透明な瓶に手紙をつめてインターネットの海へ by雪虫の伝説
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1 厚子 僕がこの銅像を見上げたのはずいぶん前だ。それが正しく1977年9月だったとすれば、あれから30年以上の月日が流れている。曖昧な僕の記憶はとても正確だとは言えないけれども、あれから一度もここには立たなかった。あれから一度もこの像を見上げたことはない。そう思う。 裕紀はまだやっと立ち上がったばかりで、この町のあちこちには暗くてよどんだ空気の溜まりが落ちていた。東京はあの頃も巨大な田舎で、洋子も操も若かった。そして、カオルはまだ生きていた。
2010年04月02日