テーマ:高校野球(3597)
カテゴリ:高校野球
雲一つない快晴。 1塁側、駒大苫小牧アルプス。ブラバンの演奏が上手い。素人が聴いてわかるのだから、余程の腕なのだろう。「ブルース ブラザース」。「ジーパンのテーマ」。 3塁側、青森山田アルプス。だんじり祭を思わせるような音楽が印象的。 青山田 042 100 011 9 駒大苫 010 102 132x 10x 青森山田は野田(背番号1)、駒大苫小牧は岡田(背番号13)が先発。 2回表。6番本田左中間先制タイムリー二塁打。9番野田レフト3ランホームラン。 2回裏。7番鷲谷右中間ソロホームラン。 3回表。6番本田ライト前タイムリー。8番土橋レフト線タイムリー。 4回表。3番中西センター犠牲フライ。 4回裏。6番三谷サードゴロ併殺崩れの間に1点。 6回裏。4番本間篤センター前タイムリー。6番三谷センター右タイムリー二塁打。 7回裏。3番中沢左中間タイムリー二塁打。 8回表。8番土橋ライト前タイムリー。 8回裏。8番山口左中間2点タイムリー二塁打。9番小林右中間同点タイムリー二塁打。 9回表。5番大東ライト前勝ち越しタイムリー。 9回表。3番中沢ライト同点ソロホームラン。6番三谷左中間サヨナラタイムリー。 2回表に青森山田が1点先制。ここまでは駒大苫小牧ベンチも計算していただろう。しかし、同じ回にホームランで一気に3点追加されたのは痛かったんじゃないか。 走者をさらに2人ためて、いよいよピッチャー交代。だが、マウンドに上がったのは田中ではなく菊地だった。 駒大苫小牧は2回裏に1点返したものの、次の守りで菊地が1点失う。なお1死1塁の場面で、ついに田中登板。ところが、球威で押しながらもレフト線に落とされ、田中まで得点を許してしまった。 エースを先発させずに先制点を与え、点差を広げられたうえに、リリーフしたエースまでが打たれる。完全な負けパターンだ。駒大苫小牧、危うし。 4回表にも駒大苫小牧は1失点。しかも、四球と暴投が絡んだノーヒットでの1点だ。これは決定的に思えた。7-1。6点は重い。 5回裏のチャンスも、2走が牽制で刺されてチェンジ。流れが悪過ぎる。 作戦にはベンチ内の事情もあろうが、三連覇を目指したチームがエースを温存して不完全燃焼で消えるのは、たまらなく惜しい。負けるにしても、名勝負が見たいのだ。桑田・清原のPL学園と池田の試合のように。 しかし、だ。6回から駒大苫小牧打線の猛攻が始まった。北の王者の反撃に、アルプスのみならずネット裏近くのスタンドから、何度も手拍子が湧き起こる。すごい人気やねんなあ。北海道に初めて優勝旗をもたらし、二連覇まで成し遂げたんやからね。公式戦連勝記録が止まるのはまだ見たくないというファンの思いが感じられた。 7-5の8回表、青森山田は田中から1点奪ったが、駒大苫小牧はその裏一挙3点でついに同点に追い付いた。ファーストストライクから積極的に打ち、走塁ミスを取り返す試合ぶりに、一昨年の決勝を思い出した。沸き立つ甲子園。これが駒大苫小牧の底力か。6回から二塁打が毎回2本ずつ出ている。ショート三木をはじめ守りも鍛えられているし、もはや試合を引っくり返したも同然だ。 けれども、青森山田は素晴らしかったのだ。最大6点差を追い突き、すごい勢いに乗る駒大苫小牧から、9回表に再び1点勝ち越してみせたのだから。 いい球を投げていた先発野田も、後半はワンアウトを取るのも大変な状態。それでも、3塁側のブルペンには誰もいない。信頼するエースに全てを託しているのだ。これも高校野球の一つの立派な形。熱くならずにはいられない。 またしても追い掛けることとなった駒大苫小牧。 9回裏の先頭打者は2番三木。今日2安打、前の打席で痛烈な二塁打を放っている。しかし、初球を打って、ファーストゴロ。6点差を追い付いたものの、後のない9回の1点ビハインドはまた特別苦しいものなのかもしれない。また、マウンド上の野田も最後の力を振り絞っている。 ワンアウト。追い詰められた駒大苫小牧。が、ここで中沢が何と同点ホームラン。あまりにも劇的な展開。マンガみたいな強さやで。 ツーアウト後、田中がヒット。続く三谷の当たりは左中間を完全に破った。それでも、ホームはアウトのタイミングになった。真っ向から滑り込む田中。キャッチャーミットからボールがこぼれた。 サヨナラ。駒大苫小牧、夏三連覇への道はまだ終わらない。 近藤(青森山田2年 1番ファースト 左打者) 1回先頭。ファーストフライ。 2回2死。肩に死球。 4回先頭。外角低め144キロを見て、四球。 6回1死1塁。ワンバウンドする鋭く落ちる球に、空振り三振。 9回先頭。141キロを逆らわずに打ち返す。痛烈なレフト線二塁打。 3打数1安打1二塁打1四球1死球。 富川(青森山田3年 2番ショート 右打者) ホームランで同点に追い付かれた直後、二遊間を抜けそうなゴロを捕り、回転して一塁送球するファインプレー。相手の勢いに屈しない力を見せる。 1回1死。ベース寄りに守るサードへのゴロ。 2回2死1塁。ピッチャーへの高いゴロを相手が弾くと、一塁へヘッドスライディング。セカンド前内野安打。 