カテゴリ:国際関係
政治を斬る(23)
さて、東欧革命とソ連邦の崩壊そしてドイツの統一と続いた、89年から91年にかけての激動の中で、冷戦は完全に終結しました。そしてまた、米中関係も劇的に変わりました。今やロシアも中国も、米国にとっての敵ではありません。中国に至っては、米国債の最大の保有国となっており、今や米国にとっては、そのご機嫌を損じるわけにいかない、大変重要な国になっています。 ロシアもまた宇宙開発における戦略的パートナーであり、今後数年は米国の宇宙関連の打ち上げ事業は、ロシアの衛星を使って行なわれることになっているのですから、まさに仲間内の関係になっています。 もはや米国にとって、東アジアには仮想敵国はない状態にあります。米国は朝鮮民主主義人民共和国(通称「北朝鮮」)もまた仮想敵国とはしていません。その証拠に韓国に駐留していた米軍は、その全軍が撤退するスケジュールで動いているのです。 ですから米国にとって、今や日米安保の必要性は失われているのです。安保にしがみついているのは実は日本政府であって、米国政府ではないのです。この認識をきっちりしないと、現在の沖縄、とりわけ普天間騒動は正しく理解できないと、私は見ています。 外務省と外務省の言うことを鵜呑みにするマスコミの国際部記者の発する、眉唾情報に騙されてはなりません。明日はその辺を論じようと思います。 続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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