戦後、60余年の年月の経過が必要だったのだね。
 すでに、彼がなくなった後になるがね。

 この本を読むと、ドイツは暗号を解読されても、それに気がつかずにやられている
  太平洋戦争の日本と似ている

A:日本もドイツも情報戦に弱かったということかね。

ファッシズムの特徴かね。
 この本の物語は、トム・ハンクスがプロジューサーでスパイ映画になるそうだね。
 面白い映画になるだろうね。

 






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Last updated  2009.06.17 08:24:03
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