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野球場日記

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2005年10月25日
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カテゴリ:ポストシーズン
 いざ、初めての日本シリーズ生観戦へ。
 4時半ごろ阪神甲子園駅に着くと、球場出口の外が混み合っていた。いつもは旗だけを掲げているY字形の碑が日本シリーズ仕様に飾りつけられていて、みんなが記念写真を撮っているのだ。日本シリーズ横断幕の左に、マーくんをあしらったマリーンズのロゴ。右のタイガースは、ユニフォームに付けている虎の顔を中心としたロゴ。そして、碑のてっぺん、旗の下にラッキーとトラッキーのパネルが立っている。
 その奥の球場前通りにもずっと、日本シリーズの横長の旗・マーくんの旗・虎の旗が、万国旗のように吊るされている。さすが日本シリーズ。ただでさえ勢い込んでるところへ、さらにムードが高まってくる。
 球場前の掲示板は、「本日の試合 阪神-ロッテ 試合開始 18:15」。その右には「次の日程 阪神-ロッテ」。
 ネット裏入口の近くには、緑のツタをバックに長い垂れ幕。「日本シリーズ <虎ロゴ> VS <マーくんロゴ> 10月 25・26・27」。

 雰囲気をたっぷり味わってから、3塁アルプスへ。席はいちばん隅の方。グラウンドに死角ができないかとの心配は無用やった。めっちゃ見やすい。自分の席から見えないのは、レフト上段ビジター応援席のマリーンズファンの姿だけやった。できればマリーンズ独特の応援も眺めたかったけど、ぜいたくは言わない。チケットを入手できただけで御の字なのだ。

 マリーンズの打撃練習を見ながら試合開始を待つ。外野に、ファーム日本選手権でも活躍したルーキー竹原がいるじゃないか。もしかして今日出番があるのかと思ったが、ベンチ入りメンバーには登録されていなかった。
 ノック前には、諸積と井上がお互い背面キャッチでキャッチボール。リラックスしているように見える。

 試合前のセレモニー。マウンド付近に両チームが整列する。タイガースをトラッキーが、マリーンズをラッキーが先導しての入場だ。
 花束を渡すくらいで、セレモニーは簡潔に終わった。日本シリーズももう第3戦やからか。
 国歌独唱は錦織健。
 始球式は兵庫県知事で、打席には子どもが入る。タイガースOBの始球式が見たかったな。それができなくても、せめて子どもに投げさせてあげた方がよかったのでは。2006年兵庫のじぎく国体マスコット、ハバタンも来ていた。野球場でハバタンを見るのは2回目やけど、腕の部分が翼やから、ボールが投げられへんねんな。

 ちょっと席を離れて見に行ったところ、マリーンズファンは少なめに思えた。神戸での試合はもちろん、交流戦のときもポール近くまで真っ黒やったけど、ビジター応援席の数自体が少ないのかな。声もいつもより小さい感じ。これは同じ側のスタンドにいるせいで、1塁側にいたらもっと大きく声が届いてきたのかもしれんけど。高校野球でもそうやもんね。

 先発は下柳と小林宏。今季、井川で負けた翌日の大事な試合をことごとく勝ってきた下柳は、第2戦やと思ってたけど。タイガースとしては、2連敗、甲子園、下柳と条件が揃った今日は負けられないところ。
 一方の小林宏。今季これまで、マリーンズの公式戦を11試合観戦したけど、マリーンズが唯一負けたのが小林宏先発の試合。何かそういう巡り合わせがあったりするのかなあ、とも勝手に思ったり。

 1回表。下柳が西岡・堀・福浦を全員内野ゴロに仕留める。流れを変えられるかもしれない、と思える立ち上がりやった。

 1回裏。タイガースファンの友人が大張り切り。興奮気味にメガホン叩きまくりや。日本シリーズやもんね。いつもは年間指定のネット裏グリーンシートも熱狂的なタイガースファンで埋め尽くされていて、みんなメガホンを大振りしてる。壮観や。
 2死2塁。4番金本。1・2戦はノーヒット。サード後方へファールフライを打ち上げる。サード今江が追って、途中からショート西岡に任せる。しかし、風で戻された打球を捕ることができなかった。ライン際に落ちて、もしかしてこれが先制タイムリー二塁打かと思ったが、ファール。ショートが2塁ベース近くへ寄る金本シフトやったから、俊足の西岡でも追い付かれへんかったんやろうな。
 命拾いの金本は、外角低めフォークを拾ったがセカンドゴロ。しかし、そんなに状態が悪いようには見えない。

