野球場日記

[高校野球] カテゴリの記事

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• 夏の甲子園　生観戦ベストナイン

  　甲子園生観戦記が全然追い付いてないけど、先にベストナインを。　ＭＶＰ　副島(佐賀北)　ベストナイン投　佐藤由(仙台育英)　１５５キロを出した事実以上に、コンスタントな球速と圧倒的な奪三振捕　市丸(佐賀北)　攻守で快進撃を支えた４番キャッチャー主将一　中村(帝京)　やわらかく流すこともできる打撃二　上原(帝京)　荒木(Ｄ)ばりの美技と打撃三　副島(佐賀北)　ここぞの一発に、勝利呼ぶ堅守遊　杉谷拳(帝京)　上原との華麗な連携プレー外　幸喜(興南)　チームを救う再三の好守と、チームを引っ張る打撃　　櫟浦(広陵)　強力で多彩な攻めをする打線を率いる　　赤坂(浦和学院)　スケールの大きさを感じるベストチーム　佐賀北(佐賀)　堅い守りと劇的な一打で爽やかなミラクル旋風ベスト監督　中井監督(広陵)　決勝戦の９回、同点の走者が走塁死しても、拍手で迎える(バントで３進を狙ったあのプレーがサインかどうか知りたい)。選手との強いつながりを感じる。ベストゲーム　準々決勝　佐賀北(佐賀)　４－３(延長１３回)　帝京(東東京)　旋風巻き起こす公立高校が、守って守って強豪を撃破。ベストプレー　決勝　佐賀北(佐賀)－広陵(広島)　８回裏、副島が逆転満塁ホームラン　最後までミラクルで優勝へ。佐賀商優勝以来の決勝戦満塁ホームランという歴史にも感動。ベスト応援団　桐光学園(神奈川)　大勢で、地元の言葉で熱い応援。ものすごい試合で神奈川大会をくぐり抜け、逆転を信じてる。　大会まとめページは、まだ制作途中です。

  2007年08月23日

• 佐賀北(佐賀)－帝京(東東京)　高校野球選手権大会　 準々決勝　甲子園球場

  　佐賀北は今大会いちばんのお気に入りチーム。東の横綱・帝京にどう食らい付くのか、期待特大の対戦。　帝京　０１０　２００　０００　００　佐賀　１１１　０００　０００　００　　帝：高島(２)→垣ヶ原　　佐：馬場(５)→久保　１回裏。４番市丸ライト線先制タイムリー三塁打。　２回表。７番杉谷翔同点タイムリー。　２回裏。２番井手レフト前勝ち越しタイムリー。　３回裏。３番副島ソロホームラン。　４回表。６番長田左中間同点２点タイムリー二塁打。　１２回表無死２塁で時間がなくなり、球場を出た。　結局、佐賀北が延長１３回サヨナラ勝ちしたらしい。　　(つづく)

  2007年08月19日

• 長崎日大(長崎)－京都外大西(京都)　高校野球選手権大会　３回戦　甲子園球場

  　今日も快晴、浜風の甲子園。右中間の照明塔の陰で快適に観戦。　京外西　０００　００２　１１０　４　長日大　１００　０２０　０２Ｘ　５　　京：辻(３．２)→安達(０．１)→辻(０．２)→白井(０．０)→本田(３．１)　　長：浦口(８．０)→小山(０．１)→浦口(０．２)　１回裏。４番浦口センター前先制タイムリー。　５回裏。２番出口レフト前タイムリー。５番曲渕押し出し死球。　６回表。１番都藤左中間タイムリー二塁打。４番辻サード内野安打にエラーが絡んで１点。　７回表。ワイルドピッチで同点。　８回表。途中出場本田ショート左勝ち越しタイムリー内野安打。　８回裏。９番柴田レフト線同点タイムリー三塁打。１番永田レフト前勝ち越しタイムリー。　　(つづく)

  2007年08月17日

• 文星芸大付(栃木)－興南(沖縄)　高校野球選手権大会　２回戦　甲子園球場

  　準備中です。すいません。　興南　１００　０００　００１　２　文星　１００　００１　１２Ｘ　５　　興：石川(４．０)→当山(３．０)→幸喜(１)　　文：佐藤(９)　１回表。３番幸喜ライト線先制タイムリー二塁打。　１回裏。５番板橋レフト前同点タイムリー。　５回裏。１番荒井ライト勝ち越しソロホームラン。　６回裏。９番赤川ライト左タイムリー。　８回裏。４番菊地センター前２点タイムリー。　９回表。７番宮里センター前タイムリー。

  2007年08月14日

• 宇治山田商(三重)－佐賀北(佐賀)　高校野球選手権大会　２回戦　甲子園球場

  　準備中です。すいません。　佐賀北　２００　００１　１００　０００　０００　４　宇山商　０００　０４０　０００　０００　０００　４　　佐：馬場(５)→久保(１０)　　山：平生(６)→中井(９)　１回表。３番副島ライト左先制タイムリー。５番大串レフト前タイムリー。　５回裏。３番中井ライト線逆転３点タイムリー三塁打。４番西田レフト前タイムリー。　６回表。代打新川レフト前タイムリー。　７回表。６番田中センター前同点タイムリー。

  2007年08月14日

• 前橋商(群馬)－浦和学院(埼玉)　高校野球選手権大会　２回戦　甲子園球場

  　準備中です。すいません。　前橋商　０００　０１０　０１０　２　浦和学　０００　０１０　０００　１　　前：佐々木(９)　　浦：赤坂(５)→鎌田(３)→赤坂(１)　５回表。３番樺沢センター前先制タイムリー。　５回裏。７番新井ショートゴロの間に同点。　８回表。７番佐々木レフト線勝ち越しタイムリー二塁打。

  2007年08月14日

• ２００７年　夏の高校野球　優勝予想

  　２００７年　夏の高校野球　優勝予想　◎　興南(沖縄)　○　長崎日大(長崎)　▲　高知(高知)　△　浦和学院(埼玉)　×　金光大阪(大阪)　注　大垣日大(岐阜)　仲田幸司以来久々出場の興南がんばれ！初戦で当たる岡山には、豊見城が延長サヨナラでやられた印象が強い。しかも、興南がかつて上宮に逆転負けした試合と同じ３塁側。心配も多いけど、全部まとめて振り払おうやんけ！　沖縄尚学を沖縄勢初の優勝に導いた金城監督。今回率いる長崎日大も、左腕エースがいるし、あの清峰に終盤で逆転勝ちしたあたり、強いはず。　昨秋神宮大会優勝の高知に、もう一度期待。国尾がたくましさを増したらしいのが頼もしい。　強豪ひしめく関東からは、浦和学院。新垣の年に春夏ともやられて、埼玉の強さは痛感してます。　大阪桐蔭を倒したことでマークされる金光大阪。初出場のうえ、厳しいブロックに入ったけど、がんばってほしい。プレッシャーを背負わずに、自分たちの野球を。　大垣日大には初戦突破してもらって、阪口監督と愛工大名電(愛知)の対決が見たい。　近田の力で報徳学園(兵庫)の優勝もある。　桐光学園(神奈川)、帝京(東東京)、市船橋(千葉)、前橋商(群馬)ら関東はまた強力。　バントしない野球で接戦も勝ち続けてきた、センバツ優勝チーム常葉菊川(静岡)の闘いにはわくわくさせられる。　注目選手のいる仙台育英(宮城)、聖光学院(福島)も楽しみ。　東福岡(福岡)は、ベイスターズ村田・吉村の母校だ。　その他、今大会はどんなチームが旋風を巻き起こすのか。　今年の目玉選手・中田の大阪桐蔭は出場しないけれど、見どころはいっぱいある。田中の駒大苫小牧が出場できなかった去年のセンバツも、そうやった。あの大会、早稲田実の斎藤は夏を予言するように、引き分け再試合を投げ抜いた。そんなすごい選手、光るプレー、そして素晴らしいチームが必ず見つかるのだ。

  2007年08月05日

• 東豊中・千里青雲－渋谷　高校野球選手権大阪大会　２回戦　豊中ローズ 球場

  　準備中です。すいません。　東豊　０３０　０００　０００　３　渋谷　０００　０００　０２０　２　　東：塚元(９)　　渋：山崎(９)　２回表。８番塚元ライト線先制２点タイムリー二塁打。２番柳瀬センター右タイムリー。　８回裏。４番谷畑レフト２ランホームラン。

  2007年07月19日

• 大阪桐蔭－四条畷北　高校野球選手会大阪大会　１回戦　豊中ローズ球場

  　ひとまず速報を。　大阪桐蔭　２４１　０９　１６　四条畷北　０００　００　　０　　大桐蔭：石田(５)　　畷北：中野(４．１)→小倉(０．０)→斎藤(０．２)　１回表。４番中田セカンドゴロの間に１点先制。パスボールで１点。　２回表。７番那賀レフトポール際特大ホームラン。ワイルドピッチで１点。３番山口ファーストゴロの間に１点。ワイルドピッチで１点。　３回表。１番丸山センター右犠牲フライ。　５回表。２番岡田押し出し死球。３番山口ライトオーバー２点タイムリー二塁打。４番中田センター前２点タイムリー。６番生島センター前タイムリー。８番浅村押し出し四球。９番石田ライト前２点タイムリー。　中田(大阪桐蔭３年)　４番ライト　右打者　ノック開始時、フライング気味にフェアグラウンド１番乗り。ライトから二塁へ、三塁へ、ホームへ強肩を見せ付けて、スタンドが沸く。　試合前の挨拶には黒い手袋をして登場。上背があるだけでなく、身体の厚みがすごい。　　　・・・・・・・・・　１回１死２・３塁。初球を見送ると思えた瞬間、速いスイングで捉えて、痛烈なセカンド右ゴロ。山本がダイビングキャッチのファインプレー。一塁封殺の間に１点入って、先制の打点。意外に甘い球だったから急遽バットを出したように見えたが、球をできるだけ引き付けようとした打撃だったのかもしれない。いずれにせよ、とにかくスイングが速い。　２回２死３塁。顔に近い直球、ボール。外角低めスライダー？、ストライク。変化球ワンバウンド、ボール。変化球？外角低め、ボール。ワンスリーから内角直球を見て、四球。　４回１死。変化球ワンバウンド、ボール。ノーワンから、三塁線へ鋭いゴロ。サードが正面に回り込んで好捕。しかし、一塁への送球がスリーバウンドになり、際どいタイミングだったが、ファールグラウンドに抜けた。中田は２進。記録は１ヒット１エラーか？　５回１死２・３塁、前進守備。カーブ、ストライク。キャッチャーが跳んで捕ったボール。内角カーブ、ボール。顔近くの直球、ボール。ワンスリーから、三塁に牽制の構えだけ。外角低めスライダーかカーブ、中田は一塁へ歩きかけるが、ストライク。フルカウントからサインに首を振って低めスライダー、足下に落ちて体に当たるファールで、バットは三遊間まで飛ぶ。１塁側四条畷北スタンドから「勝ってる」の声が掛かる。投手は天を仰ぐ。再び低めスライダーを打って、キャッチャー右小フライのファール。バットはまた手から離れてピッチャー左へ。３球連続のスライダーを打って、ショート右へのゴロがグラブに当たりながらセンターへ抜けるヒット。センターはかなり深く守っていて、２点タイムリーに。バットは何と三度中田の手を離れて三塁ファールグラウンドへ転がっていた。　３打数２安打３打点１四球。

  2007年07月18日

• センバツ生観戦ベストナイン

  　ＭＶＰ　中田（大阪桐蔭）　ベストナイン投　佐藤由（仙台育英）　速球と鋭いスライダーの本格派捕　石岡（常葉菊川）　　好リードとここぞの一打一　大林（大垣日大）　　右へ左へ巧打の４番二　町田（常葉菊川）　　決勝、２点先制された直後に暗雲振り払うホームラン三　土生（広陵）　　　　打線引っ張る痛烈な当たり遊　藤村（熊本工）　　　俊足活かし、出て走って還る外　中田（大阪桐蔭）　　桁違いのスケール見せ付けた２打席連続弾　　末永（聖光学院）　　１人で相手を攻略する打撃と足　　高野（常葉菊川）　　攻守に元気、優勝つかむ決勝タイムリーベストチーム　　常葉菊川（静岡）　のびのびフルスイングとチーム一丸の姿勢で、仙台育英・今治西・大阪桐蔭・熊本工を撃破、そのまま大垣日大も倒して優勝ベスト監督　　森下監督（常葉菊川） 　準々決勝、同点の８回裏２死２塁で敬遠せず中田と勝負。バントしない野球ベストゲーム　　決勝　常葉菊川（静岡）　６－５　大垣日大（岐阜）　常葉菊川らしい野球で８回２死から逆転、最後まで迫る阪口野球ベストプレー　　２回戦　大阪桐蔭（大阪）－佐野日大（栃木） 中田がレフト逆転３ランと左中間２ランの２打席連続ホームラン　ものすごい期待に応えてしまう本物の怪物、ド迫力の打球ベスト応援団　　室戸（高知）　素朴で愛情あふれる熱い大応援　センバツ大会のまとめはこちらです。

  2007年04月05日

• センバツ高校野球大会　閉会式

  　優勝インタビューに続いて、閉会式。司会はもちろん高校生。　高野連会長の挨拶。今大会もまたまた見逃し三振を批判だ。何も打者はやる気がないから見逃す訳ちゃうやん。手が出せないコースに、あるいは手が出せない球種を、投げたバッテリーを素直にほめてあげようや。何か文句言わないと進歩がないとか思ってるのかしらんけど、無理矢理ケチつけることないで。　決勝で敗れた大垣日大ナインに笑顔が見られる。準優勝メダルをかけてもらうとき、お礼を言ってるようだ。失点につながるエラーをした選手も晴れやかな顔をしていて、ほっとした。　応援団賞の発表。最優秀賞は室戸高校。大納得や。素朴な応援が認められてうれしい。なかなかいい選考するやん。　優勝校・準優勝校が場内一周。　外野フェンスから遠いところを通っていく。もっとこっち来てくれたらいいのに。前からこんなに遠かったっけ？　行進が３塁アルプス前に差し掛かると、大垣日大応援団から常葉菊川ナインに拍手。大垣日大ナインに対しては万歳をおくる。切ない万歳で胸に来た。気持ちが込もってるやんな。負けたけど、ほんまに万歳やで。準優勝やもん。　マウンド付近に並んだ高校生たちがファンファーレを奏で、閉会式が全て終わる。今度は１塁アルプス・常葉菊川応援団が万歳三唱。こちらは今最高にうれしいやろうなあ。　バックスクリーンに、今大会の声援に対するお礼のメッセージが現れた。大会歌「今ありて」のオルゴールに送られて、スタンドを後にする。　普段はゆっくり覗く余裕がない売店を見てまわる。通販限定のホームベース型優勝記念ペナントが今年も姿を見せている。沖縄尚学が沖縄勢初優勝したときに買ったなあ。家族にも評判がよく、ほんまに買ってよかった。　今は優勝記念Ｔシャツや優勝記念ボールもあるねんな。沖縄尚学の年にあったら、絶対買ってたな。　駅まで並ぶお土産屋さんも久しぶりに眺める。甲子園みやげのお菓子もけっこう売ってるねんな。四国銀行－高知ファイティングドッグスを見た高知県布師田でお世話になった、あの運転手さんに何か買って帰ろう。

  2007年04月03日

• 常葉菊川(静岡)－大垣日大(岐阜)　センバツ高校野球大会　決勝　甲子園球場

  　桜満開の甲子園。球場に入ると、３塁アルプスもあざやかな桜色。１塁アルプスは美しい葉の黄緑だ。　両ベンチ前に選手が並び、審判が出てくるのを待っている。この間がいつもより長かった。やがて審判の姿が見え、両チームがホームベースへ走っていく。いざ、決勝戦のプレイボール。　１塁アルプス・常葉菊川。黄緑と白の帽子に黄緑のメガホン。声が大きい。１番高野の打席では、「ガラスの十代」に乗せた「オヤジ」コールで盛りあがる。　８回の逆転で大いに沸いた。逆転直後の２番町の打席は、「パラダイス銀河」後のタイミングを待ち切れず、ずっと「マーチ」コールだ。　９回はストライクひとつで大歓声。１球ごとに優勝に近づいてんねんもんな。田中コールでピッチャーを励まし、日本一を祈る。　３塁アルプス・大垣日大。濃いピンク。　初めてリードを許した９回の攻撃では、負けじと大声援を送っていた。　大垣　２２０　００１　０００　５　菊川　１１１　０００　１２Ｘ　６　　大：森田(８)　　菊：戸狩(１．２)→田中(７．１)　１回表。４番大林レフト前先制タイムリー。７番北上押し出し死球。　１回裏。２番町田左中間ソロホームラン。　２回表。４番大林センター前タイムリー。５番森田ライト前タイムリー。　２回裏。５番中川ライトソロホームラン。　３回裏。４番相馬ショートゴロ併殺崩れの間に１点。　６回表。５番森田センターオーバータイムリー二塁打。　７回裏。３番長谷川左中間タイムリー二塁打。　８回裏。８番石岡レフト前同点タイムリー。１番高野センター前勝ち越しタイムリー。　決勝にふさわしい最高の試合やった。　常葉菊川の攻撃は終始積極的。２点を先制されても、ひるむことはない。１回裏先頭の高野はワンスリーから打って出た。２回無死１塁でも、いつも通りバントはない。それでダブルプレーになっても、３回無死１塁でまた強攻。見事連打して、１点につなげた。　その間にソロホームランが２本出て、３回を終えて１点差。常葉菊川の打者はフルスイング。大きなフォームでのびのび打つ選手が多く、自分たちの野球を繰り広げている。　一方の大垣日大は４番大林・５番森田の巧打などでリード。常葉菊川とは対照的にバントや機動力を活かした阪口野球だ。　ホームランを２本浴び、おくせず振ってくる常葉菊川打線の圧力を感じていただろう。しかも、東海大会で完封されている田中がリリーフして来て、リードしながらも追い込まれていたんじゃないか。それでも、森田の二塁打で田中から得点を奪うなど、８回裏２死まで一度も追い付かれなかった。　８回裏の常葉菊川は２者連続で３球三振。しかし、ここでも３人目の打者・７番前田(右打者)はフルスイング。積極性を失わないのだ。レフト線に弾き返して二塁打。　２死走者なしから一転チャンスをつかむと、８番石岡(右打者)が初球をレフト前同点タイムリー。エラーで広がったチャンスに、１番高野(右打者)がまた初球を打って勝ち越しタイムリー。ついに常葉菊川が引っくり返した。　８回裏に試合が動くと、甲子園はにわかに決勝独特の雰囲気を帯び始めた。「どっちが勝つんやろう」から「これで常葉菊川の優勝か」に変わった感じ。もう９回なのだ。　９回表。先頭は７番北上(左打者)。外角低めをミートするも、ショートライナー。やはり球運は常葉菊川なのか。　８番安井(左打者)。カウントはツーツー。ここで田中が力んだように見えた。背中の上に当たる死球。１死１塁。同点の走者が出た。　常葉菊川内野陣がマウンドに集まる。「落ち着いていこう、田中」ってところか。　大垣日大は代打中山(右打者)を起用。ワンスリーから打ちに行ったが、内角球に押されて、キャッチャー前フライ。２死１塁。あと一人。　今日２安打２四球の１番小川(右打者)。初球を見て、田中の足の上げ方が小さくなってないなと感じた。すると、次の球ですかさず安井が走った。二盗成功。さすが阪口監督や。２死２塁。同点の走者が得点圏に進んだ。　逆に田中は打者に集中しているように見えた。あと一人抑えれば優勝なのだ。　小川は変化球を捉えた。しかし、打球はショート正面で弾む。長谷川が捕って一塁送球。低い球をファースト酒井がしっかり捕った。アウト。試合終了。常葉菊川日本一！　マウンドに歓喜のかたまり。「オヤジ」コールされていた決勝打の高野が、センターから最後にそこへ。駆け付けたときには輪は解けていたが、挨拶の列の端に付いた高野を仲間がハイタッチで迎えた。　両チームともよくやったなあ。　常葉菊川はバントをせずフルスイングを貫いて、ついに全国の頂点に立った。　大垣日大はその常葉菊川を８回裏２死までリードしていたのだ。エラーが２度失点に結び付いたのは、堅守の大垣日大には皮肉な結果やったけど、それが野球やんな。ここまでよくがんばったよ。　決勝戦後はグラウンドで優勝インタビューが行われる。　森下監督。「バントしたいと思ったことはありませんでしたか？」の問いに、「あります」と軽やかに答えてたのがよかったな。“バントしない主義”みたいに肩肘張ってなくて。　優勝投手のエース田中。「ホントかなという感じ」。先発して２回途中４失点の戸狩のことを、「がんばっていた」と言った。チームメイトの温かさが感じられたな。　キャッチャー石岡。今日の同点打と準々決勝・大阪桐蔭戦の決勝打をほめられても、「他のチャンスで凡退ばかりなので」と意識が高い。「(優勝して)うれしいですけど、夏またここに来たい」の言葉に、アルプスが沸いた。　　（つづく）

  2007年04月03日

• 室戸(高知)　センバツ高校野球大会　２回戦　甲子園球場

  　四国って、好きや。今まで３回旅して、いい思い出ばっかりなのだ。　今日はこの間行ったばかりの高知代表室戸高校の試合。高知駅に甲子園応援ツアーのポスターが貼ってあったなあ。１回戦には地元の人たちが駆け付けて、愛情たっぷりの熱い応援を繰り広げた。　そこで、今日は僕も１塁アルプスで、高知の人たちにまじって室戸高校を応援するのだ。　室戸　０００　００１　宇商　００１　００　　室：森沢　　宇：高橋　３回裏。４番原田ライト前先制タイムリー。　６回表。４番森沢左中間同点タイムリー二塁打。　同点になったところで時間がなくなり、球場を出た。　結局、４－１で室戸が勝ったらしい。　　(つづく)

