JR九州 豪華列車ななつ星値上げ 5~10万円
JR九州は,豪華寝台列車「ななつ星in九州」の2017年3~9月出発分の料金を5万~10万円値上げする。1室2人利用の最高額(3泊4日コースで3~5月出発の1人分)は現行85万円が95万円と,運行当初より40万円高となる。
なお,今年10月~来年2月出発分の予約平均倍率は24倍と,高い人気を維持している。
優れたサービスを表彰する第1回日本サービス大賞の表彰式が13日,東京都内であり,JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」が最高賞の内閣総理大臣賞を受賞した。
同賞は,産学官でつくるサービス産業生産性協議会が成功事例を広めようと創設。第1回は853件の応募があり,ななつ星は,地域と一体となって豪華寝台列車という新たな市場を創造したことが評価された。
表彰式では,安倍晋三首相が同社の唐池恒二会長に表彰状を授与。唐池氏は「ななつ星は地元の人に大変なお力を頂いている。九州の人がななつ星を育ててくれた」とあいさつした。
今回は計31件が表彰され,九州ではこのほか,九州産交バス(熊本市)の「日帰りバス旅」が地方創生大臣賞に選ばれた。
>>>「ななつ星」運行再開, 熊本地震で一部ルート変更
JR九州は熊本地震の影響で運休していた豪華寝台列車「ななつ星in九州」の運行を再開している。大分,熊本両県を結ぶ豊肥線の一部が土砂崩れで不通のため,運行ルートは変更した。
「ななつ星」は3泊4日コースと1泊2日コースがあり,通常は両コースとも豊肥線を通って阿蘇山などを観光している。6月末までの代替ルートとして,3泊4日コースは鹿児島線を通り福岡県柳川市をバスで観光。1泊2日コースは久大線の由布院駅(大分県由布市)で降りて街を散策し,折り返すルートに変更。
●JR九州の「ななつ星」は,豪華車両による寝台観光列車・1泊2日のコースでは,博多駅を出発して湯布院や阿蘇に立ち寄る
・3泊4日のコースでは,宮崎,鹿児島など九州一円を周遊
3泊4日のコースでは,鹿児島から川内と八代を結ぶ肥薩おれんじ鉄道に乗り入れた。列車は隼人駅を午後2時 ごろ出発。鹿児島中央駅を経由し,夕日が美しいことで知られる第三セクター・肥薩おれんじ鉄道の海沿いの路線を走り,川内,薩摩高城,水俣の各駅に停車, 八代に到着する。
東シナ海を臨む新ルートは
・ 地元食材を使った料理を提供
・ 薩摩高城(さつまたき)駅(鹿児島県薩摩川内市)で停車し駅近くの海岸を散策
・景色を満喫できるよう一部区間で徐行
・車窓から海岸線に沈む夕日を眺められる