テレビドラマ「ステップファザー・ステップ」第4話
今夜(1月30日)の連続テレビドラマ「ステップファザー・ステップ」は第4話目ですが、灘尾礼子先生(小西真奈美)が宗野家を訪れて来て、「俺」(上川隆也)が双子の兄弟の直(渋谷龍生)と哲(渋谷樹生)の実際の父親ではないと思われる証拠を並べ立てて激しい調子で「俺」に詰め寄ります。 礼子先生の主張する証拠とは、(1)「俺」が泥棒騒ぎのあった家からこっそり抜け出す姿を見たこと、(2)宗野家に残る「宗野正雄」と紙に書かれた双子の父親の文字と「俺」が前に書いて礼子先生に示した文字とが全く異なること、(3)礼子先生が学校で撮影した「俺」の写真を宗野正雄の勤務先の人に見せたところ、「誰ですか」と不審がられたこと、以上の事実でした。 それでこれ以上隠し通すことは無理と判断した「俺」は、自分が双子の兄弟とは赤の他人であり、泥棒であると白状し、双子の兄弟たちも両親がそれぞれ駆け落ちしたので「俺」に父親代わりをしてもらっていることを明らかにします。礼子先生は「赤の他人の泥棒が父親になるなんて許されない」と携帯電話で警察に通報しようとするので、「俺」は自分がここから出ていくと言って宗野家から立ち去ります。礼子先生は双子の兄弟たちに「君たちのことはを然るべき所に連絡します」と言いますが、双子の兄弟は「僕たちはここに居たいんだ」「僕たちの気持ちはどうでもいいの」「養護施設などに行きたくない。惨めだから」と礼子先生を激しくなじります。 双子の兄弟の置かれている実情と彼らの気持ちを知った礼子先生は、彼らを今後どう取り扱えばいいのか迷い始めます。そんなとき、双子の兄弟は通学途中で首輪にラッキーという文字が入っている迷い犬を拾います。この犬を自分たちの家で飼うことに決めた双子の兄弟は、弁護士の柳瀬(伊東四朗)の事務所を訪れ、「俺」に飼う許可を求めます。しかし、「俺」は事実がばれた以上はもう自分は彼ら兄弟とは関係がないと突っぱね、双子の兄弟も「もうパパじゃないんだから僕たちが好きなようにしていいんだね」と言ってこの犬を飼い始めます。 前回までと同じ「俺」と双子の兄弟の心のすれ違いがまた始まるのかと思いましたら、迷い犬のラッキーが双子の兄弟の家から逃げ出したことから、急速に「俺」と双子の兄弟、さらには礼子先生の関係が親密なものに変化していきます。ラッキーを探して道に迷った双子の兄弟を心配した「俺」と礼子先生は二人で彼らを探しまわり始めますが、その途中、「俺」は礼子先生に「どうしてあいつら兄弟は誰も頼ろうとしないのか分かるか。それはあいつらが父親や母親が帰って来る場所を守ろうとしているからだ」と語り、「父親が泥棒というのはよくない。あいつらに必要なのは本当の親だ。俺は自首するから、代わりにあいつらの面倒を見てくれ」と頼みます。 結局、「俺」と礼子先生は双子の兄弟とラッキーを探し出し、「俺」はラッキーがくわえていた木片からこの犬の元の飼い主を探し出します。そこで分かったことは、このラッキーの本来の飼い主は山本さんなんですが、海外に出掛けたとき、この犬を笹本さんに預け、帰国後にまた山本さんが連れ戻したのですが、ラッキーは笹本さんを慕って山本さんの家から逃げ出したとのことです。元の飼い主の山本さんは「やはり愛情を持って育ててくれる人が飼い主です」と笹本さんにラッキーを託します。 この様子を一緒に見ていた礼子先生は、「俺」につぎのように言います。「あなたはロクデナシの泥棒です。でも自首するのは駄目です。それは止めてください。兄弟たちにはいまのあなたが必要なのです。あなたたちを引き裂くのは間違っていると思いました。あなたを許さないけど、あなたたちの関係を認めます」。 今夜の礼子先生はなかなか素敵でしたよ。またこのような終わり方もいささか「出来すぎ」だとは思いますが、それでもやはり納得しましたし、これまでで一番よかったように思いました。