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カテゴリ:漁師の親父達の教え
サンマ漁では自分だけでは魚群を探すことは至難の業です
何しろ、広い太平洋の中でポツンと固まった魚群を発見しなければなりません。 魚群は100キロの魚群もあれば5トンの魚群もあり、大きい魚群ですと 大きい川のように筋になって(おそらく100トンとか500トンの群) 分布している事もあります。 ですが、大きな太平洋上では100トンの群れでも 砂場の砂の中から米粒を見つけるようなものです。 ですから、一隻の船でサンマを見つける事はなかなか難しいのです そこで、ある程度の船数で船団を組み、お互いに助け合って サンマを探した方が効率が良いのです。 船団または気のあった僚船とサンマの探査をする場合は お互いある程度の距離を取り合ってサンマの好みそうな (サンマの餌になるプランクトンの豊富そうな水帯) 場所を探して船を走らせますきます。 距離を置いて探査する事で水帯の流れ潮目の流れが分かります。 私が船に乗り始めた27年前のサンマの探索から書きますと (現在では物凄くハイテクな要素も入ってます) 漁業情報センター発行の月に3回くらい発行の水温分布表を 無線ファックスなどで入手しておき、そこから、おおよその魚場を 確定し、夕方までにその魚場に着くように船を出航します。 昼間は水温計で水温の変化や水色の変化、漂流物から潮目を探しておき 過去の経験から、この時期ならこの場所、この水温という場所を探しておきます そして、夜になったらサーチライトをゆっくりと海面をなでるように右から左へ 振ります。 天気が良く凪がよければライトは1キロから3キロくらい先まで照らせます。 サンマが群れている海面にサーチライトが当たるとサンマは ライトを振った方向に一斉に跳ね上がります。 夜暗い中でサンマが跳ねる様はなんと表現したらよいのでしょうか 銀色に輝く群れがライトの方向に飛び上がるのです。 ここで難しいのは、一度ライトが当たって跳ねたサンマは 2度目のライトでは跳ねないのです。 そこで、サンマがいる方向と距離の目星をつけサーチライトを上に向け 集魚灯は暗くしながら余分な明かりが海面に当たらないようにして魚群に近づくのです。 うまくサンマの群れの上に船を持っていけたらそこで集魚灯をフルで照らします (サンマの集魚灯は別名スズラン灯といい、スズランの花のような並びになっているところから付いた名前だと思います) そうすると、海中からサンマがまさに次から次と湧いてきます、漁師言葉では 良い魚群に当たるとサンマが煮立ってるなどと称す場面です。 この瞬間が一番漁師の血が燃える瞬間でもあります 続く・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 12, 2005 09:23:32 PM
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