人吉は晩秋から初春にかけては,朝もやがすっぽりと街を包み,九州の小京都と呼ぶにふさわしい風情をかもしだす,歴史と温泉とせせらぎのある落ち着いた町です。
◆青井阿蘇神社
JR肥薩線人吉駅から徒歩5分の青井阿蘇神社は,平安時代の大同元(806)年に創建され,平成18年に創建1200年を迎えました。 かやぶきの社寺建造物では全国初の国宝として知られます。 国宝指定を受けたうち,神社の入り口に堂々と建つ「楼門(ろ うもん)」は,禅宗様式と桃山様式が調和した高さ12メートルの荘厳な建造物。
「球磨で名所は青井さんの御門」と民謡球磨の六調子に歌われる青井阿蘇神社 大同元(806)年に創建され,慶長15(1610)年に再建。本殿,廊,幣殿,拝殿,楼門は国宝に指定されています。その門のすぐ下に,「せいくらべ」の石版があります。
そこにある「せいくらべ」の文字が彫られた石版がひそかな人気スポットとなっています。 数年前に設置され,家族連れがお参りをした際などに立ち寄るようになりました。国宝に見守られながら,健やかな成長を見届けているようで,子供の成長の 節目ごとに訪れる家族も多いようです。石版の前に立って記念写真を撮っていく観光客もみかけます。