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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン& オペラとクラシックコンサート通いのblog

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2007年01月13日
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カテゴリ:オペラ
 東京文化会館  16:00~
 2階左翼

 指揮:ファブリツィオ・マリア・カルミナーティ
 ディミトラ・テオドッシュウ (アンナ・ボレーナ : soprano)
 リッカルド・ザネッラート (エンリーコ8世 : bass)
 ニディア・パラチオス (ジョヴァンナ・セイモー : mezzo-soprano)
 ジャンルーカ・パゾリーニ (リッカルド・ペルシー卿 : tenor)
 他

 今年初のコンサート、といっても海外で聞いてきたので、国内で初ですが、は、ドニゼッティのルチアとアンナ・ボレーナを持ってきた、北イタリアのベルガモの歌劇場の公演です。本当は先週ルチアを聞くつもりだったのですが、体調不良で果たせず......まだ本調子じゃないんですけどね。

 で、感想は、「ああ、アンナ・ボレーナって舞台で観るとこういう風になるのね」というところでしょうか。例によって辛口ですが、止むを得ないかなぁ。まだ、正月にあれこれ聞いたのが頭に残ってるし。ちゃんと演奏してるけど、それ以上では........ルチアを聞けてれば、また別の感想もあるかも知れませんが。

 ディミトラ・テオドッシュウ。まぁ、聞きゃ聞いたで楽しいんですけどね。

 意地の悪い事を言いますが、日本では「日本で特に人気(=評価)の高い歌手」というのがどうしても出てきます。特に、最近は来日公演があれこれ増えているので、結構皆さん自信を持って「この人がいい」と仰るようになりましたが、実は「よく来る人」がこの種の歌手になりがちなのですね。
 例えば、バルトリやデッセーのように、あまり来ないけど人気・評価が高い歌手もいれば、サバティーニのように、割合よく来るし人気も高い歌手もいます。で、よく来る歌手の中には、演奏効果が上がるから人気も評価も異様に高くなる歌手がいます。テノールで言えばジャコミーニ。でも、この人、この10年くらいの歌唱は、確かに声は大きかったけど、歌のフォルムが崩れていて、それを補うために歌を崩し、高音やいわゆる「聞かせ所」で声を張り上げて拍手を取る風だった。あのねぇ、歌うのを半ば諦めて、ここ一番「だけ」に賭ければ、そりゃぁでかい声くらい出るって。でも、それは、もはや「音楽」じゃないんじゃないの?

 で、テオドッシュウ。ええと、そこまで酷くはないんですけどね.......
 ただ、今回は、あからさまに声をセーブした歌い方でありました。1幕、とにかく声が小さい。やや集中力を欠いているような感じで、どうもあまり楽しくないなぁと。それが、幕切れの聞かせ所で、一気に音高、声量共に大爆発。観衆大騒ぎ。
 ハイ。確かにお見事でしたね。でもさ。あなた、そこに至るまでの重唱の所、そこまでの30秒(1分?)くらい、じぇんじぇん歌ってなかったでしょ。いや、まぁ、そりゃ、そういう処理の仕方はありますよ。トロヴァトーレでの3幕幕切れのマンリーコとかね。でも、あれは、アリアの最後なんだよね。しかも、そこでの最後の大爆発までの小爆発も、「歌って」なかったでしょ。歌詞、無かったよね。
 俺は、好かん。仕方無いというのは分かるし、そういう処理がいけないと言い出したらきりが無いし、それはそれで見事だし。でも、さぁ。一応これはオペラで、筋もあるわけで、あまりにもこれはあからさまで節操が無さ過ぎるんではないかいな?失礼な言い方かも知れないが、テオドッシュウ、それを良しとするほどの歌手か?あれは、それでも「いい!」と言わせるほどの「大爆発」か?
 でもまあ、2幕はかなり取り戻しましたですね。特に、かなり声が戻ってきたか、こちらでの歌唱は相応に丁寧なものでした。声も1幕よりはスムーズに出てる感じだし。声量は、微妙ですね。今日は左翼といってもかなり端の方だったので、あまりよく聞こえないだろうというのはありますが、もうちょっと聞こえてきてほしい感じかなぁ。終幕の狂乱の場は、まずまず。弱音の所も良く聞こえてはいたし。ただ、説得力が、どうかなぁ。元々表現力に関しては少々田舎芝居臭い所のある人だし、その辺の力量がちょっと出てしまうというか........言葉はよくないですが、お里が知れるというところでしょうか。
 決して「ダメ」ではないんですよ。このクラスの人は確かに日本ではいつでも聞けるわけじゃないんだし、後述するように疲れてて万全ではなかった可能性だってあるし、あまり厳しいことを言うのも野暮かも知れませんが、でも、やっぱり気になるのです。あんまり熱狂されちゃうとねぇ。世界は広いし、いい歌手は沢山いるよね。いい演奏だって沢山あるよね。と、つい思ってしまうのです。

 丁寧で着実な歌唱、という意味では、まぁ一杯一杯でしたでしょうが、セイモー役のパラチオスがなかなかの好演でした。
 男声陣は、概ね大過無く歌った、というところでしょうか。このへんは、あまり多くを求めても無理がある、というところでしょうし。テノール役のパゾリーニ、エンリーコ役のザネッラート、いずれも悪くはありませんでした。

 ただ、全体に言うと、もう少しアンサンブルを丁寧にやって欲しいなぁ、という感じではあります。これは、聞いている場所が悪いというのもあるでしょうが、もう少し溶け合わせて欲しいのですね。ドニゼッティだしねぇ。
 改めてみると、確かに東京文化会館というのはそれなりに広いので、そのへんもあって「会心の出来」とはいかなかったのかも知れません。そういえば、オーケストラも、決して小編成では無いのだけれど、頑張ってる割にもう一つだったし。アインザッツが合わないとかいうのは仕方無いにしても。ホルンも、もうちょっと小さく、外さずにやって欲しいし(苦笑)

 というか、皆さん、ちょっとお疲れだったのかしら?(^^; 見れば、10日から連日公演ですしね。まして12日はダブルヘッダー。そりゃぁウィーンあたりじゃ当たり前だけど、引越し公演で、ベルガモあたりの劇場のスタッフに歌手陣、少々しんどいかな?確かに、全体にそんな風はありましたね。くどいようだけど、席が悪いのでなんともですが、陣容の割に東京文化会館の広さを感じてしまったというのはあります。テオドッシュウは、1日置いてるから、とはいえ、どうなんだろう?

 演出は、よくあるプチ象徴主義というか、お金が無いのでオーソドックス路線ながらアイディアで頑張ってみました風。これはまぁあまりどうこう言っても仕方ないでしょう。むしろ、分からないではない内容なので、よく頑張りました、でいいかなと。悪口じゃなくて、日本公演でお金稼いで次の新演出の何かで頑張ってねー、というところかな?

 あー、でも、今更だけど、やっぱり去年の年末の、ワルシャワ室内歌劇団のフィガロ、あれはよかったなぁ..........演目も違うし、較べてもしょうがないけど、ああいう形での何某かの「充実」を聞けると、それはそれで嬉しいのだけどなぁ。








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最終更新日  2007年01月14日 01時21分08秒
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