サタデイナイトに真人が錦絵直しにやってきた!
こないだの南部入札の時に、分不相応にも揚州周延の日清戦争の錦絵を入手した。来週の池袋で売ろうと思っていた。3日前の水曜日に真人(マジンと読む。安土堂・八木正自さんの事)に荷物を運んでいただいた時に、この錦絵を見ていただいた。「ほお、周延だねぇ、イイね。ただ、ここにも、ここにも虫喰いがあるね」と、一目見ただけで色んな事を見抜く真人。「明治のモノですし、まぁ、いいんじゃないですかね」と、古本屋失格の小生。「いや、やはりこういうモノはきちんと化粧し直した方がいい、今度、直してあげるよ」と、親切・誠実・丁寧な真人。「ありがとうございます。」と他力本願な小生。時は流れて今日。真人から電話。「あの錦絵、月曜日に直しにいこうか」「いや、来週の月曜の夕方は恐ろしく忙しいので今回はいいですよ。あのまま池袋に持っていきますので」「池袋はいつからだっけ」「来週の火曜に搬入です。」「じゃあ、今日これから行くよ」「いや、いいですよ。わざわざ土曜に悪いですし、私もボン書店の幻を読んでますから」「じゃあ、読んでていいよ。私が車の中で直してあげるから、じゃあ後で。」ガチャリ。で、本当に来ていただきました!車の中で作業などはさせられないので、テーブルの上を空けました。おぉ、真人7つ道具を巧みに使いこなして仕事を進める真人。技術を盗もう、と真人のミラクルフィンガーテクニックを視姦!それにしても、何かに打ち込んでいるオトコの横顔とは、なんと美しいのだろうか・・・手際良い仕事ぶりで、多々あった虫喰いも一時間もかからずに修復完了!完成!(真人はガラスまで丹念に磨いて下さいました!)「どうもありがとうございました!」という言葉も終わらぬうちに・・・あの人は行ってしまわれた・・・本当に真人って凄いお方だなぁ~そんな、真人から、心を豊かにしてくれる耳寄りなお知らせメールが届きました。94歳奇跡のピアニスト・マルロー夫人コンサートパリ・オペラ座、N,Y,カーネギーホール等で演奏活動を行い、日本でも93年「題名のない音楽会」に出演した他、数回の演奏来日があります。昨年のコンサート好評により、11月2日(日)午後7時より上野・東京文化会館にて「マドレーヌ・マルロー ピアノリサイタル」が開催されます。昨年11月のコンサートの記事は、『日本古書通信』07,12月号拙著欄に記しました。夫は、作家で文部大臣も務めたアンドレ・マルロー。歳を感じさせない華麗な音色が楽しめます。なお純益はチャリティー寄付となります。実行委員会、日赤社長近衛ご夫妻他。全席自由6000円。申し込みは、Tel,03-3952-8822小川氏(私の友人)まで。安土堂八木からの情報と言えばスムーズにいきます。みんな!文化の日イブの11/2は上野・東京文化会館に集え!