4回無死1塁。140キロの勢いを殺して、ピッチャー右送りバント。 6回2死1塁。ショート後ろへのハーフライナー。少しジャンプして好捕される。 9回無死2塁。ピッチャー左送りバント。サードも出て来るシフトだったが、成功。 3打数1安打2犠打。 中西(青森山田2年 3番レフト 左打者) ヘッドを揺らして構える。体重を後ろに残して、振り子打法。 1回2死。差し込まれて、ファーストゴロ。 2回2死1・2塁。ワンスリーからつまったサードゴロ。ヘッドスライディングも、アウト。 4回1死3塁、前進守備。スライダーの次の直球を捉えて、センターライナー。センターは前進してスライディングキャッチ好捕。3走はベースに戻ってタッチアップ、ぎりぎりセーフ。 7回先頭。高め140キロを打って、ショート右へのフライ。 9回1死3塁。高めを打って、セカンド右へのゴロ。 4打数ノーヒット1打点1犠飛。 野田(青森山田3年 9番ピッチャー 右オーバー 右打者) 深いワインドアップ。セットポジションは高い位置。 フォーク。スライダー。カーブ。チェンジアップのように見えた球。 8回3分の2を16安打4奪三振1四球1死球。 ・・・・・・・・・ 2回2死2・3塁。ツーツーから会心の当たり。レフトややポール寄り下段に入るスリーランホームラン。 3回2死1塁。スライダーかフォークにハーフスイングの空振り三振。 6回1死。144キロにつまった、サード右へのゴロ。ダイブしたサードが落とし、ショートがバックアップして一塁送球したが、内野安打。 8回1死1塁。強振したがつまる。ショート左へのゴロ。ショートが好守でダブルプレー。 4打数2安打1ホーマー3打点。 三木(駒大苫小牧3年 2番ショート 左打者) 後方へのフライを後ろ向きでスライディングキャッチするファインプレー。 後ろへのハーフライナーも少しジャンプして好捕。三遊間のゴロも上手く捌いて併殺に。 1回1死。レフト右、少し後ろへのフライ。 3回2死。低めの変化球を当てて、ファーストライナー。 5回2死1塁。変化球をセンター前ヒット。センターは左寄りに守っていた。 7回2死。カーブを捉えて、ライト線二塁打。 9回先頭。初球を打って、ファーストゴロ。 5打数2安打1二塁打。 中沢(駒大苫小牧3年 3番ファースト 左打者) バットを後ろに寝かして構える。 1回2死。セカンド左を痛烈なゴロで破るセンター右ヒット。 4回先頭。変化球を打って、セカンドゴロ。アウトになったが、一塁にヘッドスライディング。反撃への気持ちを見せる。 6回先頭。初球の変化球を打って、ライトオーバー二塁打。 7回2死3塁。カーブを引き付けて会心の当たり。低いライナーで左中間を破るタイムリー二塁打。 9回1死。低めを完璧にすくい上げた。起死回生のライト同点ホームラン。 5打数4安打1ホーマー2二塁打2打点。 本間篤(駒大苫小牧3年主将 4番センター 右打者) ヘッドを立てて構え、足を上げて打ちにいく。 1回2死1塁。フォークかスライダーを空振り三振。 4回1死。肩から背中のあたりに死球。 6回無死2塁。スライダーを打って、センター前ゴロのタイムリーヒット。 7回2死2塁。内角球につまって、サード右へのゴロ。サードは2走へタッチに行き、外野側に大きく逃げた走者はアウトに。 9回1死。ショート右へのゴロ。好プレーされる。ヘッドスライディング及ばず。 4打数1安打1打点1死球。 鷲谷(駒大苫小牧3年 7番ライト 左打者) グリップは高い位置で、ヘッドは回している。 2回2死。高めを打って、右中間ホームラン。 4回2死1塁。打ち上げて、レフト右前へのフライ。 6回1死2塁。少し差し込まれて、レフト線前へのフライ。 8回1死1塁。引き付けて打って、ライト前ゴロのヒット。 4打数2安打1ホーマー1打点。 田中(駒大苫小牧3年 3番手登板 右オーバー 右打者) 深いワインドアップ。グラブを一塁側に弧を描くように回してから、突き出す。 直球は速く、球威がある。最速の146キロは、高めのボール球を空振りさせたもの。速球は高めが多かった。 スライダーがいい。カットボールに見えたのもスライダーなのだろうか。フォーク。カーブも投げていたか。 バント守備よし。 低めにビシビシ決まることはなく、本調子ではなかったみたい。 6回3分の2を、6安打5奪三振2四球3失点。 ・・・・・・・・・ グリップの位置は低い。ヘッドは一塁側に倒す。 4回1死1塁。変化球をおっつけて、ライナーが一二塁間でバウンドするライト前ヒット。 6回無死1塁。初球を打って、高めに弾むワンバウンドのショートゴロ。 8回先頭。外角低め136キロを見て、四球。 9回2死。初球131キロを引き付けて打ち、少しつまったセンター前ゴロのヒット。次打者の長打でホームへサヨナラのスライディング。 3打数2安打1四球。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2006年09月24日 01時06分12秒
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