カテゴリ:経営者のための連続コラム
GW連続講座 価値観経営を成功させるための価格の決め方 その23
~会報四方よし通信2013年7月号より 4 理性的価値と経済的価値 価値には社会への貢献のような気持ちの充足を落としどころとする“理性的な価値”とお金で表現する“経済的な価値”があります。 未来像に向かって経営している人が半額セールのようなDMを出すと失敗します。 理性的な価値とは金銭的な価値とは別次元の価値ですので、何か違和感があるはずです。 自分が苦しくなって「なんとかしたい」という経済的な価値が前面に出ると、せっかくやっているいいことが一掃されてしまうのです。 理性的な価値を求める人は理性的な価値を提供する店になびき、経済的な価値を求める人は経済的な価値を提供する店になびきます。 したがって、理性的な価値を売る人にとっては、経済的な価値を志向する割引は必要ないのです。 なぜ、「割引販売は失敗するのか?」実は割引販売をするときの心情にあります。 大繁盛で儲かっていたら、割引はしませんよね。 割引販売をするとしても、集客ではなく本当に喜んでいただくために何かやる一環としてですね。 ところが、半額還元のようなうたい文句の店は自分の店が苦しいからなんです。 理性的価値を追求するにはそれなりの覚悟(「やりたいことをやっているんだから、お金が出てもいいじゃない」)が必要で、それをやり続けたときに、お金は自然に伴うものだと私は信じております。 参考まで、下記に商売の原則を記しておきます。 ◆ 商売のカテゴリー1 悪のスパイラル戦法 対象: 成りあがりたい人、背に腹は代えられない人 一発逆転を狙いたい人 ※好きな言葉「Win Win」 原則 病人には薬を売れ、重篤な人には手術を売れ、手遅れの人には奇跡売れ 死んだ家族には見栄を売れ、未来には不安を売れ この場合、武器になるもの・・ ・悪化を裏付ける数的根拠 ・悪化の実例 ・奇跡の実績 ・訴えかけるロジック ◆ 商売のカテゴリー2 善の循環経営 対象: 自分の役割に気づいた人 自分は宇宙の中では塵のようなものだとわかった人 次の世代につなぐことが役割だとわかった人 ※好きな言葉 「カシはつくるがカリはつくらない」 「Give & Give」、「自分の人生は運が良かった」 この場合の売り方 ・いいお客様には未来を売れ ・未来を売るには未来像をかかげ、その価値観への共感を売れ ・共感を得るにはまず信頼を売れ ・そのためにはまずカシをつくれ ~完 大久保一彦の本 善の循環経営【電子書籍】[ 大久保一彦 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2024.05.13 19:03:58
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