  2007年03月29日

• 熊本工(熊本)－千葉経大付(千葉)　センバツ高校野球大会　２回戦　甲子園球場

  　１塁アルプスの男子トイレが一部きれいになっていた。オープン戦で見た３塁アルプスは変わりなかったと思うが。今度確かめてみよう。　代走みつくにが売り子をしていた。ＴＶに出ることもけっこう増えてきた気がするけど、今季もやるんやね。がんばれ、「笑いの波の防波堤」。　１塁アルプス・熊本工。攻撃前に「おてもやん」や「あんたがたどこさ」を演奏する。途中で後ろを向いて応援する曲もあった。得点を挙げたから縁起を担いだのか、終盤はずっと同じ曲。「Ｋ！Ｕ！Ｍ！Ａ！　Ｋ！Ｕ！Ｍ！Ａ！Ｋ！Ｏ！」とＹＭＣＡみたいな振り付けがある。　３塁アルプス・千葉経大付。なぜか２つに分かれて斜めに陣取っている。上が父兄の方々とかかな。カウベルとドラムが印象的やった。　熊本工　００１　０００　０２０　００３　６　千経付　００１　０１０　００１　０００　３　　熊：隈部(１２)　　千：丸(１１．２)→斎藤(０．１)　３回表。３番今村レフト線先制タイムリー。　３回裏。２番谷レフト前同点タイムリー。　５回裏。３番丸ライト前勝ち越しタイムリー。　８回表。１番藤村ライト前同点タイムリー。代打吉岡ライト前勝ち越しタイムリー。　９回裏。２番谷センター前同点タイムリー。　１２回表。途中出場二殿ショートゴロの間に１点勝ち越し。エラーで１点追加。５番古江レフト線タイムリー。　　(つづく)

  2007年03月29日

• 大阪桐蔭(大阪)－佐野日大(栃木)　センバツ高校野球大会　２回戦　甲子園球場

  　大阪桐蔭のノック。中田が外野にいる。今日は先発マウンドに上がらないらしい。ライトからホームに強い送球をダイレクトで返し、スタンドがどよめく。プロではやはり強肩外野手としてやっていくのだろうか。　１塁アルプス・佐野日大。ピンクの上着。　３塁アルプス・大阪桐蔭。白地に紺でＴの人文字。攻撃になると、そこにメガホンの赤が浮かぶ。アラレちゃんの歌に乗せて、空色と黄色のポンポンでも人文字をつくる。これもＴかな。　いつの間にか朝の雲は消え、スタンドは満員に近くなっていた。　大桐蔭　００６　３１　佐日大　０１２　１０　　大：石田(２)→福島　　佐：出井(３．１)→水原　２回裏。７番安江レフト線先制タイムリー二塁打。　３回表。４番中田レフト逆転３ランホームラン。８番西岡レフト前タイムリー。代打萩原ファースト前タイムリー内野安打。１番岡田センター前テキサスタイムリー二塁打。　３回裏。２番佐塚ライト線ヒット、エラーの間に１点。３番森河セカンドゴロの間に１点。　４回表。４番中田左中間２打席連続２ランホームラン。エラーの間に１点。　４回裏。ダブルプレーの間に１点。　５回表。３番山口センター後ろ犠牲フライ。　５回が終わったところで時間がなくなり、球場を出た。　結局、大阪桐蔭が１１－８で勝ったらしい。　もうとにかく中田の打撃に尽きる。期待通りのものすごさ。スケールがでかい。　今日の２発で中田フィーバーはさらに激しくなるだろう。まぎれもなく今大会の主役だ。　３本目、４本目が出るかもしれないというのに帰らなあかんのが、惜しかったあ。後ろ髪引かれまくり。　中田(大阪桐蔭　４番ライト　右打者)　グリップは高い位置で動かす。下半身がどっしりしている。　１回２死１塁。一塁牽制球。高め１３２キロ、後方銀傘へファール。内角高めに抜けた球、ボール。一塁牽制の構えだけ。カーブ、ボール。三塁側ゴロのファール。高めに抜けたボール。フルカウントから内角低めを見て、四球。　第２打席の前のネクストサークル。しゃがんだ姿勢から首を体側に曲げ、しばらくじーっと下を向いていた。精神を統一しているように見えた。　そして、３回１死１・２塁。１３４キロ、ストライク。高め１３２キロ、ボール。二塁牽制。内角高め、グリップ付近に当たってファール。外角高め１３６キロ、ボール。投手がプレートを外す。ツーツーから内角シュートを捉えて、レフト下段逆転３ランホームラン。あそこまで持って行ったのはパワーだろう。　４回無死１塁。体を反らせるあの動きが出る。内角高め顔近くの１３２キロ、ボール。変化球ワンバウンド、ボール。低め変化球、三塁ライン際ゴロのファール。ワンツーからスライダーを会心の当たり。左中間下上段２打席連続２ランホームラン。　５回２死。高めスライダー、バックネット上部に当たるファール。高め１２０キロ台直球、ボール。スライダー、ファールチップが球審に当たる。内角かなり低いボール。ツーツーから外角球を打って、後ろに守っていたセンター右へのフライ。　落ち着いて完全に自分の打撃ができている。センバツで２打席連発は松井(星稜)以来。僕が甲子園の高校野球で２打席連発を見たのは、福留(ＰＬ学園)以来かな。今日の２本で高校通算７４号だとか。そういった数字だけではなく、本当に打球が桁違い。一体どれだけすごい選手になるのか、はかりしれない。　３打数２安打２ホーマー５打点１四球。　　(つづく)

  2007年03月28日

• 広陵(広島)－成田(千葉)　センバツ高校野球大会　 １回戦　甲子園球場

  　外野スタンドを探しまわったけど、チキンカレーは見つからなかった。去年甘口を食べて気に入ってたのに。仕方なく普通の甲子園カレー甘口で腹ごしらえ。　噂の速球投手・唐川が登場。広陵と対戦する好カードだ。　１塁アルプス・広陵。赤いメガホン。かちゃかちゃ鳴ってたのはしゃもじだろうか。カープファンが得点時に歌う「宮島さん」の歌詞違いも。　３塁アルプス・成田。紫の上着とメガホン。女子の声が目立つ。初回など攻撃前にときどき、スタメンの１番から９番まで全選手の名前を呼び、最後は「レッツゴー」。他には「恋のダイヤル６７００」。　広陵　０１０　０００　０００　　成田　０１０　０００　００　　　広：野村　　成：唐川　２回表。２番上本崇ショートゴロ併殺崩れの間に１点先制。　２回裏。エラーで同点。　９回裏、先頭打者が出たところで時間がなくなり、球場を出た。　結局、延長１１回、広陵が２－１で勝ったらしい。　期待通りの投手戦。　広陵はスクイズを２回外され、成田には走塁ミスもあって、なかなか決勝点が入らなかった。　９回裏以降のせめぎ合い、見たかったなあ。　土生(広陵　３番サード　左打者　３年主将)　グリップは高い位置。ヘッドは背中側で揺らす。　１回１死２塁。外角高め１４１キロを見て、ストレートの四球。　２回２死２・３塁。センター右フライ。センターがライトの前まで追って捕った。　５回無死１塁。レフト前ヒット。エンドランがかかっていたか。初球にダブルスチール成功。　７回１死２塁。高め１３３キロを捉えたが、ファースト右ライナー。ダイビングキャッチのファインプレーだった。　３打数１安打１四球１盗塁(９回表まで)。　野村(広陵　７番ピッチャー　右オーバー　右打者　３年)　ノーワインドアップ。最速１４０キロ。　シュート。カーブ。スライダー。　８回６安打２奪三振２死球１失点(８回裏まで)。　　・・・・・・・・・　ヘッドは背中側。　２回先頭。ノーツーから１３６キロをおっつけて、ジャンプしたセカンドの頭上を越えるライト前ヒット。　４回先頭。内角球につまって、セカンド少し前へのフライ。　６回１死。ツーナッシングから１３５キロのシュートを打って、ピッチャー上ゴロ。　８回２死。内角高めにつまって、セカンド左フライ。　４打数１安打(９回表まで)。　川村(成田　３番センター　左打者　３年)　オープンスタンス。　１回２死。内角１４０キロに差し込まれて、サードライナー。　４回先頭。初球スライダー？に少しつまりながら、センター前ヒット。　６回１死。一塁線ゴロの強襲ヒット。倒れ込んだファーストがファールグラウンドにボールを弾いた。　８回１死満塁、前進守備。初球を打ってレフトフライ。タッチアップした３走がホームで刺され、ダブルプレー。しっかりした中継プレーだった。　４打数２安打(９回表まで)。　唐川(成田　７番ピッチャー　右オーバー　右打者　３年)　長身。ノーワインドアップ。左足を上げ始める時、右のかかとを浮かせる。　最速１４５キロ。　スライダー。多かったシュートは、意識してかけたものかどうか。スローカーブ。抜いたシュート系のボールは、シンカーかチェンジアップか。　調子は完璧ではないみたいやったけど、打者に向かっていく姿勢と大物っぽさは感じられた。　９回９安打３奪三振２四球１死球１失点(９回表まで)。　　・・・・・・・・・　２回２死３塁。変化球を引っ掛けて、ショート左ゴロ。一塁悪送球で同点に。　５回先頭。足を引いて、狙いすましたような流し打ち。ライト前ゴロのヒット。　７回２死。初球外角低めスライダーを引っ掛けて、ショート右ゴロ。　３打数１安打(９回表まで)。

  2007年03月26日

• 市川(兵庫)－聖光学院(福島)　センバツ高校野球大会　１回戦　甲子園球場

  　「夢現大」と読めるようにデザインされた折り鶴が目に入った。成田の応援団が外野席で第１試合を見るねんな。　子どもによる始球式。ファンファーレに続いてサウスポーの女の子が投げ込んだ。　１塁アルプス・聖光学院。メガホンを叩く音が大きい。「ライディーン」「愛のしるし」「ポパイ」などに合わせて、口で「パーパーパー」と歌っていく。「男の勲章」は歌詞付き。佐藤健が代打で出ると、「サトケンサンバ」。　３塁アルプス・市川。白地に緑の人文字は「市川」か。下段からでは読み取られへんけど。大応援団はアルプスに収まり切らなかったらしく、内野席にも入っていて、鮮やかな水色のタオルを回したりしていた。　市川　００１　１１０　０１０　４　聖光　００１　１００　０００　２　　市：河津(９)　　聖：鈴木(９)　３回表。１番八木レフトポール際先制ソロホームラン。　３回裏。４番黒羽ライト線同点タイムリー二塁打。　４回表。９番大松ライト線勝ち越しタイムリー。　４回裏。９番鈴木ピッチャー前同点スクイズ。　５回表。５番河津レフト右勝ち越しタイムリー二塁打。　８回表。８番衣川レフト線タイムリー。　接戦でファインプレーも多く出た好ゲーム。特に７回裏２死１・２塁でのライト寺口のファインプレーは大きかった。　１２安打の市川はこの試合を見るかぎり、昨秋より打撃が力強くなった感がある。　八木(市川　１番キャッチャー　右打者　３年主将)　振り子。　１回先頭。外角低めスライダーを当てて、ピッチャーゴロ。　３回１死。フルカウントからスライダー？を打って、弾丸ライナーで３塁アルプス下段に突き刺さるレフトポール際先制ソロホームラン。　４回２死１・３塁。ワンワンから伝令がマウンドへ行き、それから３球続けて外角直球ボールで四球。実質的には敬遠だろう。　６回１死２塁。初球・２球目とセーフティーバントの構え。３球目には実際に一塁側へプッシュ気味にバントして、ファール。相手は怖がってるのに、なんでここでバントなんやろ。結局、フルカウントから外角１３６キロを見逃し三振。　８回２死１塁。チェンジアップ？を空振り三振。　４打数１安打１ホーマー１打点１四球。　岸本(市川　３番センター　左打者　３年)　腕を後ろに伸ばしてグリップを引いた構え。　１回１死１塁。フルカウントからランエンドヒット。割といい当たりのセカンドゴロ、二封。　３回２死。フルカウントからカーブを捉えて、右中間フェンス上部を直撃する二塁打。　５回先頭。内角１３３キロを打って、セカンド右ゴロ。渡辺が膝を付いてスライディングキャッチするファインプレー。　７回先頭。フルカウントからカーブを空振り三振。　９回１死。フルカウントから内角低め１３０キロを見逃し三振。　５打数１安打１二塁打。　河津(市川　５番ピッチャー　左オーバー　左打者　３年)　昨秋の兵庫大会準決勝では登板がなかったが、今日は投球を見ることができた。　ノーワインドアップ。　カーブ。スライダー。フォークも投げたかもしれない。　１回裏。簡単に２死を取ったものの、ディレードスチールされてから制球を乱す。２死満塁ノーツーとなったところで、伝令が出た。そこから３球続けてカーブでストライクを取って、見逃し三振。ピンチを切り抜けた。　その後も直球が外れてカーブでカウントを取ることが多く、そのカーブを狙われる場面もあった。　９回３安打１１奪三振４四球１死球２失点。　　・・・・・・・・・　開き方の大きいオープンスタンス。　応援歌は今江(Ｍ)。　２回先頭。ファーストフライ。　４回先頭。内角高めのボール球を空振り三振。　５回１死２塁。外角高め１３３キロを逆らわずに弾き返して、レフト右勝ち越しタイムリー二塁打。　７回２死。外角チェンジアップ？を空振り三振。　４打数１安打１打点１二塁打。　寺口(市川　７番ライト　左打者　３年)　ストレートの四球が続いた７回２死１・２塁のピンチ。前へのファールフライを追って、上体を起こしたまま前に飛び込んで捕る大ファインプレー。　オープンスタンス。　２回１死１塁。カーブを打って、ファーストゴロ。二封される。　４回１死１塁。初球を三塁線にセーフティーバント。ボールに当てる直前にバットの角度を変えて際どいコースを狙ったが、ファール。結局、内角低めスライダーを打って、ファーストゴロ。二封される。　５回２死３塁。カーブを打って、セカンドゴロ。　８回無死１塁。ノーツーから、ややセーフティーバントに近いやり方で、勢いを殺したキャッチャー前送りバント。　３打数ノーヒット１犠打。　末永(聖光学院　３番センター　左打者　３年)　グリップを動かし、ヘッドは背中側で揺らす。　１回２死。低め１３３キロをインサイドアウトのスイングで捉えて、レフト前ヒット。カーブの時に二盗成功。投手がセットポジションに入っている間にディレードスチールで三盗成功。その後四球、死球、ノーツーとチャンスは広がった。ツーアウトランナーなしから１人で突破口を切り拓き、相手投手を追い詰めた。　３回１死１塁。フルカウントからスライダーかフォークを空振り三振。　５回先頭。初球の変化球を打って、セカンドゴロ。　７回２死１塁。外角低めカーブ、ボール。外角低め直球、ボール。一塁牽制球。外角１２９キロ直球、ボール、この時二盗成功。２死２塁。外角低め直球かスライダーを見て、ストレートの四球。　３打数１安打１四球２盗塁。　黒羽(聖光学院　４番ライト　左打者　２年)　途中からファーストも守った。　１回２死３塁。フルカウントから外角にワンバウンドする１３１キロを見て、四球。　３回２死２塁。ノーツーからカーブがストライクでワンツーに。次に２球続けたカーブを狙っていたか、いい当たりのライト線同点タイムリー二塁打。　５回１死。低めを内から払うように飛ばして、レフト後ろフライ。なかなかの当たり。　７回２死１・２塁。カーブを打って、ライト前ファールフライ。寺口にファインプレーされる。　３打数１安打１打点１二塁打。　鈴木(聖光学院　９番ピッチャー　右オーバー　右打者　３年)　深いワインドアップ。足を上げて止めるフォーム。　１４０キロは１球だけだったが、全体的に速く見えた。　スライダー。カーブ。沈む球はチェンジアップだろうか。　９回１２安打９奪三振２四球４失点。　　・・・・・・・・・　２回２死。外角低めカーブに合わせて、サードゴロ。　４回１死１・３塁。ピッチャー前スクイズ。ホームへグラブトスされたが、セーフ。一塁悪送球で１塁に生きる。　７回先頭。カーブに対し一瞬待って打ったが、ファースト少し前へのファールフライ。　２打数ノーヒット１打点１犠打。

  2007年03月26日

• 常葉菊川(静岡)－仙台育英(宮城)　センバツ高校野球大会　１回戦　甲子園球場

  　常葉菊川はピンストライプのユニフォーム。胸のマークはＴとＫを組み合わせたもの。つまり、ヤンキース風のデザインなのだ。　１塁アルプス・常葉菊川。「必勝　勝利は我に！」の横断幕。　３塁アルプス・仙台育英。横断幕なし。郷土の音楽らしき曲を演奏。　一塁ベース近くの下段に移動して見た。サードやショートからの強い送球に目を見張る。やっぱり迫力あるなあ。　菊川　０００　２　　仙台　０００　　　菊：田中　　仙：佐藤由　４回表。７番レフト線先制２点タイムリー。　４回表２死２・３塁になったところで時間がなくなり、球場を出た。　結局、２－１で常葉菊川が勝ったらしい。　仙台育英の速球投手・佐藤由に注目して観戦した試合。　常葉菊川が素晴らしかった。チーム一丸となって好投手に対し、見事に先制点を挙げた。　２回無死２塁でも、４回無死１塁、無死１・２塁でも、バントはしない。佐藤由のすごい球に何とか食らい付いて、ヒットを生み出す。走者はリードを大きく取って、佐藤由の注意をそらせようとする。佐藤由が牽制の構えをしただけで、１塁ベンチは大よろこびだ。ダブルスチールも決めてみせた。ほんまにいいチームやなあ。　長谷川(常葉菊川　３番ショート　右打者　３年)　ショート守備は軽快。打撃もいい。　１回１死１塁。ワンスリーからヒットエンドラン。直球を会心の当たりで、センター後ろフライ。　４回先頭。初球、手に死球。　１打数ノーヒット１死球(４回表２死まで)。　中川(常葉菊川　５番レフト　右打者　２年)　佐藤由の球を弾き返す。　２回先頭。いい当たりのゴロで一塁線を破る二塁打。　４回無死１・２塁。初球を捉えて、ゴロのセンター前ヒット。　２打数２安打(４回表２死まで)。　石岡(常葉菊川　８番キャッチャー　右打者　３年)　グリップは後ろ。ヘッドは少し捕手側に向ける。　２回２死３塁。１４０キロが２球続いた後、外角低めスライダーを空振り三振。　４回１死１・２塁。粘ってフルカウント。見逃し三振(この時走者はダブルスチール成功)。　２打数ノーヒット(４回表２死まで)。　田中(常葉菊川　９番ピッチャー　左オーバー　左打者　３年)　胸の高さで、体から離したノーワインドアップ。足を上げる時、グラブを左胸に引き寄せる。　カーブ。スクリューボール？スライダー。　直球で攻めて変化球でタイミングを外し、３回まで１人の走者も許さず。　３回ノーヒット３奪三振無失点(３回まで)。　　・・・・・・・・・　３回先頭。１４０キロを当てにいったが、振り遅れて空振り三振。　１打数ノーヒット(４回表２死まで)。　橋本(仙台育英　１番センター　左打者　２年)　１回先頭。差し込まれて、ショートゴロ。　１打数ノーヒット(４回表２死まで)。　佐藤由(仙台育英　９番ピッチャー　右オーバー　右打者　３年)　深いワインドアップ。テイクバックで両腕が翼を広げたような形になる。マウンド捌きがいい。　１５０キロの表示が１球あったけど、高めに外れたボールで、その球は特別速いようには見えなかった。しかし、佐藤由の球が速いことは間違いない。１４０キロ中盤から１４８キロを連発していた。　スライダーがいい。フォーク。カーブらしき球。カットボールに思えた球。　噂通りいい投手や。ドラフトで指名されるやろうな。　３回３分の２を、３安打８奪三振２四球１死球２失点(４回表２死まで)。　　・・・・・・・・・　３回２死。１３２キロ空振り三振。　１打数ノーヒット(４回表２死まで)。