 2回表。サブロー二塁打。暴投。ベニーがレフトへライナー性の犠牲フライ。マリーンズ1点先制。
 第2戦まで8打席連続ヒットの今江を初めて凡退させた(三振)ことが、タイガースの光明か。

 2回裏。今岡がレフトへシリーズ初ヒット。桧山のカウントがツースリーになったところで、ランエンドヒット。何だか今岡がトコトコ走ってるように見えて、ストライクなら三振ゲッツーになると緊張したが、投球はボールで四球。矢野のセカンドゴロで1死2・3塁に。
 打席には8番関本。実は、このとき初めてスタメンが関本であることに気づいた。相手投手が右やから、てっきり藤本やと思い込んでいたのだ。スタメン発表も見てたのに。僕も日本シリーズで舞いあがっているのだろうか。
 関本は初球の内角球を打って、サード右へのゴロ。高めに弾む打球を今江が前進してショートバウンドでキャッチ、ホームを見たものの1塁送球。この間に3塁走者が生還。1-1の同点。

 3回表。交流戦で好打を披露、話題になった小林宏もショートゴロに倒れ、ツーアウト。次の1番西岡に、ベテラン堀が近寄って耳打ち。投手がアウトになってのツーアウト、小林宏がゆっくりマウンドに向かえるように時間稼ぎの指示か。パ・リーグでは普段ないケースやもんね。初球のストライクを見逃した西岡は、ネクストサークルへスプレーを取りに行く。3塁側へファール。2球ボールを見送って、5球目をファーストゴロでチェンジ。

 3回終了。しかし、他球場の速報は入らない。そうか、他の球場で試合はないんや。今日日本中でプロ野球が行われているのは、ここ甲子園だけ。日本シリーズって、そういうことやねんなあ。

 4回表。堀・福浦の連打から、1死満塁。6番里崎。外角低めを打って、緩いショートゴロ。6-4-3のダブルプレー。と思いきや、1塁セーフの判定。マリーンズに勝ち越しの1点が入る。シーツも下柳も1塁塁審に抗議。この1点は大きい。シリーズを左右することになるかもしれない。岡田監督が出てくると思った。中村豊のホームランで優勝を引き寄せたドラゴンズ戦のように、ナインをベンチに引き上げさせることもあるかもしれない。しかし、監督の抗議はなかった。ここはたとえ判定が覆らなくても出るべき場面やと思ったけどな。
 続く今江は外角球をバットの先で引っ掛ける。緩い緩いゴロがサード前へ。今岡が前進、素手で捕って即1塁送球。しかし、あの打球ではどんなサードでも間に合わない。タイムリー内野安打で3-1。このシリーズ、今江のプレーはことごとくいい方へ出るな。

 嫌な展開でリードされ、甲子園の雰囲気がきつくなってくる。
 4回裏。先頭打者は金本。流れを変えるには打ってつけの選手だ。真ん中スライダーを打つ。しかし、ピッチャーのグラブに当たって、セカンドゴロ。まだヒットが出ない。

 赤星と鳥谷がアオダモの植樹をした映像が流されたりする。試合は後半戦へ。

 6回表。球児登板。大歓声が、このシリーズ初のJFKを迎える。
 3番福浦。内角低めフォーク、膝が折れて空振り三振。
 4番サブロー。高めの球でファーストファールフライ。風でボールが後ろへ流されるが、シーツが好捕。
 5番ベニー。フォーク、空振り三振。
 今季のタイガースのパターンや。今度こそ流れが変わるか。

 6回裏。2死からシーツが内野安打で出塁。実に、2回以来のランナーだ。あまり好調ではないようにも見えた小林宏は、3回から完全に立ち直っていた。
 打席には金本。暴投でシーツは3塁まで進む。フルカウント。フォークを打って、ライン寄り高めのバウンドのファーストゴロ。福浦が捕ってベースを踏む。
 2試合ノーヒットでも、金本の状態は悪くないと思っていた。アウトになった中にも、いい当たりや、ピッチャーのグラブに当たって内野ゴロになった打球もあったから。けれど、今日凡退するごとにムードが重くなっていくように感じられた。

