占星術師バタティリ伝説2
昨日の続きです。立派な占星術師となった女性の息子の元にある日、ブラフミンが相談に訪れました。ブラフミンは男の子が欲しいのに今まで女の子ばかりを授かって来た、現在妻が妊娠中だが胎児が男の子であるかどうか占って欲しい、とのことです。若い占星術師は承諾し、ブラフミンの家をたずねました。家の中にはサフラン色の布をまとった年老いた修行僧がおりました。ブラフミンによると、この修行僧は前日からこの家に滞在しており2日間泊めることになっていると。修行僧とも軽く挨拶を交わした後、若い占星術師は座法を組んで座りしばし目を閉じた。そして目をあけて言った。「ブラフミンよ、今回も女の子が生まれるでしょう」ブラフミンはショックを受けました。女の子とが嫌いなのではなく、家を継ぐ息子が居なければ自分が逝った後、儀式を執り行うことが出来なくなってしまうのです。ブラフミンは若い占星術師になんとか次回は男の子を授かることができるようなレメディは無いか、と尋ねましたが、彼は何も答えませんでした。そこで、修行僧が「私も占星術を少し知っているのだが今回男の子が生まれるはずだ」と言い、占星術師と議論を始めた。最終的に、修行僧がブラフミンに奥さんが男の子を出産するのを見届けるためにその日までここに置いてくれ、と頼みました。占星術師は「私の占いは外れたことがないのだ」と言い放ち、家を去りました。日が経ち、出産予定日が来ました。占星術師もやって来て、修行僧と共に占いの結果がでるのを待っています。と、そこに家政婦の声で「ご主人様、子牛が生まれます〜!」そこでブラフミンが修行僧と占星術師に今生まれる子牛の特徴を尋ねた。 すると占星術師は「額に白い斑点のある子牛です。」 と答え、修行僧は 「額ではなく、しっぽの先に白い毛が生えた子牛だ」と答えた。そして間もなく、生まれた子牛は白いしっぽをしていました。そして、ブラフミンの奥さんの出産でも男の子が生まれ、若い占星術師の占いが外れました。「初めて私の占いが外れた。一体どういうことなんだ。」彼は正しい知識を学び、規律に従って儀式を行った上で占っているのに外れたことが信じられなかったのです。そして、彼はこの修行僧の素性が気になり尋ねました。この修行僧はただ者ではない。修行僧は自分の父親バッタティリに違いないと確信しました。というのも、自分よりも的確な占いができるのは父親以外には考えられなかったからです。そして勇気をだして修行僧に尋ね、バタッティリであることが分かり 初めて父親に会えた嬉しさから自宅に来るようにお願いしました。家に向かう途中、彼は父親に今回の占いについて聞きました。すると父親は「胎児が3ヶ月以内のときはベーダの知恵を使うことで性別を変えることができるのだ。だから3ヶ月未満の子供の性別を占うことはやめろ。」と言った。子牛については「子宮の中の子牛のしっぽが頭にかかっていたために額に白い斑点があるようにみえたのだろう」と答えた。彼らは占星術師の自宅に到着し、母親はあの日の過ちを恥ずかしく思いながらもバタッティリを精一杯もてなしました。2日後、バタッティリは引き続き巡礼の旅を続けるため出発の支度をはじめました、あの運命の夜以来、バタッティリは一つの土地に2日以上は滞在しないようにしていたのです。(ブラフミンの件以外)しかし、息子は父親を旅立たせたくなく、母親も未亡人となっていたため是非バタッティリに余生を共に暮らして欲しいと懇願し、バタッティリはとどまることになりました。息子に自身の占星術の知恵を授け、いよいよこの世を旅立つ日が来るのを察したバタッティリは息子に自分が死んだ後、火葬せずに体を間口横のスペースの下に埋葬するように 言った。あの運命の夜の出来事が起きたあの場所に。そうすることで私の魂はここに宿りお前とその子孫達があの場で行う占いはすべてあたるであろう、と言い終わった瞬間バタッティリは息を引き取った。息子は父親の言いつけを守り、あの場所に埋葬した。バタッティリの魂が今でも宿り見守っていると信じられています。(完)情報元http://thanal-myths.blogspot.in/2011/06/legend-of-pazhoor-padippura-abode-of.html絶対の運命とか 運命をも変えることの出来る知恵とか、父親の才能を受け継いだ息子がちゃんと生まれるところとか、、 ベーダの知恵・・知恵の文化なのですね。。たまらない☆