  2007年03月23日

• 大阪桐蔭(大阪)－日本文理(新潟)　センバツ高校野球大会　１回戦　甲子園球場

  　中田はスタンドから一目でわかる。開会式でもそうやった。　１塁ファールグラウンドで投球練習を始めると、観客がそばへ集まっていく。今日は先発だ！　１塁アルプス・大阪桐蔭。えんじがスクールカラーなのか。横断幕は「必勝」。曲は「ドラゴンボール」「どうにもとまらない」など。　３塁アルプス・日本文理。同じく「必勝」の横断幕。試合前に「ふるさと」を演奏していた。　日文理　０００　０００　０００　０　大桐蔭　２００　１３１　００Ｘ　７　　日：栗山(８)　　大：中田(７)→福島(１)→那賀(１)　１回裏。４番中田ファーストゴロの間に１点。５番堀センター右タイムリー。　４回裏。ワイルドピッチで１点。　５回裏。ワイルドピッチで１点。６番生島セカンド前スクイズ(内野安打)。７番那賀レフト犠牲フライ。　６回裏。２番丸山ピッチャー右スクイズ。　大阪桐蔭は印象より少ない６安打だったが、７点を挙げた。　守備では、結果的に１安打完封リレー。　ただし、危なげなかったものの、重い展開ではあった。注目の中田が投打にハジけられなかったのが原因のひとつだろう。初戦を終えて、これから本来の力を見せ付けるか。　頓所(日本文理　１番ファースト　左打者　３年)　グリップは体から離し気味。振り子。　１回先頭。つまったハーフライナーがワンバウンドしたショートゴロ。　３回無死１塁。いい当たりのショート左ゴロ。ファインプレーされる。　５回先頭。低めをすくって、セカンド左後ろへのフライ。　７回２死。レフト少し後ろへのフライ。　４打数ノーヒット。　栗山(日本文理　７番ピッチャー　右オーバー　右打者　３年)　深いワインドアップ。後ろの小さい腕の振り。　縦のスライダー。フォークに見えたのもあったけど、あれもスライダーか。カーブ。　１回裏の投球練習初球で、投げた後地面に両手を突いてしまい、マウンドの足場を整え直す。　今日はワンバウンドを投げてキャッチャー後逸という場面が目立ってしまった。　８回６安打５奪三振４四球２死球７失点。　　・・・・・・・・・　グリップをあまり後ろへ引かず、そのまま足を上げて打ちに行く。　２回２死１塁。フルカウントから内角直球を見て、四球。　４回１死２塁。高めボールの直球を空振り三振。　６回２死１塁。低めを会心の当たり。サードライン際上へのライナー。　９回２死。外角スライダーを見逃し三振。　３打数ノーヒット１四球。　岡田(大阪桐蔭　１番キャッチャー　右打者　３年)　守備では強肩を見せつけるように、積極的に牽制球を投げる。　グリップは前め。　１回先頭。フルカウントから高めの球を、スケールの大きなスイング。センター左フライ。　３回先頭。ワンバウンドする変化球をハーフスイングの空振り三振。塁審の判定後に走り始めたが、一塁封殺。　４回２死満塁。ワイルドピッチで２・３塁に。フルカウントから、スライダーかカーブを空振り三振。　６回無死２塁。エンドランを失敗したような空振りあり(この時、１走が二盗成功)。ハーフスイングの空振り三振。　８回２死。初球を近いポイントで打って、ライト線フライ。　５打数ノーヒット。　丸山(大阪桐蔭　２番ショート　右打者　３年主将)　ショート守備は堅い。左へのゴロをダイビングキャッチして二封するファインプレー。　１回１死。フルカウントから、外角低めスライダーを当てて、ショート左内野安打。二盗成功。３進後、ファーストゴロで２走が飛び出し、二塁送球され(セーフ)る間にホームイン。この２走の動きはわざとだったのだろうか。　３回１死。初球死球。　５回先頭。レフトを越える左中間二塁打。　６回１死３塁。ピッチャー右スクイズ成功。　２打数２安打１打点１二塁打１死球１犠打１盗塁。　中田(大阪桐蔭　４番ピッチャー　右オーバー　右打者　３年)　深いワインドアップ。膝を高く上げる。モーションが途中で速くなる。　一昨年秋の近畿大会で見たときの圧倒的な迫力はなし。最速１３９キロ。投手として体調が万全ではないのか、まだ全力で投げられないのか。　スライダー。フォークに見えた球も。　制球が荒れていた。高めのボールが多く、カウントを悪くして、四死球を出す。胸や腹に当たる死球もあった。　一塁への牽制球は速く、１度刺す。　投手としてもものすごい本来の姿ではなかった。それでも打たれたヒットは１本。６回２死までノーヒットノーランだった。次第に制球も落ち着いて、５回以降は四死球なし。　７回１安打９奪三振４四球３死球無失点。　　・・・・・・・・・　どっしりしていて、すでに体が出来上がっているように見える。下半身が太い。　グリップは高く、ヘッドを回す。上体を反り返らせると、スタンドがどよめき、拍手が起こる。下段に構えたバットを持ち上げる様にも風格が漂う。　１回１死１・２塁。内角を突く直球、ボール。内角スライダー、ボール。高め１３３キロを武士のように叩き斬りにかかったが、空振り。外角ワンバウンドするスライダーをハーフスイングの空振り。変化球がかなり手前でワンバウンドして、ワイルドピッチ。２・３塁に。フルカウントから、内角高めにつまって、緩いファーストゴロ。走者が飛び出して二塁送球される間に、３走ホームイン。　３回２死１塁。外角スライダー、ストライク。ワンナッシングから、内角高め直球を打って、高く上がったライト前フライ。　５回無死１・３塁、前進守備。高め直球、ボール。変化球がワンバウンドして、ワイルドピッチ。１点入って、走者２塁。ノーツーから、肩のあたりに死球。体がすごいから、痛くなさそうにさえ見える。走って一塁へ。痛み止めのスプレーは使わず。相手に低く手を伸ばして、「気にするな」のポーズ。　６回２死１塁。高め直球、ボール。高めに抜けてバックネットに直接当たるワイルドピッチ。走者２塁に。内角高め直球、少しよけて、ボール。相手投手はプレートを外し、ロージンを使う。ノースリーから打ちに行って、ライト線前へのフライ。　３打数ノーヒット１死球。　去年の夏のようなとてつもない当たりが見たい。次に期待や。　　(つづく)

  2007年03月23日

• 佐野日大(栃木)－大牟田(福岡)　センバツ高校野球大会　１回戦　甲子園球場

  　ホームベースの後ろに白線が円く引かれている。開会式の後だからだろうか。　１塁アルプス・佐野日大。美しいピンクの応援団。横断幕は「立て　打て　勝て」。　３塁アルプス・大牟田。こちらは青。横断幕は「めざせ勝利　全員野球」。「さくらんぼ」の「もう１回」を何度も繰り返して盛りあがる。　佐日大　０００　１０１　００５　７　大牟田　０００　０００　０００　０　　佐：出井(９)　　大：阿部(８．１)→田中(０．２)　４回表。エラーで１点先制。　６回表。５番板橋レフト線タイムリー二塁打。　９回表。１番ヴィアナセンター前タイムリー。エラーで１点追加。４番河野ライト前２点タイムリー。　両投手とも、投球も守備もよかった。先制点の場面は、阿部のバント処理の動きに内野陣がついていけなかった感じ。　９回表は変わったばかりのサードのエラーから、連鎖反応で４失策。これは記録なのだろうか。　ピッチャーが代わるときにサードも交代した。切ない。へこたれずにがんばってくれ。夏があるで。　佐野日大は盗塁をはじめとして走塁が積極的。バントも場所を狙って転がしている。相手の隙も突いていく。しっかりした攻撃をするチームやな。　ヴィアナ(佐野日大　１番レフト　左打者　３年)　広いスタンス。　軽快な俊足ではなく、迫力ある走り。　１回先頭。フルカウントから１球ファール。高めスライダーを見て、四球。　３回１死。いい当たりのセンターオーバー二塁打。　５回２死。ショートゴロエラー。二盗成功。　７回１死２塁。高めボールの直球を空振り三振。力んだか。　９回１死１・２塁。センター前ゴロのタイムリーヒット。センターがボールをこぼす間に２進。　４打数２安打１打点１二塁打１四球１盗塁。　河野(佐野日大　４番センター　右打者　２年)　グリップの位置は高い。ヘッドは立てて構え、背中側にぐっと入れてから、球を引き付けて打つ。　１回２死２塁。つまったファースト左下ライナー。　４回先頭。フライがライト線深くに落ちる二塁打。　６回無死１塁。初球を打って、当たり損ねのセカンド右ゴロ。１塁に残って、二盗成功。さらにエンドランで３塁へスタートを切り、二塁打でホームイン。　８回１死。初球を打って、いい当たりのライト後ろフライ。　９回１死満塁、前進守備。スライダーを流し打って、ライト前ゴロの２点タイムリーヒット。２進後、ダブルスチールで三盗成功。　５打数２安打２打点１二塁打２盗塁。　出井(佐野日大　８番ピッチャー　右オーバー　右打者　２年)　深いワインドアップ。足を上げる時が田中(Ｅ)のフォームに似てる気がする。　カーブ。スライダー。チェンジアップ？　９回に毎回奪三振を逃すも、１３奪三振。　バント守備よし。５回裏の同点のピンチ、バントを処理して間に合わないかに見えたセカンドへ投げ、ぎりぎりアウトに。最大のポイントをこのプレーで抑え、以降は１人の走者も許さなかった。　９回４安打１３奪三振１四球無失点完封勝利。　　・・・・・・・・・　２回２死２塁。ツーツーから外角低めスライダーを見逃し三振。　５回先頭。外角低めフォークかスライダーを空振り三振。　７回先頭。スライダーに合わせて、レフト前ヒット。　９回無死１塁。ピッチャー右、一塁線へ巧い送りバント。　３打数１安打１犠打。　江崎(大牟田　１番センター　左打者　３年)　ヘッドは背中側。　１回先頭。素直に弾き返して、レフト前ヒット。　３回２死。１４２キロを引き付けてコンパクトに打って、センター前ヒット。　６回先頭。外角スライダーか直球を手打ち気味のスイングで、空振り三振。　９回先頭。スライダーか直球をバットの先で打って、セカンドゴロ。　４打数２安打。　山田(大牟田　３番キャッチャー　右打者　３年)　グリップは高い位置。　１回２死。初球カーブを打って、ライト後ろフライ。　４回先頭。ファールで粘った後、いい当たり。風で戻されたか、ライト後ろフライ。　６回２死。カーブを近いポイントで打って、ファーストファールフライ。　９回２死。ノースリーからフルカウントに。いい当たりのセンター右後ろフライ。　４打数ノーヒット。　阿部(大牟田　５番ピッチャー　右オーバー　右打者　３年)　初回は深いワインドアップ。２回からは、顔の高さでセットポジション。　カーブ。スライダー。シンカーみたいな沈む球。　バント処理でエラーを記録した直後、同じ左へのバントで今度は三塁で刺す。さらに１塁走者を牽制で刺し、自らの好守でピンチを断つ。　８回３分の１を、１１安打８奪三振２四球７失点。　　・・・・・・・・・　グリップは高い位置。ゆったりとした構えで雰囲気がある。　２回１死。外角高め１２５キロを空振り三振。　４回１死１塁。後ろへライナーのファールの後、直球を空振り三振。　７回１死。外角ボールのスライダー？を空振り三振。　３打数ノーヒット。

  2007年03月23日

• センバツ高校野球大会　開会式　甲子園球場

  　駅から甲子園へ向かう通りの左手に、タイガースのグッズショップができていた。去年まで１塁側にあったのが、移転してんな。広くなった感じ。オープン戦に来たときはここを通れへんかったから、気づかんかった。しかし、ちょうどこのあたりには「甲子園大運動場」の像があったはず。どこかへ移されたのだろうか。また見たいな。　開会式の司会が高校生になったのは何年前やろう。国歌も高校生が独唱したけど、穏やかさのあるいい声やった。　優勝旗・準優勝旗返還。横浜も清峰も全員で持って来ることはできなかった。清峰ベンチ上で見た２１－０の決勝戦が思い出される。　横浜の校歌が演奏され、いっしょに口ずさむ。好きな校歌のひとつや。　えらいさんの挨拶が３つ。新聞社の人、声元気なさ過ぎ。　ライオンズの不祥事に触れるのは、未だにぐずぐずしているＮＰＢを刺激するのに有効だろう。ただ、「野球界に暗雲」って。悪いことばっかりじゃないやん。球団や親会社に問題があっても、チームや選手やプレーや野球というスポーツそのものは素晴らしいのだ。イメージを悪くしかねない言葉を使うときは、慎重にしてほしい。 選手宣誓は千葉経大付主将。気合いの入った声で、壮大な願いを語る。なかなかよかったのでは。　大会歌「今ありて」合唱。前の「長棍痛打して熱球カッと飛ぶところ」という歌も大好きやったけど、これも気に入っている。♪ルールールルルルルールーの声も爽やかで。　さあ、いよいよ春が始まるで！

  2007年03月23日

• センバツ高校野球　優勝予想

  　　２００７年春のセンバツ　優勝予想　◎　大阪桐蔭(大阪)　○　報徳学園(兵庫)　▲　成田(千葉)　△　高知(高知)　×　帝京(東京)　注　大垣日大(岐阜)　中田はもちろんのこと、大阪桐蔭にはいい選手がひしめいている。優勝候補筆頭の横綱が、圧倒的な攻撃力で押し切るか。　今年の目玉が中田なら、来年の目玉は近田になるんじゃないか。まだ新２年生というのが驚きの投手だ。打倒大阪桐蔭の一番手やし、実際に近畿大会では大阪桐蔭を破っている。神宮大会決勝で負けたときは、近田が登板していなかった。　大阪桐蔭や報徳学園を撃破する一発を秘めるのは、すごいエースのいるチーム。つまり、唐川を擁する成田だ。初戦の相手が広陵(広島)なので、そこで止められる可能性もあるけど。　国尾・森田とエースを２枚持つ高知も強そうだ。神宮大会でも優勝してる。ただし、ここも最初に関西(岡山)と激突する。　昨夏、智弁和歌山と球史に残る激闘を演じた帝京。エース大田をはじめ、大舞台を経験した選手たちを中心に駆け上がるか。　東邦を率いていた阪口監督の大垣日大にも注目したい。初出場でも躍進できるのでは。　他では東北勢が目を引く。佐藤由が投げる仙台育英(宮城)と、このところ甲子園でいい闘いをしている聖光学院(福島)。　今大会は大阪桐蔭か報徳学園のどちらかが決勝へ行くと見る。一発勝負やから何があるかわかれへんけど、この２チームは相当強いで。

  2007年03月22日

• 市川－神戸西　高校野球秋季兵庫大会　準決勝　明石公園野球場

  　１塁側にまわってみると、３塁側スタンド後方に明石城の櫓と石垣が見えた。ほんまにきれいな野球場やな。　１塁側・市川。ブラバンあり。父兄の方々は紺のＴシャツで統一している。背中に白い丸のデザイン。白字のメッセージは、「白球を打て」。　３塁側・神戸西。タイコでの応援。　スタメン発表直前にそれぞれの校歌が流される。　低いサイレンとともに、プレイボール。強い追い風が吹いている。　神戸　０００　０００　０００　０　市川　０１２　０００　００Ｘ　３　神戸西は池田（背番号１）、市川は寺口（背番号１）が先発。　１回裏。４番北レフト先制犠牲フライ。　３回裏。４番北センター前タイムリー。７番寺口ライト前タイムリー。　寺口が完封。前半何度もピンチがあったが、踏ん張った。７回２死１・２塁を三振で切り抜けると、８回・９回は３人ずつでピシャリ。　神戸西は技巧派サイド池田が完投。この投手で勝ち上がってきたんやなあと、納得させられた。　朝生（神戸西２年主将　３番サード　右打者）　試合前の挨拶から体格で目立っていた。　ヘッドを立てて構える。　１回１死１塁。ツーツーからヒットエンドラン。いい当たりのセカンド方向へのゴロ、これが１走に当たってしまい、ヒットと守備妨害。　３回１死。ノーツーから高めを叩いて、鋭いライナーのレフト前ヒット。　６回先頭。外角低めぎりぎりのスライダーを、見逃し三振。　８回先頭。ツーナッシングから１球ファール。外角フォークに、空振り三振。　４打数２安打。　池田（神戸西　９番ピッチャー　右サイド　右打者）　ベルトの高さでセットポジション。グラブを頭の後ろへ持っていく。アンダースロー風に体を沈め、しかし頭は下げず、サイドから投げる。　スライダー。カーブかチェンジアップ。スローボールと思えた球。シンカー。　７回まで毎回ピンチを背負ったが、４回以降は追加点を許さず、試合を壊さなかった。　８回８安打６奪三振３四球３失点。　　・・・・・・・・・　２回１死１・３塁。外角直球を打って、ライト前ライン寄りのフライ。　５回先頭。初球を打ち損じて、風に運ばれたショート後ろへのフライ。　７回１死２塁。ノーワンから外角高め直球を打って、セカンド後ろへのフライ。　３打数ノーヒット。　岸本（市川　３番センター　左打者）　すっと立つ。グリップは体から離している。無駄な力が入っていない感じ。　１回１死２塁。素直に左方向へ打ち返す。ショート正面のゴロが野手を強襲、大きく弾いた打球がセンターまで行くヒット。　３回１死１塁。引き付けて流し打ち。フライで運ぶレフト前ヒット。　４回２死２塁。直球を打って、風に乗ったセンター後ろへのフライ。　７回２死。前の２人が三振に倒れた後の打席。会心の当たり。ワンバウンドでフェンスに当たる右中間二塁打。　４打数３安打１二塁打。　北（市川　４番ファースト　右打者）　オープンスタンス。腕を伸ばして構え、ヘッドは立てている。　１回１死１・３塁、前進守備。カーブかチェンジアップを捉えて、レフト後方先制犠牲フライ。　３回１死１・２塁。鋭いライナーのセンター前タイムリーヒット。ホームへのワンバウンド返球は、一塁側に大きくそれた。　５回先頭。打ち損じて、ファーストファールフライ。　７回２死２塁。外角スライダーを空振り三振。３打数１安打１打点１犠飛。　河津（市川　５番ライト　左打者）　評判のピッチングも見たかったが、寺口の好投で今日は出番なし。中盤にベンチ前で投球練習をしたのみ。　グリップは体から少し離す。力を抜くように、ヘッドを斜めにして３塁側に向ける。足を上げて打ちにいく。　１回２死１塁。内角球につまって、緩いセカンドゴロ。　３回１死１・２塁。ノーツーから引っ張って、ライト左前へのフライ。　５回１死。流してサード右へのゴロ、相手がエラー。続く大谷の打席で、フルカウントから２塁へスタート。しかし、空振り三振ゲッツー。　８回先頭。直球を打って、セカンドゴロ。　４打数ノーヒット。　寺口（市川　７番ピッチャー　右オーバー　左打者）　浅いワインドアップから、グラブを突き出す。　スライダー。カーブ。フォーク。　３回からはベルトの高さでセットポジション。４回はまたワインドアップ。５回以降はずっとセットポジション。立ち上がりから走者を多く出し、何とか調整しようと試みていたのだろう。　７回には２死球から２死１・２塁のピンチを招く。ここで２番黒崎（左打者）を直球で攻めてから、外角カーブで見逃し三振。　すると、８回は３番朝生（右打者）・４番木村（右打者）から連続三振を奪い、そのまま最後まで出塁を許さなかった。　９回６安打６奪三振２四球２死球無失点完封勝利。　　・・・・・・・・・　２回１死。フルカウントから内角低めスライダーを、空振り三振。　３回２死満塁。一二塁間をゴロで抜くライト前タイムリーヒット。打球が１走に当たったと抗議があった。微妙なところ。　６回先頭。内角球を捉えて、右中間三塁打。三塁送球はキャッチャー側にそれた。　８回２死。引っ張って、ファースト左へのゴロ。ベースカバーのピッチャーに送球、ぎりぎりアウト。　４打数２安打１打点１三塁打。

  2006年10月07日

• 報徳学園－東洋大姫路　高校野球秋季兵庫大会　準決勝　明石公園野球場

  　明石駅のホームからお城の櫓が見える。並んで掲揚されている旗も見えた。あそこが明石公園野球場のスコアボードなのだろうか。　駅前すぐにあるお城の堀に沿って左折。　国体や「明石公園まつり」など、のぼりがたくさん立っている。中でも楽しいのが「明石どんとこいおどり」ののぼり。「ときめいてひとおどり」やって。　大洋漁業創設者の像がある入口から明石公園へ。　ブラバンの演奏や応援のエールが聴こえてくる。大阪大会と違って、鳴り物もあるんやったと実感する。　途中左手に遊具のある遊び場が現れた。そこのコンクリートの山に上って野球場を覗いてる人もいるみたい。　第一野球場に到着。　外野席と外野寄り内野席は芝生。特に外野席には樹も多く植えられていて、美しい。　スコアボードの選手名表示は横書き。日本の標準時子午線が通る明石だからと、注目した時計はデジタル。　両翼１００Ｍ・センター１２２Ｍと広さも充分やし、高校野球の決勝で使われるのも納得。　ファールグラウンドは広め。内野スタンド最上段には、陽射しを防げる緑色のアーチ状の屋根が４つ。形はお城のイメージなのか。実に立派で、グラウンドが美しく、風情のある野球場だ。　兵庫県にはいい野球場がほんまにたくさんあるよなあ。　晴れときどき小雨。風は強い追い風になることが多い。　１塁側、東洋大姫路。ブラバンあり。　３塁側、報徳。太鼓と声で、ベニーや今江の応援歌。「必殺仕事人」のイントロだけ、ピアニカで。　５回終了後、まず報徳が校歌を歌う。東洋大姫路は校歌に続いて、センバツ大会歌の「今ありて」。それに合わせて報徳側も小さく太鼓を叩く。曲が終わると、スタンドから拍手。センバツは入場行進曲ばかりが注目されるが、大会歌もなかなかいいのだ。旧センバツ大会歌はもっと好きやったけど。　東洋姫　０００　０００　０００　０　報徳学　０１０　００１　１０Ｘ　３　東洋大姫路は橋本（背番号１０）、報徳学園は近田（背番号１０）が先発。　２回裏。８番糸井ライト線先制タイムリー二塁打。　６回裏。６番中西レフト線タイムリー二塁打。　７回裏。１番竹田センターソロホームラン。　報徳の左腕・近田が素晴らしい。これでまだ１年生とは。気が早いかもしれないが、再来年のドラフト有力候補だろう。　東洋大姫路最大のチャンスは８回の１死２・３塁。セカンドゴロ一封の間に２走が飛び出して挟まれ、結局３走が三本間で挟殺。ダブルプレーで一気にチャンスを逃した。　とは言え、近田から３点を取れるとは、とても思えなかった。点差以上に報徳の完勝という印象。　押しながら追加点が取れなかった中盤までは、もしかしたらと思ったが。　報徳は８回無死１・２塁の守備で、セカンド長田がサインを出してたな。　　（つづく）

