書評:『マグロ船で学んだ人生哲学』 齊藤正明著 漫画:腹肉 ツヤ子
2010年8月23日(月)書評:『マグロ船で学んだ人生哲学』 齊藤正明著 漫画:腹肉 ツヤ子マグロ船で学んだ人生哲学著者、齊藤正明様より献本御礼!!ども。Kentです。7/24のBBMでも紹介されていた本書。「読まねば」と思っていたところ著者の齊藤さんより献本のご連絡が(涙)いつもありがとうございます。か・な・り楽しく読ませて頂きました~。(UPは遅くなりましたが、届いた日に夢中で読了しちゃいました!!)読書の目的:設定せず読書の目標:設定せず目標T\:設定せず※T\とはTIME×YENの略であり1T\は1時間である。目次:マグロ船のギモン その1マグロ船のギモン その2マグロ船のギモン その3マグロ船のギモン その4マグロ船のギモン その5感想: マグロ船に乗るという稀有な経験を生かし、ご活躍されている著者。勘違いしてはいけないのは、彼はマグロ船に乗ったから本が出して売れていて活躍されているわけではなく、マグロ船に乗ることによって学び、その学びを本業で生かしたからこそ活躍されているわけです。 何故、それがいえるかというと、本書で語られているマグロ船に乗っていた時代の著者は本当にダメダメ(笑) 勿論、現在との比較においてちょっとダメさを強調しているのでしょうが、それは差し引いて考えても入社2年目で当時の彼のようなキャラクターだったら僕が上司でもイジメちゃうかも???(←いや、勿論イジメはしませんよ・笑) そもそもマグロ船とは何でしょう?勿論、マグロを釣る船なわけですが、一番のポイントは近年、マグロは不漁で昔であれば7日間くらいの漁でも必要な量が取れたそうですが、現在では40日間くらいをこなさなければ必要な量が取れないということ。 つまり、プライバシーも何も無い、医者もいない、必要なことは自分達で全てやらなければならない状況で、マッチョな男達が共同生活をしなければならないということです。それも逃げ場のない船の上で40日間も。 そんな状況ですから、親方なり船長なりのリーダーシップを筆頭としたコミュニケーション能力が必要となってくるわけです。というか普通に考えて、そうした状況でぎすぎすしていたらかなり切ない状況ですよね。イヤであっても逃げ出せないわけですから。 そして本書ではなぜマグロ船での航海中にギスギスしないのか?そのコミュニケーションの秘訣をタイトル通りに人生哲学まで落とし混んだもの。これが、かなり面白い!!(船酔いばかりで)ダメダメでひ弱な若者の成長物語であるとともに、笑いながらも大切なことが学べる良書です。イラストも実に良い味出しています。 ターゲットはずばり、入社2~3年から30手前くらいの若者なんでしょうが、そうした人を指導しなければならない私たちの世代の人でも学ぶところが多いのではないでしょうか?特に親方の叱り方は参考になりました。 特に思うのは人が成長するための条件って素直であるということ。乗船時はとても素直であるとは思えない著者が段々と素直になって大切なことを学んでいく課程、そしてその素直さを引き出した漁師の方々の素晴らしさというのは本書から読んでとれると思います。 是非一読してみて下さい。気になったポイント:・何をしたら嫌われるかを教えてくれる人は、とてもありがたい。・自分に興味を持ってもらいたいなら、まず相手に興味を持つこと・渡せるもんは、給料dけでねぇんど著者紹介:齊藤正明(さいとう・まさあき)1976年東京都生まれ。バイオ系企業の研究部門に勤務していたが、上司の思いつきで、なぜかマグロ船に乗せられる悲運に見舞われる。しかし、意外にもマグロ船は狭いがゆえ漁師同士が助け合って仕事をする姿に感銘を受ける。現在、会社を立ち上げ、マグロ船での貴重な体験を講演や研修を通じて伝えている。著書に『会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ』(毎日コミュニケーションズ)など。ネクストスタンダード代表。腹肉ツヤ子(はらにく・つやこ)漫画家、イラストレーター。著作に『どうしても片づけられない!!あなたのためのお片づけ成功読本』(大和書房)、『恋 開運 神社へ行こう!』(主婦の友社)、『臓器ちゃん、のぞいてみました』(情報センター出版局)などまとめると:<笑いの中に深さがある良書>※この記事はアメブロでもアップしています。