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テーマ:60年代以前の音楽(99)
カテゴリ:60年代以前の音楽
“Stella by Starlight” by Dick Haymes 1947 ビクター・ヤングの名作『星影のステラ』は、第二次世界大戦末期の1944年に映画音楽として作られたということで、当初は歌詞はなかったけれど、戦後の1946年には歌詞が付けられ、翌1947年には Dick Haymes (ディック・ヘイムズ) 以降様々な歌手が歌い、楽曲の素晴らしさのゆえ、演奏盤も1947年にハリー・ジェームス楽団で流行ったのを皮切りに、多くのジャズメンらに取り上げられ、結果スタンダード・ナンバーとなった。当然、現在も多くのミュージシャンが好んで歌い演奏する。 前回ジェリー・ルイスの「底抜け大学教授 (The Nutty Professor)」で『星影のステラ)』が使われていたので、少し書いたつもりでしたが、曲の中身については触れなかった。ちょっと歌詞を覗いてみようか。 はじめに断っておくけれど、ステラは女性名なので、これは当然男性が女性を歌った歌。しかし、アニタ・オデイやエラ・フィッツジェラルドなんかのヴォーカルも存在するけれど、この辺からちょっと解決しておかねば。 日本の歌って、女性が男性の歌を歌おうが、男性が女性の歌を歌おうが、あまり気にしないという傾向が、特に歌謡曲にはあるけれど、欧米ははっきりしている。 もし、本来男性が女性のことを歌った歌を、逆の立場で女性が歌うとすると、代名詞の she が he に変わる。 具体例でいえば、ビートルズの “Something” を、女性の歌手が歌うとき、この歌詞の中に出てくる she を he に変えて歌う。もう一つ、やはりビートルズの “And I Love Her” はタイトルからして “And I Love Him” となる。 最初聴いた時はなんだか変な感じだったけれど、そういうもんかと思えばあまり気にならなくなった。 反対の例だと、ビートルズの “Devil in Her Heart” のオリジナルは、ドネイズの “Devil in His Heart” だ。 こちらはビートルズを先に聞いて馴染んでいたので、オリジナルの方を後から聴いて、びっくりした。無論今では何の違和感もないが。 まあ、この手の歌は、she を he に、あるいは he を she にすれば済むので、大した問題ではないが、『星影のステラ』はちょいと事情が違ってくる。(つづく) ディック・ヘイムズのベスト盤その名も “Stella by Starlight” です。1947年の録音で、Gordon Jenkins Orchestra がバックを務め、その古色蒼然としたアレンジとディックのクルーなーぶりが、まさに時代を感じさせてくれます。 “Stella by Starlight” by Dick Haymes 1947 ********** 3月19日放送の「穴沢ジョージの “Good Old Music”」のオンエア曲です。久しぶりにリクエスト大会の様相を呈した回になりました。 1. Mr. Lonely (ボビー・ヴィントン) 2. Unknown Soldier (ドノヴァン) 3. What a Wonderful World (与世山澄子) 4. モア (トム・ジョーンズ) 5. 片想いと僕 (Lobo) 6. 愛しのラナ (The Velvets) 7. What’s Going on (Marvin Gaye) 8. 花咲く丘に涙して (ウィルマ・ゴイク) 9. 悲しき天使 (Mary Hopkin) リクエスト曲は、4.なんくるタイムの洋子さん。5.ウィンカー・ダッソーネさん。6.座波ソーメンさん。7.バンクシーさん。8.酋長Kobaさん。ありがとうございました。 上記以外は穴沢選曲。1.&2.はウクライナで戦闘中の兵士たちを想って選曲。3.は今月の歌。地元沖縄の与世山澄子さん登場。9.は前回同様ウクライナ関係で。 では、次回もよろしくお願いします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.03.31 01:18:08
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