  2006年10月07日

• 早稲田実－駒大苫小牧　のじぎく兵庫国体　決勝　高砂市野球場　（後編）

  　　（前編よりつづく）　川西（早稲田実２年　１番センター　左打者）　左への大きなフライに追い付いて、フェンス上の金網に当たりながら捕るファインプレー。　１回先頭。初球、サイレンが鳴っているうちに内角低めスライダーを打って、レフト線へのフライ。　３回１死。低めのフォークかスライダーを引っ掛けて、セカンドゴロ。　５回１死１塁。内角スライダーを打って、セカンドゴロ。４－６－３と転送されたが、１塁セーフ。速い牽制を３度されたが、直後に二盗成功。　８回先頭。バットの先か、ショートゴロ。　４打数ノーヒット１盗塁。　後藤（早稲田実３年主将　４番ショート　右打者）　２回先頭。カーブかスライダーを打って、セカンド右へのゴロ。ファインプレーされる。　４回１死。ライトファールフライ。ランニングキャッチされる。　６回先頭。フォークを空振り三振。　９回先頭。フルカウントから、ワンバウンドする外角スライダーを見て、四球。　３打数ノーヒット１四球。　船橋（早稲田実３年　５番レフト　左打者）　２回１死。スライダーで脚に死球。　４回２死。ファールで粘る。外角球を引っ掛けて、一二塁間の緩いゴロ。セカンドが右にダイブしたが、弾いて後ろへ。ライト前ヒット。　６回２死。フォークかスライダーをすくっておっつける。フライのレフト前ヒット。　９回無死１塁。初球をピッチャー右送りバント。　２打数２安打１死球１犠打。　斎藤（早稲田実３年　６番ピッチャー　右オーバー　右打者）　ノーワインドアップ。　フォーク。スライダー。カーブ。　今日は特に制球重視の投球に感じた。しかし、左打者の内角高めを突く直球は威力があった。　そして、ここぞという場面で力を込め、球速を増す。甲子園の決勝でもそうやったね。　再三のピンチにも落ち着いていて、併殺打に仕留める技術もある。　４回。四球、ヒット、暴投、１塁を埋めるために出したように見えた四球で、１死満塁。打者は７番山口（右打者）。初球、外角高め直球で、高いバウンドのショートゴロ、ダブルプレー。　７回。１死から連打で、１・２塁。代打奥山（右打者）。内角スライダー。当たり損ねのピッチャーゴロ、ダブルプレー。　８回。再び１死から連打で、１・２塁。４番本間篤。投球の前に、二塁へ２度牽制球。２度目の牽制球が走者に当たり、ベース近くまで心配して歩み寄る。走者は担架で退場。動揺するかと思ったが、この場面でも冷静だった。初球、内角直球でつまらせて、ショートゴロ、ダブルプレー。　他に走者を背負った３イニングは、全て三振で締めくくった。変化球での空振り三振が２つと、直球での見逃し三振が１つ。６回２死３塁で田中から３球三振を奪ったときには、最高に気合いが乗っていた。　９回９安打６奪三振２四球無失点。完封勝利。　　・・・・・・・・・　２回１死１塁。初球の直球につまりながらもセンター前ヒット。これがチーム初ヒット。　４回２死１塁。初球がワンバウンドの暴投で、走者は２塁に。２球目、空振り。内角直球をライナーで右へ強く打ち返し、ライト線先制タイムリーヒット。　６回２死１塁。初球スライダーを打って、つまったワンバウンドのショートゴロ。　９回１死２塁。真ん中スライダーを空振り、バランスを崩して背中側に数歩下がる。内角低めスライダーにハーフスイング、一塁塁審が振ったと判定。内角低め直球、足下から三塁側に緩く転がるファール。外角高めボールになる球を空振りしたが、キャッチャーが後逸。振り逃げで１塁に生きる。　４打数２安打１打点。　三木（駒大苫小牧３年　２番セカンド　左打者）　右へのゴロをダイビングキャッチして一塁で刺すファインプレー。　同じようなゴロがもう１つ来て、再び右へダイブ。さっきより緩い当たりだったが、ボールはグラブに当たってライト前に抜け、ヒットに。　１回１死。外角低めを当てて、ショートゴロ。　３回２死１・３塁。１走スタートも、ワンバウンドするフォークに空振り三振。　６回先頭。外角低めを引っ掛けたが、緩めのゴロがピッチャーが伸ばしたグラブの上を抜けて、センター前ヒット。　８回１死。外角低めを引っ掛けたが、ダイブしたセカンドの左をゴロで抜けるセンター前ヒット。２進後、２つめの牽制球が顔に当たったのか、うつ伏せに倒れてしまう。担架で運ばれて、臨時代走と交代。９回の守備にもつけなかった。　好ゲーム中の唯一の心配。元気に来季以降も野球を続けてほしい。　４打数２安打。　中沢（駒大苫小牧３年　３番ファースト　左打者）　１回２死。ワンバウンドするフォークかスライダーに空振り三振。　４回先頭。内角高めスライダーを見て、四球。　６回無死１塁。初球をピッチャー左送りバント。　８回１死１塁。左を狙っていたか、初球をインサイドアウトのスイングで弾き返す。ライナーが三遊間でバウンドするレフト前ヒット。　２打数１安打１四球１犠打。　本間篤（駒大苫小牧３年　４番センター　右打者）　オープンスタンスから、足を上げて踏み込む。　２回先頭。外角低め直球を打ったが、バットの先。ショートゴロ。　４回無死１塁。初球カーブを打って、後ろ寄りに守っていたセンター右前へのフライ。　６回１死２塁。外角低めにワンバウンドする変化球で空振り三振。キャッチャーが後ろに逃したが、一塁アウト。　８回１死１・２塁。初球の内角直球につまって、ショートゴロダブルプレー。　４打数ノーヒット。　田中（駒大苫小牧３年　５番ピッチャー　右オーバー　右打者）　ワインドアップ。グラブを一塁側に弧を描くようにまわす。　球威がある。低めの直球が伸びる。高めへ行く直球も狙って投げたもの。スライダー。カーブ。フォークに思えた球。これが本来の田中なのだろう。素晴らしい。　右打者の内角高めと外角低めを攻める。左打者に対しても同じ位置への球、つまり内角低めと外角高めを攻める。それに、左打者の外角低めに決める球も。　９回４安打９奪三振１四球１死球１失点。　　・・・・・・・・・　２回１死。スローカーブ、ストライク。低めフォーク、下に転がるファール。外角低め直球が３球続けてボールになり、フルカウント。外角スライダーを叩いて、後ろ三塁側へゴロのファール。真ん中スライダーを打って、ライン寄りに守っていたサードへのゴロ。　４回１死１塁。レフトはウォーニングゾーンに守っている。真ん中直球、ストライク。外角直球、空振り。低め変化球をすくって、後ろに守っていたセンターの左へクリーンヒット。　６回２死３塁。外角低めぎりぎりの直球、ストライク。真ん中に威力ある速球、ストライク。直球にバットを止め、見逃し三振。　９回先頭。初球の真ん中直球を打って、緩いショートゴロ。　４打数１安打。　プロでも活躍できると思う。来季いきなりリリーフで投げまくるとか。　敗れはしたけれど、近い将来、プロで斎藤と投げ合うのが楽しみや。実績を挙げたプロとして迎え討ちたいね。　鷲谷（駒大苫小牧３年　代打からライト　左打者）　５回先頭。真ん中直球を打って、割といい当たりかと思ったが、打球は伸びず。帽子を飛ばして前進するセンター前へのフライ。　７回１死１塁。ノーツーから外角直球を打って、痛烈なセンター前ゴロのヒット。　９回２死１塁。ツーツーからランエンドヒット。ワンバウンドする変化球を空振り三振。　３打数１安打。

  2006年10月04日

• 早稲田実－駒大苫小牧　のじぎく兵庫国体　決勝　高砂市野球場　（前編）

  　前に高砂市野球場に来たときから、もう４年になる。あの日の試合はタイガースとホークスのウエスタンリーグ。ホークスには、沖縄水産で甲子園２年連続準優勝した大野がいた。一軍昇格寸前の川崎もいた。タイガースでは、けがで調整中の片岡がホームラン。強肩だったルーキー桜井を初めて見た。久しぶりにファームの試合を見て、あらためて生観戦の魅力を知った思い出の場所だ。　高砂市野球場の最寄り駅・ＪＲ宝殿の売店には、斎藤が表紙の高校野球雑誌と土産物がならんでいた。改札を出て左へ、警備員さんたちが誘導してくれる。やはりかなりの人出らしい。　階段を下りると、さらに多くの警備員に警察官。駅前のコンビニには、斎藤関連グッズ売り場が設置されていた。青いハンドタオル。高校野球雑誌。「野球食」の本は、斎藤の愛読書というポップ付きで。斎藤が好きだというお菓子。実際に売れていた。　（歩道沿いに少し進んで、自転車屋さんの脇を斜めに入るんやったな）などと記憶をたどるまでもなく、案内の看板や警備員さんたちが野球場への道を示してくれる。　この道は懐かしい。国道を渡る横断歩道や見覚えのある看板。パソコン教室はなくなったのかな。岩肌の見える山を目指すように、まっすぐ進んでいく。途中にも警官や警備員が立っている。　総合運動公園に到着。そばには食べ物の露店がずらり。甲子園でおなじみの高校野球グッズのテントが見える。案内された順路を行くと、その途中にもテントがならんでいる。野球グッズ。お寿司。まんじゅうなど国体土産のお菓子。ハバタングッズ。兵庫靴下（靴下は有名らしい。兵庫県の地方競馬で「靴下特別」というレースがあったくらいやし）。青いおしぼり弁当の貼り紙は見えたけど、入場するのに精一杯で買うことはできなかった。楽しみにしててんけどなあ。　ＴＶ局の車がいっぱい。テントの下に警官がぞろぞろ。仕切られた通路を並んで蛇行していく。子どもたちが手描きしたハバタンののぼりがたくさんあって楽しい。「○○が応援します」と描いた生徒の名前入りだ。だいぶ前から神戸でハバタンを見てきたけど、こんなに愛された国体マスコットもめずらしいのでは。　整理券をもらう頃にはすでに外野席しか空いていなかった。１塁側後方の岩肌がトレードマークの野球場やから、３塁側内野席希望やってんけど。　兵庫県警の先導で入場。警察の後について野球場に入るのなんて初めてやな。　外野は芝生席。ライトから入って、両校の旗が揺れるスコアボード裏の小道を通って、センター左へ。ここなら投手の球筋がよく見える。試合開始まで１時間半あるけど、内野はぎっしりで外野の芝も続々と埋まっていく。選手たちが出てくると歓声があがる。ＴＶ局のヘリコプターも飛んでいる。　両翼９１．２Ｍ。スコアボードに、きれいに手書きされた選手名が揃う。　甲子園の決勝とちがって、早実が先攻。甲子園ではショートで好守を見せた三木（駒大苫小牧）はセカンドで出場。　ネット裏のカウント表示板は、めずらしくライトが縦にならんでいる。左右のＳとＯが赤。ライト一つ分長く垂れ下がった真ん中のＢが青。　サイレンが鳴って、プレイボール。　早実は最初の守備につく際、バックの７人がマウンド後ろに集まった。屈伸して声を出してから、それぞれの守備位置へ。　３塁側内野席、外野寄り端っこの最上段に、紺のＴシャツと黄色いメガホンの一団がいる。ブラバンの音を口で歌い、踊りながらの応援だ。回の初めは「ブルース　ブラザース」だったり、ちゃんと甲子園のアルプスと同じ曲だ。　１塁側の内野席では、得点時に「紺碧の空」が歌われた。　早実　０００　１００　０００　１　駒苫　０００　０００　０００　０　早実・斎藤(背番号１)と駒大苫小牧・田中(背番号１)、甲子園で決勝２試合を投げ合ったライバル同士の先発。　４回表。６番斎藤ライト線先制タイムリー。　期待通り、田中と斎藤の投げ合いになった。　内容では田中が勝っていたと思う。これが本来の調子なのだろう。球威も制球も、甲子園で見た青森山田戦よりずっといい。　その田中相手に完封で勝ってしまうのだから、斎藤もやはりすごい。攻撃ではラッキーボーイになっていた。貴重な決勝点も自らのタイムリーで挙げている。　４回表に早実が先制したが、チャンスはむしろ駒大苫小牧の方が多かった。三者凡退は１回・２回と５回だけ。得点圏に走者を送ること５度。そのうち実に３度まで、斎藤が内野ゴロダブルプレーで切り抜けた。　９回の攻防にも息をのんだ。　９回表の早実は、先頭の４番後藤が四球。船橋が送って、１死２塁。斎藤はツーワンから外角高めのボールになる球を空振り。しかし、キャッチャーが後逸し、振り逃げで１死１・３塁。前進守備。　打者は途中出場の佐々木（右打者）。フォーク空振り。内角スライダー、ストライク。外角直球に遅れて、空振り三振。２死１・３塁。　８番河津（右打者）。外角低めボールのスライダー、空振り。外角低めスライダー、ボール。１走斎藤がスタート。キャッチャーは二塁送球。３走もスタートを切る。ダブルスチールだ。斎藤はベース前で止まって時間を稼ごうとする。３走がホームを踏む。しかし、斎藤へのタッチが早く、無得点でチェンジ。　９回裏の駒大苫小牧。　先頭の５番田中が打席に向かうとき、球場じゅうから拍手が起きた。今日は９回までで、延長はない。引き分けなら両チーム優勝だ。投手対打者としても名勝負を繰り広げてきた二人。ここで田中が同点ホームランを打って両チーム優勝。そんなことも思い描いた。　しかし、田中は初球の真ん中直球を打って、緩いショートゴロに倒れた。　岡川（右打者）も外角球を引っ掛けて、ショートゴロ。　２死走者なしで、代打西田（右打者）。振り遅れて、一塁側へゴロのファール。フォークかスライダーを、ハーフスイングの空振り。外角直球を右に狙ったのか逆らわずに打ち返し、ライトポール際へのライナー。意外に伸びて球場がどよめくが、ファール。西田も粘る。しかし、次の外角スライダーには合わせただけのバッティング。セカンド左へのゴロ。それでも、西田は１塁へヘッドスライディング。ぎりぎりセーフ。内野安打で２死１塁。　打席には途中出場の鷲谷（左打者）。青森山田戦でホームランを打っているし、今日も斎藤からクリーンヒットを放っている。スライダーかフォーク、空振り。内角低めボールのスライダーかフォーク、空振り。内角高め直球、ボール。ここで鷲谷はタイムをかけて打席を外す。斎藤はセンター方向を向いてしゃがみ、スパイクの紐を直す。この展開では、わざと青いハンカチで汗を拭く余裕はない。外角高め直球、ボール。ツーツーから１走スタート。鷲谷はワンバウンドになる変化球を空振り。キャッチャーが一塁送球。高かったがファーストがジャンプしてキャッチ。試合終了。　高砂市野球場に早実の校歌が流れる。今日もまた、勝った。すごいね。　そして、駒大苫小牧も素晴らしかった。田中はきっとプロでも活躍してくれるだろう。　両チームがスタンド向かってに頭を下げる。「早稲田実業は２９年振り２回目の優勝」というアナウンスが入った。　試合が終わっても、一塁側への通路は閉鎖。三塁側から帰る。こちらにもたくさんの兵庫県警。迷いやすい曲がり角で、警備員さんが駅への道に誘導してくれる。駅からのあの道への近道やった。高砂のみなさん、ご親切にありがとう。　　（後編につづく）

  2006年10月04日

• 東洋大姫路（兵庫）－桐生第一（群馬）　全国高校野球選手権大会　３回戦　甲子園球場

  　バックネット前に赤じゅうたんが敷かれ、高校野球に対する功労者が表彰される。全都道府県から１人ずつ選ばれているそうで、今日はその代表の８人の方が来られている。　１塁アルプスの桐生第一応援団。メガホンを下から上に振り上げる。「にんげんていいな」や、屋鋪の古い方のテーマソングを奏で、「サウスポー」のイントロでは「お前が決めろよ」と２回繰り返し。　２回表に打撃妨害があった。その時、スコアボードには「打撃妨害」という文字が表示された。６回裏のボークの時も。　これは素晴らしい。プロもすぐに見習うべきやと思う。野球場に来てる人がみんなルールに詳しいわけではないし、スタンドからではわからないこともある。　２回裏、飛石の打席の途中で、球審が試合を止める。　正午だ。今日は終戦記念日。黙祷を捧げる。　沖縄で亡くなった祖父と叔父のこと、戦争で亡くなられた方たちを想い、野球が見られる自分のしあわせに感謝する。毎年この日はできるだけ甲子園で迎えるようにしている。　ピッチャーが１球投球練習をして、試合再開。　桐生一　０１０　０００　１００　２　東洋姫　１１１　０１０　０１Ｘ　５　桐生第一は射越(背番号５)、東洋大姫路は飛石(背番号１１)が先発。　１回裏。３番林崎センター先制ソロホームラン。　２回表。ワイルドピッチで同点。　２回裏。９番水田センター前勝ち越しタイムリー。　３回裏。６番岡ピッチャー右スクイズ成功。　５回裏。３番林崎レフト右タイムリー。　７回表。４番伊藤レフト犠牲フライ。　８回裏。途中出場乾センター前タイムリー。　東洋大姫路打線が桐生第一投手陣を攻略。林崎を中心とした強打にバントも絡めて、常に先手を取っていた。　２点リードした８回１死３塁のピンチでも、前進守備をしなかったのが印象的。大量失点を防ぐための、理にかなった作戦やと思う。　桐生第一は飛石の荒れ球の前に、１点取りながらも５回までノーヒット。７回に２点差まで追い上げたが、８・９回のチャンスは生かせなかった。　川岸佑（桐生第一３年　１番レフト　右打者）　１回先頭。セカンドゴロ。　３回先頭。ライト左へのフライ。　５回無死１塁。初球をファースト前に送りバント。　７回先頭。つまった当たりのピッチャー左内野安打。　９回先頭。ノーツーからツーツーに。空振り三振。横の変化球か。　４打数１安打１犠打。　矢島（桐生第一３年主将　３番センター　右打者）　手を上下させ、早めに足を上げる。　１回２死。低め直球を見逃し三振。　３回２死。ショート左へのゴロ。ファーストが落球し、エラー出塁。二盗成功。　５回２死２塁。低めを打って、ライトフライ。風でライトが少しバック。　７回無死２・３塁。高めを打って、ライト前へのフライ。　９回１死２塁。左寄りに守っていたセカンドへのゴロ。一塁送球が外野側に逸れたが、ファーストが伸びてアウト。　５打数ノーヒット１盗塁。　伊藤（桐生第一２年　４番ライト　左打者）　２死満塁のピンチで、後ろへの強い当たりを半身からジャンピングキャッチ、そのまま後ろに倒れながらボールを落とさない大ファインプレー。抜けていれば３点追加され、大きくリードされるところだった。　グリップは高い位置。足を上げ、ヘッドを投手向きに入れ、球を引き付けて打つ。　２回先頭。引き付けて振り、サードベース上へのライナー。と思いきや、打撃妨害で出塁。　３回２死２塁。フルカウントから低め変化球を見て、四球。　６回先頭。引き付けて打って、つまったセカンド左へのゴロ。　７回１死２・３塁。レフト後ろへの犠牲フライ。　９回２死３塁。ワンバウンドするカーブで空振り三振。　２打数ノーヒット１打点１四球１犠飛１打撃妨害。　射越（桐生第一３年　６番ピッチャー　右オーバー　右打者）　胸の高さでノーワインドアップ。グラブを突き上げる。　カーブ。　２回４安打１奪三振１四球２失点。　　・・・・・・　２回無死２・３塁、前進守備。ショートゴロ。３走がホームで刺される。　４回先頭。ファースト後ろへのファールフライ。　６回１死１塁。引き付けて打って、ライト前ゴロのヒット。　８回先頭。三塁線を破る二塁打。余裕はあったが、二塁にヘッドスライディング。　４打数２安打１二塁打。　香月（東洋大姫路２年　２番ライト　左打者）　１回１死。振り遅れて空振り三振。　２回２死満塁。フルカウントから、ライト後方へ会心の当たり。しかし、ファインプレーされる。　５回先頭。センター左へクリーンヒット、２塁へ向かう。ぎりぎりのタイミングだったが、二塁送球が逸れてセーフ。二塁打。　７回先頭。一塁線へのゴロ。　４打数１安打１二塁打。　林崎（東洋大姫路３年　３番ショート　右打者）　手を伸ばしてグリップを上げてから、構えに入る。肘は体から離して後ろに引いている。　１回２死。会心の当たりがセンターバックスクリーン左下に突き刺さるホームラン。　３回先頭。ワンスリーから、センター右へのフライ。　５回無死２塁。いい当たりのライナー。レフト右タイムリーヒット。　７回１死。痛烈なサードゴロで、相手がエラー。　４打数２安打１ホーマー２打点。印象強い打撃やった。　柏原（東洋大姫路３年　５番センター　左打者）　左手を口へ、バットを持った右手は前に伸ばす。グリップを後ろに引いた構えから、振り子打法。　２回先頭。ワンバウンドでフェンスに当たる痛烈な左中間二塁打。　３回１死１塁。会心のライナー。後ろ寄りに守っていたセンター左への二塁打。　５回１死２塁。緩いファーストゴロ。　７回１死１・３塁。フルカウントから低め１３０キロをフルスイングの、空振り三振。　４打数２安打。　飛石（東洋大姫路３年　８番ピッチャー　左オーバー　左打者）　首の高さでノーワインドアップ。グラブを突き出す。　カーブ。　２回には打撃妨害、四球、暴投、四球、暴投と荒れて、ノーヒットで１点失う。　６回１死までノーヒットを続け、「ノーヒットありラン」を期待させた。　制球が荒れる代わりに、高めのボール球を空振りさせる球威あり。　７回３安打６奪三振５四球２失点。　　・・・・・・　２回２死３塁。低めの球を見て、四球。　４回先頭。ワンバウンドする縦のスライダーに、空振り三振。　６回無死２塁。ピッチャー右送りバント。　１打数ノーヒット１四球１犠打。　乾（東洋大姫路３年　２番手登板　左オーバー　左打者）　深いワインドアップ。　スライダー。カーブ。　８回から登板し、いきなり二塁打を許す。しかし、１死３塁のピンチを連続三振で切り抜けた。４奪三振は全て変化球で奪ったものか。　２回１安打４奪三振無失点。　　・・・・・・　８回２死１・３塁。フルカウントから合わせたゴロが、ダイブしたショートの先を抜けて、センター前タイムリーヒット。　１打数１安打１打点。

