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君は今のままで中国人と互角に仕事ができるか?: さらに図太く、斬新に働く法 田原 総一朗、宋 文洲 三笠書房 2014年刊 日本の教育に最も欠けているもの・・ それは、「競争意識」 今後、英語・中国語と同様、 《「競争意識」はこれからの時代を生き抜くうえで不可欠なもの》だ、と宋さん指摘します。 危惧しているのは、 《今の日本の教育で育った子どもたちが、大人になって海外に出たら、 海外の苛烈な競争社会で生きるのは、相当なストレスになるのではないか。 ましてや、海外の競争社会で勝ち抜くことなど、難しいのではないか、》 一方、 《中国の親が子どもに求めているもの、それは「学力」だけでなく、 厳しい世界を生き抜くための「競争力」》である、と。 《中国人に対して「あなたを終身雇用しましょう」などと言ったら、 間違いなく怒ります。 私はあんたの奴隷じゃない。私の将来は私の好きなように決める」といった具合。》 ・・一方、10年勤続すると、終身雇用の権利が得られる・・企業側が辞めさせることは 難しくなるため、8~9年目になる社員の扱いは、とても悩ましくなります。 40近くになると、日本と同様、ぶらさがり社員も増えてくるため(-_-;) 《中国では、日本と比較にならないほど転職が一般的。 「転職によってキャリアアップできる」と考えれば、すぐに今の会社を辞める。》 20代から30代前半までの、給与が安く、役職がつくまでが顕著です。 ・・最近の日本も同じかも。 《会社への帰属意識が薄いのではなく、そもそも帰属意識という概念がない。》 でも、転職が当たり前の中国のマイナス面としては、 《それは、「優秀な技術者が育たないこと。 中国人は「儲かる業界」「儲かる職種」を目指して安易に転職をするから、 しっかりとした技術を身につける時間がない。 目先の利益を優先しすぎる。 だから、中国製品の品質は、いつまでたっても日本に追いつかない。》 ・・「技術力を高めよう」よりも、「もっと儲けたい」の意識が強すぎる気がします。 でも、宋さんから日本人へのアドバイスとしては、 《異なる環境への適合は、生存力の基本。 だから、日本のビジネスマンには「もっと転職を積極的に考えるべきだ」と言いたい。》 <目次> 1章 彼らより「図太く、賢く働く」には何が必要か? (「いい人」を評価する日本、「強い人」を評価する中国 メンツに縛られる中国人、空気に縛られる日本人) 2章 でも、ここは変だよ!日本人のビジネス (同じ黄色人種だからこそ、理解できないことがある 日本人の盲点―日本は顔社会。面識がない人と仕事をしない 世界一泥臭い「日本の営業」で、世界一高度な「日本の技術」を売れる?) 3章 中国人と議論しても絶対負けない法 (中国人が信頼する日本人は、ケンカができる日本人 日本人の「礼儀正しさ」に、中国人は「悪だくみ」を感じる どんな問題にも「正解」はない。だから「発言」する人の時代) 4章 「成功する工夫」より「失敗を活かす工夫」をしよう (器用貧乏のジェネラリストでは、中国のスペシャリストに喰われるだけ 上から言われたことを、そのままやらないクセをつける 「失敗を恥と思う」克服すべき日本人の弱点) 5章 そして君は今、世界の誰とでも互角に仕事ができる (企業も個人も成熟なんかしない。成長と衰退の二つしかない 中国人を味方につければ、日本人にとって鬼に金棒 日本人がこれから、さらに図太く、賢く生きる法) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.07.02 08:50:40
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