カテゴリ:国際政治
クロニクル 日本の国連加盟実現
1956(昭和31)年12月18日 ちょうど60年前のこの日、国連総会は、日本の加盟を全会一致で承認、日本は80番目の国連加盟国となりました。 1933(昭和8)年に国際連盟を脱退してから、23年振りの国際社会への復帰でした。 日本は1952(昭和27)年にサンフランシスコ講和条約の発効で、占領状態を脱した直後から、国連への加盟を希望していたのですが、ソ連との間に平和条約が締結できず、国交も回復しない状態が続いたために、加盟に必要なソ連の理解が得られず、参加できない状態が続いていました。 何故かと言うと、当時の国連では、新たに国連への加盟を希望する国は、総会に先立ち、安全保障理事会の承認を得る必要があったからです。安全保障理事会が、新規加盟について、総会への議案提出権を持っていたからです。そして、周知のように安全保障理事会では、米英仏ソ中(当時は台湾)の5カ国の常任理事国は、拒否権を持っています。それ故、ソ連が賛成に回らない限り、即ち日ソの国交が回復しない限り、日本の国連加盟は実現し得なかったのです。 吉田内閣は、日ソの国交回復を急がなかったため、状況は改善しなかったのですが、54(昭和29)年に誕生した鳩山内閣は、日ソの国交回復に政治生命をかけるという、鳩山首相の強い決意で、この年10月に国交を回復、これが決め手となったのです。総会に先立って開かれた安全保障理事会の採決で、この年は、議案に拒否権を持つソ連も賛成に回り、念願だった日本の国連加盟が、ようやく実現したのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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