  2006年08月15日

• 駒大苫小牧（南北海道）－青森山田（青森）　全国高校野球選手権大会　３回戦　甲子園球場

  　田中を生で見るぞと意気込んで早起きしたが、田中はベンチスタート。駒大苫小牧はやはり一昨年・去年と同じように、継投で勝ち抜くつもりなのか。　雲一つない快晴。　１塁側、駒大苫小牧アルプス。ブラバンの演奏が上手い。素人が聴いてわかるのだから、余程の腕なのだろう。「ブルース　ブラザース」。「ジーパンのテーマ」。　３塁側、青森山田アルプス。だんじり祭を思わせるような音楽が印象的。　青山田　０４２　１００　０１１　　９　駒大苫　０１０　１０２　１３２ｘ　１０ｘ　青森山田は野田(背番号１)、駒大苫小牧は岡田(背番号１３)が先発。　２回表。６番本田左中間先制タイムリー二塁打。９番野田レフト３ランホームラン。　２回裏。７番鷲谷右中間ソロホームラン。　３回表。６番本田ライト前タイムリー。８番土橋レフト線タイムリー。　４回表。３番中西センター犠牲フライ。　４回裏。６番三谷サードゴロ併殺崩れの間に１点。　６回裏。４番本間篤センター前タイムリー。６番三谷センター右タイムリー二塁打。　７回裏。３番中沢左中間タイムリー二塁打。　８回表。８番土橋ライト前タイムリー。　８回裏。８番山口左中間２点タイムリー二塁打。９番小林右中間同点タイムリー二塁打。　９回表。５番大東ライト前勝ち越しタイムリー。　９回表。３番中沢ライト同点ソロホームラン。６番三谷左中間サヨナラタイムリー。　２回表に青森山田が１点先制。ここまでは駒大苫小牧ベンチも計算していただろう。しかし、同じ回にホームランで一気に３点追加されたのは痛かったんじゃないか。　走者をさらに２人ためて、いよいよピッチャー交代。だが、マウンドに上がったのは田中ではなく菊地だった。　駒大苫小牧は２回裏に１点返したものの、次の守りで菊地が１点失う。なお１死１塁の場面で、ついに田中登板。ところが、球威で押しながらもレフト線に落とされ、田中まで得点を許してしまった。　エースを先発させずに先制点を与え、点差を広げられたうえに、リリーフしたエースまでが打たれる。完全な負けパターンだ。駒大苫小牧、危うし。　４回表にも駒大苫小牧は１失点。しかも、四球と暴投が絡んだノーヒットでの１点だ。これは決定的に思えた。７－１。６点は重い。　５回裏のチャンスも、２走が牽制で刺されてチェンジ。流れが悪過ぎる。　作戦にはベンチ内の事情もあろうが、三連覇を目指したチームがエースを温存して不完全燃焼で消えるのは、たまらなく惜しい。負けるにしても、名勝負が見たいのだ。桑田・清原のＰＬ学園と池田の試合のように。　しかし、だ。６回から駒大苫小牧打線の猛攻が始まった。北の王者の反撃に、アルプスのみならずネット裏近くのスタンドから、何度も手拍子が湧き起こる。すごい人気やねんなあ。北海道に初めて優勝旗をもたらし、二連覇まで成し遂げたんやからね。公式戦連勝記録が止まるのはまだ見たくないというファンの思いが感じられた。　７－５の８回表、青森山田は田中から１点奪ったが、駒大苫小牧はその裏一挙３点でついに同点に追い付いた。ファーストストライクから積極的に打ち、走塁ミスを取り返す試合ぶりに、一昨年の決勝を思い出した。沸き立つ甲子園。これが駒大苫小牧の底力か。６回から二塁打が毎回２本ずつ出ている。ショート三木をはじめ守りも鍛えられているし、もはや試合を引っくり返したも同然だ。　けれども、青森山田は素晴らしかったのだ。最大６点差を追い突き、すごい勢いに乗る駒大苫小牧から、９回表に再び１点勝ち越してみせたのだから。　いい球を投げていた先発野田も、後半はワンアウトを取るのも大変な状態。それでも、３塁側のブルペンには誰もいない。信頼するエースに全てを託しているのだ。これも高校野球の一つの立派な形。熱くならずにはいられない。　またしても追い掛けることとなった駒大苫小牧。　９回裏の先頭打者は２番三木。今日２安打、前の打席で痛烈な二塁打を放っている。しかし、初球を打って、ファーストゴロ。６点差を追い付いたものの、後のない９回の１点ビハインドはまた特別苦しいものなのかもしれない。また、マウンド上の野田も最後の力を振り絞っている。　ワンアウト。追い詰められた駒大苫小牧。が、ここで中沢が何と同点ホームラン。あまりにも劇的な展開。マンガみたいな強さやで。　ツーアウト後、田中がヒット。続く三谷の当たりは左中間を完全に破った。それでも、ホームはアウトのタイミングになった。真っ向から滑り込む田中。キャッチャーミットからボールがこぼれた。　サヨナラ。駒大苫小牧、夏三連覇への道はまだ終わらない。　近藤（青森山田２年　１番ファースト　左打者）　１回先頭。ファーストフライ。　２回２死。肩に死球。　４回先頭。外角低め１４４キロを見て、四球。　６回１死１塁。ワンバウンドする鋭く落ちる球に、空振り三振。　９回先頭。１４１キロを逆らわずに打ち返す。痛烈なレフト線二塁打。　３打数１安打１二塁打１四球１死球。　富川（青森山田３年　２番ショート　右打者）　ホームランで同点に追い付かれた直後、二遊間を抜けそうなゴロを捕り、回転して一塁送球するファインプレー。相手の勢いに屈しない力を見せる。　１回１死。ベース寄りに守るサードへのゴロ。　２回２死１塁。ピッチャーへの高いゴロを相手が弾くと、一塁へヘッドスライディング。セカンド前内野安打。　４回無死１塁。１４０キロの勢いを殺して、ピッチャー右送りバント。　６回２死１塁。ショート後ろへのハーフライナー。少しジャンプして好捕される。　９回無死２塁。ピッチャー左送りバント。サードも出て来るシフトだったが、成功。　３打数１安打２犠打。　中西（青森山田２年　３番レフト　左打者）　ヘッドを揺らして構える。体重を後ろに残して、振り子打法。　１回２死。差し込まれて、ファーストゴロ。　２回２死１・２塁。ワンスリーからつまったサードゴロ。ヘッドスライディングも、アウト。　４回１死３塁、前進守備。スライダーの次の直球を捉えて、センターライナー。センターは前進してスライディングキャッチ好捕。３走はベースに戻ってタッチアップ、ぎりぎりセーフ。　７回先頭。高め１４０キロを打って、ショート右へのフライ。　９回１死３塁。高めを打って、セカンド右へのゴロ。　４打数ノーヒット１打点１犠飛。　野田（青森山田３年　９番ピッチャー　右オーバー　右打者）　深いワインドアップ。セットポジションは高い位置。　フォーク。スライダー。カーブ。チェンジアップのように見えた球。　８回３分の２を１６安打４奪三振１四球１死球。　　・・・・・・・・・　２回２死２・３塁。ツーツーから会心の当たり。レフトややポール寄り下段に入るスリーランホームラン。　３回２死１塁。スライダーかフォークにハーフスイングの空振り三振。　６回１死。１４４キロにつまった、サード右へのゴロ。ダイブしたサードが落とし、ショートがバックアップして一塁送球したが、内野安打。　８回１死１塁。強振したがつまる。ショート左へのゴロ。ショートが好守でダブルプレー。　４打数２安打１ホーマー３打点。　三木（駒大苫小牧３年　２番ショート　左打者）　後方へのフライを後ろ向きでスライディングキャッチするファインプレー。　後ろへのハーフライナーも少しジャンプして好捕。三遊間のゴロも上手く捌いて併殺に。　１回１死。レフト右、少し後ろへのフライ。　３回２死。低めの変化球を当てて、ファーストライナー。　５回２死１塁。変化球をセンター前ヒット。センターは左寄りに守っていた。　７回２死。カーブを捉えて、ライト線二塁打。　９回先頭。初球を打って、ファーストゴロ。　５打数２安打１二塁打。　中沢（駒大苫小牧３年　３番ファースト　左打者）　バットを後ろに寝かして構える。　１回２死。セカンド左を痛烈なゴロで破るセンター右ヒット。　４回先頭。変化球を打って、セカンドゴロ。アウトになったが、一塁にヘッドスライディング。反撃への気持ちを見せる。　６回先頭。初球の変化球を打って、ライトオーバー二塁打。　７回２死３塁。カーブを引き付けて会心の当たり。低いライナーで左中間を破るタイムリー二塁打。　９回１死。低めを完璧にすくい上げた。起死回生のライト同点ホームラン。　５打数４安打１ホーマー２二塁打２打点。　本間篤（駒大苫小牧３年主将　４番センター　右打者）　ヘッドを立てて構え、足を上げて打ちにいく。　１回２死１塁。フォークかスライダーを空振り三振。　４回１死。肩から背中のあたりに死球。　６回無死２塁。スライダーを打って、センター前ゴロのタイムリーヒット。　７回２死２塁。内角球につまって、サード右へのゴロ。サードは２走へタッチに行き、外野側に大きく逃げた走者はアウトに。　９回１死。ショート右へのゴロ。好プレーされる。ヘッドスライディング及ばず。　４打数１安打１打点１死球。　鷲谷（駒大苫小牧３年　７番ライト　左打者）　グリップは高い位置で、ヘッドは回している。　２回２死。高めを打って、右中間ホームラン。　４回２死１塁。打ち上げて、レフト右前へのフライ。　６回１死２塁。少し差し込まれて、レフト線前へのフライ。　８回１死１塁。引き付けて打って、ライト前ゴロのヒット。　４打数２安打１ホーマー１打点。　田中（駒大苫小牧３年　３番手登板　右オーバー　右打者）　深いワインドアップ。グラブを一塁側に弧を描くように回してから、突き出す。　直球は速く、球威がある。最速の１４６キロは、高めのボール球を空振りさせたもの。速球は高めが多かった。　スライダーがいい。カットボールに見えたのもスライダーなのだろうか。フォーク。カーブも投げていたか。　バント守備よし。　低めにビシビシ決まることはなく、本調子ではなかったみたい。　６回３分の２を、６安打５奪三振２四球３失点。　　・・・・・・・・・　グリップの位置は低い。ヘッドは一塁側に倒す。　４回１死１塁。変化球をおっつけて、ライナーが一二塁間でバウンドするライト前ヒット。　６回無死１塁。初球を打って、高めに弾むワンバウンドのショートゴロ。　８回先頭。外角低め１３６キロを見て、四球。　９回２死。初球１３１キロを引き付けて打ち、少しつまったセンター前ゴロのヒット。次打者の長打でホームへサヨナラのスライディング。　３打数２安打１四球。

  2006年08月15日

• 熊本工（熊本）－天理（奈良）　全国高校野球選手権大会　２回戦　甲子園球場

  　１塁側のレストランでカレーを食べ、水分をたっぷり補給してから、スタンドに戻る。　第３試合にしてようやく屋根の下に入れた。快晴。左から右への強い風。　熊工　０００　１００　２０２　５　天理　０１０　１０１　０００　３　熊本工は隈部(背番号１１)、天理は後藤(背番号１)が先発。　２回裏。８番西岡センターオーバー先制タイムリー三塁打。　４回表。６番松木ショートゴロの間に同点。　４回裏。７番梅田レフト前勝ち越しタイムリー。　６回裏。４番藤原センター左ソロホームラン。　７回表。３番橋本ライト前タイムリー。４番狩場セカンドゴロの間に同点。　９回表。４番狩場右中間勝ち越しタイムリー二塁打。ショートゴロエラーの間に１点追加。　　（つづく）

  2006年08月14日

• 福知山成美（京都）－静岡商（静岡）　全国高校野球選手権大会　２回戦　甲子園球場

  　静岡商を応援する人たちが、１塁特別自由席にもあふれている。　静岡商　０００　０００　０００　０　福成美　０１０　３００　００Ｘ　４　　（つづく）

  2006年08月14日

• 智弁和歌山（和歌山）－金沢（石川）　全国高校野球選手権大会　２回戦　甲子園球場

  　月曜日だから大丈夫だと思っていたが、中央特別自由席はすでに売り切れていた。お盆休みを甘く見てはいけない。　１塁側に入ったけど、屋根下の席は残っていない。帽子を忘れてきたのが痛い、快晴の暑さ。左から右へ、浜風と逆に吹く風が強いのが救い。試合が進むうちに雲もわいてきた。　売り子さんがかちわりを「夏限定」だと宣伝している。そらそうや。かちわりは、凍った水のペットボトルと同じ２００円。昔は好きでいつも買ってたけど、フタができて長持ちするペットボトルにはかなわない。　智和　０００　０５０　０００　５　金沢　０００　０００　１１０　２　智弁和歌山打線が５回に爆発。その後、だめ押しを狙って送りバントも使ったが、金沢は追加点を許さない。　先発の広井に抑えられていた金沢だが、７回から代わった背番号１の竹中から得点し、粘りを見せた。強い送りバントでピッチャーの横を抜こうとするなど、よく鍛えられたチームだった。　試合後の智弁和歌山の校歌は、テンポが速かった。好きな歌やから、じっくり聴きたかってんけど。古代人(いにしえびと)や尊女(みおや)や遺志(みむね)といった古い言葉が何だか風情があるし、「真理の法(のり)の城」のの連打リズムがいいし、「聳えたるこそ誇りなれ」と係り結びが使われてるし。　古宮（智弁和歌山３年主将　１番センター　左打者）　１回先頭。ファールで粘りに粘って、四球。　第２打席も四球。　５回１死２塁。ライト線フェンス前へのフライがグラブに当たって落ち、二塁打。　６回先頭。内角球を見て、ストレートの四球。　８回無死１塁。ワンワンからピッチャー右送りバント。　１打数１安打１二塁打３四球１犠打。　橋本(智弁和歌山３年 ４番 キャッチャー 右打者)　リードは、ズバッと決める直球を効果的に使う印象。　ヘッドは投手向き。前足をすり足で引いて打ちにいく。これまでに見た試合より打球が力強くなってる感じ。　１回２死２塁。真ん中のカーブを会心のレフト前ヒット。走者はホームで刺される。　４回先頭。変化球を体を沈めて待って打つ。これもすごい当たりのレフトへの大きなフライ。レフトは背中をフェンスに付けていた。　５回１死２・３塁、前進守備。代わった滝口の外角低めスライダーを、再び体を沈めて捉えて、会心のセンター大犠牲フライ。センターがグラブを後ろに伸ばして好捕しなければ、完全に長打だった。　６回１死２・３塁、前進守備。フルカウントから変化球を当てて、ラインぎりぎりのファーストゴロ。　８回２死１・３塁。ツーナッシングからフルカウントに。外のスライダーかカーブをおっつけて、ライト後ろへのフライ。　４打数１安打１打点１犠飛。　松隈（智弁和歌山３年　６番ライト　右打者）　２回１死。初球、上腕に死球。　４回１死３塁、前進守備。カーブに泳いでショートフライ。　５回２死１塁。初球をライト前クリーンヒット。　７回先頭。緩い変化球を打って、センター左前へのフライ。　９回無死１塁。初球の変化球を、ピッチャー右に送りバント。　３打数１安打１死球１犠打。　沢田（金沢３年　３番ショート　左打者）　１回１死２塁。内角球に腕を畳んで、セカンドゴロ。　４回先頭。緩い変化球を見逃し三振。　６回１死１・２塁。レフトフライ。　８回１死１・３塁、前進守備。窮屈に打って、つまったショートゴロ。相手がエラー。　４打数ノーヒット。　森山（金沢３年　４番キャッチャー　右打者）　１回２死３塁。死球。ディレードスチールで、滑らずにぎりぎり二盗成功。　４回１死。前で捉えたが、セカンド左へのゴロ。　６回２死１・２塁。ピッチャー左へのゴロ。ピッチャーが弾いて右後ろに転がるが、一塁アウト。　８回１死１・３塁。初球を打って、センターへの深い犠牲フライ。　２打数ノーヒット１打点１犠飛１死球１盗塁。　沢井（金沢３年　７番サード　右打者）　打ちに行ったときの構えがきれい。　２回１死。変化球を空振り三振。　５回１死。三塁線を破る三塁打。クッションボールがセンター方向に転がって。　７回１死３塁、前進守備。初球１３７キロをおっつけ気味に捉えて、センター右タイムリー二塁打。シングルヒット性の当たりだったが、２塁を奪う好走塁。次打者のショートゴロで３進。暴走と紙一重の思い切った走塁だった。　９回無死１塁。すくい上げて、ライト少し右へのフライ。　４打数２安打１打点１三塁打１二塁打。

  2006年08月14日

• 早稲田実（西東京）－大阪桐蔭（大阪）　全国高校野球選手権大会　２回戦　甲子園球場

  　雲は晴れた。スコアボードの旗は垂れたまま。　１塁アルプスの外野寄りにだけ空席があったが、続々と人が入ってきて、満員に。　早実　１０４　００１　０３２　１１　大桐　００２　０００　０００　２　早実は斎藤(背番号１)、大阪桐蔭は石田(背番号１１)が先発。　１回表。５番船橋ライト前先制タイムリー。　３回表。５番船橋右中間３ランホームラン。　３回裏。２番小杉レフト２ランホームラン。　６回表。２番小柳セカンドゴロフィルダースチョイスの間に１点。　８回表。川西ライト２ランホームラン。４番後藤右中間タイムリー二塁打。　９回表。２番小柳レフト線２点タイムリー二塁打。　　（つづく）

  2006年08月12日

• 鹿児島工（鹿児島）－高知商（高知）　全国高校野球選手権大会　２回戦　甲子園球場

  　雲が空を覆ってきた。浜風もやがてやみ、蒸し暑い甲子園。　１塁側、鹿児島工のアルプスはスクールカラーの紫。声援が大きい。紫のメガホンやブラバンの金の楽器が、下から上に、あるいは横に揺れている。　歌入り直前に「狙い打ち」と叫ぶ。　蒔元の打席では、「蒔元蒔元・・・・・・トキッモト、トキッモト」　これ、「ふたりはプリキュア」の主題歌やん。ある日曜の朝、偶然ＴＶで聴いて、あまりの強烈さにひっくり返った曲だ。やっぱり「トーキトキで、モートモート」なのか？訳わからんけど、楽しい。　元気があって、個性的で。鹿児島工応援団、いいな。　鹿児工　０００　２００　１００　３　高知商　０２０　０００　０００　２　鹿児島工は榎下(背番号１)、高知商は中平(背番号)が先発。　２回裏。６番中岡ライト左先制２点タイムリー。　４回表。７番新川キャッチャー右セーフティスクイズ成功。８番榎下レフト前同点タイムリー。　７回表。４番鮫島レフト前勝ち越しタイムリー。　　(つづく)

  2006年08月12日

• 香川西（香川）－日本文理（新潟）　全国高校野球選手権大会　２回戦　甲子園球場

  　１塁側アルプス、日本文理。ブラバンは楽器を左右に振っての応援だ。　３塁側アルプス、香川西。香川らしく「シュラシュシュシュー」と歌ってるのが聞こえてくる。　日本文理は今春のセンバツで新潟県勢初の１勝を挙げ、さらにベスト８まで躍進した。一方の香川西は、初出場。どういう対戦になるか。　香川西　０００　００２　０００　２　日文理　０００　０００　０１０　１　香川西は豊岡(背番号１)、日本文理は横山(背番号１)が先発。　６回表。５番春名右中間先制タイムリー二塁打。６番木下ライト前タイムリー。　８回裏。３番長谷川レフト犠牲フライ。　香川西は５回までに、バント失敗が実に４回。それでも守備で再三のピンチを防ぎ、ファインプレーも飛び出して、流れの向いている日本文理に得点を許さない。　６回、ついに送りバントを成功させると、２死から連打で先制点を挙げた。　８回無死満塁のピンチをいい当たりを続けられながら１失点で切り抜け、９回２死３塁のピンチもしのいで、苦しい試合をものにした。　必死に守って、全員でミスを取り返して。香川西、高校生らしいいいチームやな。感動したで。　９回裏は手に汗握る攻防やった。　日本文理は１死からヒットが出たが、２死１塁に。ここで長身の左打者を代打に送る。アウトになったら試合終了だが、１走が思い切って盗塁。キャッチャーの送球が逸れて、一気に３進。２死３塁とチャンスが広がった。　すると、代打の代打として右打者が出てきた。もしかしたら、今のプレーはエンドランのサイン見落としだったのかもしれない。　代打の代打の打球は当たり損ね。ピッチャー前のゴロだ。内野安打で同点か。甲子園が沸いたが、一塁はぎりぎりアウトだった。　高橋(香川西３年　４番サード　右打者)　２つのファインプレーでチームを救う。　３回２死１・３塁のピンチで、相手４番石田が放った鋭い三塁線のゴロをダイビングキャッチ。　立ち上がって一塁送球。ファースト木下もワンバウンドをすくい上げる好捕。　石田の次の打席でも、右への痛烈なライナーをグラブを伸ばして捕る美技。　１回２死１塁。外角低めボールのスライダーにバットを止めようとしたが止まらず、空振り三振。　４回無死２塁。一塁線にバントしたが、左投げのファースト頓所裕が三塁で走者を刺す。　６回１死２塁。内角のカーブかスライダーを見逃し三振。　８回先頭。袖に当たる死球。　３打数ノーヒット１死球。　ウラム(香川西３年主将　８番キャッチャー　右打者)　３回先頭。初球を打って、ライト線に落とすヒット。　５回１死。二遊間をゴロで抜くセンター前ヒット。　６回２死１・２塁。セカンドゴロ。　９回無死１塁。ピッチャー右送りバント成功。　３打数２安打１犠打。　豊岡(香川西３年　９番ピッチャー　右スリークォーター　右打者)　深いワインドアップ。グラブは膝の後ろ。　直球は１２０キロ台だが、変化球で緩急をつけて打ち取っていく。ピンチでもスローカーブを投げ込める。　カーブ。スローカーブは８０キロ台もあり。シンカーのような球。スライダーのような球。　三振は１回に３番・４番から連続で奪ったもの。いずれも落ちる球で。　９回８安打２奪三振１死球１失点。　　・・・・・・　３回無死１塁。バントがピッチャーへの強いフライに。ワンバウンドで処理され、１－３－６のダブルプレー。　５回１死１塁。バントしたが、キャッチャーファールフライ。　７回先頭。内角スライダーを見逃し三振。　９回１死２塁。外角高めボールの１４０キロを空振り三振。　４打数ノーヒット。　田沢勇(日本文理３年　２番セカンド　左打者)　バスターからの高いライナーをジャンピングキャッチするファインプレー。　１回１死。高め１２８キロを打って、センター前ゴロのヒット。　３回１死２塁。きれいに引っ張って会心の当たりも、ライトライナー。　５回２死。レフト少し前へのフライ。　８回無死１・２塁。セーフティ気味に、三塁線へ勢いを殺したバント。ピッチャーが捕ったが、内野安打。　４打数２安打。　長谷川（日本文理３年主将　３番ショート　右打者）　１回１死１塁。１００キロの落ちる球に空振り三振。　３回２死２塁。高め変化球をいい当たり。レフト前ゴロのヒット。　６回先頭。やや高く弾むサードゴロ。　８回無死満塁。いい当たりが正面を突いたレフト犠牲フライ。　３打数１安打１打点１犠飛。　金丸(日本文理３年　５番サード)　２回先頭。ダイブしたセカンドの右でワンバウンドした痛烈なライト前ヒット。　４回先頭。内角球を腕を畳んで打って、レフト後ろへのフライ。　６回２死。ショート左へのゴロ。　８回２死１・３塁。センター後ろへのフライ。　４打数１安打。　横山(日本文理３年　９番ピッチャー　右オーバー　右打者)　ベルトの高さでノーワインドアップ。三塁方向を見るモーション。　最速１４０キロ。スライダー。カーブらしき球。　８回１０安打５奪三振１死球２失点。　　・・・・・・　３回先頭。体を回転させて打ったが、キャッチャーフライ。　５回先頭。９０キロ台のスローカーブを打って、ライト前へのフライ。　２打数ノーヒット。　栗山(日本文理２年　２番手登板　右スリークォーター)　深いワインドアップ。長身に見える。　最速１４０キロ。スライダー。　９回から登板。初球をバックネット下のフェンスにぶつけ、先頭打者にストレートの四球を与えたが、その後は抑えた。　１回無安打１奪三振１四球無失点。

