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カテゴリ:映画
監督 滝田洋二郎
すこしあらすじ ようやくチェロ奏者になったものの楽団の解散で失業した大悟(本木雅弘)は妻の美香(広末涼子)をつれて故郷の山形に帰った。 そこで大悟は好条件の求人広告を見つける。面接に向かうと業務内容も知らされないうちに社長の佐々木(山崎努)に即採用される。実は遺体を棺に収める納棺師という仕事。当初は戸惑っていた大悟だったが、しだいに仕事に馴染んでいく。大悟は仕事のことを妻には冠婚葬祭業とごまかしていたが、やがて仕事の内容を知った妻に反対される。 感想 人の死は悲しい。人の死を情緒的に見せれば、おおかたの人を泣かせることができる。 というわけで、この作品は反則だ。 冒頭、納棺の儀を行なう本木雅弘の美しい所作を見ているだけで涙がこみ上げてくる。とりわけ若い人の死は悲しい。ましてやきれいな若い女性が自殺なんて・・・と思ったらコケてしまう。この笑わせどころが絶妙なので、反則には目をつぶろう。 人の死とは?人生とは?故郷とは?親子とは?といろいろな問題が投げかけられるが答えは示されない。これは反則だー。でも「答えはこれです」と提示されても納得できないだろうね。そう言えば、全体的に説教くさいセリフや説明的なくどさがないのは好感。まぁこの反則も見逃してやろう。 と、ちゃかしていますが、よく泣きました。 ひとつ疑問があるのは、終盤の納棺のシーンで、本木雅弘と広末涼子のアップの表情と引いた時の表情が、連続したカットなのに違うこと。何か意図があったのかしら? 本木雅弘の重苦しいほどの真面目さが笑いをうまく増幅。山崎努はいつも通りの存在感。この二人の納棺の所作を見るだけでも価値あり。 余貴美子のちょっと影のある女性もいい。 広末涼子はいつまでも初々しいね、と思ったらまだ20代なんですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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