 7回表。甲子園にマリーンズの応援歌が流れる。
 6番里崎。低めのフォークを打って、ゴロでピッチャー左下を抜くヒット性の当たり。鳥谷が追い付いたが、体の横でボールを弾いてしまった。ヒットでいいと思ったが、記録はエラー。無死1塁。
 7番今江。初球だった。球児の149キロ直球を、完璧に打ち返す。センター右への二塁打。球児を打つとは。今江、本当にすごい。無死2・3塁。1点もやれないタイガースは、もちろん前進守備に。
 8番大塚に代打フランコ。勝負強い打者ではあるが、大塚よりは三振が奪いやすいのでは。終盤の守りもあるし、僕ならそのまま大塚を打たせるな。球児は直球で押しまくり、フルカウントから外角低めにフォークを投げた。フランコは見送って、四球。無死満塁。しかし、1塁は空いていたから、タイガースバッテリーもこれは計算のうちかもしれない。
 9番小林宏に代打。左の強打のキャッチャー橋本が出て来た。この人選も僕には意外やった。確かに橋本の打撃はいい。しかし、この場面で避けたいのは併殺と三振だ。代打には俊足でミートの上手い選手がいいのでは。けれど、橋本もフルカウントまで持って行った。もうボールは投げられない。外角直球、3塁側へファール。内角高め直球、ライトへ大きなファール。粘る橋本。その鋭い当たりに、甲子園が息を飲む。そして、次の球。高め148キロ。橋本の放った痛烈なライナーが球児の頭上を越えて行った。センター前2点タイムリーヒット。5-1。
 球児が降板する。あの球児が打ち込まれるとは。マリーンズ打線、おそるべし。

 なお無死1・3塁。代わってコールされたのは、桟原だった。球児の後に投げるのだから、ここはウィリアムスしかないやろう。桟原が悪いというのではない。4点ビハインドであっても、マリーンズの勢いを止めておかなくては。もう後がなくなってきてるのに。
 「これじゃあ、また10点取られてもおかしないで」
 そんなふうに言ってたら、本当にマリーンズの猛攻は続いた。西岡センター前タイムリー。堀四球。そして、福浦が満塁ホームラン。あまりのことに、「あーー」とか言うてるしかなかった。スコアボードに7という数字が入る。いつの間にか、ほんまに10点になっていた。タイガースファンが手にしていたジェット風船が、次々と夜空に放されていく。まだノーアウト。さらに、サブローもヒットで続く。
 ここでピッチャーは橋本に交代。マリーンズの連続出塁を8にとどめた。
 ショックで声の出ないスタンドに、「橋本ーっ。今から風船ふくらますぞー。頼むぞー」というおっちゃんの声が響いて、ちょっとだけ場が和む。

 8回裏。守備固めでレフトに入った諸積が、マリーンズファンの掛け声とともにモロジャンプ。

 9回裏。金本の第4打席。見送り方までおかしいように見える。重症なのか。今季、金本がこれほど苦しむ姿を見たことはなかった。あの金本でさえ、こういうことがあるのか。藪田の低めフォークに泳いで空振り三振。

 勝利監督インタビューもヒーローインタビューも、場内には流されなかった。タイガースファンの心情に配慮してのことだろう。マリーンズは見事な野球で、31年振りの日本一に王手。

 帰り道。僕はマリーンズも好きやねんけど、ツレ2人がタイガースファンなので、同じように気分は重い。いいとこ見させてあげたかったな。
 駅に着いた頃だっただろうか。ふと気づいた。このシリーズ、タイガースにはまだタイムリーが出ていない。

 焼き鳥屋で作戦会議。明日からタイガースが巻き返すには。
 僕の案は3番浜中。もちろんピッチャーは福原だろうがウィリアムスだろうが早めにどんどんつぎ込む。果たして、第7戦までもつれ込んで、日本シリーズを長く楽しむことはできるのだろうか。


  M 10-1 T





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Last updated  2005年11月30日 01時25分58秒
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