  2006年08月12日

• 帝京（東東京）－如水館（広島）　全国高校野球選手権大会　２回戦　甲子園球場

  　甲子園へ向かう阪神電車で、「中学野球小僧」の中吊り広告を見つけた。坊主頭の新垣と黄色がさわやかで、いい感じに目立っている。「野球小僧」の中吊りは初めて見たな。東京ではけっこうあるのだろうか。　強豪同士の楽しみな対戦。広島商時代の逸話が興味深くて、迫田監督の野球に興味津々やし。　１塁側の如水館応援団は、「ゴーゴーレッツゴー如水」の声援。得点時には三本締めを行う。　帝京　１１０　０００　０３５　１０　如水　０００　００１　１００　２　帝京は大田（背番号１）、如水館は奥川（背番号１０）が先発。　１回表。１番不破ライト先頭打者ホームラン。　２回表。９番大田ライト犠牲フライ。　６回裏。３番柚木ライト線タイムリー二塁打。　７回裏。９番小松センター前同点タイムリー。　８回表。４番中村ライト勝ち越しソロホームラン。５番塩沢センター２者連続ホームラン。８番杉谷ファースト前セーフティスクイズ成功。　９回表。４番中村ライト前タイムリー。５番塩沢右中間２点タイムリー二塁打。６番雨森レフト２ランホームラン。　毎回のようにピンチをむかえていた如水館は、守って守って、中盤から反撃。７回裏に追いついたときには、如水館の流れになったと思えた。　しかし、すぐに帝京がホームラン攻勢で突き放す。８回に連続ホームラン、９回にももう一発。チーム１試合４ホームランは、大会タイ記録だ。今年は機動力のチームと聞いていたが、帝京の打撃はやはりものすごかった。　柚木（如水館３年主将　３番キャッチャー　右打者）　攻守にわたる活躍で光る。柚木の奮闘がなければ、序盤で帝京に圧倒されていたかもしれない。　走者を計４度刺した強肩。　初回。先頭打者ホームランの後、２番打者もヒットで出たが、二盗を刺す。さらに３番もヒットしたが、今度はディレードスチールを刺した。　５回。牽制で１塁走者を刺す。さらに、１死１・２塁ツースリーからのランエンドヒットで打者が空振りした際、３塁で刺して三振ゲッツーを完成させた。この時は落ち着いて制球重視で投げた感じ。　１回１死１塁。エンドランで変化球を打ち、センター前へゴロのヒット。１・３塁とチャンスを広げる。　４回先頭。鋭い打球のライト前ヒット。　６回１死１塁。再びエンドランを成功させる。インサイドアウトのスイングで、痛烈なライナーのライト線タイムリー二塁打。　８回先頭。足首に死球。　３打数３安打１打点１二塁打１死球。　　（つづく）

  2006年08月12日

• 大阪桐蔭（大阪）－横浜（神奈川）　高校野球選手権大会　１回戦　甲子園球場

  　快晴。強くなっていく浜風。ネット裏の方から時折蝉の声がする。　遠くから練習を見ても、中田はどこにいるかパッとわかるな。体が大きいし雰囲気がある。　横浜ナインが円陣を組む。立ち上がって輪をせばめ、大声を出しながら手を挙げる。　グラウンド整備で撒かれる水が虹を描いて、いざプレイボール。大会屈指の好カードだ。　横浜　１００　０１０　０１３　　６　大桐　０００　２００　４５Ｘ　１１　横浜は川角（背番号１）、大阪桐蔭は石田（背番号１１）が先発。　１回表。３番高浜右中間先制タイムリー二塁打。　４回裏。８番丸山ライトオーバー逆転２点タイムリー二塁打。　５回表。２番松本ライト前同点タイムリー。　７回裏。２番小杉レフト線勝ち越しタイムリー二塁打。５番堀右中間２点タイムリー二塁打。６番途中出場若松ライト前ヒット、ホーム悪送球の間に１点。　８回表。代打土屋押し出し四球。　８回裏。２番小杉ピッチャー前スクイズ内野安打。３番謝敷センター３ランホームラン。４番中田センター左２者連続ホームラン。　９回表。５番佐藤ライト左タイムリー。６番越前レフト２ランホームラン。　横浜があっさり先制したときには、このまま差が開く一方なのかと不安がよぎった。なにしろ、センバツの決勝で２１－０で勝つのを見たからなあ。　しかし、大阪桐蔭は４回に逆転。一気に沸く甲子園。　ところが、横浜もすぐに追い付く。５回表、同点にしてなお１死満塁、前進守備。打席には４番福田。ここがいちばんのポイントやったと思う。「やっぱり横浜はすごい、おそろしい」という雰囲気になってきてたから。　福田の当たりは三遊間へ。やや高いバウンドのゴロだ。ショートが逆シングルで捕って、６－４－３と転送。福田は１塁へヘッドスライディング。際どいタイミングだったが、１塁もアウト。ダブルプレー、チェンジ。　福田はグラウンドに砂を叩き付けた。クレバーで冷静な選手というイメージを持ってたから、驚いた。よほど悔しかったのだろう。　横浜は６回にも再び１死満塁のチャンスを得る。バッターは９番、ピッチャーの川角。この場面でスクイズを敢行。しかし、ファーストへの強いフライとなった。走者は全員飛び出している。（念のためにサードへ投げろ）と思っていた僕は、ファーストがセカンドに送球するのを見て、「ああー」と声をあげてしまった。　「ドカベン」で不知火の白新高校が失った「ルールの盲点の１点」が入るのをおそれたのだ。このケースで３塁走者がもしホームベースを踏んでいたら、サードで封殺しないかぎり得点が認められる。大阪桐蔭ナインはベンチに向かってラインを越え、第三アウトを変更するアピールの権利も失った。　けれど、スコアボードには０がともる。３塁走者はホームを踏んでいなかったようだ。センバツで抜群の挟殺プレーを決めた横浜なら、この１点を狙うかもと思って、１人で興奮してしまった。　７回裏、大阪桐蔭は１・２番の連続二塁打で１点勝ち越し。　２死２塁から４番中田は敬遠されたが、続く堀が２点二塁打。さらに連打が飛び出して、中田だけではない大阪桐蔭の打撃のすごさを大観衆に見せ付けた。　４点リードと大阪桐蔭が完全に主導権を握ったが、すんなりとはいかない。　照明に灯が入った８回。この回から登板した投手が２死後に突如乱れて、４連続四死球。１点を返される。　まだわからない８回裏。大阪桐蔭はスクイズで１点追加。　謝敷がバックスクリーンに突き刺す３ラン。　中田は続く初球を豪快に捉える。ものすごい迫力で打球が飛んで行く。あまりの速さに打球を見失った。とてつもない打球がスタンドに向かっているという感覚はわかるのに、ボールが見えない。外野手の動きを見るが、誰もボールを追っていない。それほどまでに飛んでいるのだ。左中間か？しかし、打球も、観客がそれを避ける様子も見えない。どこへ飛んだのか確認できないうちに、中田はベースを回り始めた。何とも言えないどよめきが甲子園を包む。高校野球でこんなものすごいホームランを見たことがない。いや、よく見えなかったのだから、体感したことがないというべきか。　９回。スコアボードの左上に、満月に近い大きく白い月が見える。　横浜もさすがだった。２死から、タイムリーとホームランで３点返す。簡単には終わらなかった。　試合終了後の挨拶。横浜ナインの足取りは重い。中田の背中を叩いて激励する選手がいる。　春優勝の横浜。３塁アルプスの応援団前で、グラウンドに両手を突き、へたり込んで立てない選手が多かった。終盤に点差はついたけど、ほんまにいい試合やったで。　席を立って駅へ向かう道。みんながあの中田のホームランについてしゃべっているようだ。後々まで語り草になるであろう伝説のホームランを生で見られて、しあわせや。　福田（横浜３年主将　４番キャッチャー　右打者）　１回２死。変化球を打って、緩いセカンドゴロ。　４回先頭。変化球を打って、ライトフライ。　５回１死満塁。ショート左へのやや高いバウンドのゴロで、６－４－３のダブルプレー。ヘッドスライディング及ばず。グラウンドに砂を叩き付けて悔しさをあらわにする。　８回先頭。高め直球を打って、レフト少し後ろへのフライ。　９回１死２塁。変化球を打って、ショート左への緩いゴロ。　５打数ノーヒット。　佐藤（横浜３年　５番ライト　左打者）　２回先頭。右中間ライト寄りを破る、痛烈な二塁打。キャッチャーからの牽制で刺される。　４回１死。ピッチャーの足下を抜くセカンド左へのゴロ。セカンドがジャンピングスローを見せるが、セーフ。内野安打。　６回先頭。フライがレフト線に入る二塁打。　８回１死。カーブを打って、セカンドゴロ。　９回２死３塁。セカンド左をゴロで破るライト左タイムリーヒット。　５打数４安打２二塁打。　　（つづく）

  2006年08月06日

• 早稲田実（西東京）－鶴崎工（大分）　全国高校野球選手権大会　１回戦　甲子園球場

  　外野を出て、チケット売り場に並びに行く。列はすでに高速道路下を越えて、駅からの通りに伸びていた。　１塁特別自由席の列につく。今日いちばん見たい中田が右打者なので、スイングが見やすいように。応援する早実と大阪桐蔭も両方１塁側やし。　アナウンスが何度も繰り返される。第１試合は終わったが、お客さんの流れが落ち着くまで、チケットが発売できるかどうかの判断はできないこと。チケットが発売できないと判断する場合もあること。　やがて、ネット裏の中央特別自由席は発売できないとアナウンスがあった。これはある程度予想できたことだ。ネット裏は熱心なファンが多いから。あれは鎌倉(川之江→Ｆ)を見た年だったか、ネット裏上段で、自分も含めて周りがみんな「野球小僧」を持ってて驚いたことがある。　続いて、１塁特別自由席をどうするかの発表。「発売できると判断されました」の知らせに、「ウオーッ！」という歓声があがり、拍手が起こった。３塁特別自由席も両アルプスも発売になり、同じく歓声と拍手が起きた。試合の前にこんなふうに拍手するなんて、初めてやな。　早実　１１２　０１２　０４２　１３　鶴工　０００　０００　０１０　１　席に着くとちょうど試合開始。早実の応援が熱い。早実選手のユニフォームは、白にアンダーシャツも白。伝統が感じられていいな。　斎藤の投球は評判通り素晴らしい。ノーヒットノーランとかやるかと思った。　消極的になっているとみなされたのだろうか。鶴崎工の内野手２人が序盤で交代になってしまったのが、切ない。　５回終了のグラウンド整備時に、夏川りみの「栄冠は君に輝く」が流れる。着うたを携帯に入れてるのに、甲子園で聴くと、少女の声のようだった。「ショーシャンクの空に」を思い出す。甲子園の空に鳥が飛んでいるみたい。映画とちょっと違うのは、かわいらしく元気な小鳥のイメージであるところ。　あれほど暑かった甲子園。いつの間にか、１塁側は影になっている。　大差をつけられた鶴崎工に、待望の１点が入る。ところが、スコアボードになかなか１が表示されない。やっと入ったと思ったら、合計２点になってたり。応援団の励みになる場面だけに、惜しかった。　早実の勝利に、拳を振って校歌を歌っている人たちの姿が、内野席でも見られた。　３塁アルプスの鶴崎工応援団の拍手に泣ける。試合中も、「つーーるこーっ！」って、清峰風のコールで声出してたもんね。　　（つづく）

  2006年08月06日

• 高知商（高知）－白樺学園（北北海道）　全国高校野球選手権大会　１回戦　甲子園球場

  　着いたときには３塁アルプス以外全て売り切れだった。日曜日の開幕、いきなりの大阪桐蔭－横浜、王監督の早実の登場が重なって、甲子園には大観衆が詰め掛けているようだ。　球場の外で、赤い選手章を付けたユニフォーム姿の選手たちを多く見かける。開会式でプラカードを持っていたらしい女子もいる。１塁側の外周がロープで区切られ、そこを開星の選手が進んでいく。初日ならではの光景。開幕戦を闘う両チームは、緊張するやろうな。　外野スタンドに入ると、ここにも開会式を終えた選手たちがいた。子どもらが選手を囲んで、いっしょに携帯で写真を撮ったりしている。長年通ってる甲子園のような場所で見ると、時代を感じるな。　席に座った瞬間、汗が吹き出してくる。今日は快晴。暑いのなんの。この夏の甲子園の暑さこそが、本当の暑さやと思う。今日から夏が真夏になった気がする。帽子をかぶっていない人を見ると、さらに暑さを感じる。うちわを持ってこなかった自分を悔いた。　白樺学　２２２　０１０　０００　７　高知商　０２２　１０４　０１Ｘ　１０　週に１万スイングして鍛えたという白樺学園。噂通りその打棒は強力やった。火の出るようなライナーを放つ。打球が速い。長打が飛び出す。　高知商もさすがに負けてない。４番のホームランなどで点差を詰めていく。　両チームとも実によく打った。ともに３回途中で先発投手が降板。負傷した選手の治療もあった。　その間ずっと太陽に焼かれている。暑いのは大好きやけど、今日はちょっと感じが違う。あまりの異常な暑さに、途中席を離れ、風通しのよい日陰に立って観戦した。　今日は外野で３試合はきついと判断。５回終了時に外へ出て、内野席チケットの再発売があるか確かめに行く。　試合終了後に、内野席とアルプス席のチケットを発売するか決めるという。発売されない場合もあるのだが、それでもすでにけっこうな人数が高速道路下まで並んでいた。　外野に試合後半を見に戻る。　６回。高知商が２本目の２ランで追い付くと、白樺学園の守備が乱れて、ついに逆転。　リードを許すと、白樺学園の打球の勢いが弱くなった。いや、リリーフした２年生・小松がよかったのだろう。　高知商は白樺学園の２投手、速球派エース中川とトルネードの変化球投手・大竹口を攻略。　応援団も、「高知よさこいシリーズ」で覚えた「♪鳴子両手によう踊る」の歌と鳴子の音で爽やか。　でも、初出場の白樺学園も、健闘やったで。序盤は圧倒してたもんね。

  2006年08月06日

• 履正社－東淀工　高校野球選手権大阪大会　３回戦　万博公園野球場

  　ネットで調べた電車の時間が間違っていて、遅れてしまう。野球場に入るとき、東海大仰星のメンバーといっしょになった。野球部員もチケットもぎってもらうねんな。　１回表の履正社の攻撃が始まっている。すでに無死１・３塁。１番今井の打席を見逃したのが惜しい。　３番蛯子は三塁線にファールを打った後、四球。　無死満塁で４番土井。センター左へのフライ。浅めだったが、これが犠牲フライになる。履正社あっさり先制。やはり履正社の圧勝かと、そのときは思ったけれど。　履正社　１０１　０１０　１２０　６　東淀工　１１０　０００　０２Ｘ　４　先発は石井(履正社・背番号１８)と半田宣(東淀工・背番号１)。　１回表。４番土井センター左先制犠牲フライ。　１回裏。暴投で同点。　２回裏。併殺崩れで１点勝ち越し。　３回表。５番山本センター同点犠牲フライ。　５回表。５番山本レフト線勝ち越しタイムリー二塁打。　７回表。６番内野サード前セーフティスクイズ。　８回表。１番今井ライト前タイムリー。４番土井左中間タイムリー二塁打。　８回裏。暴投で１点。７番半田貴センター前タイムリー。　　(つづく)

  2006年07月25日

• 「速報！甲子園への道」

  　「への道」こと「速報！甲子園への道」が、今年も明日２５日から放送される。待ち遠しかったあ！　全国各地のチームが甲子園に向かって近付いて来てる感覚が、毎日味わえる。試合のハイライトをメインでしっかりと伝え、全都道府県の主な試合の結果だけでなく、地元全試合の結果も教えてくれる。　甲子園に行くために必死な選手たちのプレー。強豪・古豪の戦いぶりに、新鋭・ダークホースの躍進。どの１日にもすごい劇的な試合があるし、声を出してしまうような番狂わせもあるし、うれしい知らせがある。この番組を見ていると、夏の甲子園をいっそう楽しむことができる。　そして、キャスターの羽谷直子アナウンサーがいい。野球をよく知っていて、野球が好きだという思いが伝わってくるのだ。この人なら、将来実況でも成功するかもしれない。　この夏はまだ見られていない高校野球地方大会。僕も「への道」が始まる明日、野球場へ行こうと思っている。

  2006年07月24日

• 渋谷－山本　高校野球春季大阪大会　１回戦　豊中ローズ球場

  　雨はネット裏の屋根でしのげるけど、寒さがきつい。「ＳＨＩＢＵＫＯ　ｐａｒｅｎｔｓ」のウインドブレーカーを着た父兄さんがくださった、紙コップのコーヒーがありがたい。夏は冷たい麦茶を配ってくれたり、本当にどこのチームの父兄さんたちも大変やなあ。　試合前のノック。山本は内野手しかポジションにつかない。どうやら人数が少ないようだ。　内野ノックが一段落すると、ノッカーのそばでボールを受けたり渡したりしていた選手たちが外野へまわった。ブルペンに人はいない。山本高校は９人で試合に臨むらしい。　第３試合 渋谷 ７―０(７回コールド) 山本　１回裏、渋谷の攻撃。１番打者、四球。山本は何とここで投手交代。背番号１の右投手から、ファーストを守っていた背番号３の左投手へ。これは予定通りの奇襲なのか、先発の調子が悪いと見たのか、何か事情があったのか。１番打者は左で２番は右だから、打者の左右は関係ない。　２番の背番号１７の選手が送りバント。１死２塁。　３番ショートのキャプテンが右打席。初球のスローカーブを見送って、狙っていたか直球を会心の当たり。左中間を破る先制タイムリー三塁打。　４番キャッチャーの左打者は、フルカウントからカーブをセンター前タイムリー。渋谷２点先取。　渋谷の先発投手は、背番号９の左投手。今日ここまで見た投手で、いちばん速い。スライダーあり。毎回２つずつ三振を取っていく。　山本は捕手に打席がまわった後など、チェンジになってもその捕手が出てくるまで投球練習ができない。内野陣が練習したボールも、ファーストがベンチの女子マネまで手渡しに行く。９人で野球やるって、こういうことやねんなあ。　渋谷に期待してた試合やけど、だんだん山本がいじらしく思えてきた。　４回表、山本の攻撃。死球を足がかりに２死満塁のチャンス。監督だろうか、ベンチから気合いの入った声が掛かる。最初で最後かもしれないチャンス、逃すわけにはいかない。　しかし、８番打者は惜しくも見送り三振に倒れた。　０―３の５回表、３四球で山本が再び満塁のチャンス。今度は１死で打順も４番。またベンチから檄が飛ぶ。　けれど、ここでも連続三振で無得点。　その裏、渋谷は２本の三塁打やスクイズなどで４点を追加。　７回からは背番号８の右投げの選手がマウンドにまわり、完封リレーでコールド勝ち。　３番４番の打撃が力強かった。　９人だけの山本は、走者を挟みながらアウトにできないなど、練習の難しさを感じさせたが、渋谷を相手に見せ場もつくっててこずらせた。　ピッチャー、ファースト、ショートはなかなか動きがよかった。監督も情熱がありそうやし、夏に向けてがんばってほしいな。部員が増えるといいねえ。

  2006年04月15日

• 池田北―工芸　高校野球春季大阪大会　１回戦　豊中ローズ球場

  　平野佳とインチェの投げ合いが見たかったのに、雨。球団から中止を知らせるメールが来た。中止は残念やけど、メールで教えてくれるのは、とてもありがたい。　甲子園は試合決行だとしても、チケットはすでに完売。　ということで、試合があるかどうか電車から確認できる豊中ローズ球場へ。阪急宝塚線の服部駅と曽根駅の間から見ると、試合は行われていた。スコアボードも見えて、池田北が３回表に４点先制しているのがわかる。　初めてこの球場に来るツレとの待ち合わせに手間取って、着いたときには工芸が２点返していた。５回表、池田北の攻撃中らしい。　トイレに行って、電話を１本かけてから席に戻ったら、池田北が一挙に６点取っていて驚いた。ツレの話では、長打連発やったらしい。　第２試合　池田北　１２－２(６回コールド)　工芸　工芸は投手を代えたが、名前はわからない。スコアボードには得点と審判の名前しか表示されていないのだ。守備位置も選手名もないボード上を、赤いランプだけが移動して、打席にいるのが何番打者か告げている。アナウンスもなし。春の大会って、こうやったんか。その分というか、入場無料やった。　６回表にも２点追加した池田北が、１０点差をつけてコールド勝ち。　ホームベースをはさんで整列した両チーム。見ると、工芸は１１人か１２人しかいないようだ。少人数でがんばっててんな。うっかり帽子を忘れて並んだ選手が、審判に指摘されてベンチへ取りに走ってたのが、ほほえましかった。　勝利チームの校歌もなかったけど、池田北の選手たちは甲子園と同じようにスタンドに一礼。雨をよける屋根の下、３塁側に陣取った応援の人たちから、改めて拍手がおくられた。

