石川遼(29)=カシオ=が1打差で1年8カ月ぶりのツアー18勝目を逃した。最終Rを6バーディー,1ボギーの67とし,通算16アンダーで2位に終わった。東京五輪にジンバブエ代表として出場したスコット・ビンセント(29)が通算17アンダーに伸ばし,日本ツアー初Vを挙げた。
石川は,2打差3位から開始し,いきなりボギーのスタートとなったが,ギャラリーの拍手を力に変え,2番から猛反撃。他の日本勢が次々と脱落していく中,最後まで優勝を追いかけた。最終組のスコット・ビンセント(ジンバブエ)に2打差で迎えた最終ホール。グリーン右手前エッジからの石川の第3打。入ってイーグルならビンセントに追いつくところだが,タップインバーディーで,1打及ばず2位に終わった。期待された,2019年日本シリーズ以来,約1年9か月ぶりの優勝はお預けとなった。
石川は惜敗に悔しさをにじませることもない「満足していない。悔しい部分の方が多い」とし,「これまでの優勝争いより,(気持ちが)フラットでいられる時間が長かった。淡々とできていた」と収穫を口にした。
石川は,今はスイング改造に取り組んでいる。「スイングをつくっている段階。もっと練習したい」と,さらなる飛躍のための助走が続く。