  2006年04月15日

• 高校野球秋季大阪大会　準々決勝　第２試合　舞洲ベースボールスタジアム

  　第２試合　ＰＬ学園　６－１　近大附　あの校歌が流れるなか、ＰＬのシートノック。外野手の肩に注目したが、さすがにサブロー（Ｍ）・大西（合）クラスは見当たらなかった。まだ秋やし。　近大附はノックで声がよく出てる。ファーストとサードには、バント守備の練習もあった。　１塁側・近大附。白いユニフォームに青の帽子。　３塁側・ＰＬ。白に濃紺のおなじみのユニフォーム。　強豪の激突。しかも、評判の両投手が先発で、期待が高まる。　近大附の三井投手は、右サイド。セットポジション。球速がある。変化球はスライダーと、他に抜いた球があったのはシンカーなのかな？今日はスライダーの制球がイマイチで、直球を狙われた感じ。　２回裏、相手の４番ピッチャー前田に死球（左肩甲骨のあたりか）を与えた動揺もあったのか、そこから先制点を許す。続く１死満塁のピンチは、セカンドへのインフィールドフライと、セカンドゴロで切り抜ける。　しかし、追いついてもらった直後の４回、タイムリーで勝ち越される。　５回にはタイムリー二塁打と暴投で３点差とされ、その回を投げ終えたところで降板。　５回６安打１四球２死球１三振４失点。つまらせる球威があり、今後も期待。　１－４とリードされた６回から登板した近大附２番手は、石方。右オーバー。　ワインドアップからの投球で、ためのあるフォーム。腕は斜め上から振る感じ。鋭く制球のいいカーブ。曲がりの違う、落ちるカーブみたいな球も投げていた。　６回に２点を失った。３回２安打３死球２三振２失点。　一方、ＰＬの先発は前田。右オーバー。ワインドアップから、少しためをつくり、腕は体の後ろに隠れてる感じ。　直球を右打者相手でも左打者相手でも内角に決められる。ボールになる球も低くはずれるという安定感。テンポ良し。初球を打たせる投球もできる。　変化球は、大きなカーブ。７回の先頭打者だった４番椿原（左打者）に対して１球だけ、外角低めに小さなカーブを投げ、その球で見逃し三振を奪った。　最初の２回を三者凡退に抑えた時点で、完全試合やノーヒットノーランを見られるかと思った。　近大附打線もさすがで、４回２死から３連打を浴びて１点取られたが、５回以降は２安打に封じた。　９回６安打７三振１失点。無四球完投勝利。　前田は打つ方でも４番の力を見せた。グリップの位置は高い。バットのヘッドは背中側。そこからヘッドを立てたり背中側に向けたりするように揺らす。　２回先頭。死球を受けるが、すぐ二盗に成功。バントで３塁に進むと、セカンド左への強いゴロで先制のホームを陥れた（記録はフィルダースチョイス）。　３回１死２塁。真ん中スライダーをレフト後方へのフライ。ファインプレーされたが、いい当たりやった。逆風でなければ越えていたかもしれない。　５回無死１塁。この時点ではまだ２－１だったが、バントの構えはなし。初球をライトファールフライ。　６回２死２・３塁。カーブを打って、ゴロで三遊間を破るレフト前２点タイムリー。中継のボールがホームへ送られる間に２塁へ。　８回２死１・２塁。つまって、ライト左へのフライ。　投げる打つだけではなく、前田は俊足で走塁もいい。リードも大きく取っている。　コントロールとカーブがいいまとまった好投手で、打ってよし走ってよし。となれば、実績は違えど「桑田２世」の声が挙がってもうなずける。　明日が高校生ドラフトやのにちょっと気が早いけど、来年のドラフト候補間違いなしやと思う。　ＰＬで他に目立ったのは、１番セカンド木野。４回２死１・３塁、三井の外角直球を弾き返す会心の流し打ちで、レフト前決勝タイムリー。　５番サード奥平は強肩だ。

  2005年10月02日

• 高校野球秋季大阪大会　準々決勝　第１試合　舞洲ベースボールスタジアム

  　２度目の舞洲。あのへんてこりんな建物は工場やったらしい。ますます謎や。　球場の天気は晴れたり曇ったり。風は右から左、あるいは外野からホーム方向に吹いてくる。　第１試合　履正社　４－２　布施　１塁側・履正社。クリーム色のユニフォームに紺の帽子。　３塁側・布施。クリーム色のユニフォームに黒の帽子。　シートノックは布施しか見られなかったが、バックホームの場面で球を握り直すのが目立った。土井・魚谷・蛯子らの残る履正社がやはり有利なのかと、この時点では思った。　履正社の魚谷投手は右サイドスロー。グローブを胸の位置に構え、そこから少し上に上げてモーションを起こすノーワインドアップ。体をぐっと沈めてから投げ込む。変化球はスライダー、カーブに、シンカーらしき球も。左打者の外角にスライダーを入れて決めていた。　布施の池田投手は右オーバー。胸に構えたグローブを腹まで下げてのノーワインドアップ。腕が遅れて出てくる感じ。力の抜けたフォームで、リリース時に力を込めている。球が速い。一見して、この投手が布施上位進出の原動力なんやろうなと思った。変化球はスライダー、カーブ。フォークも投げられるようだったが、ワンバウンドするので投げなくなってしまった。　いい投手やと思った池田、１回裏にいきなりピンチ。１番今井を打ち取ったはずのゴロを、セカンドが待ち過ぎて内野安打。そこから２死３塁になる。　打席にはホームラン打者の４番土井（右打者）。外角スライダー２つで追い込む。高めに１球外し、次の外角スライダーが浮いて、ツーツー。そして、５球目。外角低め直球で空振り三振。　続く２回表。立ち上がりから好調に見えた魚谷がピンチを迎える。１死から連打を許し、１・３塁。　打者は７番田中（右打ち）。ワンストライクからスクイズ警戒で１球ウエストしてワンワン。３球目も続けて外へ大きくウエスト。これに田中が飛び付いてスクイズに行くが、空振り。しかし、３塁走者はスタートを切っていない。どちらかのサインミスか。　この後、２者連続三振で、布施は先制点を奪えず。　池田投手は２回２死１・２塁のピンチも脱した。　４回裏の先頭は、４番土井。池田は外野手に下がるよう指示を出す。外角低め直球ストライク。内角高めに抜けたボール。ワンワンからの３球目、中に入ったスライダーを土井が叩く。ピッチャーの足下をゴロで破るセンター前ヒット。　土井の盗塁と送りバントで１死３塁。しかし、ここでも池田が踏ん張る。２つのファーストゴロで履正社無得点。　予想よりずっといい試合になってるぞ。スタンドも布施への応援が大きい。強豪私立相手に公立がんばれ！という雰囲気や。　５回裏、履正社の攻撃。８番坂下（右打者）がおっつけてライト前へゴロのヒット。魚谷が送って１死２塁。　ここで１番今井（左打者）が初球を巻き込むように捉える。会心のライトオーバータイムリー二塁打。履正社が１点先制、なお１死２塁。　２番小谷（右打者）は内角も外角もカットする。粘った末、肩に死球。１死１・２塁。　好打者の３番蛯子（左打者）が登場。ノースリーになってしまう。後ろには土井がいる。ここがこの試合のポイントやな。外角直球ストライク、スライダーストライクでフルカウントに。ラストボールを蛯子が弾き返す。センター左へのライナー。ダイビングも及ばず、打球は左中間を抜けていく。２点タイムリー三塁打。履正社の３－０に。　池田はここで降板。３塁側スタンドから拍手。よう投げたもんなあ。　しかし、池田以上の投手がいるのだろうか。それに、池田は９番（右打者）とはいえ、なかなかいい打撃をしていた。少しオープンスタンスで、体を沈めてから打ちに行く。レフト右後方へのフライと、センター前へのゴロのヒットを打っていた。どこか守らせてもいいのでは。布施の試合を見るのは初めてやから、事情はよくわからんけど。　布施の２番手投手は村中。右サイドスロー。腕は斜め上から振る感じ。スライダーがあるようだ。　１死３塁で４番土井の第３打席。初球のストレートをライトファールフライ。うわ、捕ってしまった。タッチアップされるやん。ホームへ返球するが、余裕でセーフ。リードされてるからファールにしたらよかったんちゃうん。それとも、あらかじめ捕るように指示が出ていたのか。これで４－０。５回表まで０－０やったけど、このままずるずるコールドまで行ってしまうおそれも出てきたな。　ところが、アピールプレーで３塁走者がアウトに。離塁が早かったのだ。これでアウトになるの、初めて見た。３点差なら、布施もまだ大丈夫かもしれんな。　６回表。布施の反撃。１死１・２塁のチャンスを得る。ここまで魚谷から５安打と、打線も健闘している。６番瀬戸（右打者）がキャッチャーファールフライに倒れて、２死１・２塁。ここで、ある右打者が代打に送られた。　初球。外角のスライダーを中途半端な空振り。スタンドから、「あほんだら。学校へ連れて帰れへんど。しっかり打て！」と叱咤の声が飛ぶ。関係者なのだろう。奮起してフルカウントまで持って行ったが、外角ボールゾーンへ大きく逃げるカーブに空振り三振。結果は出なかったけど、懸命にがんばったと思うよ。　６回裏。２死２塁から、相手エラーで履正社が追加点。さっきの幻の４点目を取り返した格好だ。　しかし、布施は踏ん張った。村中もよく投げたし、守備陣もいい当たりを好捕した。　７回２死３塁、４番土井の場面もそうやった。スライダーに内側からバットを出して捉えた打球はライト後方へ。ライト足立は背走し、強い風の影響もあったのだろう、こちらを向いたり半身になったり何度も体勢を変えながら、それでもボールをつかんだ。　４－０のまま９回表へ。先頭打者は６番キャプテン瀬戸。真ん中のスライダーを思い切って引っ張った。レフト前ヒット。無死１塁。　途中出場の横田（右打者）は外角直球に空振り三振。１死１塁。　８番貴島（左打者）。つまりながらも打球は左方向へ。前に守っていたレフトは追い付けない。左中間二塁打。１死２・３塁。俄然反撃ムードが高まってきた。　リリーフして９番に入っている村中（右打者）。ライト線へ運ぶヒット。１人還って、４－１。なお、１死１・３塁。　１番高塚（左打者）は、つまってファーストゴロ。３－６－３と転送されるが、ヘッドスライディングの１塁はセーフ。これで、４－２。２死１塁。　２番岸田（右打者）のフライはライト線前方へ。ライトがダイビングキャッチを試みるが、審判の手は開いた。ボールが落ちている。このヒットで２死１・３塁。同点の走者が出たぞ。　３番橋口（左打者）。外角低めいっぱいの直球に手が出ず、見逃し三振。橋口は打席にしゃがみ込んでしまった。３塁ベンチから出てきた仲間たちが助け起こして、整列。　いやあ、府立の布施高校、大善戦やったで！　今井・土井・魚谷・池田らが活躍した中で、特に印象に残った選手は蛯子。　１回１死２塁。初球カーブを捉えるも、セカンドゴロ。　３回２死。ピッチャー少し上へのゴロ。　第３打席は上記の通り、勝負どころで２点タイムリー三塁打。　７回１死２塁。初球、やや腰が引け、バットの先だったが、ライトフライで走者を進める。　レフト守備では、ファールフライを芝の切れ目まで前進して捕るなど、遠いフライに追い付く場面が目立った。　走塁も速く、三拍子揃ってる。夏は先発で投げたこともあったな。　布施の４番ライト足立は左打者。　外角のスライダーと直球に見逃し三振も２つあり、４打数ノーヒット。しかし、３回２死１・３塁での、外角球を捉えたライト後方へのフライはいい当たりやった。　背番号１ということは、本来は投手なのか。投げられない事情でもあったのかな。もしかしたら池田以上の投手やったりするのだろうか。

  2005年10月02日

• 全国高校野球選手権大会　第９日　甲子園球場

  　宇部商（山口）　４－０　静清工（静岡）　３塁アルプスは、すでに静清工の大応援団でぎっしり埋まっていた。３塁オレンジシートにまで、緑のチューリップハットがあふれている。階段に座って観戦するのなんて、何年振りかなあ。　周りはみんな熱心に静清工を応援している。こうなると僕も静清工を応援してあげたくなる。静岡はもともと好きやし。　静清工はチャンスをつくるものの、得点できない。逆に宇部商が２回と７回に１点ずつ入れる。静清工の先発前川は７回途中で伊藤に交代。両投手に拍手がおくられる。やっぱり、高校野球の応援はいいなあ。　２点ビハインド。余裕でゲッツーを取れるタイミングなのに１塁送球というプレーも出てしまった。　「今のは何だったの？」と、そばのおじさんが聞いてくる。　「さあ。アウトカウント間違えたんじゃないでしょうかねえ」と僕も首をひねる。　失点につながらなくてよかった。　８回裏。先頭の１番忠内がヒットで出る。無死１塁。　ここで静清工ベンチの作戦は送りバント。２点差やけど、ここで１点返しておけばということやろう。　しかし、３番・４番が倒れ、このチャンスも活かせず。ここまでバントは決めるものの、タイムリーが出ない。　９回表。宇部商は２死２・３塁のチャンスをつくる。　ここで２番上村（左打者）の当たりは、高く弾んでサードの頭上を越えていった。レフト前２点タイムリー。この２点は効くなあ。４－０や。　静清工も９回裏に反撃。先頭の６番上林（右打者）がライトへヒット。無死１塁。　７番杉山（左打者）も流す。鋭い当たりがレフトへ。無死からの連打や。と思った瞬間、レフトがスライディングキャッチのファインプレー。しかも、ボールが１塁に送られて、併殺。走者もいなくなってしまった。　結局、サウスポーの好投手好永は７安打２四球完封。奪三振は０やった。　酒田南（山形）　４－２　沖縄尚学（沖縄）　去年、完投と自らのホームランで中部商を破った金本が、またも沖縄代表の前に立ちはだかる。　強打の沖縄尚学ならつかまえられると思っていたが、４回裏まで１人の走者も出すことができない。　沖縄尚学先発の前嵩は、いつも通り制球よく打たせて取っていく。　しかし、酒田南打線の打球は鋭い。４回表、７番佐藤良（左打者）がライトへ先制２ラン。　続く５回には、金本（右投右打）のタイムリー二塁打をはさむ３連打で２点追加。また金本に打たれてしまった。　０－４となった５回裏。沖縄尚学は２本のヒットを放ったが、併殺で１点も返せず。やばい。　しかし、前嵩は６回以降立ち直った。尻上がりに調子がよくなってきている。　打線も相手ミスに乗じて６回に１点を返した。　１－４。３点差なら、大丈夫。３塁アルプス最前列にはタンクトップ姿で踊るおじいちゃんも現れ、沖縄尚学応援団は逆転へと意気が上がる。　７回裏。比嘉・小泉の連打で無死１・２塁。絶好のチャンス。　ところが、７番赤嶺のバントの構えに２走が飛び出し、キャッチャーからの牽制で挟殺されてしまった。　点差を詰められないまま、９回裏へ。　しかし、僕は大きな期待を持っていた。終盤、金本にバテがきてると見えたからだ。イニング前の投球練習は、緩いフォームで形だけ。バントの構えに対し前進する際、よたつく場面もあった。打てるはずや。　４番松田、四球。無死１塁。　５番比嘉、三振。１死１塁。　ここで６番キャプテン小泉（右打者）がレフトへ二塁打！１点返したぞ。２－４。あと２点や。なお、１死２塁。　７番赤嶺（左打者）の当たりはセカンドへ。これが内野安打になる！こういうのが効くねん。大逆転の時って、こういうヒットが出るもんや。１死１・３塁。　エース前嵩に代打伊志嶺（右打者）を送る。もう後がないねんから、当然の策や。この伊志嶺が粘る粘る粘る。その間に赤嶺が二盗を決めて、１死２・３塁。同点のランナーがスコアリングポジションへ！　伊志嶺はさらに粘った。１球１球力の入るなか、くらいつき続ける伊志嶺のファールは美しかった。そして、ついに四球を奪う。１死満塁。逆転のランナーが出たぞ！　３塁アルプスは押せ押せや。「ハイサイおじさん」で攻め続ける。僕もみんなも大声を出す。掛け声や。手拍子や。打者の名前を連呼や。　酒田南内野陣がマウンドへ集まろうとする。が、金本がそれを制した。もはや話す気力もないのか。沖縄尚学の逆転を信じる僕には、そんなふうに感じられた。相手はかなりへばっている。　打席は９番セカンド名手の与儀（右打者）。三振。２死満塁。　しかし、打順はトップに帰って山内（右打者）。評判高いバッターや。だが、打ち上げてしまった。フライは右へ。切れてくれ。しかし、ライトがファールグラウンドでボールを掴んだ。試合終了。山内は泣き崩れてしまった。　疲れているはずの９回。サヨナラのピンチ。あの雰囲気の中で後続を断つとは。バテていると思ったのは、僕の欲目だったのだろうか。いずれにしても、あそこで踏ん張った金本はあっぱれや。　また、ショート遠山と外野陣の堅守も光った。この好ゲームは酒田南の守り勝ちやったなあ。

  2005年08月14日

• 全国高校野球選手権大会　第７日　甲子園球場

  　青森山田（青森）　３－０　国士舘（東東京）　鳴尾浜球場でウエスタンリーグを見た後、バスを待つ間にラジオをつけたら、鳴門工業監督の勝利インタビューが聞こえてきた。時間的にもちょうどいい。甲子園に寄ろう。　柳田（青森山田）ＶＳ快足ツインズ（国士舘）なんて、わくわくする対戦や。　青森山田の１塁アルプス応援団。迫力がある。曲のアレンジもよし。　国士舘の３塁アルプス応援団。「東京ラプソディー」が楽しかった。「みやこー」の後に「コクシー！」という声が入る。華やかで、東京らしくて、いいなあ。　レフト上段で小学男子２人が、青森山田チアガールの振付を真似ているのが面白い。　この夏も４番エースの左腕柳田。直球で空振りを奪い、スライダーを低めに決め、たまにカーブも織り交ぜる。センバツで沖縄尚学に打ち込まれた試合の印象が残ってるねんけど、今日はいいやん。評判の投手がさらに成長しての登場やな。　サード白取の好守もあって、走者を１人も出さない。　１回戦で天理を足で崩した、高橋厚史・智史の快足ツインズ。　兄の厚史は１番に上がっていた。しかし、内野フライを打ち上げて、足を活かせず。　弟の智史は残念ながらスタメン欠場。ケガをしていたらしい。　鴨田のタイムリー二塁打で、青森山田が２回に１点先制。　柳田は４回までパーフェクトで、国士舘に足を使わせる場面もなし。　今年のセンバツと、５日前。あと少しのところでノーヒットノーランを逃がす試合を見たが、ノーヒットノーラン初生観戦を飛び越して、いきなり完全試合を見てしまうかもしれない。そんな気さえしてきた。　５回表。国士舘の４番藤嶋三振。ほぼ、あと半分や。　５番高橋智之。レフトへ二塁打！これで完全試合もノーヒットノーランもなし。１死２塁。　６番桐生のライトフライで２走がタッチアップ。２死３塁。　青森山田、同点のピンチ。７番佐藤毅のセカンドゴロがイレギュラー。しかし、本田はそれに対応して捌き、０点で切り抜けた。　ここで席を立つ。何とか打順一回りずつだけでもと思って寄ったが、もしや完全試合と思わせる柳田の投球に引っ張られて、ここまで動けなかった。　マリーンズ戦のナイターを見るため、グリーンスタジアム神戸に移動する。

  2005年08月12日

• 高校野球選手権大阪大会　４回戦　万博公園野球場　豪球辻内

  　初めて乗った大阪モノレール。当然初めて降りた万博記念公園前駅。大阪高野連のＨＰには「下車すぐ」なんてあったけど、万博記念野球場まで１０分近くはかかったんちゃうかなあ。　改札を出て左へ。エキスポランドの左の通路を行く。駅前にあるはずやと思っていた野球場が見えずあせったが、たくさんの人がそっちへ向かってるから、その後について。今日は好カードやもんね。１０時前でまだ遊園地は開いていない。道の左手に太陽の塔が見える。こうして間近に見ると、いいもんやなあ。　歩道橋を渡り、そのまま曲がりくねったスロープを下りていく。地上に下り、緑の木々の間を抜けると、すぐ目の前が野球場やった。　券売所には長い列。しかし、「７００円ちょうどでお釣りの出ない方はこちらへどうぞ」と、券売所の横で手売りを始めてくれたので、助かった。ナイス機転。　中には売店があって焼きそば・かき氷などを売っていたし、飲み物の自販機もあった。　客席にイスはなく、全てが芝生席。ちょっと座りにくくはある。折りたたみのイスを持ち込んでいる人も目立つ。芝の切れ目で通路と段になってる部分もあるねんけど、そういうところにはずらっと先客がいる。さらに混んできて、芝生の間の石段も埋まっていく。　晴れ。雲がいくつか浮かんでいる。風は左から右。バックネットに日光が反射して、午前中はスコアボードが見にくかった。しかし、プレーは見やすい野球場で満足。　１塁側後方に観覧車が見える。もう１つ、高い塔に上っていくやつも。　ネット裏の台にはカメラマンが乗ったりする。　第１試合　履正社　６－３　北陽　１塁側・履正社。スタンドの野球部員は青Ｔシャツに黄色いハチマキ。　履正社の試合を見るのはこの夏３試合目やから、各選手の応援歌もだいぶ耳慣れてきた。１番住川は「ツッパリ　Ｈｉｇｈ　Ｓｃｈｏｏｌ　Ｒｏｃｋ’ｎ　Ｒｏｌｌ」。２番今井「紅」。３番蛯子「ウィー・ウィル・ロック・ユー」。４番岡田は場面にもよるのかもしれないが、スタン・ハンセンの入場テーマも使われていた。５番土井「暴れん坊将軍」。６番林「アラレちゃん」。７番内野「さくらんぼ」。９番多田「サウスポー」。背番号１やから「サウスポー」なんやろうけど、多田は右投手。逆に北陽の先発田中が左腕なので、相手を応援してるみたいにも聞こえてしまう。これ、甲子園でもいつも思うねんけど。　３塁側・北陽。野球部員のうち前に出ている子らはエンジの長いハチマキ。先週北陽の試合を見たときは、外野寄りにいたから応援の様子が見えへんかってんな。　土地柄なのか、伝統の力か、僕がやや３塁寄りにいたせいか、北陽への声援が多いように感じた。優勝候補とされる履正社にぶつかって行け！っていう思いもあったんかな。　北陽は１回戦とは４番以下の打順や選手を入れ換えていた。　１回表、２四球と暴投で１死２・３塁のチャンス。４番に上がった主将の広瀬は、ワンバウンドになるスライダーをなでるようなスイングで空振り三振。２死２・３塁。　５番に上がった平田もツーワンと追い込まれる。しかし、おっつけてセカンドの頭をライナーで越すライト前２点タイムリーヒット。北陽　２－０　履正社。　１回裏。履正社も２死２塁のチャンスで「なにわのゴジラ」４番岡田にまわす。　田中投手は２塁に牽制の構え。次は本当に２塁へ牽制球を投げる。岡田への初球は、変化球でボール。２球目外角直球ストライク。そして、３球目のカーブ。岡田は捉えられずショート左後ろへのフライ。　２回裏。履正社は２死満塁のチャンス。打者は１番住川。ワンスリーから打った当たりは、三遊間へのハーフライナー。サードが抜かれ、ショートも抜かれて、レフト前タイムリーヒット。履正社　１－２　北陽。　続く２死満塁で北陽ベンチが動く。投手を右サイドの永吉に交代。２番今井は左打ちだが、第１打席で粘ったあげく田中から四球を選んでいる。そのことも決断の材料になったのか。田中はライトにまわった。　永吉の初球。今井は会心のライナーをライト線へ放つ。逆転の２点タイムリー二塁打。履正社　３－２　北陽。　これで永吉はまた田中と交代。ライトに入る。　３番蛯子はフルカウントから外のカーブを見て四球。再び２死満塁。　このチャンスで岡田の第２打席。初球、低め直球ストライク。２球目、内角高め直球をセンター右へのフライ。　３回表。１死１・２塁で４番広瀬。フルカウントからのカーブを叩き、飛び込んだショートの左をゴロで破るレフト前ヒット。２塁走者は３塁をまわる。ホームで刺されるかとも思ったが、返球はゴロとなり、コースもホームから逸れた。同点タイムリー。広瀬はさっきの分を取り返したな。北陽　３－３　履正社。　なお１死１･２塁で、先程２点タイムリーの５番平田。ここで履正社も多田をベンチに下げ、右サイドの２年生魚谷を投入。　平田への初球はいきなり脚に当たる。しかし、球審は避けていないとボールの判定。魚谷は５番６番を打ち取ってピンチを断った。魚谷はアンダースローに近いフォームながら、腕が案外上から出てくるという印象。変化球はカーブ、シンカー、スライダーか。こういう投手が控えているとは、さすが昨秋今春と大阪大会を制した履正社。　３回裏の履正社は２死２･３塁、４回表の北陽は２死１･２塁のチャンスを断たれる。優勝候補履正社と名門北陽、がっぷり組んだ熱戦だ。　空はいつしか曇りへと変わり、後ろの通路からの風も快い。　４回裏。またチャンスで岡田にまわってきた。１死２･３塁。初球の高め直球を、サード少し前への小フライ。今日はタイミングが合っていない。　５番土井にはきわどいコースを突いて、ワンスリーから四球。２死満塁。　ここで何と、ホームスチール敢行！投球はカーブだったが、余裕を持ってタッチアウト。６番の林は打撃がいいと思っててんけどな。８年前の夏の甲子園が思い出された。履正社が１点負けてる９回２死からホームスチール失敗で破れたときの記憶が。何となく、履正社危うしという気分になってくる。　５回裏履正社２死１・２塁、６回表北陽２死１･２塁、７回裏履正社１死１塁、８回表北陽２死３塁。いずれも相手投手が踏ん張って無得点。　６回２死に第４打席を迎えた岡田は、ワンボールから内角高め直球につまってセカンドゴロやった。　８回裏。履正社は代打小谷を送る。内角低め直球を引っ張り、サード右を会心のライナーで破るレフト前ヒット。魚谷が送って１死２塁。　１番住川。ここで暴投があり、１死３塁。北陽は前進守備に追い込まれる。暴投の次の球、カーブをジャストミート。右中間を破る勝ち越しタイムリー三塁打。　１死３塁やからまた前進守備。２番今井はフルカウントから内角ぎりぎりの直球にバットを止めて四球。１死１･３塁。　３番蛯子は内角直球をライト前に運ぶタイムリー。履正社に５点目が入って２点差。　なお１死１･３塁で岡田の第５打席。外角低めスライダー、ボール。低めカーブ、ストライク。３球目のカーブを当たり損ね。しかし、このゴロがいいところに飛んで一二塁間を抜けるライト前タイムリーに。　この回３点を失って、田中はライトへ。再び永吉とのスイッチ。　永吉は５番土井、代打筒井を打ち取った。　しかし、北陽に３点を返す力は残っていなかった。魚谷が９回表を３者凡退に抑えて、試合終了。　いい試合やったな。さすが北陽やった。秋からは新チームでまた、魚谷・土井・蛯子らが残る履正社に挑むんやな。また好勝負が見られますように。　第２試合　大阪桐蔭　９－１（７回コールド）　茨木　「なにわの四天王」の２人、辻内投手とセンター平田のいる大阪桐蔭。ノックで背番号８を探したら、サードを守っていた。元々サードもやるということだったが、足の故障の影響もあるのだろうか。　審判もトンボをかける。ボランティアやろうに、頭が下がります。マウンドから水を撒いて、いざ試合開始。　１塁側・茨木。ユニフォームも帽子も白。相手投手が辻内と発表されて、応援団から「来たか」という感じの唸り声があがる。選手への声援には女生徒の声も目立っていた。　３塁側・大阪桐蔭。クリーム色のユニフォームに紺の帽子。応援の野球部員は濃いエンジの長ハチマキ。チャンスが来ると、北陽同様「そーりゃー」の掛け声。　１回表は茨木の攻撃。注目の辻内、投球練習の第１球。速い！ネット裏がどよめく。これは噂通りほんまに速いぞ。　１番を３球三振。最後はワンバウンドの変化球で。これは打てそうもない。　しかし、２番の左打者恵美が粘る。速球を３塁側へファール、これを重ねる。フルカウントから内角高めカーブを選んで四球。　辻内の課題は明らかにコントールやった。低めに決まる速球は伸びてるし、高めは球威あるのに。３番４番に死球と四球を与えて１死満塁。　５番馬場は初球スクイズ。しかし、キャッチャーファールフライになる。２死満塁。　６番鶴岡は外角高め速球で空振り三振。　辻内の３回初球はキャッチャーミットをかすめてバックネットに当たる球。先頭恵美を歩かせ、また１死１･３塁のピンチに。　ここで５番馬場がスライダーにスクイズ空振り。３走は三本間に挟まれるが、大阪桐蔭の守備陣にミスが。３塁に戻れた走者、落球を見て再びスタート。もう１度三本間に挟まれて、今度はタッチアウト。２死３塁。　これでピンチを脱したかに見えた辻内、馬場にも四球を与え、２死１・３塁。　６番鶴岡は速球に遅れて空振りし、追い込まれる。けれど、決めにきたカーブを会心のセンター前クリーンヒット。茨木が１点先制。　茨木の先発岡本は４番も打つ大黒柱。左腕で、ゆっくりとした始動からひねりを加えたフォーム。カーブに小さなスライダー、フォークなのかチェンジアップなのか落ちる球もあるなかなかいい変化球投手。　２回までは好投無失点。１点もらって変わるのか大事な３回裏。先頭９番辻内の強いピッチャーゴロを弾く。捕ったつもりで１塁に投げようとしたが、球は左に転がっていた。この強襲ヒットが突破口。　守備の乱れが傷口を広げ、この回計６安打で６点。あっという間の逆転やった。　辻内は３回裏２度目の打席で代打を送られ、３回で降板。被安打はタイムリーの１本だけ、４奪三振ながら、四死球６つという内容やった。　もう１人注目の大阪桐蔭４番平田。外野はフェンス前まで下がっていた。　バットのヘッドを背中側に向けて伸びをしたかと思うと、ヘッドを１塁側に倒したり背中側へ持っていったり、あちこちに大きく揺らす。リラックスさせるためなんやろうけど、やたらと動きの多い個性的な構え。　２回先頭。セカンド左へいい当たりのゴロ。１塁送球はワンバウンドで、ぎりぎりアウト。　第１打席は上半身の動きに目を奪われてたので、３回無死２･３塁では足の動きを追って見た。オープンスタンスで前足のかかとを浮かしている。そこから足を引いて、スクエアに踏み出すもんやと思ったら、またオープンにして思い切り引っ張る。レフト前タイムリー。　このときは強引に引っ張りにかかって足が開いたのかなと思ったが、その後の打席でも打ちに行くとき大きく足を開いていた。これは下半身もめっちゃ個性的なフォームや。似た打ち方をしている選手が思い浮かばない。　４回２死。ワンバウンドの変化球を空振りする場面も。結局、変化球がつま先に当たって死球。　６回無死１・３塁から盗塁で２･３塁。高いボールの変化球を大根切り。後ろに守っていたライト左前への犠飛。　これは相当型破りな選手か。走塁では、１走にいて痛烈なライト前ヒットで３塁を奪ったのがナイスランやった。　辻内の後を受けた中村は右アンダースロー。セットポジションから後ろにひねり、頭はあまり深く落とさない。直球主体で、変化球はカーブかチェンジアップらしき遅い球とスライダーか。　４イニングを１四球だけの無安打無失点投球。　６回裏に、３安打と守備の乱れに盗塁も積極的にからめて３点を挙げた大阪桐蔭がコールド勝ち。

  2005年07月24日

• 高校野球選手権大阪大会　３回戦　豊中ローズ球場　「なにわのゴジラ」弾丸二塁打

  　履正社　１３－１（５回コールド）　東淀川　晴れ。スコアボード上の旗は垂れている。外野からホーム方向への風が一時吹いていたが、しばらくするとまたやんだ。　１塁側・東淀川。クリーム色がかった白いユニフォームに紺の帽子。スタンドには、鮮やかな濃い水色のタオルを持った生徒が多い。「君がいる夏は　負けるはずがない」と、「夏祭り」の替え歌での応援あり。　３塁側・履正社。１回戦でも見た青い横断幕。応援歌を歌う野球部員の他には、黄色いハチマキを巻いた父兄の方が目立つ。　東淀川の先発投手は、背番号１１。２年生の藤原。右投げでスリークォーター気味。ノーワインドアップからカーブやスライダーも投じる。　初回に１失点。２回には三塁打と二塁打を含む３連打などで３失点。３回に３四球で満塁とし、２点タイムリーを打たれたところで交代。　２番手は背番号１の３年生武部。左オーバースロー。両腕を翼のように広げる個性的なフォーム。緩いカーブがほとんどの軟投派。　しかし、履正社打線は緩いボールにもタイミングを狂わされることなく捉えていく。打者７人中６人がヒットを連ね、３回は９点のビッグイニングとなった。　３回２死１塁で登板した玉村は、背番号１０の２年生。右オーバースロー。ワインドアップからグラブを突き出すフォームで、時折「うりゃ」と叫んで投げる。　カーブ、スライダーに、シンカーみたいに沈む球もあった。　４回にピンチを迎えるも、何とか無失点で切り抜ける。　東淀川のスタンドは、投手がどんなに打たれても、交代してベンチに戻るときに拍手を送っていた。強打の履正社打線を相手に堂々と投げたんやし。　ああ、高校野球やなあと思う。　もう１つそう思ったのは、茶色くなった使用球を見たとき。公式戦でもこうやねんな。僕らの入場料が、わずかでもそういう用具購入の助けになればいいな。　注目の「なにわのゴジラ」岡田は、今日ももちろん履正社の４番レフト。　１回１死１･３塁。初球の直球を空振りして東淀川スタンドが沸いたが、次の球をレフトへ運ぶ。平凡なレフトフライではあったが、先制の犠牲フライとなった。　３回先頭打者。内角高め直球にバットを止め、ボール。高めの球を３塁側スタンドへライナーのファール。内角低めスライダー、ボール。ワンバウンドの球が来て、ワンスリー。そして、内角直球を見送って四球。　打者一巡した３回２死１塁。軟投派左腕の初球を捉え、速いライナーで左中間を破るタイムリー二塁打。何度かバウンドしてからフェンスにはね返った球もまだ勢いが強かった。これが本来の当たりなんやろうな。そして、角度がつけばそのままスタンドに突き刺してしまうのだろう。　１打数１安打２打点。１四球１犠飛。　１回戦でもホームランを見せてくれた５番土井が、またもレフトへ会心の一発。この選手の打球もすごい。　今日の履正社は、１回戦と１･２番を入れ換えていた。１番サード住川、２番センター今井。こっちの方が本来の形なんかな。今井・蛯子・岡田と左が３人続くから、ちょくちょく変更もあるのだろうか。　履正社は３番を打っている背番号９の２年生蛯子が先発。５回を投げ切った。　右オーバースロー。ワインドアップからのなめらかなフォームで、最後に腕を強く振るまでは無駄な力が入ってなさそうに感じられる。スライダー、カーブ。内野ゴロの間に１点を失ったのみ。　さて、履正社は次にどこと当たるのだろうか。４回戦以降の再抽選が早くも楽しみや。

  2005年07月21日

• 高校野球選手権大阪大会　１回戦　豊中ローズ球場　９点差のシーソーゲーム

  　第１試合　摂津　１８－９　摂陵　摂陵が２回までに５－０とリード。しかし、摂津は５回までに４点を返し、６回表には４点を挙げて、８－５とついに逆転。　だがその裏、摂陵も追い上げる。摂津はサードをリリーフに送って食い止めにかかるが、摂陵が４点取って再逆転。押し出しで失点したバッテリーがうなだれている隙を突いて２塁走者までホームに還ってきたりする。公式記録はわかれへんけど、ホームスチールになるのかな。９－８。　７回表。３番ヒット。４番レフトオーバー二塁打も、１走ホームタッチアウト。その後２死となってチャンスはついえたかに思えたが、セカンド右内野安打で９－９の同点。けれど、その走者がすぐ牽制で刺されたりするから、試合の流れは全くわからない。　摂津はさらに８回表に１０－９と勝ち越す。ものすごいシーソーゲーム。　ところが、９回表。摂陵は力尽きたか大量８点を失ってしまう。摂津は５回から毎回得点だ。　結果的には１８－９と９点差がついてしまったが、８回までは手に汗握る接戦やった。見ごたえあったよ。　摂津　００３０１４１１８　１８　摂陵　２３０００４０００　　９　第２試合　金光大阪　１０－０（５回コールド）　大阪　１塁側・金光大阪、３塁側・大阪、ともに白いユニフォームに黒の帽子。　試合前のシートノックが見物やった。　金光大阪。ノック前のボール回しで、いきなりキャッチャーがサードへ高投。どうなることかと思ったが、実に活気のある礼儀正しい、そして上手くて迫力のある守備やった。ファースト小西俊は注目のエースだったが肘を傷めたと「野球小僧」８月号で読んでたけど、実にいい送球をしている。センターと、ライトの背番号１５も強肩だ。　大阪。こちらはサードが強肩。キャッチャーとセカンドも。　大阪のノックも決して悪くなかってんけど、金光大阪の動きがあまりによかったから、金光大阪の圧勝を予感する。　２時４０分の試合開始予定が、第１試合の熱戦で４時頃のプレイボールとなった。全てのベースとマウンドの周りには水が撒かれている。　ノックで強肩を見せつけた背番号１５松本は、６番ライトで先発出場。　２回表１死２塁のピンチで、ライト前への鋭いライナーをダイビングキャッチ。本番でもその守備力を披露した。　金光大阪は１回２死満塁、２回２死１･２塁のチャンスを逃す。３回にも１死満塁からキャッチャーフライで２死満塁となって、ここでまたチャンスを潰せば、番狂わせで敗れるパターンにはまるんじゃないかと重いムードに。　しかし、ここで８番キャッチャー中井がライナーでライトを越える走者一掃のタイムリー三塁打を放つ。　この３点で大丈夫やろな。３回終了時に時間がなくなって、球場を出た。　金光大阪の注目選手。　小西俊。４番ファースト。右打ち。体がでかい。　グリップは後ろめで構える。それをさらに後ろへ引くと、廻していたバットのヘッドが投手に向いて止まる。狭いスタンスからすり足で引いて打ちにいく。　３回までの２打席はいずれもフルカウントからの四球。内角高め直球と、外角低めスライダーを見送ったもの。　２打席目、ワンスリーからの高めが後ろへのファールになったのは、ややボールの下に当たったからなんかな。　小西俊に代わってマウンドに上がったのは、２年生の吉川。右オーバースロー。　セットポジション。真上から投げ下ろす。カーブに、スライダーやフォークに見える変化球も投げていた。　守備が堅くて、期待できる４番もいる。金光大阪、いいとこまで行けるかもしれない。

  2005年07月14日

• 高校野球選手権大阪大会　１回戦　豊中ローズ球場　「なにわのゴジラ」初観戦

  　３年ぶりになってしまった高校野球大阪大会。豊中ローズ球場へは大学野球でも来ていたが、豊島公園の様子が変わっていた。　以前プールの入口及び脱衣所だったあたりは「花と緑の相談所」という建物になっている。その前につくられた数段だけの階段を使うと、ほんのちょっとだけ野球場まで近道ができる。　プールのあった部分は、多目的広場という名前のグラウンドになっていた。スタンド状のイスはそのまま残されている。　第１試合　履正社　１０－２（７回コールド）　西野田工　１塁側が西野田工。白いユニフォームに紺の帽子。スタンドには応援旗がある。プロ野球風のコールと手拍子で応援。　３塁側に履正社。クリーム色のユニフォームに青い帽子。スタンドには大きな横断幕。甲子園出場を果たしたら、この横断幕がアルプスに張られることになるのだろうか。こちらはベンチからの声がよく聞こえる。　ＴＶなど取材陣が多く来ている。やはり注目は、「なにわのゴジラ」こと岡田（履正社）だ。　岡田は左打ち。ちょっとだけオープンスタンス。バットのヘッドを立て、グリップはやや体から離して顔のあたりに高く構える。そこからグリップを首の後ろに引く。この時、ヘッドは背中側で斜めに。膝を上げて打ちに行く。　第１打席。１回裏２死２塁。いきなり敬遠かとも思ったが、西野田工は勝負。　変化球に空振りするシーンもある。岡田、あまりの注目度に固くなっているのかも。結局、フルカウントから低め直球を選んで四球。　第２打席。１点リードの３回２死３塁。ライトはウォーニングゾーンに守っている。ポールまでは９５Ｍだ。　初球は空振り、フォークか？２球目はカーブがボールに。このカウントワンワンで伝令がマウンドへ行く。３球目、高め直球を足元へのファール。そして、外角高めを引っ掛けてセカンドゴロ。　ピンチで岡田を抑えた西野田工は気勢があがる。ベンチ前に戻ったナインに、監督からだろうか、大きな声が飛ぶ。「ピッチャーがんばっとるんや！負けんなよ！」選手たちも声をあげて応える。　ああ、いいなあ。甲子園の全国大会も、地方大会での好カードも見ごたえあるけど、１回戦で強豪に挑んでいくこの姿もまさしく高校野球や。　檄が飛んだ直後の４回表、西野田工の攻撃。１死から３番橋詰・４番田中翔が連続クリーンヒット。５番上田はプッシュ気味に投手右を抜こうとするようなバント。多田投手がワンバウンドで捕って１塁送球。　２死２･３塁と逆転のチャンスに代打森本が送られる。しかし、高いバウンドのピッチャーゴロに倒れ、西野田工の気迫もあと１歩でホームまで届かなかった。　その裏。先頭の５番土井。バックスクリーン左へ豪快に叩き込むソロ。　これで西野田工に弱気が出てしまったのだろうか。セーフティスクイズ内野安打、連続押し出しなどで失点を重ねてしまう。　そして、１死満塁で岡田に第３打席がまわる。　ワンバウンド。フォーク空振り。真ん中の球を後ろへファール。内角直球ボール。バットの根元に当てて、足元から１塁側へ切れるぼてぼてのファール。外角直球を後ろにファール、体が開き気味か。外角高めに変化球が大きく浮いてボール。これでフルカウント。　ラストボールは内角直球。左にダイブしたセカンドの先をゴロで抜くセンター前ヒット、２点タイムリー。（翌日の新聞によると、このときバットがキャッチャーミットにも当たっていたらしい。恥ずかしながら、ネット裏で見てたのに打球を追うのが精一杯で、気がつかなかった。ちょっと変な当たりやなとは思ったけど）　なお１死１･２塁。打者一巡。ホームランを打った土井だ。　また会心の当たり。レフトオーバー。そう思われたライナーを、レフトに入っていた森本がバックしてランニングキャッチのファインプレー。セカンドへ送球して併殺に切り抜ける。　７－０と大勢は決まってしまったが、西野田工まだまだがんばっている。　８－０の６回表には、田中翔の二塁打などで２点を返す。これでコールドを逃れることのできる６点差に。　６回裏１死２塁、岡田の第４打席。西野田工はここでも勝負するが、直球・カーブ・直球とはずれてノースリーに。次の内角直球を岡田は打った。ライナーで右中間を破るタイムリー二塁打。これが今日の岡田ではいちばんの当たりやった。　結局、履正社が７回コールド勝ち。　やはり打線は強力。しかも、岡田が敬遠された場合への備えもしっかりしてて感心した。　５番土井は４打席とも会心の当たり。上記した打席の他は、センターライナーとレフト前ヒット。揺らして構えるヘッドは少し背中向き、それがぐっと投手に向いて、痛烈な当たりを放つ。　６番林も二塁打２本と２四球。　岡田の前を打つ３番蛯子は、やや小柄ながらセンスを感じさせるタイプ。　２番には小技の利く住川主将がいる。　多田投手は、胸のあたりでノーワインドアップ。スライダーと、シュートも投げていたか。　岡田、レフトの守備は得意ではないのかもしれない。ライナーで越される二塁打に対する反応が。１試合見ただけやから、わかれへんけど。　履正社を倒すとしたら、この打線を抑え込める投手のいるチームかな。　第２試合　大阪青凌　１１－１（６回コールド）　島本　晴れていた空に雲が広がりはじめた。レフトの方はうろこ雲になっている。　試合前のノックの間にも校歌が流されるねんな。　１塁側、大阪青凌。クリーム色のユニフォームに黒い帽子。タイガースの応援歌を歌う。代々受け継がれているのだろう、去年までの旧応援歌が聞けた。　３塁側、島本。白いユニフォームに黒い帽子。　フライを捕るかどうかにさえ冷や冷やこわがっているスタンドのお母さん方がかわいい。ゲッツーなんて取ったら、大はしゃぎ。こういう光景も高校野球らしくて、いいね。　２回に一挙６点を奪った大阪青陵が大量リード。島本はピンチの度に前進守備を敷かざるを得ず、２塁走者がショートの左までリードを広げたりする。ときにはショートの前を通っていくことも。　そんな展開でも、バントで揺さぶられても、島本の井川投手は笑顔でプレーしていて、何だか清々しい。　球審に言われて、マウンド上でベルトを外してズボンを直したりするのんびりムード。　こちらもバックネットの途中にすずめが止まっているのを見つけたりして、のどかに野球観戦を楽しんだ。　コールド勝ちの大阪青凌で特に光った選手が２人。　３番ショート原。右打者。２年生。　ヘッドは背中側。少しオープンに構え、早めから長く足を上げている。　ピッチャー左への送りバント。レフト前にクリーンヒットのタイムリー。ライナーでフェンス直撃のレフト線二塁打。フライでレフトを越す三塁打。レフトへ浅めの犠牲フライ。　３打数３安打。ホームランが出ればサイクルヒットやった。　守りでも２塁牽制に入ったり、ファールを見てポジショニングを変えたり。　出塁したときのリードも大きい。　６番ピッチャー末広。右オーバースロー。　胸のあたりでノーワインドアップ。そこからグラブを顔の横に高く上げる。半分頭の上に出るくらい。この時、少しボールをグラブから出す感じ。　セットポジションでは、グラブを体から離して高く構えるスタイル。　ゴツゴツした感じの投げ方から速い球が来て、打ちにくそう。　６回で７三振を奪う一方、７四球１死球を与えて、押し出しで１失点。　終わってみれば、ヒットは１本も許していなかった。６回コールドながら、「ノーヒットありラン」。初めて見ることができた。

  2005年07月13日

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